●2019全日本大学ホッケー王座 決勝
~山学女子は立命館と対戦し0対1と競り負ける~
~再三の決定機を活かしきれず2年連続の準優勝~
第38回全日本大学ホッケー王座決定戦決勝が7月7日、大阪・立命館OICフィールドで行われた。2年連続で決勝に進出した山梨学院大女子はホームの立命館大と対戦。試合は、序盤から攻守が激しく入れ替わる息詰まる展開。山学は、第1Qに2度のペナルティコーナー(PC)を得たが、これを決められず先制の機会を逃してしまう。対する立命館もサイドにボールを展開し得点の機会を伺うが、山学守備陣が踏ん張り、両校無得点で前半を折り返す。第3Q・12分、立命館がPCを獲得するとこれを確実に決め、先制。第4Qでも山学は2度のPCを決めきれず、0対1で試合終了。山学は再三の決定機を活かしきれず2年連続の準優勝となった。
3年ぶり7回目の優勝を目指す山学大女子は2年連続で決勝の舞台に立った。準々決勝は駿河台大と対戦し、3対0の完封勝利。準決勝では、決定機で決めきれず、終盤相手の猛攻をしのぎ1対0で競り勝った。決勝は、王座奪還を目指し、ホーム・立命館と対戦した。
2019年度第38回全日本大学ホッケー王座決定戦 女子決勝 |
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● 山梨学院大 0 | 第1Q 0-0 第2Q 0-0 第3Q 0-1 第4Q 0-0 |
1 立命館大 ○ |
試合は、立命館のセンターパスで始まった。第1Qは序盤から攻守が激しく入れ替わり、一進一退の攻防が続く。山学は、6分と13分にPCのチャンスを獲得するも組織的な守備に阻まれ、決めきれず無得点。対する立命館は、素早いプレスからボールを奪い、山学ゴールに襲い掛かるが、山学GK田中秋桜(4年 丹生高校)が好セーブを連発し、得点を与えない。第2Qも両校一歩も譲らない試合運びで、0対0で前半を折り返す。エンドが変わった後半・第3Q序盤に山学が積極的なボール運びで立て続けにチャンスを得るも、ゴール前での決定機を活かしきれず、ゴールを奪うことができない。反撃のチャンスを伺っていた立命館は、カウンターなどで山学ゴールに攻め込み、12分にPCを獲得。これを確実に決め、立命館が先制。山学は、1点ビハインドで迎えた第4Q、持てる力を振り絞り開始早々から立命館ゴールに襲い掛かり、4分にPCを獲得。しかし、立命館の堅守に阻まれ、我慢の時間が続く。6分にもPCを獲得したが、今度は惜しくもゴールポストに当たり、得点を奪えず。最後まで足を止めずに、ゴール前にボールを運び続けたが、立命館の粘り強い守備を攻略できず試合終了。山学は、再三の好機を活かしきれず2年連続の準優勝となった。
試合後、ベンチで戦況を見守った寺本祐治総監督は「選手は一生懸命やっていたので、なんとか勝たしてあげたかった。(ゴール前の)プレッシャーがかかる場面で、守りに入ってしまい、決定的な場面で思い切りが足らず、逃げてしまった。男女ともに優秀な選手が揃っているので、この夏しっかりと課題を克服し、インカレでは男女ともに優勝できるよう頑張りたい」と語り、ジョン・シアン監督は「第1Qの立ち上がりは内容が悪かったが、試合が進むにつれて、プレーは良くなってきた。前半は良く無得点で守りきったと思う。攻撃面では、後半は山学の方が攻めることはできていたが、ゴール前の判断やシュートを決める執着心が弱く、2~3点取れるゲームをしていたが、結果として1点が取れなかった。昨日の試合でも点が入らず、現状の課題は得点力不足。技術的な要素はもちろんあるが、技術を左右するのは、選手の意識なので、山学の選手には、まだ甘い部分がある。日頃の練習でもその部分は取り組んでいるが、インカレに向けて、この夏も継続して改善を行いたい」と話した。悔し涙が止まらない川口花菜主将は「立ち上がり、ミスなどで慌ててしまった部分があり、もう少し早く修正できていれば、もっと良いゲームができたと思います。チャンスは何度もありましたが、自分も含め、決め切れなかったのが負けた原因です。普段から得点力が課題にあがっていたので、最後決めきるという気持ちの面でも、まだまだ足りなかったと思います。この悔しさを常に頭の中に置いて、インカレ優勝できるように得点力やチーム力を向上してきたいです」と述べ、前を向いた。
大会結果は、男子は朝日大が初優勝、2位・天理大、3位・立命館大となった。一方の女子は立命館が15年ぶり2回目の優勝、2位・山学大、3位・東海学院大となった。女子の敢闘賞は、山学の鈴木美結選手(3年 岐阜各務野高)が受賞した。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2019.7.7