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●第92回日本学生競技選手権大会(ST)1日目
~山学1500mで山名優勝! 田中3位/500m中野3位~
~学校対抗競技で初日に1位と一歩リードの好発進~

第92回日本学生氷上競技選手権大会ショートトラックスピードスケート競技1日目が10月26日、長野県の帝産アイススケートトレーニングセンターで行われた。山学大は学校対抗競技で3連覇14度目の優勝を目指す女子が、1,500mで山名里奈が優勝、田中冴実が3位。500mで中野あやめが3位と順当勝ち。13周半の1,500mで優勝した山名は「スピードが上がりきる前に勝負に出ようと、5周でスピードを上げ6周目でトップに出て逃げ切った」と圧勝。篠原祐剛コーチは「昨年は競技1日目で予想外の敗戦で出遅れ、2日目に逆転で優勝した。今年度は『捲土重来』を掲げ、納得のいくトレーニングを積んできた。今日は失敗なく実力通り1位の戦いを収めた。明日は1,000mと3,000mリレーが行われるので確り戦い総合優勝を勝ち取りたい」と述べた。山学大はその他に1,500mで冨吉葉月が7位。500mで冨吉葉月が4位、相良茉莉奈が8位に入る活躍で、学校対抗競技の初日に1位と、他校を一歩リードする好発進をした。

◾️〈試合前インタビュー〉◾️ 
▶︎今大会は、川上隆史監督は青森県で行われている第26回全日本スピードスケート距離別選手権大会のため篠原コーチ(監督代行)にインタビューした。篠原祐剛コーチは選手育成について「1977年に創部・強化育成クラブに指定された。創設者の川上監督が唱える『速い選手をつくるのではなく強い人間を育てる』を念頭に、個々の人間力アップとチーム力の向上を、監督はじめ指導者が選手ファーストで、日々取り組んでいる」と頷く。スケート部は「今年度のスローガンは『捲土重来(けんどちょうらい)』を掲げ、目指すはスピードスケート部門、ショートトラック部門、フィギュア部門ともに日本学生スケート界の頂点を目指す。さらにはユニバーシアード、世界選手権、オリンピツクなどで活躍できる選手の育成を活動目標に掲げている」と熱く述べた。自身も川上監督の指導で山学1年のとき長野オリンピックリレーで5位、卒業1年目にはソルトレーク冬季オリンピックのショートリレー5位の実績がある。スケート部は多くのオリンピック選手を輩出している。これからも「川上監督のもとで将来、社会に貢献することのできる人材を輩出したい」と目を輝かせた。
◾️〈学校対抗競技〉◾️
▶︎山学大は篠原祐剛コーチが「昨年は番狂わせがあるなど、個人の成績が振るわなかった」と明かす。そこで「今年はスローガンに『捲土重来』を掲げ、昨シーズンの終了から選手たちと指導者がお互いを信じ合い、前期の春から夏にかけてはスピードの選手とショートの選手が切磋琢磨して合同トレーニングを行なった」と振り返る。「自主性を重んじて、腕立て伏せなどのサーキットトレーニングやトレーニング自転車などで鍛錬し準備してきた」と大きく頷いた。今日は競技初日で1,500m、500mが行われる。

 

《 女子試合 》
⬛︎ 1,500m ⬛︎
【準決勝】
1組1レーン 1位 田中 冴実 2.34.420
1組2レーン  2位 冨吉 葉月 2.34.536
2組2レーン 1位 山名 里奈 2.38.152
【決 勝】
5レーン 1位山名 里奈 2.36.056
1レーン  3位田中 冴実 2.37.641
2レーン 7位冨吉 葉月 2.40.748


▶︎山梨学院勢は1レーン田中冴実、2レーン 冨吉葉月、5レーン 山名里奈と3人が決勝に進出した。ライバルの阪南大学の選手は6レーン。山梨学院の田中は「ポジションを良いところを取って、後半山名と2人で先頭を交代しながらチームで1位、2位を取るのがベスト」と考え、田中はスタート直後1番前に、2番手に高崎健康福祉大学、3、4番手に外に山名、内に冨吉、その外にライバル阪南大が位置どりをした。1周回って田中、外に阪南大、内に山名、大外に神奈川大が付ける展開。山名は「スピードが上がりきる前に勝負に出よう」と3・4・5番手で様子を伺う。3周目に高崎健康福祉大、田中、阪南大、山名と帯状の展開。4周目に入り神奈川大、田中、阪南大、高崎健康福祉大、山名が帯状に位置どり。5周目に田中、内に阪南大、神奈川大、外に山名が位置どり通過。6周目、田中、阪南大、神奈川大、外に山名が位置どり通過。7周目、田中、阪南大、神奈川大、外に山名が位置どり通過。7周半で手前で阪南大が田中を抜き、外から山名が田中を抜き、8周目で阪南大、山名、田中、神奈川と帯状に、8周半で内から山名が阪南を抜き去りトップに躍り出て、9周目には山名、阪南大、田中の順位で通過。9周目には山名、阪南大と離れて田中、さらに後続は大きく離れて3人の戦いとなった。10周目には山名、阪南大の争いとなり田中は後方に置いて行かれるレース展開で最後まで阪南に抜かれることなく山名が1位でゴール、2位阪南大、3位田中となった。

