●第101回全国高等学校野球選手権大会【出陣前夜】
~甲子園夏の陣 明日第二試合熊工戦いざ出陣~
~『一機 一瞬 入魂』善循環で天命を待ちたい~
明日に試合を控えた山梨学院は8月9日、豊中ローズ球場で練習を行った。練習はシートノックとピッチャーのフィールディングを確認して、最後にシートバッティング。また、投手とマシンを使い相手投手をイメージして、特に変化球の見極めに力点を置いた。低目の変化球を打つときは、軸手を長く使って引っかけないように打つ。また見逃しのときには成否の見極めを確り行うことが指導された。明日の試合について吉田健人コーチが「春・夏の甲子園に出場できたことは選手の努力と頑張りがあるので、甲子園ということで、気負いすぎず普段山梨で練習している形を確り出して、エネルギー一杯にやってほしい」と期待する。こちらにきてもホームランを放つなど絶好調の左腕エース 相澤利俊主将が「気持ちの準備が上手くできている早く試合をやりたい」と専用バスに乗り込んだ。いよいよ明日は甲子園夏の陣、吉田洸二監督が「『一機 一瞬 入魂』善循環でやるべき準備は全てした。あとは天命を待ちたい」と頷いた。山梨学院は第二試合の熊工戦にいざ出陣となる。
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【割り当て練習出発】
▶︎山梨学院は昨日8月8日気温33.5度の伊丹スポーツセンター野球場(伊丹市)で割り当て練習7回目を、フォーメーション全般の確認、特に挟殺プレーを入念に行った。左腕主将 相澤・右腕 佐藤裕士両エースらがマウンドの前から投げ込み実戦さならの練習を行った。今日で甲子園夏の陣まで残り1日となった。選手たちは朝9時40分ホテルから専用バスで豊中ローズ球場に向けて出発した。
【割り当て練習練習】
◾️豊中市は午前11時00分現在、晴れ、気温32.9度、湿度68%、西南西の風、風速2m/s。山梨学院は、10時20分に豊中ローズ球場に到着しランニング・体操・ストレッチ・ダッシュなどのウォーミングアップや練習準備を行い、11時00分から同野球場で割り当て練習8回目の練習を開始した。
▶︎吉田健人コーチが「今日の割り当て練習は明日試合なので」、守備を各選手を守備位置につかせての「シートノックとピッチャーのフィールディングを確認して」、最後に試合形式での打撃練習の「シートバッティングを行った」。また、「マシンを使い右、左のそれぞれの投手をイメージして、特に変化球の見極め」に力点を置いた。「低目の変化球を打つときは、軸手を長く使って引っかけないように打つ」こと。また「見極めのときには成否の見極めを確り行う。ことなどを主眼に練習を行った」と淡々と述べた。上野颯夏については「特に三塁コーチャーはレギュラーポジションで専門職になっている。当然、日頃からコーチャーの練習を行ったてる。判断力は鍛えているので期待している」と全幅の信頼を寄せる。石神悠樹について「一塁コーチャーの専門として、三塁コーチャーと同様重要なポジション」として欠かせない。室井耀については「うちはデータを取って戦うことを重要視しているので、その専門家として育成した。事前に我々が分析しておいたデータを、試合中に指示する専門家」と、「プロ野球の世界では、こうしたポジションに専門家を置いているのは当たり前で、高校野球も同じ野球なのでその重要性は変わらない」と述べた。
▶︎練習の終了のインタービューに吉田健人コーチは「選手の調子は上がっている」と開口一番。バッティングに関しては「菅野、相澤が一番安定感がある。そこに、主砲の野村。如何に、この3人の前にランナーを確りためて、下位打線は確り球を選びながら相手投手に球数を投げさせるか。とにかく、上位打線の前にランナーをためられるかがポイントとなる」と大きく頷いた。明日の初戦に向けて「この学年で選抜(春の甲子園)に出て、特に断トツの力というわけでもなく、上がってこれた(夏の甲子園)のは、選手の努力と頑張りがあると思うので、甲子園ということで気負いすぎず普段山梨で練習している形を確り出して、エネルギー一杯にやってほしい」とエールを送った。
◾️練習は2時間、予定していたメニューを確りこなし、13時00分ジャストで終了した。選手らは自律神経のバランスを保つために大阪市内の箕面湯元水春にての入浴休憩に向けて専用バスで移動する。
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【練習後のインタビュー】
