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●男子第72回関東高等学校駅伝競走大会
~ 7区間の熱走で6位入賞もまだ上を狙えた ~
~ 都大路で全区自己タイム更新の熱走期待! ~

令和元年 男子第72回関東高等学校駅伝競走大会が11月16日、台風19号の影響で神奈川県の丹沢湖周辺コースから静岡県の裾野市運動公園陸上競技場で行われた。各区間トラックレース7区間の合計タイムで順位を決定した。山学は総合記録2時間7分23秒で6位となった。山学は1区10㎞ 漆畑徳輝(3年)30分17秒62[9位]9位、2区3㎞ 橘田翔(2年)9分7秒90[31位]13位、3区8㎞ 加藤聡太(3年)24分12秒76[9位]12位、4区8㎞ 額賀稜平(3年)24分19秒94[3位]5位、5区3㎞ 河野瑛(3年)9分3秒20[23位]7位、6区5㎞ 大塚嘉胤(3年)15分7秒87[8位]6位、7区5㎞ 小松田有将(2年)15分12秒85[19位]6位と熱走した。なお、山梨県大会で9年連続19回目の優勝した山学は、12月22日に京都市で行われる都大路に山梨県代表として9年連続出場が決定している。箱崎孝久監督は6位入賞に「上を狙えたが2区が実力を発揮できなかった。都大路では全選手が自己タイム更新を狙い熱走を期待する」と述べた。

◾️試合前インタビュー◾️
山梨県大会で9年連続19回目の優勝を果たし都大路の出場を決めている箱崎孝久監督は「競技場が丹沢湖周辺コースから競技静岡県裾野市運動公園陸上競技場に変更となった」と明かした。これは「台風19号の影響で丹沢湖周辺コースは、土砂崩れや倒木により通行できない箇所がある状況で止む無く変更となった」と説明。「裾野競技場は1区10km・2区 3km・3区 8km・4区 8km・5区 3km・6区 5km・7区 5kmの42kmの総合タイムにより学校の順位をつけることとなった」と、丹沢湖周辺コースとの違いは「大きな違いはロードと競技場、それに距離が第3区と第4区の距離が違い総距離が0.195km短くなっている」と述べる。山梨県大会で2位の笛吹高校に5分30秒と差をつけ優勝した。「都大路のことを思えば、関東の強豪校とロードで争い、実践の経験を積んでもらいたかったが、状況が状況なので止むを得ない」と大きく頷いた。「選手には関東の強豪校と争うなど得るものは沢山あるので、精一杯の熱走で上を目指し、その勢いを都大路に生かしてもらいたい」と期待を寄せる。

⬛︎〈山梨学院戦績〉⬛︎
▶︎裾野市は11時00分の天気予報は、天気晴れ、気温17.5度、湿度42%、南東の風、風速1m/s。裾野市運動公園陸上競技場は全天候型ウレタン舗装(ブルートラック)1周400メートル8レーン。各区間の競技開始は1区11時35分、2区12時15分、3区12時45分、4区13時20分、5区13時55分、6区14時25分、7区15時15分と予定されている。また、男子 3000m(2区5区)と 5000m(6区)のレースは2組(北関東・南関東)で実施する。1,658収容のメインスタンドは立ち見が出るほどの超満員。男子の全国高校駅伝が70回の記念大会になるため、各都県の優勝校を除く南関東・北関東の各1枠の予選も兼ねておりスタンドからは熱のこもったお声援が各選手に寄せられる。1区の選手がスタートラインにスタンバイすると声援が高調しする。ファンファーレがなり競技が開始された。

〈山梨学院大学戦績〉

男子山梨学院高校   総合記録 2時間06分36秒65 6位
1区 10㎞ 漆畑 徳輝(3年)  30分17秒62(  9位) 9位
2区 3㎞ 橘田 翔 (2年) 9分  7秒90(31位) 13位
3区 8㎞ 加藤 聡太(3年)  24分12秒76(  9位) 12位
4区 8㎞ 額賀 稜平(3年) 24分19秒94(  3位) 5位
5区 3㎞ 河野 瑛 (3年) 9分03秒20(23位) 7位
6区 5㎞ 大塚 嘉胤(3年)  15分07秒87(  8位) 6位
7区 5㎞ 小松田有将(2年) 15分12秒85(19位) 6位


