山梨学院パブリシティセンター

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●第101回全国高等学校野球選手権山梨県大会(2回戦)
~右腕佐藤 復帰戦投打に大活躍3回戦へ~
~主砲5番野村技あり左前2点先制適時打~

山梨学院高校は7月8日、山日YBS球場で巨摩高校と対戦し5回コールド10対0で3回戦進出を決めた。後攻の山学は、吉田洸二監督が初戦先発を右肘疲労骨折して春の甲子園筑陽学園戦(3月29日)以来の公式戦出場となる右腕エース 佐藤裕士を起用。守っては、佐藤が巨摩打線を4イニングを3者凡退に打ち取る5回1安打3三振四死球0盗塁1の好投で完封。打っては、1回裏二死二・三塁、3-2のフルカウント主砲 野村健太が「チェンジアップの真ん中低めの球」を絶妙な技ありのスイングで左前2点適時打で先制。5回裏、8対0としての一死満塁、3番主将 相澤利俊が1-2からの4球目を叩き、小吹悠人が三塁から生還し9対0。続いて佐藤が二塁から10点目の生還を果たし5回コールドとした。山学は3投手から9安打(三塁打2本、二塁打4本)・7四死球・1犠飛・5盗塁と攻め巨摩に圧勝。山学は3回戦を7月14日(日)14時00分から山日YBS球場で日本航空高校と対戦する。


  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
巨 摩 0 0 0 0 0         0
山 学 2 3 0 1         10

⬛︎山梨学院高 Vs 巨摩高 ⬛︎
山梨学院高校は4年連続9回目の出場を目指す。吉田洸二監督は試合前に「夏に向けて選手と一緒に、今までで1番ベストを尽くし、悔いが残らない努力をしてきた」と言い切る。「昨年は、心のどこかで『勝たなければ楽しくない』と思っていたが、今年は夏を迎える前から『楽しさが自然と湧いてくる』。たとえ試合で負けても、これは運命だと素直に受け入れられる」と悔いのない努力を行なっている。試合では邪念を抱くことなく「シンプルに平常心で戦える」と大きく頷いた。スローガンについて「古屋忠彦特別顧問からいただいた、このグラウンドで一度の機会に出会った選手と、一球に魂を込めて試合をしょうという意味の『一機 一瞬 入魂』をベースに、今年は一般的によく使われる悪循環の真逆の『善循環』を取り入れ、日々鍛錬を積んでいる。天命を待ちたい」と眼光鋭く夏の大会を見つめる。

▶︎山日YBS球場の両校の応援団スタンドは満席だ。両校選手がベンチから登場すると両スタンドから歓声が沸き起こる。駆け足で両校の選手がホームベースを挟んで整列。先攻 巨摩、後攻 山梨学院で2回戦が11時01分に開始された。
▶︎1回表、後攻の山梨学院は吉田洸二監督が初戦先発を右肘疲労骨折して春の甲子園筑陽学園戦(3月29日)以来の公式戦出場となる右腕エース 佐藤裕士を起用。佐藤が、1番打者2-2から投手ゴロに、2番打者を中飛に打ち取り、続く3番打者を空振り三振に切って取り、三者凡退と上々の立ち上がり。
▶︎1回裏、山学は二死後に3番主将 相澤利俊(3年)が二塁手失策で出塁。4番好打 菅野秀斗(3年)の1-0からの2球目に相澤が盗塁。菅野が四球を選び二死一・二塁、5番主砲 野村健太の打席で右腕エースが一塁に牽制すると相澤が三塁に盗塁。さらに、投手の投球時に菅野が二塁に盗塁と相手を撹乱する。二・三塁と得点圏にランナーを進めると、3-2のフルカウント主砲 野村が「チェンジアップの真ん中低めの球」を絶妙な技ありのスイングで左前2点適時打を放ち2-0と先制。
▶︎2回表、右腕エース 佐藤が先頭の4番打者を二飛に、続く5番打者も二飛に打ち取ると6番打者を空振り三振に切って取り3者凡退。
▶︎2回裏、山学は7番 高垣広大(3年)が四球を選び出塁。8番 小吹悠人(2年)二ゴロの間に高垣が進塁し一死二塁。9番右腕エース 佐藤が3-2のフルカウントからフルスイングし左翼手の頭上を越える適時三塁打を放ち3対0、続く1番 岩本捷汰(3年)が3-2からの6球目の外角球を捉え右中間を真っ二つに破る適時三塁打で4対0。さらに、2番強打 飯塚大河(3年)の特大の左邪飛で岩本がタッチアップで生還し5対0。
▶︎3回表、右腕エース 佐藤が先頭の7番打者を中飛に、続く8番打者を二飛に打ち取ると6番打者を空振り三振に切って取り3者凡退。
▶︎4回表、右腕エース 佐藤が先頭の1番打者を二飛、2番打者を右飛に打ち取る。続く、3番打者の2-1からの4球目を中前に運ばれ12打席目で初安打され二塁への盗塁も許すが、淡々と投げ4番打者を遊ゴロに打ち取り二塁残塁でチェンジとする。
▶︎4回裏、山学は二死後に3番主将 相澤が2-1からの4球目を左翼手への二塁打で出塁。続く、4番好打 菅野が1-1からの3球目を左中間へ2点適時二塁打して6対0。
▶︎5回表、右腕エース 佐藤が先頭の5番打者を一飛に、6番打者を二飛に、7番打者を二直に打ち取り、4回目の三者凡退とした。
▶︎5回裏、山学は先頭の6番椙浦元貴(3年)が四球を選び出塁すると、代走に中井陽太(3年)が告げられ一塁に、続く7番高垣の中前安打で中井が俊足を生かして無死一三塁。8番小吹が四球で無死満塁、ここで相手右腕エースが降板。9番右腕エース 佐藤が2番手右腕投手の初球死球で代走中井が生還して7対0。無死満塁。続く1番岩本も四球を選び押し出しで高垣が生還し8対0。無死満塁で、たまらず2番手右腕投手が降板。3番手投手が一死後満塁として、3番主将 相澤が1-2からの4球目「カーブ、真ん中寄りの低め」を叩き左前安打し、これで小吹が生還し9対0。続いて佐藤が生還し10対0として、5回コールドで巨摩高校に完勝した。
⬛︎山梨学院は、打っては3投手から5回、9安打(三塁打2本、二塁打4本)・2三振・7四死球・1犠飛・5盗塁と攻略し、投げては佐藤が5回を4イニングを3者凡退に打ち取る1安打3三振0四死球の好投で完封した。
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⬛︎試合終了後 のインタビュー⬛︎

