山梨学院パブリシティセンター

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●第72回秋季関東地区高校野球大会(準々決勝)
~山学左腕 吉川が141熱投完投でベスト4進出~
~3番小吹が右中間適時三塁打し2対1の決勝打~

第72回秋季関東地区高校野球大会準々決勝戦の山梨学院 対 花咲徳栄が10月21日に上毛新聞敷島球場で行われ、山学は強豪の花咲に2対1で勝ち準決勝へ進出した。後攻の山学は、先発の左腕 吉川大が3回表、死球と犠打で適時打され1失点すると4回裏、山学は四球と死球そして犠打を決め、6番 外川温大が一塁手失策で1対1の同点とした。5回裏には失策と1番 渡邉が犠打を決めて一死二塁、3番 小吹悠人が初球の「甘い抜けた変化球」を右中間適時三塁打し2対1とし勝ち越す。山学は9回表、吉川が一死後に安打と二塁打と四球で二死満塁とし、中飛を打たれるも中堅 渡邉嵩馬がダイビングキャッチで仕留め試合終了。吉川が丹念に「コースを狙い低めにボールを集め、今までの中で一番いいピッチングができた」と完投。吉田洸二監督が入部以来「吉川は人生最高のピッチングをしてくれた」と絶賛。山学は左腕 吉川の141球の熱投で、ベスト4とし初の2年連続春の甲子園出場が濃厚となるとともに準決勝に駒を進めた。

◾️〈 試 合 〉◾️
▶︎山梨学院は吉田洸二監督が準々決勝で当たる「花咲徳栄の強さは3ランク上にあるが、すきあらば勝ってやろうと、全員一丸となって試合に挑みます」と述べた。昨日、「山学は相手12安打、山学は8安打、終わってみたら11対6。誰しも、6対11の間違いではないかと目を疑う試合結果。吉田監督の多彩な戦術と戦略。犠打にスクイズにエンドラン、吉田監督マジックで見る側も翻弄された試合だった」。山学は関東大会では2年連続甲子園出場の目安となる2勝を目指し、一丸となって虎視眈々と準々決勝に挑む。前橋市は10時00分天気予報は、天気曇り、気温19.5度、湿度62%、北北東の風、風速1m/s。上毛新聞敷島球場は1930年に建設した内野クレー、外野芝、両翼99.1m、中堅122.0mの球場。13時36分、山梨学院(山梨1位)と花咲徳栄(埼玉1位)が整列して、主審のコールで準々決勝戦の試合が開始された。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
花咲徳栄 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1
山梨学院 0 0 0 1 1 0 0 0 × 2

▶︎1回表、後攻の山学は吉田洸二監督が先発に左腕 吉川大(2年)をマウンドに上げた。左腕 吉川が1番打者をフルカウントから三ゴロに仕留めるが三塁手失策で出塁を許し無死一塁。2番打者に1-0から二ゴロの併殺とし二死、3番打者を初球で二飛に打ち取りチェンジと落ち着いた立ち上がり。
▶︎1回裏、山梨学院は1番 渡邉嵩馬(2年)が四球を選び出塁。2番 功刀史也(2年)が投への犠打を決め一死二塁。3番 小吹悠人(2年)が2-1から二ゴロを打ち二死三塁としたが後続が倒れチェンジ。
▶︎2回表、山学は左腕 吉川が先頭の4番打者を1-2から三ゴロに、5番打者を1-1から二ゴロに、6番打者を左飛に打ち取り三者凡退。
▶︎3回表、山学は左腕 吉川が先頭の7番打者に初球死球、8番打者を2-2から投犠打を許し一死二塁。9番打者を1-1から左飛に打ち取り二死二塁。1番打者を2-2から中適時打され0対1と先制された。
▶︎4回表、山学は左腕 吉川が先頭の3番打者を1-1から右飛に、4番打者を1-2から空振り三振に、5番打者に2-1から中前安打され二死一塁。6番打者に初球右前安打され二死一・二塁。7番打者に三内安打され二死満塁。8番打者を2-1から遊飛に打ち取り三者残塁としチェンジ。
▶︎4回裏、山学は3番 小吹が四球を選び出塁。4番 栗田勇雅(2年)が死球で無死一二塁。5番 橘田陸斗(2年)が1-0から三へ犠打を決め一死二・三塁。6番 外川温大(2年)が一塁手失策を誘い1対1の同点とした。
▶︎5回表、山学は左腕 吉川が先頭の9番打者をフルカウントから遊飛に、1番打者2-2から空振り三振に、2番打者を2-1から二ゴロに打ち取り三者凡退。
▶︎5回裏、山学は先頭の9番 中島大介が0-1から三ゴロ三塁手の悪送球失策で無死一塁。1番 渡邉が三塁手への犠打を決めて一死二塁。二死後、3番 小吹が初球を右越え適時三塁打し中島が生還し2対1と勝ち越し。
▶︎6回表、山学は左腕 吉川が先頭の3番打者の初球を中飛に運ばれ中堅手渡邉がダイビングキャッチし一死。続く4番打者を2-2から遊ゴロに打ち取り二死。5番打者に1-1から右前安打を許し二死一塁。6番打者を0-1から二ゴロに打ち取り二塁封殺でチェンジ。
▶︎7回表、山学は左腕 吉川が先頭の7番打者を2-1から左飛に、8番打者に0-1から右前安打を許し一死一塁、9番打者を1-1から二飛に打ち取り二死一塁。1番打者を2-2から二ごろで二塁封殺でチェンジ。
▶︎8回表、山学は左腕 吉川が先頭の2番打者を3-1から二ゴロに、3番打者を0-1から左飛に、4番打者を初球で遊ゴロに打ち取り三者凡退。
▶︎9回表、山学は左腕 吉川が先頭の5番打者を1-0から遊ゴロに、6番打者に1-1から中前安打を許し一死一塁。7番打者に2-1から左線二塁打を打たれ一死二・三塁。8番代打に2-2から空振り三振に切り取り二死二・三塁。9番打者に四球を与え二死満塁。1番打者を1-1から中飛に仕留め試合終了。
◾️左腕 吉川は9回37打141球8安打3三振2四死球1失点1自責点と好投。山学は左腕 吉川の熱投で、ベスト4とし初の2年連続春の甲子園出場が濃厚となるとともに準決勝に駒を進めた。

