●陸上競技部 駅伝シーズンに向け練習再開
~『All For Win 魅せろ 紺青』~
~新型コロナ対策を徹底しつつ成果を~
山梨学院大学陸上競技部は7月30日、「川田『未来の森』運動公園陸上競技場」で駅伝シーズンに向けて練習を再開した。森山真伍主将は(4年)は「今年のチームスローガンは「『All For Win 魅せろ 紺青』。紺青は山梨学院のチームカラー『プルシアンブルー』であり、強い気持ちの『根性』の掛け詞になっている。全ては勝利のために、チーム全員で戦い、山梨学院らしい走りで魅了し、10月17日に箱根駅伝予選会を通過し箱根路を決め、11月1日の全日本大学駅伝に出場したい」と抱負を述べた。大﨑悟史コーチは「チームは学生トップクラスのキャプテンの森山に追随する選手も出てきている。負のスパイラルから正のスパイラルに変わりつつある。この合宿で確固たるものにしたい」と明言した。飯島理彰駅伝監督は「今日は定期試験が終わり6日間の夏休み明け、明日から車山高原で第1次合宿を行う。新型コロナ対策を徹底して、フィジカルディスタンスを取り入れた合宿を行いつつ成果をあげたい」と述べた。
【保護者会長激励】
▶︎練習に先駆けて恒例の保護者会から夏のランパン、ランシャツのユニフォームの贈呈が行われた。
▶︎森山真伍主将(4年)は「本日はユニフォーム贈呈と激励ありがとうございます。チームは3年ぶりに全日本駅伝の出場権を獲得でき非常に嬉しく思っている。出場するからにはシード権獲得に向けて頑張りたい。また、全日本駅伝の前には箱根駅伝予選があり、去年悔しい思いをしているので、まずはそこに向けて、夏季合宿で体力づくりや走力向上を図り走破できるように鍛え、皆さんの応援に応えたい。本日はありがとうごさいました」と感謝の言葉を述べた。
▶︎橘田泰志保護者会長は「全日本駅伝出場おめでとう。新型コロナウイルスで大変な状況だが、ポジティブに捉えてこの苦境をみんなで乗り越えてもらいたい。強豪校はチームひとり一人の表情やアップ、ダウンの様子を見れば『なるほどな』という強さが伝わってくる。今ここにいる総勢80名の部員ひとり一人の強い気持ちがチーム力として伝わってこない。箱根予選会や全日本駅伝ではチームのひとり一人が『絶対に勝ち取るんだ』というチーム力を持って挑んでもらいたい。みんなで令和2年度の歴史をつくってもらいたい」と激励した。
▶︎飯島理彰駅伝監督は「保護者会長が見て『まだまだチーム力が足りない、強さが伝わってこない』ということですから、外から見た意見を尊重したい。ぜひ、箱根駅伝予選会の前までには強豪校と呼ばれる立ち振る舞いができるような選手になってもらいたい。そのためにも明日からの合宿は、走力だけでなくそうしたところを深めるためにも重要。昨年、走力には問題がなかったが、いざ蓋を開けたら走る以外の一番大事なチーム力が欠如して惨敗した苦い経験がある。走力、プラス、チーム力。今年の合宿並びに甲府練習の選手は走力とチーム力のレベルアップを目指してもらいたい」と訓示した。
【駅伝シーズンに向けて練習再開】
陸上競技部のホーム練習場「川田『未来の森』運動公園陸上競技場」は400mトラック6レーンで全天候のウレタン舗装。トラック内側には天然芝が張り巡らされている。飯島理彰駅伝監督の「練習は全体で体操を行った後、各自でウォーミングアップし、それぞれが明日からの合宿組並びに甲府組の練習に向けて、夏休み明けなので各自で刺激を入れて自己コントロールしてください。その後、二人組ストレッチとウインドストレッチをして上がりたい。簡単な練習の時こそ、手を抜かないようにしてください」と声がホーム陸上競技場に響き渡った。
【練習後のインタビュー】
▶︎森山真伍主将は(4年)は「山梨学院は箱根駅伝の連続出場が33回で途切れた。走力的には通過できると信じていた。走る選手とそれ以外の選手の温度差があった」と振り返る。「チームを1年で箱根路に復活させたいと自ら主将に立候補した」と打ち明ける。「今年のチームスローガンは「『All For Win 魅せろ 紺青』。紺青は山梨学院のチームカラー『プルシアンブルー』であり、強い気持ちの『根性』の掛け詞になっている。全ては勝利のために、チーム全員で戦い、山梨学院らしい走りで魅了し、10月17日に箱根駅伝予選会を通過し箱根路を決め、11月1日の全日本大学駅伝に出場したい」と抱負を述べた。
