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●ラグビーW杯2019日本代表ラファエレ
~“母校に錦を飾る”学長室表敬訪問~
~ラグビー部員に練習法と技術伝授~

ラグビーW杯2019日本代表(ベスト8)で大活躍をした山梨学院大学ラグビー部OBのラファエレ ティモシー選手(神戸製鋼)が2月4日、母校に錦を飾った。古屋光司学長は「W杯は全試合出場で大活躍」とねぎらい。2013年の「関東大学の入れ替えの拓大戦に応援に駆けつけましたが、その時も正確なキックなどで大活躍」と回顧し称えた。ラファエレ選手は「W杯での1番の思い出は、アイルランド戦で福岡堅樹選手の逆転トライに繋がったパス」と笑顔。W杯初トライのサモア戦は「スペシャルの試合だった」と複雑な心境を述べた。その後、ラファエレ選手はラグビー場を訪れて後輩に技術を伝授。梶原宏之監督は「正真正銘のスーパースターから、早いパスのやり方と得意なグラバーキックの練習法を教えてもらった。しかも、プレーも一緒に参加してくれて素晴らしいテクニックを披露してくれ、学生から歓声が上がった」と述べた。ラファエレ選手は「練習が終わってから、パス、キックをいっぱい練習し、今年は1部に昇格しましょう」と激励。共同キャプテンの延山敏和(3年)は「この経験を生かして1部復帰を目指したい」と力強く述べた。

【学長室表敬訪問】
山梨学院大学ラグビー部OBのラファエレ選手が13時30分、ジョーリン ホラ婦人と恩師 吉田浩二前監督と共に学長室を訪れた。古屋光司学長、下田正二郎カレッジスポーツセンター長、梶原宏之監督が笑顔で迎えた。古屋光司学長は「W杯は全試合出場で大活躍」とねぎらい。2013年の「関東大学の入れ替えの拓大戦に応援に駆けつけましたが、その時も正確なキックなどで大活躍」と回顧し称えた。ラファエレ選手は「W杯での1番の思い出は、アイルランド戦で福岡堅樹選手の逆転トライに繋がったパス」と笑顔。W杯初トライのサモア戦は「スペシャルの試合だった」と複雑な心境を述べた。吉田前監督は「とにかくラグビーが好きだった。自分をどんどん高みに持っていく目標を確り持っていた。梶原宏之先生には『日本代表になるためはどうすればよいのか』を教えてもらうなど、自分で目標を設定できる選手だった」と披露した。梶原監督は「当時は、自信がないような話をしていたが、今やスーパースター。今日は、これから後輩の指導に当たってもらいます」とにこやかに述べた。学長が「おめでとうございました。ますますのご活躍を祈念します」と述べると、ラファエレ選手から日本代表で着用した同じユニホーム『12』をプレゼントし出席者と記念撮影を行った。
【ラファエレ選手インタビュー】
ラファエレ ティモシー選手は「現在、神戸製鋼コベルコスティーラーズでセンター(CTB背番号12番・13番)」を務めている。「誕生日は1991年8月19日(28歳)、生まれはサモアで、ニュージーランドで6歳からラグビーを始めた。身長 186cm、体重 98kg、2017年10月に日本に帰化した」と明かした。
▷ラファエレ選手が日本に来た切っ掛けは「ニュージーランドのコーチに山梨学院大学を勧められて、吉田監督が両親と僕に会いにニュージーランドに来てくれて話を聞いて、これはチャンスだと思い。両親も賛成してくれた」と日本行きを振り返る。「ビルがある日本をイメージしていたので、山梨に来てビルがなくて驚いた」と率直な感想。不安を抱き「大学のグラウンドに来て人工芝に驚いた。オークランドには人工芝グラウンドは一つしかないのに!」と笑った。いざ練習に臨むと「日本人のプロップが僕の前を走っている。フィットネスには自信があったが、日本人のフィットネスに驚いた」と愕然とした。それから「トップリーグを目指しジャパン代表になりたいのに『これでは駄目だ。頑張るしかない』と毎日部員と7.5キロを走る日々が続いた。辛かったが、今それが生きている」と苦笑い。「目的は二つ。一つはトップリーグに入りジャパン代表になること。もう一つはチームを1部に昇格させること。そのために、仲間(後藤輝也リオデジャネイロ五輪7人制日本代表など)と目標をセットして一つ一つクリアして行った」と頷く。
