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●日本スポーツ産業学会企画提言コンペ
~山学大研究Gがスポーツ庁長官賞受賞~
~競技団体間をつなぐ新たな視点が評価~

日本スポーツ産業学会第28回大会企画提言コンペ「競技団体のさらなる発展に向けたアイデアを提案しよう」をテーマに、7月27日に日本体育大学世田谷キャンパスで行われた。同学会は産学官連携によるセミナーや事業、コンベンション等を企画し、この企画提言アイデアコンペは今年で4回目の開催。山梨学院大学から大﨑恵介経営学部専任講師、スポーツ科学部4年・藤原優司さん、小山さなえスポーツ科学部教授の研究グループが同コンペのファイナリストとして登壇した。この日の最終選考で、大﨑講師・藤原さん・小山教授が提案した「タレントシェアリングによる普及・強化・育成システムの構築」が最優秀賞であるスポーツ庁長官賞を受賞した。

日本スポーツ産業学会は1990年に設立された学会で、学術的な研究発表の場の提供のみならず、産学官連携によるセミナーや事業およびコンベンション等を企画している。企画提言アイデアコンペは平成28年から始まり、今年のテーマは、スポーツ界発展・活性化の要である競技団体(NF)に着目し「競技団体のさらなる発展に向けたアイデアの提案」となった。コンペは1次審査で学会内の審査委員会により15件程度が選定され、2次審査はスポーツ庁や経済産業省の担当者を含めて審査され5件のアイデアが採択された。最終選考は採択された5件のプレゼンにより、審査委員、来場者の投票により審査が行われた。今回は第28回大会の学会テーマである「『令和時代のスポーツ産業』社会、技術、地域、そしてスポーツの価値」の中の企画コンペとして、日本におけるスポーツ市場規模の拡大とスポーツ界の活性化を目指したアイデアが広く募集された。

大﨑講師・藤原さん・小山教授の研究グループは、少子高齢化を迎える日本において、地域における子ども達を“共有”する「タレントシェアリング」のシステムを構築し、種目や中央競技団体間の格差の是正を図る仕組みを提案した。具体的には中央競技団体(NF)がコンソーシアムを設立し、子ども達を奪い合う現状から“共有”する中でタレントプールを拡充し、さらにNFがマネジメントスキルやノウハウの共有。さらには、そこで得られる利益を共有することなど、アメリカ4大スポーツの経営に見られるリーグ運営のアイデアに着想を得て日本の地域スポーツにおける展開を提案した。

会場ではスポーツ庁長官代理、日本オリンピック委員会NF総合支援センター室室長、日本スポーツ協会事務局次長、学会会長の尾山基氏(株式会社アシックス会長)、平田竹男会長(内閣官房参与)、らが審査員を務めた。企画における問題の着眼点や論理構成、さらにはNF間を繋ぐという新たな視点が評価されスポーツ長長官賞を受賞した。大﨑講師は「研究室での雑談からアイデアが膨らみ、今回の企画コンペへの応募に至った。ビジネスプランを考えるだけでわくわくした」と語り、藤原さんは「現在行なっているヴァンフォーレ甲府のインターンシップの経験をもとに、地域スポーツにおける課題解決に向けた提案ができた。今後は、卒業研究のテーマでもあるためよりアカデミックに課題を追求していきたい」と抱負を語った。
記事・写真提供(大﨑恵介経営学部専任講師)、構成(PBセンター)
2019.7.29