▶一塁コーチャー 石神悠樹(3年)︎は「去年の秋の県大会では外野手で出場していたが、関東大会で腰を痛めてからコーチャーになった」と頷く。「コーチャーとしてベンチに入れていただいてありがたい」と深く頷く。「ランナーの指示をしたり、その場の状況を伝えたりするのが自分の役目で、専門としてやらしてもらえているので、ランナーが確りいつも通りの走塁ができるように、選手の特徴やグラウンドのコンディション、また相手投手の癖などをみて『バック、ゴー』などと確りコーチの仕事をしています」と謙虚に話す。エンドランの時は「ランナーが良いスタートを切った時は、自分とサードコーチャーとで『打つな』と声をかけて打たせないようにして、攻撃のチャンスを広げています」と無駄なアウトカウントは阻止する。「県大会でいくつか阻止しチームに貢献できた」と頷く。「甲子園でも貢献したいと」大きく頷いた。
▶︎三塁コーチャー 上野颯夏(2年)は2年生の捕手。「秋の大会の3回戦からコーチャーとしてベンチに入れていただきました」と頷く。「自分の指示で1点取れるか、取れないか、1点失うか」重責を担っている。「YouTubeとかで、外野、内野の肩の強さなどを調べたり、試合を見たりして研究しています」と声が弾む。具体的には「日本航空戦の小吹のレフト前ヒットで相手外野手のハンブルを見逃さずに、栗田がホームに走り生還した」と笑顔を浮かべた。この時は「もともと相手の守備を見ていて、外野手が球を取りに行く入り方を見ていて、これはやりそう(失策)だなと予測をつけていた」と、1秒でも早く伝達してホームへの距離を稼ぐ姿勢を崩さない。「甲子園は、結構外野の守備のハンブルとかエラーが多いので、コーチャーを確りやるのと、そのほか選手のサポートを確りやって、夏の24点の記録を塗り替えたい」と声が弾んだ。
▶司令塔の補佐 室井耀(3年)︎は「ベンチでポジショニングを出したりなど、また、ベンチでの氷嚢であったり給水などメンバーのサポートを行っている」と述べた。具体的には「データの紙を基にして外野の正確なポジショニングだったり、キャッチャーに打者がどういう癖だったりとかを伝えています」と生き生き。「中学の頃から、野球を勉強することが大好きで、結構野球の本を読みあさった」と、「ルール本であったり、『野村の遺言』(野村克也)キャッチャーは監督の分身である。技術に限界はあるが、頭脳に限界はない。配球は応用問題であるなど凄く刺激された」と目を見開く。「捕手としてプレーでベンチ入りできたのではなくて、メンバーのサポート役で選んでいただいたので、渡されたデータを自分のものにして、その時の球場の状況や天候、選手のその日の状況など」を考慮して伝達支持している。「甲子園球場は広くて、外野のフェンスや浜風、応援団の声援など、独特の戦場なので、選手に確り伝達できるように、3年生は最後の戦いなので1日でも長くいられるようにサポートしていきたい」と声が弾んだ。
▶︎左腕エース 相澤利俊主将は「明日、負けてしまったら最後になるので、これまで練習してきたことの成果を少しでも多く出して、悔いのない試合にしたい」と気を引き締めた。ホームランを放つなど快音を響かせた打撃面について「非常に今日は、タイミングが上手く取れていたので」と声が弾んだが言葉を飲み、「バッティングは水物とよくコーチに言われているので」と気持ちをセーブして、「明日はタイミングを一番大事にして」臨みたいと述べた。相手投手を想定しての左腕 駒井祐亮投手の打撃練習について「駒井の方が球のスピードやキレで球威は上だと思います」と、「今日、そのピッチャーと対戦できたまのは、明日に生きると思うので、駒井には感謝したいと思います」と笑顔で述べた。山梨大会「決勝では自分が3回2/3イニングであとは佐藤が頑張ってくれたので、今度は自分ができるだけ頑張って、イニングを長く投げたいと思います」と述べた。熊本工業は「左バッターが多くて、力のあるバッターが多い印象があるので、コースをよく投げればそんなに打たれないと思うので、自分らしいピッチングをしたいなと思います」。「気持ちの準備が上手くできている、早く試合をやりたい」と専用バスに乗り込んだ。
◾️明日は、いよいよ甲子園夏の陣、山梨学院は第二試合の熊本工業戦に出陣する。吉田洸二監督はじめ首脳陣が「自分たちが優位に立つ材料を一つでも二つでも、限られた時間で探せればなと思っている」と明日の初戦ギリギリまでデータを集め勝利の可能性を手繰る。監督が「古屋忠彦特別顧問からいただいた、このグラウンドで一度の機会に出会った選手と、一球に魂を込めて試合をしょうという意味の『一機 一瞬 入魂』をベースに、今年は一般的によく使われる悪循環の真逆の『善循環』を取り入れ、日々鍛錬を積んでいる。天命を待ちたい」と甲子園夏の陣へいざ出陣する。
文(H.K)、カメラ(平川大雪)2019.8.9