●高校生の甲種危険物取扱者試験合格者表彰式
~令和初『宍戸優希さん』甲種危険物取扱者表彰~
~『努力すれば報われる』次の目標研究医目指す~
一般財団法人消防試験研究センター山梨県支部は7月26日山梨学院広報スタジオで、山梨県内高校生の甲種危険物取扱者試験合格者表彰式を行った。表彰式には6月23日に実施した甲種の国家試験に県内で唯一高校生で合格した山梨学院高校特進コース1年生の宍戸優希さん、父・和行さん、母・めぐみさん、吉田正副校長が列席した。高校生の甲種合格は難関で県内高校生の甲種取得者は高校生が受験可能になった2008年から、優希さんは16人目で9年ぶりに最年少記録を塗り替える15歳11か月の新記録となった。清水義周支部長から「危険物取扱者試験において優秀な成績を修め甲種を取得されたことは他の模範とするところであります。その努力を表彰いたします」と表彰状と副賞が授与された。令和初の表彰の栄に輝いた優希さんは「今日、表彰していただき本当に合格したんだと改めて実感し、今回の合格で『努力すれば報われる』ことを知りました。これで自信を持って次の目標である研究医を目指します」と目を輝かせた。
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⬛︎一般財団法人消防試験研究センターは、昭和59年10月に設立され、同年12月に消防法に定める指定試験機関の指定を受け、昭和60年度から消防法に基づく危険物取扱者試験を実施している。また、昭和63年度からは、各都道府県知事から委託を受けて同試験の合格者に対する免状の作成業務なども行っている。山梨県支部は平成20年から県内高校生(中学生、小学生含む)の甲種危険物取扱者試験合格者表彰を挙行している。これに伴い7月26日14時00分山梨学院広報スタジオで、6月23日に実施した甲種危険物取扱者試験の国家試験に県内で、唯一高校生で合格した山梨学院高校特進コース1年生の宍戸優希さんの表彰式を行った。
【授与者インタビュー】
▶︎一般財団法人消防試験研究センター山梨県支部 清水義周支部長はこの表彰制度について「高校生の対象者の功績を讃えることで、対象者はもとより他者のさらなる意欲を喚起し、さらには危険物取扱者の確保にも期待できる」と和やかに話す。「宍戸さんは、この表彰制度が平成20年からスタートて16人目。そのうえ、合格者最年少16歳8か月の記録を、9年ぶりに塗り替える15歳11か月の新記録となった」と明かす。「工業系でなく普通科で達成した」ことにも驚く。甲種は「消防法上の全ての危険物を取り扱うことができる最上のランク」という。受験資格見直しの前は「大学等において化学に関する学科等を卒業した者や乙種危険物取扱者免許状の交付を受けた後、危険物製造所等における危険物扱いの実務経験が2年以上の者などで現役高校生には受験資格のハードルが高かった」。しかし「平成20年の受験資格見直しにより、第1類(酸化性固体)又は第6類(酸化性液体)、第2類(可燃性固体)又は第4類(引火性液体)、第3類(自然発火性・禁水性物質)、第5類(自己反応性物質)の4種類の乙種危険物取扱者免許状を有する者でも受験できることとなり高校生でも受験しやすくなった」という。「宍戸さんは中学生の昨年11月までに乙種4種類(3~6類)に合格し、甲種の受験資格を得ていた」と感心する。今回の「甲種合格で全ての種類の危険物について高度な知識を有する者として、安全確保の中心的な立場として活躍でき、また関連業種は多岐にわたる」と太鼓判を押す。「宍戸さんは、まだ高校1年生、さらなる成長を願います」と結んだ。
【受賞者の声インタビュー】
▶︎山梨学院高校特進コース1年生の宍戸優希さんは甲種について「中学の科学部顧問の先生に勧められて興味を持った」と頷いた。一度「中学3年の2月に受験し、2問足りずに不合格になり悔しくて、それから毎日30分欠かさず勉強した」と振り返る。「6月23日に受験し、手応えはあった」とはにかむ。それでも「7月9日の合格発表の日は消防試験センターのホームページで確認する」際に、4か月前の不合格が頭をよぎるのか「自分の受験番号を見つけたが、間違いなく自分の番号か手持ちの受験番号と同じか、何度も何度も見直したが、それでも心配になり母親に確認してもらい間違いがない」と確信し安心した。今日、表彰していただき本当に合格したんだと改めて実感した」とあふれんばかりの笑顔を見せた。「これを契機に科学への関心を深めてゆきたい」とさらなる夢に向かう。「 iPS細胞山中伸弥さん(2012年)や大村智さん(2015年)のノーベル医学生理学賞の受賞のニュースを見て、将来は研究機関で基礎医学や臨床医学の研究に従事する研究医になりたいと思うようになった」と刺激を受けた。新たな治療法や病気の原因 を突き止めるなど未来の医学を支えたい」と声が弾む。「中学で科学部に入り、顧問の先生の影響でさらにその夢が膨らんだ」と思いをめぐらす。「今回の合格で『努力すれば報われる』ことを知りました。これで自信を持って、進学は医学部を受験し、次の目標である研究医を目指します」と目を輝かせた。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.7.27