山梨学院パブリシティセンター

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●文部科学大臣杯 全日本大学女子ソフトボール選手権大会(2日目)
~エース信田は2試合18回214球の熱投完封で沸く ベスト8~
~①小林先制2点適時三塁打 / ②菊池中越えサヨナラ二塁打~

文部科学大臣杯 第54回 全日本大学女子ソフトボール選手権大会(2日目)は一回戦8試合と二回戦8試合が8月31日、愛知県の安城市総合運動公園ソフトボール場などで行われた。関東ブロック代表の山梨学院(山梨県)は同B球場で、一回戦を近畿ブロック代表の武庫川女子大学(兵庫)と対戦し、投げてはエース右腕 信田沙南が完封。攻めては1番 小林美沙紀の三塁打、3番 久保田莉依の二塁打で相手投手を攻略し4対0と破った。山学は、二回戦を北海道東北ブロック代表の富士大学(岩手)と対戦し、エース信田が11回を完封。攻めては11回裏、3番 久保田を二塁走者で4番 山田燦が四球を選び出塁し無死一・二塁。一死後、6番 菊池朋美が中越えサヨナラ二塁打を放ち、二塁から久保田が生還し8回からのタイブレーカー4回の攻防に終止符を打った。エース信田が2試合18回214球の熱投完封で球場を沸かせた。大会は明日、準々決勝と準決勝を行う。山学は9時00分から同A球場でチーム一丸となり準々決勝をIPU環太平洋大学と戦う。

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◾️〈大会前の監督インタビュー〉◾️
全国9ブロック代表32チームが参加して行われる文部科学大臣杯 第54回 全日本大学女子ソフトボール選手権大会。山梨学院大学は関東学生男女ソフトボール選手権大会(6月)で5連覇8回目の優勝を果たし11年連続11回目の出場を決めた。清水正監督は「インカレまで後3ヶ月ある。チームは70%の出来。残りの期間で新チームを完成させベスト4以上を目指したい」と球場を後にした。それから約3か月が経ち清水監督は「東日本大学女子ソフトボール選手権大会(7月)で、初戦に仙台大に勝ち、今大会に出場する日本体育大(東京)・金沢学院大(石川)・東京国際大(埼玉)・富士大(岩手)を破り優勝できた」と歯切れよく頷く。国民体育大会関東ブロック大会(8月)では山梨県代表として出場し「一回戦で栃木県代表のHondaに負け、敗者復活戦で千葉県代表(混合)と神奈川県代表の日立に勝ち、埼玉代表の戸田中央総合病院に8回タイブレークで1対2で負けた。チームの仕上がりは上々」と日本女子ソフトボール1部リーグ第5節終了時点でHondaは3位、日立は10位、戸田中央総合病院は5位のチームと渡り合え声が弾んだ。大会では「選手たちには平常心で大いに楽しんでもらいたい」とテンポよく締めくくった。

◾️〈 試 合 〉◾️
安城市ソフトボール場B球場は安城市総合運動公園内に二面あるうちの一面、両翼70m。中堅75m。安城市は愛知県のほぼ中央に位置し人口約19万人の市。株式会社デンソー安城製作所があり、安城市ソフトボール場は令和元年10月1日より愛称は「デンソー ブライトぺガサス スタジアム(安城市ソフトボール場)となる。安城市は午前8時00分、天気曇り、気温24.9度、湿度82%、北の風、風速1m/s。試合は日本ソフトボール協会オフィシャルソフトボールルールによる。

●【一回戦】 VS. 武庫川女子大学(兵庫)●
雨天のため第1日目8月30日は一回戦16試合が予定されていたが8試合が行われ、残りの8試合は本日に順延となった。山梨学院は30日の11時試合開始が31日8時52分となった。山梨学院大学(山梨県)と6年連続44回目出場の武庫川女子大学(兵庫県)が整列し、先攻 山梨学院、後攻 武庫川女子で試合が開始された。