1区10㎞ 漆畑 徳輝(3年)
山梨県大会の3区8㎞から1区への抜擢となった漆畑が、「流れをつくる大事な区間なので」と振り返る。ファンファーレがなり、号砲が競技場に鳴り響き、漆畑がアウトコース一列目の外1番からスタートする。「インコースの選手が前に上がっていくのが見えたので、外からペースを上げて200mでトップ集団の3番手につけた」と積極的なレースを仕掛ける。「1区なので背後に勢いをつけるためにも、タイムは気にすることなく確り前に付いて行こう」と好位置をキープする。「強豪の選手と渡り合うことで自分の殻を破りたいとチャレンジした」と意欲的に走る。しかし「4㎞過ぎから足が重くなって来て、ちょっと気を抜くと集団に遅れてしまう」状態になる。それに「日差しが強くて、ゴールが遠くて5㎞・6㎞は非常に苦しかった」が粘りで走る。下から来る選手に付いて行き「7㎞・8㎞も粘りの走りが続く。ラスト1㎞は上から落ちてくる選手を追い抜き、ラスト1周は自分の力を出し切って一緒に上がってきた選手にも競り勝ち30分17秒62の9位でゴールフィニッシュ。「練習で出している2分40秒を目指していたが」叶わなかった。京都大路までには「自分は5㎞までは確り走れるが、それ以上の距離も確り走れるように練習を強化したい」と述べた。

2区3㎞ 橘田 翔 (2年)
橘田が「山梨県大会は7区5㎞から調子が上がらなくて、長い距離が得意だが2区3kmに抜擢された」と明かした。「2週間前の記録会が終わってから体調が崩れ、体がガタガタして上手く走れなくなった」と振り返る。橘田は「今日も走れるかな」と号砲とともに不安を抱えてスタートした。「最低限の走りをしなければと、2分55秒のペースで8分45秒を確実に出そうとインコース一列目の内4番目から「チームのために頑張ろう」とスタート。「すぐ、先頭集団の前の方に付き走行」。「トップ集団の走行が早くて、トラック1週(400m)で体がキツくなった」がチームのために踏ん張る。「1㎞通過して2分43秒と速いペースに、自分の身体でないくらい体が重くなった」自分の意思とは別に後から来る選手に抜かれ順位がどんどん落ちていく。どうにか、3㎞を完走し9分7秒90でゴールフィニッシュ。橘田が2組(北関東・南関東)の結果で順位は「31位でチーム順位を9位から13位に後退させ、チームに迷惑をかけた」と意気消沈。「都大路間までに体調を戻して、一から出直し都大路ではチームに貢献したい」と述べた。

3区8㎞ 主将 加藤 聡太(3年)
山梨県大会の4区8㎞から3区8㎞への抜擢となった主将 加藤が「4区より3区の方が各校のエースが集まるので緊張し」スタートラインに向かった。「2区の翔があんまり良くなかったのでここで悪い流れを切ろう」と号砲とともにインコース一列目の外1番からスタートする。加藤がスタート直後から「トップ集団の後方の8番手に付き」余裕で1㎞を快調に走る。加藤は2㎞通過も先頭集団の後方で軽快に走る。「3㎞過ぎてからペースが上がり前の方が混雑してきたので、自分のリズムが崩れたり転倒もありうるので、後方で様子を見いた」と冷静に状況を判断し対応する。4㎞・5㎞も同じでペース展開。6㎞でペースが上がり暑気も受けて吐き気を生じて足が重くなった。7㎞無理に先頭についていかずに、ラスト1㎞を確り粘って、最低区間一桁で入ろうとゴール手前でラストスパートし24分12秒76の9位でゴールフィニッシュ。チーム順位を12に上げた主将 加藤は「目標の23分台に届かなかったがチームの悪いながれを断ち切ることができて良かった」と微かに笑みを浮かべ、「ここのところ駅伝に良いイメージがなかったので、今日の走りで良いイメージが持てたので良かった」と素直に喜んだ。都大路は「全国から強い人が集まってくるが、びびらずに気後することなく自分の力を発揮できれば良いところに行けると思うので持っているものを出し尽くしたい」と闘志を燃やし述べた。

4区8㎞ 額賀 稜平(3年)
額賀は「山梨県大会では6区5㎞を走ったが公式戦では初となる8㎞を任された」と胸を張った。「5㎞の自己ベストは14分13秒でうちの加藤と漆畑に次ぐ早いタイムで、関東では上位にいることは自分でもわかっていたので、4区8㎞でも攻めのレースをして区間賞を狙って行こう」と、号砲とともにインコース一列目の外2番目からスタートした。河野が「200mで第1集団の4・5番手に付いて様子を見ながら」走行する。レースは遅いベースで進む額賀きが「3㎞ではタイムが縮まらないと速度を徐々にあげ、4㎞でチームのために合計タイムを上げようと決断」してトップに躍り出てスピードを上げる。「約7㎞で後ろから抜かれた」が快調に走る。「ラスト600m、さらに200mでギアを上げようと考えていた」ので前に出し追随した。「600mで仕掛けられ、こちらも仕掛けようと思っていたのでギアを上げたがギアが思うように上がらない」と24分19秒94の3位でゴールフィニッシュ。チーム順位を12位から5位と一気に押し上げる好走。「区間賞は取れなかったが、初の距離で今後につながる走りができた」と自分を褒めた。都大路では「ロードレースで個人走行が多くなると思うので、単独走でも確り走れるように練習をして都大路で結果を出したい」と力強く述べた。  