⬛︎ 500m ⬛︎
【準 決 勝】
1組3レーン 2位 中野あやめ  46.596
1組5レーン  4位 相良茉莉奈 51.472
2組1レーン 1位 冨吉 葉月 49.328
【決 勝】
2レーン 3位 中野あやめ 47.253
4レーン  4位 冨吉 葉月 49.328


▶︎山梨学院は500m決勝で2レーンに中野あやめがスタートラインに立った。スタートのやり直しがあり仕切り直した3回目にスタート、神奈川大、阪南大がスタートダッシュをかけ、中野は「うまくスタートが切れなくて」出遅れ3位の位置どり、レースはそのままの順位で終了した。

◾️試合終了後のインタビュー◾️
▶︎1,500mで優勝した山名里奈(2年)は「本当はチーム1位、2位でフィニッシュ出来なかったのは残念」と頷く。「阪南大学のスピードが上がりきる前に勝負に出ようと、7周でスピードを上げ8周目でトップに出て逃げ切った」と微笑んだ。昨年は期待されながら「表彰台に上がれなかった」と明かす。「スローガンに『捲土重来』で、絶対来年は巻き返すと練習に励んだ」と頷く。「去年は悔しい思いをしたので、その悔しい思いを原動力にして練習してきた。その成果を一試合、一試合、力に変えて戦うと試合に臨んだ」と振り返った。明日は「優勝できたことにおごることなく、自分のできることを一つ一つしてチームに貢献し総合優勝をしたい」と述べた。
▶︎1,500mで3位となった田中冴実(3年)は「滑る前は、気持ちを落ち着かせて、1位狙い」で臨んだ。「チーム3人揃っていたので、山名とはポジションを良いところを取って、後半2人で先頭を交代しながらチームで1位、2位を取るのがベストだったが、思い通りにいかなかったのがとても悔しい」と胸中を語った。「2位になった阪南大の選手をマークしていたのが、速いうちに先頭の自分に着くだろうと思っていたが、なかなか前に出てこなくて思惑とはずれて、残り6周までは先頭だったが体力不足で2人に一気に抜かれ、3番目になりそのままゴールした」と肩を落とした。明日は「1,000mは厳しい組みに入ったので」と一呼吸して、「全体的には調子はいいので、1,000mは頑張って、リレーは優勝して3連覇を目指したい」と述べた。
▶︎500mで3位となった主将 中野あやめ(4年)は「予選からブロックがきつい方だったので、決勝に行けるかぎりぎりのところで緊張して戦った」と振り返る。決勝は「心身ともに疲れていた。その上にスタートのやり直しがあり、うまくスタートが切れなくて、トップに付いていけなくて3位となった」と振り返る。「昨年はリレーは良かったが、個人として1,500mで転倒しチームに貢献できなかったが、今年は500mで3位に滑り込めて貢献出来たので幸先はいい」と微笑んだ。明日もチーム一丸となり「1,000mは田中も一緒に厳しいブロックに入っているが、田中と一緒に切磋琢磨して決勝に進みたい」と頷き。「リレーはメンバーが良いので、大事に転倒しないで1位を決めて、最後は総合優勝で飾りたい」と述べた。
▶︎篠原祐剛コーチは「今年は競技の初日、順当勝ちを収めてくれた」と開口一番。すかさず「その他に冨吉葉月が1,500mで7位、500mで4位。相良茉莉奈が500mで8位に入る活躍で、学校対抗競技の初日に1位と、他校を一歩リードする好発進をした」とチーム全体の活躍を褒めた。「スケート部のスローガンに『捲土重来』を掲げ、選手たちと指導者がお互いを信じ合い、スピードの選手とショートの選手が切磋琢磨して合同トレーニングを行い、心・技・体の強化を行なった結果が出た」と手放しで喜んだ。「明日は、3連覇14度目の優勝がかかっている。1,000mはうちの得意種目で今日、表彰台に上がった3人が出る」と大きく頷く。「リレーもお家芸なので、選手には明日も自分たちがやってきたことを自信に、平常心で持っている全ての力を出し切って戦ってもらいたい」と自信を覗かせた。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.10.26