  1 2 3 4 5 6 7     合計
山梨学院 0 0 4 0 0 0 0     4
武庫川女子 0 0 0 0 0 0 0     0

▶︎1回表、先攻の山梨学院は相手右腕投手に1番 小林美沙紀(3年市立太田商業)が2-2から左飛。2番 田波里緒子(4年星野)が1-1から中飛。3番 久保田莉依(4年藤枝順心)が0-1から2ゴロに抑えられた。
▶︎1回裏、山梨学院は清水監督がウインドミルから最速100キロ(野球換算150キロ)超えで球種も多彩な、エース右腕 信田沙南(3年星野)をピッチャーズサークルに送った。
信田が1番打者を2-1から一ゴロ。2番打者をフルカウントから四球を与え二死一塁。続く3番打者を0-1から三ゴロの5-4のフォースアウトで二死一塁。4番打者を1-1から遊ゴロに仕留めチェンジ。
▶︎2回裏、エース右腕 信田が先頭の5番打者を1-2から見逃し三振。6番打者を2-2から投ゴロ。7番打者を3-0から二飛に打ち取り三者凡退。
▶︎3回表、先頭の7番 諏訪いろは(3年花咲徳栄)が初球を左前安打、二塁安打で無死一・二塁。続く9番 小澤彩稀(3年木更津総合)の投ゴロで一死二・三塁、1番 小林が2-0から「ツーボールから甘く入ってきた球」を右越え先制2点適時三塁打。2番 田波の2-1で清水監督はエンドランのサイン、田波は一塁側に強く叩きつけるバウンドの高い一ゴロとし、三塁から小林がホームを突き、相手捕手の進塁妨害を誘い3対0一死一塁とした。3番 久保田の初球右越え二塁安打で一死二・三塁。4番打者 山田燦(4年飛龍)が2-0から中犠飛を放ち4対0とした。
▶︎3回裏、エース右腕 信田が先頭の8番打者を1-0遊ゴロ。9番打者を2-2から空振り三振。1番打者を1-1から左邪飛に打ち取り三者凡退。
▶︎4回裏、エース右腕 信田が先頭の2番打者を初球三ゴロ。3番打者を1-1から二ゴロ。4番打者を初球で二ゴロに打ち取り三者凡退。
▶︎5回裏、エース右腕 信田が先頭の5番打者を1-0から三ゴロ。6番打者を1-2から空振り三振。7番打者を初球で投飛に打ち取り三者凡退。
▶︎6回裏、エース右腕 信田が先頭の8番打者を0-1から左前安打されこの試合初ヒットを許し無死一塁(一塁ランナー代走)。9番打者を2-2から空振り三振に切って取り、1番打者を1-1から一塁への安打を許し無死一・二塁。2番打者を3-1から一ゴロで二死二・三塁。3番打者を2-0から中飛に打ち取りチェンジ。
▶︎7回裏最終回、エース右腕 信田が先頭の4番代打を1-2から空振り三振。5番代打を0-2から一ゴロ。6番代打を0-1から遊ゴロに打ち取り三者凡退とし完封勝ちした。
◾️エース右腕 信田が7回被安打2、失点0、自責点0、四球1、奪三振5、投球数84で完封勝利した。攻めては4回表、先発の右腕投手から小林美沙紀の三塁、久保田莉依の二塁打の長打で相手投手を攻略した。
◾️試合終了後インタビュー◾️
▶︎1番打者 小林美沙紀(3年市立太田商業)は「ビデオとか見て研究していた」。「それに比べて今日は、球が来ていなかったので、球を迎えに行ってしまった」と左飛に討ち取られたが、「緊張がほぐれた」と普段の自分に戻った。二巡目3表「一死二・三塁、ツーボールからインコースに甘く入ってきた球」をジャストミート「これは行ったなと思つた」と手応え十分で右越え先制2点適時三塁打とした。「チームに貢献できて嬉しい」と笑顔で述べた。次の試合では「1番打者としての働きを、チームのためにしたいです」と笑顔で述べた。
▶︎エース右腕 信田沙南(3年星野)は「初戦ということもあって緊張したが、3回に点を取ってくれたので思い切って投げることができた」と感謝。「これまで、練習試合とかで色々な場面を想定していたので、それがこの本番で生かされ、落ち着いて投球ができたた」と微笑んだ。ストレート、ライズ、ドロップ、チェンジアップなど色んな球種全てを投げた」と小さく満足げに頷く。「楽しく投球できた」と喜んだ。次の試合には「この試合で出た課題、ライズボールの高さの修正などして、一戦一戦楽しく臨みたいです」と笑顔で大きく頷いた。
▶︎清水正監督は「初戦は一番緊張感がある。良い形で突破できた」と大きく頷いた。「相手の投手は打たせて取るコントロール投手だったので、試合前に選手には打たされないように指示をした。初回、まだ打ちに行っていたので、呼び込んで打つように指示を出した。3回表に一挙4得点を選手が取ってくれた」とリリーフ投手には沈黙したが想定した投手を早く攻略した選手を褒めた。投げては「信田が本当に良いピッチングをしてくれたので、途中まで完全試合かなと思っていた。本人に言うとプレッシャーが掛かるので言わなかった。6回のヒットがなければ」とエースの好投に目を細めて喜んだ。次の試合は「多分、富士大が上がってくる」と、「富士大は東日本大学選手権の決勝で6対1で勝っているが、それが逆にうちの事を研究してくるので、嫌な感じ」と一瞬目を伏せ、気持ちを切り替えて「次も気を引き締めて戦う」と力強く述べた。

