●第101回全国高等学校野球選手権大会【開会式】
~感謝 ! 全ての人の思いを担い行進~
~18人の雄姿に惜しみない大拍手~
第101回全国高等学校野球選手権大会(日本高校野球連盟・朝日新聞社 主催)の開会式が8月6日、阪神甲子園球場で行われた。関西吹奏楽連盟が山田耕筰 作曲の『大会行進曲』を演奏。その曲に合わせて、阪神甲子園球場初勝利校の北海 辻本倫太郎主将が先導、昨年度優勝の大阪桐蔭の中野波来主将、続いて参加49代表校の選手が北から南に順に入場行進を行った。山梨県代表4年連続9回目、春夏連続出場の山梨学院は、17番目に県大会優勝旗を掲げる相澤利俊主将を先頭に、杉浦元貴選手の『イチ・イチ・イチ、二ー』の掛け声ので、胸を張り確り腕を振り溌剌とした行進を披露した。場内に「山梨代表 山梨学院高校」とアナウンスされると18人の雄姿に観客席から惜しみない大きな拍手が沸き起こった。相澤主将が「山梨代表として甲子園に戻ってこられたことに感謝しながら、全ての人の思いを担い、一歩一歩芝生を踏みしめて行進しました」と感慨無量の面持ちで述べた。
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【開会式】
◾️兵庫県西宮市甲子園球場は午前9時00分現在の天気予報は、曇り、気温30.9度、湿度71%、東北東の風、風速5m/s、開会式が行われる球場の上空は雲の切れ間から青空が覗く天気模様。約20,000(球場発表)の観客が見守るなかで、 兵庫県立小野高校 笹倉七海さん(3年)、西宮市立西宮東高校 樫原愛莉さん(3年)の司会進行で開会された。
【入場行進】
関西吹奏楽連盟の市立尼崎・滝川第二・神戸山手女子・淳心学院の4校約160人が、1948年に発表された山田耕筰 作曲の『大会行進曲』を演奏。その曲に合わせて、阪神甲子園球場で初勝利した北海高校(北海道) 辻本倫太郎主将に先導され、昨年度優勝の大阪桐蔭高校(大阪府)の中野波来主将、続いて参加49代表校の選手が北から南に入場行進を行い、山梨県代表4年連続9回目 春夏連続出場の山梨学院高校は、17番目に県大会優勝旗を掲げる相澤利俊主将を先頭に、杉浦元貴選手の『イチ・イチ・イチ、二ー』の掛け声で、登録選手18人が胸を張り腕を振り溌剌と行進を披露。場内に「山梨代表 山梨学院高校」とアナウンスされると観客席から惜しみない拍手が沸いた。
【国旗・大会旗 掲揚】
関西合唱連盟の神戸高校・長田高校・親和女子高・関西学院高校・加古川西高校の5校約150人の歌唱リードで参加49代表校の選手、関係者、観客が、国歌『君が代』を斉唱し国旗が掲揚され、『栄冠は君に輝く』(作詞 加賀大介 作曲 古関裕而)を斉唱し大会旗が掲揚された。
【大会のあいさつ】
渡辺雅隆大会会長(朝日新聞社社長)は「令和最初のそして新たな100年のスタートとなるこの大会で、全国3,730チームを代表して甲子園の土を踏んだ、49校の皆さん出場おめでとうございます」。「この大会は1915年に始まり、大正・昭和・平成と1世紀にわたって大会は続いてきました」。「昨年まで全国大会だけで3,401試合を重ね、多くのヒーローが生まれました」。「作詞家の阿久悠さんは『甲子園の詩』でこんな一節を残しています。『甲子園は天才も待っているが 甲子園は努力で磨いた普通をいちばん待っている』。勿論、選手たちばかりではありません。ここに集う全ての人たちを甲子園は待つています。全ての人たちが甲子園の歴史を紡いできた。そしてこれからもつくって行く主人公だと思います。さあ、いよいよ熱い夏が始まります」と挨拶した。
【大会旗返還】
昨年度優勝の大阪桐蔭高校の中野波来主将が渡辺雅隆大会会長に優勝旗を返還し、渡辺大会会長から中野主将に大阪桐蔭高校の栄光を称えレプリカが授与された。
【お祝いのことば】
柴山昌彦文部科学大臣は「皆さんはそれぞれの目標や思い、各地区で戦った仲間たちの情熱、応援をしてくださっている方々の願いや思いなどを胸に、このグラウンドに立っていることと思います」。「ぜひ、甲子園でも自分と仲間を信じ、持てる力を存分に発揮して、令和初となる大会で記録と記憶に残る素晴らしいドラマが数多く生まれ、この夏が皆さんにとって一生の宝物となることを願っています」。また、「皆さんが未来の高校球児に夢と希望を与え、全国に元気を届けてくれることを期待します」と挨拶した。
【激励のことば】