右腕エース 佐藤裕士は公式戦について「選抜の筑陽学園戦以来で立ち上がり少し緊張した」と苦笑い。疲労骨折について「選抜の前くらいから少し痛くて、選抜が終わってからすごく痛くなった。その2週間後にわかった。それから治療に専念した」と振り返る。投球内容について「あまり荒れることなく、投げれてよかったと思う」と笑顔で述べた。投球内容について「失投が多かったんで、打たれてもしょうがない内容だった」と5回1安打3三振四死球0の好投も腑に落ちない様子。「次からは、もっとレベルが上がるのでコーナーを突いて投げたい」とさらに高みを目指し気を引き締めた。

▷先制打点を打った5番主砲 野村健太は、「スリーツーと追い込まれていたが、上手く拾って打てた」と「球はチェンジアップ真ん中低め」と振り返る。投手からのマークについて「きつくはなっているが、マークされているところで打てるバッターが凄いバッターだと思うので、それを目指してやっていきたい」と大きく頷く。「今日は、大事な場面で一本、2点タイムリーヒットが出たので良かったと思う」と謙虚に述べる。次戦の日本航空戦について「対戦相手は変わるが自分がやることは変わらない。今までやってきたことを信じて戦っていきたい」と強い信念を冷静沈着に述べた。

左腕エース主将 相澤利俊(3年)は夏に向けての準備について「春の大会が終わってから、頭を使った野球と速球に遅れないことをテーマにやってきた」と胸を張った。今日の試合について攻撃陣は「初戦で初回は、皆んな緊張していて、思ったバッティングが出来ていなかった」と表情が曇る。「その中でも、走塁で確りチャンスを作って、野村が返してくれたので、その先制の2点が大きかった」と笑顔をのぞかせる。「足を使い、盗塁が決まり、チャンスが広がった」と一定の評価を口にした。さらに「場面場面で走攻守考えた野球をしたい」と一句一句噛み締めながら述べた。相澤は主将として、5回裏一死満塁一打コールドで左前に運び2者を還して試合を決めるなど、4打席3安打2打点2盗塁と範を示した。

吉田洸二監督は今日の試合を「うちは相手ピッチャーに、走塁などで圧力を掛け、本来の調子を出させない戦い方が出来た」と頷いた。相手の「投球練習の時に、投球フォームとクイックモーションを見て、これはいけると思った」と戦法に生かした。今日のヒーローは「怪我から復調し復活した佐藤」と開口一番にあげ、「佐藤は実践を積めばどんどん良くなる」と太鼓判を押した。あと「主将の相澤、うちの4番の菅野、しぶとく先制2点打を打った主砲の野村」と口にする。次回の日本航空戦へ向けて「会場の雰囲気が、がらっと変わると思う」と笑み。雰囲気を味方につけられるように「自分たちの持ち味であるバッティングで、バットの芯を食えるように精度を上げて臨みたい」と述べ会場を後にした。

⬛︎山学は3回戦を7月14日(日)14時00分から山日YBS球場で、富士北麓公園野球場で増穂商業高校を7回コールド14対1で破り波に乗る日本航空高校(夏甲子園5回出場)と対戦する。

文(H.K) 、カメラ(藤原勇) 2019.7.9