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●【二回戦】 VS. 富士大学(岩手)●
山梨学院大学(山梨)は東日本大学選手権大会(7月)の決勝戦で富士大学(岩手)と戦い勝利している。清水監督の「多分、富士大が上がってくる」という読みどおりの対戦となった。試合前のフィールディング(シートノック)が終了し両チームが整列し、試合開始が15時32分、10年連続15回目の富士が先攻、山梨学院が後攻で試合が開始された。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 合計
富  士 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
山梨学院 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1

▶︎1回表、後攻の山梨学院は清水監督がエース右腕 信田沙南(3年星野)を1試合目7回84球完封勝利に続きピッチャーズサークルに送った。エース右腕 信田は1番打者を0-2から空振り三振、続く2番打者も0-2から空振り三振に切って取る。3番打者を1-1から二ゴロに打ち取り三者凡退。
▶︎1回裏、山梨学院は相手左腕投手に1番 小林美沙紀(3年市立太田商業)が1-2から左飛。2番 田波里緒子(4年星野)が1-1から中飛。3番 久保田莉依(4年藤枝順心)が0-1から2ゴロに抑えられチェンジ。
▶︎7回表、エース右腕 信田が先頭の5打者を1-0から遊ゴロ、6番打者への初球を右前安打され一死一塁。7番打者を1-2から空振り三振に切って取り二死一塁。8番打者を初球で遊直飛でチェンジ。
▶︎7回裏、山梨学院は相手左腕投手に4番打者 山田燦(4年飛龍)が1-2から見逃し三振。5番代打 常澤優奈(4年高崎商業)が初球を二ゴロ。6番 菊池朋美(3年花巻東)が2-0から捕邪飛に討ち取らチェンジ。
▶︎8回表からはタイブレーカーで前回最後に打撃を完了した選手を二塁走者とし、無死二塁の状況で打者は前回から引き続く打順の者が打席に入る方式で戦う。8番打者を二塁走者で無死二塁。エース右腕 信田が9番打者を1-1から三ゴロで一塁アウト。二塁走者が本塁を突くのを一塁手が見て捕手に送球、捕手が走者を三塁側に追いタッチし二死。続く1番打者をエース右腕 信田が2-2から遊飛に仕留めチェンジ。
▶︎8回裏、山梨学院は6番 菊池が二塁走者に無死二塁とし、この回からリリーフした右腕投手に7番 諏訪いろは(3年花咲徳栄)が内野安打で無死一三塁。8番代打の滝川愛華(2年厚木商業)が故意四球で無死満塁。9番 小澤彩稀(3年木更津総合)が2-1から二ゴロで本塁アウト。一死満塁、1番 小林が1-2から見逃し三振。二死満塁、2番 田波1-1から遊直飛でチェンジ。
▶︎11回表、8番打者を二塁走者で無死二塁。エース右腕 信田が9番打者に犠打を許し一死三塁。1番打者を3-2から四球を与え一・三塁。2番打者の一球目で一塁ランナーにスチールされ一死二・三塁とされるが、2番打者を2-2から空振り三振に切って取り、3番打者を0-1から遊ゴロに仕留めチェンジ。
▶︎11回裏、山梨学院は3番 久保田を二塁走者に無死二塁とし、8回からリリーフした右腕投手に4番 山田が四球を選び出塁し無死一・二塁。5番DP 松元彩紀が0-1から中飛に打ち取られ一死一・二塁 、続く6番 菊池が2-2から中越えサヨナラ二塁打を放ち、二塁から久保田が生還しタイブレーカー4回の攻防に終止符を打った。
◾️エース右腕 信田が11回被安打5、失点0、自責点0、四球2、死球1、奪三振10、投球数130で完封勝利。攻めては11回裏、リリーフした右腕投手から中越えサヨナラ二塁打を放ち勝利に貢献した。