八田英二大会審判委員長(日本高野連会長)「熱戦あり接戦あり激戦ありの地方大会を勝ち抜いた皆さんの溌剌とした行進は観客の皆さんの心に響くものがありました」。「101回の新たな時代の幕が開きます」。「日頃の練習成果と持てる力の全てを出し切ってください」。「今、球場は眩しいばかりの輝きに満ち溢れています」。「ほとばしる青春の情熱、そして希望に燃える皆さんの眼差しです」。「全国の高校球児の代表として、若人らしい清々しいプレイで日本全国津々浦々に青春の力と息吹を届けてください」。「皆さんの健闘を祈っています」と激励した。
【選手宣誓】
初出場で選手宣誓の大役を務める誉高校(愛知)の林山侑樹主将は「夏の甲子園も多くの困難を乗り越え、偉大な先輩方が繋いでくれたお陰で、101回という新たなスタートを切ることができました。そして多くの人に支えられ大好きな野球ができることに感謝し、沢山の思いが込められ重く輝くバトンを託された私たちは、この101回目の大会を記憶に残る大会にすることを誓います。令和元年 8月6日 選手代表 誉高校主将 林山侑樹」と力強く爽やかに選手宣誓。会場からは甲子園球場一杯に響き渡る賛辞の拍手が送られた。
【選手退場】
関西吹奏楽連盟の演奏と関西合唱連盟そしてスタンドも一緒に『栄冠は君に輝く』を合唱し、この曲に合わせて参加49代表校の選手が4校ずつ南から北に順に退場して行った。
◾️兵庫県立小野高校 笹倉七海さん(3年)、西宮市立西宮東高校 樫原愛莉さん(3年)の爽やかな司会進行で閉式された。
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【開会式終了後インタビュー】
▶︎春夏連続行進の掛け声の大役を務めた杉浦元貴選手は「春も任されて経験していたので、夏は2度目になるので『イチ・イチ・イチ、二ー』の掛け声も、大きな声を張れたので自分としては確りできたと思う」と胸を張った。「開会式で色々なチームと一緒に行進をして、早く試合をしたいと言う思いが一層強くなった」と戦士の顔になった。「甲子園という舞台で試合ができることはなかなかないので、また山梨代表も背負っているので気合が入った」と、「夏の甲子園の初陣へ上手く繋がる行進ができた」と胸を張った。
▶︎昨年度の春はプラカードを持ってチームを先導した野球部マネージャー梶原茉倫(3年)は「どのチームよりか一番、格好良く見えました」と笑顔で一言。「選手の行進を見て、本当に甲子園に来られたんだと、じわじわと実感が湧いてきて嬉しくなりました」と照れ笑い。「春と違い先導が自分でないのが、ちょっぴり悲しかった」と胸の内を明かす。「試合当日は春と同様に記録員としてベンチに入り、選手とともに戦えるので感謝しています」とはにかむ。「選手たちが1日でも長くいられるように、マネージャーとしても全力でサポートしたい」と目を輝かせた。
▶︎県大会優勝旗を掲げて行進した相澤利俊主将は「ずっと目標にしていた所だったので、ここに戻って来られて、本当に良かった」としみじみ思った。「今日は、観客も沢山いて早くここで試合がしたいと強く思った」と闘争心に火がついた。「山梨代表で甲子園に来られるのは一チームだけなので、来られなかったチームの思いも担って、プレーしなければいけない」と切磋琢磨した仲間に誓った。さらに「家族、指導者、学校の仲間、そして支えてくださった全ての方々に感謝しつつ、一歩一歩芝生を踏みしめて行進しました」と感慨無量の面持ちで述べた。
▶︎野球部鳥居英之部長は「行進を見て、昨年度の春の大会が終わった4月から部長に就任したことが頭をよぎる」と同時に、「彼らは春の甲子園大会に負けた時に、ここに戻ってくると誓ったはず」と大きく頷く。戻るために「彼らはチーム一丸となり、試合が一球で始まり、一球で終わるまで、ベンチの選手が守備も攻撃も良く見て、ベンチから色んな指示を出し、それが試合に生きていた」と感心する。決勝の「東海大甲府戦は、守備も攻撃も悪い流れを誰かがどうにかし1点差で勝利した。決して個人の力で甲子園に来たチームでは無い」と頷き、「そのチームに相応しい一糸乱れることのない堂々とした立派な行進が出来た。必ず甲子園の試合でも平常心で再現してくれると信じている」と絶賛した。
◾️明日は11時から13時まで大阪市内の南港中央野球場で割り当て練習、そして夕食後ミーティングを行う。試合まであと4日、チームは順調に調整を続けまず1勝を虎視眈眈と狙う。
文(H.K) カメラ(平川大雪)2019.8.6