山梨学院パブリシティセンター

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●第101回全国高等学校野球選手権山梨県大会(準々決勝戦)
~右腕 中込 7回2安打7奪三振の力投で準決勝へ~
~2番 菅野均衡破る! 4回以降長短絡め6対0勝利~

山梨学院高校は7月20日、山日YBS球場で富士北稜高校と対戦し6対0で勝ち準決勝進出を決めた。後攻の山学は、右腕 中込陽翔が先発し7回を2安打7奪三振で5イニングを三者凡退に打ち取る力投。8回表には木村渓人、9回表には駒井祐亮の両左腕が好リリーフし、今大会初登板の3投手がリレーし富士北稜を完封。攻めては山学は3回裏、相手エースから先頭の9番右腕 中込が四球を選び出塁。続く、1番 岸本捷汰の内野安打で一・二塁として、2番好打 菅野秀斗が2-1からの外角直球を左前適時打して1対0と均衡を破ると、山学は4回裏に5番 飯塚大河、7番 栗田勇雅の二塁打などで3-0と突き放し、さらに5回以降に長短絡めて3得点を奪い6対0で勝利した。山学は7月23日8時30分から山日YBS球場で甲府城西高校と準決勝を行う。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
富士北稜 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
山梨学院 0 0 1 2 1 1 0 1 × 6

⬛︎山梨学院高 Vs 富士北稜高 ⬛︎
4年連続9回目の出場を目指す山梨学院高校は、3回戦で日本航空高校を逆転しての7回コールド11対2としての進出。対する富士北稜高校は、甲府東高校を7対3で降しての進出。山学の吉田洸二監督は「投手が最少失点に抑えて、打ち勝てるようにしたい」と決意を抱いての富士北稜戦。両校は準決勝進出をかけて戦う。
▷早朝から山日YBS球場は小雨模様。両校選手が審判の掛け声で整列すると応援団スタンドから雨を吹き飛ばす声援が送られる。先攻 富士北稜、後攻 山梨学院で準々決勝戦が8時33分に開始された。
▶︎1回表、後攻の山梨学院はマウンドに6月に怪我から復帰した右腕 中込陽翔(3年)が、マウンドに上がれる喜びを噛み締めつつ、感謝の念を抱いてプレートを踏んだ。中込が1番打者を2-2から遊ゴロに、2番打者を初球二ゴロに、3番打者を3-2から空振り三振に仕留める三者凡と上々の立ち上がり。
▶︎2回表、右腕 中込が先頭の4番打者を0-2から一邪飛に、5番打者を3球で空振り三振に、6番打者を2-2から見逃し三振に切って取り三者凡退。
▶︎3回表、右腕 中込が先頭の7番打者を初球で左飛に、8番打者を2-2から左飛に、9番打者を2-2から三邪飛に仕留め三者凡退とテンポよく投げる。
▶︎3回裏、山学は相手エースから先頭の9番右腕 中込が四球を選び出塁。続く、1番 岸本捷汰(3年)の内野安打で一・二塁として、2番好打 菅野秀斗(3年)が2-1からの「外角ストレート」を左前に均衡を破る適時打を放ち1対0とする。
▶︎4回表、右腕 中込が二巡目となる先頭の1番打者を3-1から二ゴロに、2番打者をフルカウントから中飛に、3番打者の初球を中前に初安打され二死一塁。続く、4番打者を1-0から遊ゴロとして二塁封殺でチェンジ。
▶︎4回裏、山学は5番 飯塚大河(3年)が初球を叩き左中間を破る二塁打で出塁。6番 高垣広大(3年)の犠打で一死三塁。二死後、7番 栗田勇雅(2年)が初球を中前適時二塁打で飯塚が生還して2対0。9番右腕 中込が四球で二死一・二塁。1番 岸本の左への適時二塁打で栗田が生還して3-0とした。
▶︎5回表、右腕 中込が先頭の5番打者を1-2と追い込んで2打席連続の空振り三振に、6番打者を0-2から二飛に、7番打者の初球を捕邪飛に仕留め三者凡退。
▶︎5回裏、山学は一死後に4番主砲 野村健太(3年)が死球で出塁。二死後、6番 高垣の1-0からの2球目に野村が盗塁と暴投で二死三塁とすると、高垣が3-0から左への適時二塁打で4対0と引き離す。
▶︎6回表、右腕 中込が先頭の8番打者を1-1から中飛に、9番打者を0-2から空振り三振に、1番打者を1-1から投ゴロに打ち取り三者凡退。
▶︎6回裏、山学は8番 栗田が四球を選び出塁。9番右腕 中込の犠打で一死二塁。二死後、2番好打 菅野の中前適時打で栗田が生還して5対0と追加得点した。
▶︎7回表、右腕 中込が先頭の2番打者に中越え二塁打を許と、続く3番打者の3-2から「一段ギアを上げたストレート」で空振り三振に、4番打者を1-0から捕邪飛に打ち取り二死二塁。5番打者0-1からの2球目を打者が空振り、これをパスボールして無死三塁とした0-2からの3球目、中込が外角へストレートを渾身の力で投げ込み空振り三振に切って取った。
▶︎8回表、山学は左腕 木村渓人(3年)がリリーフ。木村が先頭の6番打者を2-2から二ゴロに、1-2と追い込んだが死球を与え一死一塁。8番打者を0-1から左飛に打ち取り二死一塁。9番打者を1-2から見逃し三振に切って取った。
▶︎8回裏、山学は一死後に8番代打の椙浦元貴(3年)が 四球を選び出塁。9番左腕 木村の犠打で一死二塁。1番代打 渡邉嵩馬の左前適時打で椙浦が生還して6対0と突き放す。
▶︎9回表、山学は左腕 駒井祐亮(3年)がリリーフ。駒井が先頭の1番打者を2-2から空振り三振に、2番打者に2-0から右翼手 野村健太へ安打され、2番打者がさらに二塁を狙ったが、これを右翼手 野村が遊撃手 小吹悠人へ好送球し二塁タッチアウトと阻止し二死とする。駒井が3番打者を2-2から空振り三振に切って取り、山学は6対0の完封勝ちを収めた。
⬛︎山梨学院は、投げては中込が7回2安打、0四死球、7三振、自責点0、暴投0。木村が1回を0安打、1四死球、1三振、自責点0、暴投0。駒井が1回を1安打、0四死球、2三振、自責点0、暴投0のリレーで9回を完封。打っては相手エース右腕から8回、8安打(二塁打4本)7四死球・3三振・3犠飛・3盗塁と6点を奪い勝利した。