5区3㎞ 河野 瑛 (3年)
山梨県大会と同じ5区3㎞に抜擢された河野が「駅伝は今年度初めて走り、今回で3回目」と初々しい。「1㎞3分00秒ぐらいで2㎞3分強で走って、ラスト1㎞で3分を切る走りでゴールして9分を切れれば良いな」と思ってインコース一列目の外3番目からスタートした。河野が「スタートして大きな集団の後尾につけて走行するが1㎞通過すると設定より早く」通過している。「自然に体が動いている」と快調に飛ばす。「2㎞通過も雰囲気に合わせて無心で走る。残り1㎞「ペースを上げようとしても、そこそこきつくて、ペースを切り替えられない」と、ラストで3分を切る走りができない。ラストスパートはかけられなかったものの9分03秒20でゴールフィニッシュした。河野が2組(北関東・南関東)の結果で順位は23位としてチーム順位を7位とした。河野が「監督さんの声だったり保護者の声援が後押ししてくれた」と、「今回は自分の力は出せたと、満足のいく走りだった」と笑顔を見せた。全国の都大路はこのレベルではきついので、1秒でも早く走れるように都大路まで練習を積みたい」と意欲を述べた。

6区5㎞ 大塚 嘉胤(3年)
大塚が「県大会では1区 10㎞を走り失速して、4位とチームに迷惑をかけた」と目を伏せる。「今回は6区を任され、距離は5m短くなった」と振り返る。「1週間前の記録回では自己ベストをマーク。このとき全員が自己ベストで走った」と関東大会に向けて万全の態勢で臨んだ。大塚が「そんなに強い選手がいない区間。上を目指して行こう」と号砲とともに、アウト二列目の内2番目からスタート。すぐ先頭集団を形成する。先頭集団は「1㎞をゆったりとしたスローぺースで通過」する。「2㎞も差してスピードが上がらない。この流れで行けば区間賞が取れる」と脳裏をよぎっる。「3㎞で1人が単独で飛び出し、それに気後れしてしまった」と第2グループの先頭に甘んじ走行する。2位グループでも順位が落ち始めた、その時「チームのために、このままではいけないとラストスタートをかけてゴールを目指し」、15分7秒87の4位でゴールフィニッシュした。大塚が2組(北関東・南関東)の結果で順位は8位でチーム順位を6位と押し上げた。「自分の力を出しきれなかった。上を狙っていたので残念」と肩を落とす。都大路では「自分のタイムを刻んで行かなくてはならない」と神妙に述べた。

7区5㎞ 小松田有将(2年)
小松田が「監督から2日前に2区の橘田翔と話し合って、調子の良い方が7区にしなさい」と告げられ、「橘田と話し合いで7区を走ることとなった」と明かした。小松田がアウト一列目の外1番目からスタート。「中盤辺りで様子を見ようと思っていたら、予想外に遅いペースだったので、足が早く動いてしまい先頭に出てしまい、これは『まずい』と思い、下がろうとしたが混み合っていてバンバン弾かれてしまい、自分の思うポジションと走りができない」、この攻防が「2周続きかなり体力を消耗した」。その後に「内側でポケット(前後右を囲まれ)にされてしまい、トップ集団に置いていかれ、肉体的にも精神的にもロスとなり」気持ちに焦りが出た。「ラスト2㎞で切り替えようとしたが体力を消耗していて切り替えることができなくてずるずる下がる」。「これはまずいと600mでラストスパートをかけ」15分12秒85でゴールフィニッシュ。2組(北関東・南関東)の結果で19位でチーム順位を入賞の6位とした。小松田は「ポジションどりの良い勉強になった」と、都大路では「ラスト2㎞で切り替えることができるように、練習を積み改善したい」と述べた。

◾️試合終了後インタビュー◾️
▶︎主将の加藤 聡太(3年)は「チーム6位だった。監督からも話があったが、まだまだ上を目指せるチームなので、全員が満足していない」と顔が引き締まる。「次に向かって、気持ちを切り替えて、全員が私生活から見直して、心身ともに最高の状態で都大路に臨めるようにピーキングする」と力強く抱負を述べた。
▶︎箱崎孝久監督は6位入賞に「上を狙えたが2区が実力を発揮できなかった」と、「元々、力のある選手。心身ともに初心に戻り、空回りすることなく楽しく走ってもらいたい」と敢えて強く苦言を呈した。「他の選手もまだまだ上で走れる」と叱咤激励する。都大路では全選手が自己タイム更新を狙い熱走を期待する」と述べ会場を後にした。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.11.18