▶大﨑悟史駅伝コーチ︎は「昨年の10月26日の箱根駅伝予選会で10校までが本戦に出場のところ17位で敗れた」と頷く。「選手たちはスタートラインに立つ前に緊張して浮き足立った部分があった。その原因はハーフに対してのレース不足が不安要素になっていた」と明かす。「これからは秋のシーズンの箱根駅伝予選会と全日本大学駅伝に向けての強化合宿となる。特に箱根駅伝の予選会はハーフの距離。今年は昨年に比べて故障者も少ない、良い状態で合宿に入れる」と笑顔がこぼれる。「新型コロナの影響で大会がなかったこともあり、ハーフに向けてのタイムトライアルを既に2回~3回実施し、昨年の不安要素を取り除いている」と明るい。「箱根予選会はあくまで集団走、ターゲットタイムをクリアするには1時間3分台の選手に、1時間4分・5分の選手がいかに底上げができるかがポイントとなる」とあげる。合宿では「箱根も全日本も本戦は個人走なので、集団走と個人走の両方の走法を選手に会得してもらわなければならない。コロナの影響で個人練習が余儀なくされたので個人走の力はついてきている」と複雑な心境。
▷「7月31日から8月6日までの第1次合宿では、確り走り込みをして距離に耐えられる土台をつくる。8月15日から8月23日までの第2次合宿では、ロード中心で中速で長い距離を走ることやペースに耐えられる脚づくりを行う。9月1日から9月10日までの第3次合宿では、レースを見据えたペースで走ったり駆け引きなど実践を想定したものになる。これらに並行しての体幹トレーニングで軸を確りつくり、走っても軸がぶれないフォームを身につけさせる」と言い切る。「近頃の選手は自分にあうアシックス、ミズノ、ナイキなどのメーカーのシューズを使用している。例えば話題のナイキであれば、バネの弾みなどを利用した走りを身につけなければならない。いずれにせよ、まずは確りした脚をつくった状態で、各メイカーの靴をプラスアルファ利用した走りを身につけなければならない」と深く頷く。「チームは学生トップクラスのキャプテンの森山に追随する選手も出てきている。負のスパイラルから正のスパイラルに変わりつつある。この合宿で確固たるものにしたい」と明言した。
▶︎飯島理彰駅伝監督は「今日は定期試験が終わり6日間の夏休み明け、明日から車山高原で予選会に向けての走り込みと競技力・チーム力アップの夏季強化第1次合宿を行う。新型コロナ対策を徹底して、フィジカルディスタンスを取り入れた合宿を行いつつ成果をあげたい」と述べた。
▷全日本大学駅伝の選考は「今年は6月の関東地区選考会が新型コロナウイルス感染拡大防止で中止になり、登録選手8人が昨年マークした1万メートルの記録の合計タイムで選考され、7月21日に関東学生陸上競技連盟が全日本大学駅伝対校選手権大会の推薦7校を発表した」と頷く。推薦校の順位は「1位日本大学【3時間51分41秒33】、2位中央学院大学【3時間51分56秒06】、3位明治大学【3時間52分06秒11】、4位順天堂大学【3時間52分28秒87】、5位山梨学院大学【3時間53分12秒57】、6位日本体育大学【3時間53分22秒26】、7位城西大学【3時間53分27秒64】が出場権を獲得した」とあげた。山梨学院の1万メートル資格記録8選手は、①ボニフェス・ムルア(2年)【28:17.36】、②森山真伍(4年)【28:52.37】、③田矢聖弥(4年)【129:07.44】、④松倉唯斗(3年)【29:10.44】、⑤坪井海門(3年)【129:12.02】、⑥瀬戸祐希(4年)【29:17.41】、⑦吉田巧 (4年)【29:37.68】、⑧渡邊晶紀(3年)【29:37.85】の8名の選手とそれを支えてくれた選手たちの頑張りでチームが出場できた」と明かした。
▷7月27日に10月11日に開催の3大駅伝のひとつ出雲駅伝が感染拡大防止のため大会を中止すると発表されたが全日本や箱根に影響があるか「私たちは競技者。あくまでも開催を信じて新型コロナ対策を徹底して、競技と真摯に向き合いたい」と一心に願う。「たとえ中止になったとしても、競技者として与えられた環境の中で許せる範囲で選手とともに競技力向上に努める」と競技マインドが熱い。「まずは、10月17日の箱根駅伝予選会に照準を定めて、そのうえで11月1日の全日本大学駅伝に向けて対策したい」と一点の曇りもなく先を見据えた。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.7.31