●学生イニシアティブ事業プロジェクト採択
~山梨の地産食材(財)で盛り上げたい(隊)が本始動~
~ワインに似合う『あゆのエスカベッシュ』 試作~
山梨学院短期大学サークルのふーどろーかるは7月25日、同大の調理実習室で地産食材を用いて山梨を盛り上げたいと『あゆのエスカベッシュ』の試作に取り組み本格的に始動した。この活動は7月4日、山梨県立図書館で学生イニシアティブ事業プロジェクトのプレゼンテーションが開催され、代表して望月みくさんが『山梨の食(財)をもっと広げよう~山梨を食で盛り上げ隊~」をテーマに参加し採択されたことに始まる。望月さんは「瀧澤くんと、山梨の食材を『食財』として山梨を盛り上げたいと賛同いただける方や団体などと『隊』を組み山梨の活性化につなげたい」と声を弾ませた。瀧澤くんは「今日は8月1日に小淵沢で行われる講座『山梨の水と食』で披露する山梨のワインに似合うあゆの南蛮漬け風を試作。こうしたイベント参加に加えてSNSでも思考を凝らして発信して盛り上げたい」と述べた。鈴木耕太顧問は「栄養士としての専門知識も必要だが、この活動を通して社会人としてのコミュニケーション能力などの素養を身につけてもらいたい。この活動が学生にとって実りあるものになることを期待する」と述べた。
【経緯経過等インタビュー】
▶︎ふーどろーかる顧問 鈴木耕太食物栄養科専任講師は「代表の望月みくさんと瀧澤拓磨くんが、大学コンソーシアムやなまし主催の『学生イニシアティブプロジェクト』に『山梨の食(財)をもっと広げよう~山梨を食で盛り上げ隊~」をテーマに応募した。この催し物は主催者が、山梨県内12大学を対象に学生間の連携を促進するとともに学生と地域社会の新たなつながりを生み出すことを目的に、学生が主体となり県内外の大学や地域社会との連携・協働により企画・実施する創造的な活動を募集しているもの」と説明。採択について「地域社会に対する問題意識に基づいているかの社会性、学生が主体的に企画立案し実施しようとしているかの主体性、提案内容が具体的に検討されているかの具体性などが審査評価されたと思う」と述べた。
【『あゆのエスカベッシュ』試作】
▶︎代表の望月みくさん(食物栄養科2年)は「『あゆのエスカベッシュ』の材料は4人分で、あゆ魚 400g、にんにく 1片、玉ねぎ 1個、にんじん 1/2本、セロリ 1/2本、白ワイン 300ml、白ワインビネガー 200ml、オリーブオイル 30ml、砂糖 大さじ1、塩 少々、コショウ 少々、小麦粉 適量、揚げ油 適量となる」と説明。料理方法は「①魚の両面に塩・こしょうをして置く」。そして「②玉ねぎ、にんじん、セロリを千切りにしこれらをにんにくで香りづけしたオリーブオイルでさっと炒める」。次に「③白ワインビネガーを加えて、ひと煮立ちさせ、白ワインを加えて、砂糖を加えて、塩とこしょう少々、アルコールを飛ばしたら、炒めた野菜と一緒に味をなじませる」、そして「④魚に小麦粉を加え油であげる、⑤揚がった魚に上からつけ汁をかけ、冷蔵庫でねかせたあと、盛り付けて完成」と述べた。
▶︎瀧澤拓磨くん(食物栄養科2年)は「まだ試作の段階で、8月1日までにみんなで試行錯誤して完成させたい」と述べた。
【試作後インタビュー】
▶︎ふーどろーかる代表 望月みくさん(食物栄養科2年)は「山梨は自然豊で多種多様な食材が生産されていることに着目し、そのすべてが山梨の魅力を伝えるためのカギだと考え、その食材は山梨の財産であるため『食財』と命名した」と笑顔で明かした。「地産地消が推進されているが食資源が豊富にも関わらず山梨の食についてはまだまだ周知が不足している」と言い切る。「個々の食材を紹介するものは多いので、食材同士をつなげたり、入り口の生産者と出口の料理をする人をつなげる機会をもっと増やすことで相乗効果が見込める」と微笑む。「もっとも人をひきつける力のある食で人と食、人と人をつなげることを通して山梨の魅力を伝えていく」と目を輝かせた。
▶︎瀧澤拓磨くん(食物栄養科2年)は「地産食材をテーマに人と食、人と人をつなげる。新たな『つなげる・つながる』の方法を模索している」と頷く。「現在、新型コロナウイルスの影響で会場での催しには制限がある。山梨の食材を使用したわかりやすい調理動画を集約し、SNS(TwitterやFacebookなど)で山梨の「食」の輪を広げたい」と、「2つ以上の山梨の食材、ジビエ(鹿肉)や魚や野菜を融合した料理動画コンテストの開催や県産食材の調理方法などで、『FOOD LOCAL IN NEW LIFE STYLE 2020』をテーマに未知数である新たな仲間=発信者を発掘して、県内外に啓蒙していきたい」と述べた。
▶︎ふーどろーかる顧問 鈴木耕太食物栄養科専任講師は「学生は栄養士としての専門知識も必要だが、活動期間は約7か月と限定されている中で、自発的なこの活動を通して地域社会との連携や協働することで社会人としてのコミュニケーション能力などの素養を身につけてもらいたい。また山梨の地域の活性化を図るためにはすべての人が興味を持つ「食」を活用する事の意義は大きい。この活動期間は令和2年7月~令和3年1月末まで。令和3年2月には山梨県立図書館で大学コンソーシアムやなまし主催の採択学生10団体による成果発表会が予定されている。この活動が学生にとって実りあるものになることを期待する」と結んだ。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.7.26