●関甲新学生野球1部秋季リーグ戦(第7節第1戦)
~リリーフ左腕 千葉好投チームを勝利に導く3勝~
~3番 清水 タイブレークで左中間2点適時二塁打~
関甲新学生野球1部秋季リーグ戦第7節1戦目の山梨学院大 対 作新学院大が10月19日、上武大学野球場で行われ、山学は作新に延長13回無死一・二塁からのタイブレークの末5対2で先勝した。先攻の山学は1回表に1番主将 島快莉の安打と盗塁、3番 清水寛太の安打、続く4番 新井遼太の中前適時打で1対0と先制。7回表には9番 松尾孝太が右越え本塁打を放ち2対0と引き離す。山学は9回裏、好投していた左腕 岩佐が2対2の同点とされ、勢いづいた相手を10回裏からリリーフした左腕 千葉が期待に応え好投。山学は13回表、無死一・二塁からのタイブレーク、先頭の3番 清水が左中間2点適時二塁打で4対2。四球と5番 宮下塁の安打、そして二ゴロで5対2とした。リリーフ左腕 千葉が13回表無死一・二塁からのタイブレーク、9番打者に四球を与え一死満塁としたが、1番打者を低めストレートでバットを折り投ゴロに仕留め二塁一塁の併殺で試合終了。リリーフ左腕 千葉がチームを勝利に導くとともに今季3勝を上げた。山学は明日、作新に連勝して3位Aクラスを狙う。
◾️〈 試 合 〉◾️
▶︎山学大は須田喜照監督が「優勝争いは上武大と白鷗大に絞られ、さらに白鷗大が新潟大に1勝1敗とし2位以上を確定した。これで、うちは3位を新潟大と争うこととなった」と明かした。「最終戦は作新大と戦う。作新大に2連勝して3位Aクラスで来シーズンに繋げたい」と手綱を締め作新学院代戦に臨む。伊勢崎市は13時09分天気予報は、天気曇り、気温22.1度、湿度66%、西南西の風、風速1m/s。上武大学野球場は全面人工芝で両翼95m。中堅120m。13時36分、山梨学院大学(春季2位・前年3位)と作新学院大学(春季3位・前年4位)が整列して、主審のコールで第1戦の試合が開始された。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 合計 | |
山学大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 5 |
作新大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
▶︎1回表、先行の山学大は先発右腕投手から、1番主将 島快莉(4年 豊川)が3-1から中前安打で出塁。2番 DH 長尾康太郎(2年 千葉英和)の0-1からの2球目で盗塁し無死二塁。一死後、3番 清水寛太(3年 甲府工業)が2-2から左前安打で出塁し一死一・三塁。続く、4番 新井遼太(3年 東海大学附属相模)が0-1から中前適時打し1対0と先制した。
▶︎1回裏、山学大は須田喜照監督が第1節新医大、第3節白鷗大 、第4節上武大、第5節 平成国際大の第1戦で先発した左腕 岩佐嵐(2年 徳島商業)をマウンドに上げた。左腕 岩佐が1番打者を1-2から右飛に、2番打者の初球を死球とし一死一塁。3番打者に0-1から右飛に二死一塁。4番打者を2-2から右飛に打ち取りチェンジ。
▶︎4回裏、山学大は左腕 岩佐が先頭の2番打者を3-1から右飛に、3番打者を1-2からチェンジアップで空振り三振に切り取り三者凡退。
▶︎5回裏、山学大は左腕 岩佐が先頭の5番打者を2-2から右飛に、6番打者を1-2からストレート見逃し三振に、7番打者を3-2からストレートを見逃し三振に留め三者凡退。
▶︎7回表、山学大は一死後から9番 松尾孝太(2年 山梨学院)が1-1からストレートを振り抜き右越え本塁打を放ち2対1と引き離す。
▶︎7回裏、山学大は左腕 岩佐が先頭の3番打者を1-1から右直に、4番打者を1-2からストレートで三振に、続く5番打者を1-2からストレートで三振に仕留め三者凡退。
▶︎8回裏、山学大は左腕 岩佐が先頭の6番打者を2-0から左越え二塁打を許し無死二塁。7番打者を1-2から一直で一死二塁。8番打者を1-0から遊ゴロに仕留め二死二塁。9番打者を0-2からチェンジアップで空振り三振に仕留めチェンジ。