◾️試合終了後のインタビュー◾️
▶︎6番 菊池朋美(3年花巻東)は顔一面に大粒の汗が吹き出でいる。11回裏一死一・二塁「もう一打席前にチャンスで回ってきたが決められなかったので、今度は決めてやる」とバッターボックスに入った。「同期のピッチャーが頑張っていたのでどうしても打ちたかった」と大きく頷いた。「ベルトよりやや高めの甘く入ったライズボール」を叩くと「抜けたと手ごたえがあった」と「センター越えのツーベース」満面笑み。「自分が決めようと思って、高さだけ決めて」一球に集中していた。「長い試合だったが、チーム全員で勝ち取った勝利」と声が弾んだ。「明日もレベルの高いチームと試合をさせてもらえるので、今日のようにチーム全員で勝ちにいきます」ときっぱり大きく頷いた。
▶︎エース右腕 信田沙南(3年星野)は「今はホッとしています」と小さく頷く。「なかなか点が取れない回が続いて、ゼロに抑えないと勝てないと思い、なんとか信じて、一球一球丁寧に投げた」と無我夢中で一投に魂を込めて無心で菊池のミットに投げ込んだ。その球はタイブレーカーに入ってから回を増すごとに球のキレと速度が増した。サヨナラタイムリーが出た時「『あ~終わった』と感じで、ほっとしました」と笑顔で安堵の表情を浮かべた。明日、登板機会があれば「日々進歩していけるような投球ができるように、今日のように『思い切り』とかではなく、『一球一球丁寧に投げ切る』ことを意識して、そしてチームを勝利に導けるように頑張っていきたいと思います」と笑顔で謙虚に述べた。
▶︎清水正監督は「投手戦」と開口一番。「信田がエースとして本当によく頑張った」と笑顔を爆発させた。「東日本で戦っているがお互い違う投手を当てた」と頷き、「タフな試合になるなとは想定内だった。ただ、もらったチャンスをなかなか生かされなかったので」と苦笑い。タイブレーカーで「仕掛けてもよかったが、この大会で勝ち切るには打てないと勝ちきれないので、我慢をして選手を信じて、次に繋がるゲームに心掛けた」と大きく息を吐いた。「菊池もこれで、吹っ切れると思う」と笑顔を見せた。明日の戦いは「うちはオーソドックス。『全国大会はとにかく打てなければ負ける』を、テーマに一年間やってきたので、ピッチャーを含む野手のディフェンスは我慢をして最少失点に抑え、オフェンスは1点でも多く取って勝つという戦い方は変えません」とイズムを信念を持って述べた。
◾️エース右腕 信田が武庫川女子大学戦を7回被安打2、失点0、自責点0、四球1、奪三振5、投球数84で完封勝利。富士大学戦を11回被安打5、失点0、自責点0、四球2、死球1、奪三振10、投球数130で完封勝利。エース信田が2試合18回を、被安打7、失点0、自責点0、四球3、死球1、奪三振15、投球数214球の熱投完封で球場を沸かせた。大会は明日、準々決勝と準決勝を行う。山学は9時00分から同A球場でチーム一丸となり平常心で準々決勝を13年連続13回目出場のIPU環太平洋大学と戦う。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.8.31