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⬛︎試合終了後 のインタビュー⬛︎
▶︎7回を2安打、0四死球、7奪三振と0封した右腕 中込陽翔(3年)は「先発は2日前に監督から伝えられた」と明かした。同級生の「佐藤、相澤が凄く頑張っていたので、負けてられない」と二人の活躍が励みになった。マウンドに「ずっと怪我をしていて、ぎりぎりベンチに入れたので、ベンチに入れない選手の分まで、感謝の気持ちを持って粘り強く頑張ろう」と向かった。「初回は、緊張していて球が浮いていた」が三者凡退に打ち取った。球種は「ストレート、スライダー、ツーシームなどで、今日はストレートが良かった」と頷いた。ヒット2本を打たれた球は「初球、軽くストライクを取りに行った、甘い球を打たれた」と反省。逆に7回「無死二塁のピンチに、ギアを上げてストレートで三振が取れたので良かった」とクリーンナップトリオを2三振と捕邪飛で押さえた。何より「四死球ゼロと5イニングを三者凡退とリズム良く投げられたこと」が良かったと微笑んだ。次に登板機会があれば、初回から平常心で行けるように準備をしたい」と述べた。

▶︎先制打と追加点を叩き出した2番好打 菅野秀斗(3年)は3回裏「航空戦でインコースをホームランしているので、アウトコースを意識して練習してきた」と、「2-1のバッティングチャンスで練習して来たアウトコースストレートを強くフルスイングできたが、当たりは納得できない」と目を落とす。それでも「強くフルスイングしての結果、タイムリーヒットになったので」と照れ笑い。6回裏二死二塁、「前の打席二・三塁のチャンスで、見逃し三振となった」と反省しきり。「チームメイトに1回から5回までは、顔の表情が硬いと言われ、いつもの自分ではなかった」と振り返る。「昨日からトップの位置が決まらず悩んで上半身に力が入ってしまったが、6回から吹っ切れてボールに対して自然体でバットを出すということを意識した結果、上半身の力が抜けて振り抜けた」と1打点叩き出した。準決勝は「さらにレベルが上がるので、バットのヘッドが下がらないようにするなど、細かな調整をしたい」といつもの笑顔に戻った。
▶︎主将 相澤利俊(3年)は今日の試合について「バッティングは少し打てないボールに手を出していた。あと、スイングが大きくなってしまって、フライをあげるケースが多かった」と頷く。野手の守りは「そんなに悪いプレーはなく、逆に良いプレーがあったので良かった」と振り返った。投手陣は「初登板で皆んな良く投げてくれて」と感謝。「中込をもう少し援護してあげたかった」とねぎらい、「ディフェンス面は総じて良かったと」振り返った。自身のバッティングについて「ヒットは出なかったが調子自体は別に悪くない。今日は打てない球に手を出してしまったケースがあったので、確り自分のポイントで打てるように調整していきたい」と気持ちを切り替えていた。チームは準決勝までに「バッティングを修正して臨みたい」。間髪入れず「あと2試合で甲子園に行けるか行けないか決まるので、何が何でも甲子園に行けるように準備をしたい」と抱負を述べた。
▶︎吉田洸二監督は「ピッチャー初登板の3人が良く投げて、相手をゼロ点に抑えてくれた」と絶賛した。「打つ方は、消化不良のところがあったが、いつもいつも打てるほど、野球は甘くないので」と大きく頷く。「そういう時に、ピッチャーが確り投げて、他の野手もノーエラーで確り守る。今日はこれが出来て良かったと思う」とゆったりと落ち着いて試合を振り返った。先発の中込投手について「中込は怪我で久しぶりだったが、長いイニングを良く投げたと思う。練習は確りできていたので」と笑みがこぼれた。菅野について「今まで4打数4安打か4打数0安打かの選手が、今日は5打数2安打と結果が出せたのは、一つ財産になったと思う」と評価した。相澤について「日本航空戦が出来過ぎだったので、打者は良かったり悪かったりなので」と意に介しない。「相手の投手が、想定より良かった」と頷き、「うちの打者に硬さが見え、天気と同じで、少し重い試合だった」と総括した。「ここまで来たら、勢いのある野球ができたらと思う」と準決勝を睨んだ。
⬛︎山学は準決勝戦を7月23日(火)8時30分から山日YBS球場で甲府城西高校と対戦する。

文(H.K) 、カメラ(藤原勇) 2019.7.21