▶︎9回裏、山学大は左腕 岩佐が先頭の1番打者を内野失策で出塁させ無死一塁。二番打者を0-1から左飛に打ち取り一死一塁。3番打者の3-2から右中安打で一死一三塁。続く4番打者3-1からエンドランを仕掛けられ左前適時打で2対1。5番打者の1-1からの遊ゴロの間に生還を許し2対2の同点とされた。
▶︎10回表、山学大は先頭の9番 松尾が0-1からストレートを右線をやぶる二塁打で出塁し無死二塁。1番主将 島が初球を投犠打で一死三塁。二死後、3番 清水が6ファウルで粘り10球目に四球を選び一・三塁としたが後続が倒れ好機を逸した。
▶︎10回裏、山学大は須田監督がこの回かリリーフ左腕 千葉稜河(3年 山梨学院)をマウンドに送った。左腕 千葉が先頭の6番打者を2-2からストレートで右邪飛に、7番打者を0-2からチェンジアップで空振り三振に、8番打者を0-2からストレートで空振り三振に仕留めて三者凡退と監督の期待に応える好投。
▶︎11回裏、山学大は左腕 千葉が先頭の9番打者を1-2からストレートで空振り三振に、1番打者を初球で三ごろに、2番打者の2-2から左前安打を許し二死一塁。3番打者1-1から右飛に打ち取りチェンジ。
▶︎12回表、一死後9番 松尾がフルカウントから四球を選び出塁し一死一塁としたが後続が倒れチェンジ。
▶︎12回裏、山学大は左腕 千葉が先頭の4番打者を0-2から中直に、5番打者をフルカウントからストレートで空振り三振に、6番打者にフルカウントから右中間への二塁打を許し二死二塁。7番打者のフルカウントから遊直に打ち取りチェンジ。
▶︎13回表、無死一・二塁からのタイブレーク、山学大は先頭の3番 清水が1-1から低めのスライダーを叩き左中間2点適時二塁打で4対2。4番 新井が四球で無死一・二塁。5番 宮下塁(3年 山梨学院)が1-2からチェンジアップを左前安打し無死満塁。一死満塁、7番 高橋泰雅(城西大学附属城西)が初球を二ゴロ、その間に三塁ランナー清水が生還し5対2とした。
▶︎13回裏、無死一・二塁からのタイブレーク、山学大は左腕 千葉が8番打者を初球で一邪飛に打ち取り一死一、二塁。9番打者にストレートの四球を与え一死満塁。1番打者の2-0から低めストレートを打たせバットが折れ投ゴロに仕留め二塁一塁併殺で試合終了。
◾️山梨学院大は第7節第1戦作新学院大に、打っては11安打、1四死球などで5得点。投げては、左腕 岩佐が9回、5安打、2四死球、0犠打犠飛、9奪三振で失点2。左腕 千葉が4回、2安打、1四死球、0犠打犠飛、4奪三振で失点0と好投した。山学は明日、勝ち点をかけて作新と戦う。
◾試合終了後のインタビュー◾️
▶︎チームを勝利に導くとともに今季3勝を上げたリリーフ左腕 千葉稜河(3年 山梨学院)は「3回から9回2アウトまで準備をしていた」と万全の体制。10回に監督から「リリーフで指示された時も、準備ができていたので落ち着いてマウンドに立てた」と振り返る。「先頭の6番打者に狙いどおりにスライダーを投げ込んだ」と「2-2から右邪飛に打ち取り7番・8ばんを空振り三振に仕留めた」。一番きつい場面は「13回裏、無死一・二塁からのタイブレークのときがきつかった」と振り返る。8番打者を初球で一邪飛に打ち取り「一死一、二塁。9番打者に四球を与え、一死満塁「点差が3点あったので三塁ランナーがかえってもまだ勝てる状況にあったので楽に投げれた」と、1番打者を「投ゴロに仕留め二塁一塁併殺で試合終了できて良かったと」淡々と述べる。「今日の緊迫した状況で投げ切れたのは良かった」と自信につながる最高のリリーフができた。これからも「先発陣が安心して投げられるように、チームのためにいつでも行けるようにしっかり準備したいと」述べた。