▷卒業と同時に「コカ・コーラレッドスパークスに入り、2016年の11月5日アルゼンチン戦で日本代表キャップを獲得した。この時、メンバーが母校のジャージーを着てディナーを食べる習慣がある。吉田監督に電話を入れて母校のジャージーを持ってきてもらい。それを着てディナーを食べた。最高だった」と夢の第一歩だった。「2019年に神戸製鋼コベルコスティーラーズにスカウトされ移籍」した。そして「2019年8月にラグビーW杯2019日本代表日本選手(CTB背番号12番・13番)となり、大学時代の夢を叶えられた。今は、新たな夢に向けてスタートした」と述べた。
【ラグビー部員に練習法と技術伝授】
▷ラグビー部OBのラファエレ ティモシー選手(OS→CTB・神戸製鋼)が14時30分、約100人の部員が待つ慣れ親しんだラグビー場に現れると、両サイドにラグビー部員が分かれ花道をつくり大きな拍手と握手で迎えた。梶原宏之現監督から「ティモシー選手はラグビーW杯2019日本大会で5試合全試合MVP的活躍をしてくれた」と紹介され。ラファエレ選手は後輩を前に「みなさん、こんにちは。僕は同じグランド(ラグビー場)と同じ寮に住んでいた。みんなも、僕と同じことができる。自分のラグビーの目標をセットして、それを目指してください。先ほど、コーチと話したがいいトレーニングができている。それを信じて練習を積み1部を目指して欲しい。今日は楽しみましょう」と挨拶した。ラファエレ選手からラグビー部に寄贈される日本代表で着用した同じユニホーム『13』が共同キャプテンの延山敏和(3年)と梶原優里(3年)に手渡された。
▷練習は、パス、ランニング、キックのスキルとラファエレ選手の早いパスのやり方と得意なグラバーキックの練習法を伝授。まず部分的な練習、ユニットに分かれてのポジショニングスキル、ラグビー場をフルに使った戦術的な練習のアタックディフェンスを行い。最後は個人のキックの精度を高めるインディビデュアルトレーニングを行った。その都度、ラファエレ選手は部員の質問に答えていた。熱のこもった練習は16時30分に終了した。
ラファエレ選手は「練習が終わってから、パス、キックをいっぱい練習し、今年は1部に昇格しましょう」と激励。共同キャプテンの延山敏和(3年)は「今日は細かなスキルをチェックしていただきました。この経験を生かして1部復帰を目指したい。ありがとうございました」と力強く述べた。
【練習終了後のインタビュー】
▶︎ラファエレ ティモシー選手(神戸製鋼)は「山梨は僕のセカンドホーム。このグラウンドでたくさんいい練習ができた。今日は後輩と一緒に練習できてめっちゃ嬉しい。いい選手がいっぱいいる。たぶん、日本代表になれる選手が出て来ると思う」と述べた。
▶︎副キャプテンSO 小林広気(3年)は「他の選手を生かすプレー。自分がパスをもらうのではなくて、自分からパスをもらいにいく。自分がパスをもらわなくても常に動いていることが必要。コミュニケーションの取り方など、全て必要なスキルだった」と目を輝かせ、「恩返しは、1部昇格という結果を出すこと」と高揚して述べ、「まだ聞きたいことがある」とラファエレ選手に駆け寄って行った。
▶︎共同キャプテンHO 梶原優里(3年)は「例えば立ち位置とかパスの出し方などで、細かい部分に拘っていて精度が高いと感じた。自分たちが今までやってきた事とは異なっていて勉強になることが多かった」と感想。「同じ環境で世界の舞台で活躍されている選手がいるということは、自分たちのモチベーションにもなるし、『自分たちにもできるんだぞ』とラファエレ選手を見て強く思った。ポジションごとのレベルアップをして1部に復帰したい」と決意を新たにしていた。
▶︎梶原宏之監督は「正真正銘のスーパースターから、特に早いパスのやり方と得意なグラバーキックの練習法を教えてもらった」と頷く。「ティモシー選手は自分たちと同じ学び舎で学び、同じグランドで練習してきた。そのことが選手には自信に繋がる」と大きく頷く。「人間としての魅力を間近に感じて、しかも、プレーも一緒に参加してくれて、素晴らしいテクニックを披露してくれ、学生から歓声が上がった。それを見て選手は『こうやればいいのか』という気づきがあったはず」と今日の練習に手応えを感じた。「案外、選手たちがいつも指導者に言われている『基本中の基本を確り練習の中でやる』ことが重要と教え諭していた」と共感。2部にいる母校に「本人は現役の時に1部に上がりたくて上がりたくて4年間で1部に昇格させた。今日、そうしたことも伝えてくれて伝わったと思う。本当に勉強になったと思う。『また僕を呼んでください時間が空いていればまた見たい』と言ってくれた。本当にありがたい」と感謝の言葉で締めくくった。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.2.5