⬛︎試合終了後 のインタビュー⬛︎
▶︎3打数2安打で5回に表右中間適時三塁打を放った3番 小吹悠人(2年)は「前の打席で凡打だったが、次の打席では打てると手応えを感じだ」と振り返る。「練習でやっている球の速さだったり変化球の質だったりが、練習の方が良かったので打てると」確信していた。自信を持って「チャンスだったので、初球『甘い抜けた変化球』が来たので振り抜いた」、すると「右中間の間に落ちた」とホッとした。「前の試合で打てなかったので、今日は決勝打を打てたので嬉しかた」と噛み締めた。「吉川が良いピッチングをしていたので、いつもどおりの広い守備を意識して守っていた」と攻守に力を発揮した。さらに「2アウトになると『ここから大事だぞ!』と吉川を盛り上げる」など全力で戦った。「準決勝は、さらに強いチームとなるので、これまで出た課題などを一からやり直し戦いに備えたい」と述べた。
▶︎9回裏の中飛ファインプレーでチームに貢献した1番 渡邉嵩馬(2年)は「吉川が好投していたので自分のところに来た打球は絶対守る」と身構えていた。「バッターが打った瞬間、前に出た1歩目は無理かなと思ったが、2歩目でこれは取れると確信してダイピングキャッチした。自分の中では、余裕をもってキャッチングできた」と振り返った。「準決勝でも自分の俊足を生かし攻守でチームに貢献できるように残りの期間で練習したい」と述べた。
▶︎9回を好投した左腕 吉川大(2年)は「今までの中で、一番良いピッチングだった。バックやリリーフがいるので、初回から安心してピッチングができた」と振り返る。「9回完投は山梨県大会の準決勝に続けて2度目」と言う。試合前は「4、5点勝負と思っていた」と明かした。初回、先頭打者を野手失策でランナーに出したが「気持ち的に、何もなかった」と動揺はなかった。今日は「投手の有利なカウントで勝負ができたのと、コーチ陣の指示どおりの投球がほぼできた。特に4番打者にはフォークが有効だった」と分析。準決勝には「投球のスタイルは変えずに、球種のコントロールの精度を上げ、チームに貢献したいとたい」と述べた。
▶︎主将 功刀史也(2年)は試合を振り返って「花咲徳栄は全国の強豪校ということで、拓大紅陵戦を観戦した」明かす。「花咲は初回に4点を先行して勢いに乗り7回コールド11対1で勝ったので、初回の入りは0点で抑えリズムに乗せないようにしょうと、皆んなで確認した」と振り返る。「吉川が初回から飛ばしていたので、打撃陣も吉川の好投に応えようとプレーに集中した」。拓陵に先制されたが「チームは信頼関係があり、つなぐ野球ができる。山梨県大会でも4点・5点取られていて逆転しているので、1点先制されたがベンチも『1点ぐらいは全然問題ないよ』と動揺はなかった」と言う。逆に「4回に同点になり『これは行けるぞ』とリズムに乗り、5回に打線がつないで、チャンスに人一倍努力している小吹だったので期待していたら、タイムリーを打ち勝ち越してくれた」と振り返った。「ここまで来たら、周到に準備して神宮大会に出られるように頑張っていきたい」と述べた。
▶︎吉田洸二監督は「95パーセントは負ける相手だった」と開口一番。「昨日、ラグビーのW杯の日本対南アフリカ戦(20日)をテレビ生中継で観戦させた」と明かした。「格上に日本チームが臆することなく立ち向かうプレースタイルや気持ちの持ち方を確り観て『明日はどんなに離されても気持ちで負けるな』と話し、試合前にも同じことを話し送り出した」と言う。「吉川はコーチ陣の指示どおりの、相手攻略の投球ができた。見事だった」と頷いた。また4回・9回の「満塁も落ち着いたマウンドさばきで乗り越えてくれた」と評価。9回裏のファインプレー「渡邉は良く守ってくれた」と評価。決勝打を放った「小吹は攻守で結果を残してくれた」と褒めた。「スタンドとチーム一丸となっての戦いができ、格上のチームに臆することなく渡り合え勝利することができた」と振り返った。準決勝の戦いについて「今日、山梨に帰る」と一呼吸して、「あまりにも、今日の試合が壮絶だったので、一度リセットして策を練りたい」と述べた。

文(H.K) 、カメラ(今村佳正) 2019.10.22