▶︎5打数1得点3安打2打点1四球の3番 清水寛太(3年 甲府工業)は「監督から『お前に任せたぞ』と言われ、『自分がランナーをかえすぞ』という気持ちでバッターボックスに入った」と振り返る。「前の打席からヒットは出ていたので、甘い球が来たら打てると思っていた」と頷く。「低めのスライダー」を叩き、ショートの頭の上で、取られるかと思ったが抜けてくれて良かった」と微笑む。「とにかく、甘いボールを確り打つこと、ボール球に手を出さないように心がけている」と大きく頷く。「打順が3番なので一・二番が凄く出塁してくれるので、とにかくランナーをかえすことを考えて打席に立っている」と今日もタイブレークで3番としての仕事を果たした。明日は「今日、苦しい戦いをものにできたので、勢いに乗って自分たちの有利な展開で試合ができるように頑張りたい」と述べた。
▶︎9回5安打9奪三振で失点2と好投した左腕 岩佐嵐(2年 徳島商業)は「あんまり調子は良くなかった」と振り返る。「ストレートとチェンジアップのコンビネーションで投げていた」とストレートとチェンジアップで9三振を奪った。「9回の投球は、一死一塁で3番打者と4番打者に3ボールから安打と適時打を打たれている。3ボールにしたところで投手優位に勝負できなかったところに要因があると反省している」と分析。「9回まで0点で行くというのが初めてだったので、心のどこかで意識し、その気持ちが3ボールにつながった」と明かす。「ボール、ボールにつながって、エンドランをかけられて2対1とされ、内野ゴロで2対2」と自ら墓穴を掘った。その後「リーフの千葉先輩がきっちり抑えてくれてチームが勝利できて感謝しています」と述べた。「まだ、上位の上武・白鷗に比べて体が出来上がっていないので、体も大きくしつつ9回を確り投げ切れる体力をつける」と誓った。
▶︎4打数1得点3安打1打点1四球の9番 松尾孝太(2年 山梨学院)は7回表に右越え本塁打を放ったが「一死からの打席だったので、自分は9番なので上位打線につなぐようにランナーに出ることだけに集中して、何も考えずに1-1-からのインコースのストレートを一球一打の無心で体が反応し、ホームランになった」と振り返る。「こねる癖があるので、手打ちでコネらないように基本センターへ打ち返す練習を重ねてきた」と頷く。今日「二塁打2本、本塁打1本、一ゴロ、1四球とその結果が出た」と喜ぶ。次の試合は「塁に出ることが仕事なので、泥臭く四球でもいいのでねちこく集中して、練習の成果を信じて一球一打の無心で体の反応で勝負したい」と述べた。
▶︎主将 島快莉(4年 豊川)は「1回先制して、7回松尾のホームランで2対0とした。9回に自分のエラーから追いつかれた。まず、そこのダメだったところを反省し修正したい」と堅守・島のまさかの失策。これは「普通の二遊間のゴロを前に出て行き、楽して取りにいき失策した」と悔やむ。立ち上がりの1回表は主将 島が「3-1からのストレートを中前安打で出塁し、0-1からの2球目で盗塁し無死二塁」と山梨学院の得点パターンで「3番 清水、続く4番 新井が中前適時打して1対0」と先制した。その後「相手投手にストレートと変化球のキレで抑えられた」。それでも粘り「13回の無死一・二塁からのタイブレークで、清水が打ってくれて勝ち越し、千葉が抑えて勝利できた」と胸を撫で下ろす。明日は「うちは今日も残塁が多かったので、ここを修正して明日は臨みたい」と述べた。
▶︎須田喜照監督は「9回表まで2対0で勝っていて、その裏に岩佐が同点に追いつかれた。岩佐は8回までは完投完封ペースだった。今日の試合は2対0で勝ち切らなければいけない試合だった」ときっぱり。相手の投手は「右でサイド気味で実績のある投手、その投手から初回うちが島の安打と足と清水の安打、新井の適時打で先制。7回松尾のホームランで2対0今日の岩佐の出来からしてこれで決まりかと思った」と振り返る。「10回裏から千葉がリリーフして良く投げてくれて、延長13回の表、無死一・二塁からのタイブレークで、先頭打者の清水が4対2としてくて、内野ゴロで5対2とし、千葉がその裏抑えて、チームは良く粘ってくれて勝ちを収めてくれた。明日は先発星野で、今日と同じ粘り強い野球をして、3位Aクラスを目指し来季につながる戦いをしたい」と球場を後にした。
文(H.K) 、カメラ(小池裕太) 2019.10.19