山梨学院パブリシティセンター

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●2020年夏季山梨県高等学校野球大会(準々決勝)
~主砲 4番 栗田 右越え2点適時二塁打で勝ち準決勝へ~
~エース吉川 貫禄の完投13安打も三振7絡めて失点3~

山梨学院高校は8月8日、山日YBS球場で準々決勝を駿台甲府高校と対戦し9対3で準決勝に進出した。昨秋決勝延長10回の死闘を演じ勝利した駿台甲府に対して、吉田洸二監督が左腕エース 吉川大をマウンドにあげた。吉川が「立ち上がり制球が定まらなかった」と、1回表に駿台打線に5安打1四球と苦しみながらも併殺と三振で失点2に抑えた。吉川が2回表にも2番に右前適時打され1点を与え1回、2回で3点献上したが、エースの貫禄で3回以降は要所を三振で切り抜けるなどで無失点とした。攻めては、1回裏に1対2とした3回裏、好打2番 㓛刀史也が右前適時打で2対3。主砲4番 栗田優雅が「1-1から外角高めのストレートを振り抜き」右越え2点適時二塁打で4対3と勝ち越した。山学は5回裏にも4番 栗田が中犠飛を放ち5対3、8回裏には四球と安打を絡めて4点を奪い9対3で勝利した。山梨学院高校は準決勝を8月11日、9時00分から山日YBS球場で甲府城西高校と対戦する。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
駿台甲府 2 1 0 0 0 0 0 0 0 3
山梨学院 1 0 3 0 1 0 0 4 × 9

【試合前インタビュー】
吉田健人野球部長兼コーチは試合前に「駿台甲府高校は昨秋山梨県大会決勝戦で延長10回を戦い勝利した相手」と頷く。「相手投手は130キロ後半の力投派の右と左、チームはバッテリーの攻略法を徹底分析した。当日の気候が大きく左右すると思うが、うちの選手には選球を徹底した」と大きく頷く。「選手にはこの攻略法を信じて平常心で実践する戦いを行ってもらいたい」と述べた。
 
【 駿台甲府高校 Vs 山梨学院高校】
◾️山梨学院は吉田洸二監督が前回の試合終了後インタビューで記録に残らない失策は「相手や試合の展開によっては命取りになりかねない。うちのテーマは『基本に忠実な野球』なので、全ての選手に(駿台甲府戦まで)あと3日あるので、走攻守で悪くなったところを確り次の試合までに修正してもらいたい」と結び、その準備をした。駿台甲府戦のスターティングメンバーは「今のチーム事情はセンターの渡邉嵩馬とサードの中島大介が怪我で離脱しており、その穴をどう埋めていくかが課題」(7/19吉田野球部長兼コーチ)の言葉通りのメンバー構成で臨戦態勢に入った。
◾️甲府市は9時00分天気予報(日本気象協会)は、天気曇り、気温28.5度、湿度52%、風向き西、風速1m/s。山日YBS球場の両校の応援団スタンドには新型コロナウイルス感染防止のため、控え選手と高野連に登録してあるコーチ・副部長、3年の保護者(各家庭2人まで)のみがスタンドでの観戦となった。一塁側 駿台甲府高校、三塁側 山梨学院高校の両校選手がベンチ前から駆け足でホームベースを挟んで整列。先攻 駿台甲府高校、後攻 山梨学院高校で準々決勝が9時01分に開始された。
 
▶︎1回表、後攻の山梨学院は吉田洸二監督が初戦甲府商業戦、先発で4回被安打3、三振1、失点1、自責点0と好投したエース左腕 吉川大をマウンドにあげた。吉川が1番打者に1-1から中前安打、2番打者を1-0からインコースを突き詰まらせた当たりが二塁打となり無死二、三塁。3番打者に2-1から中前適時打され先制を許し0対1とした。吉川が無死一、三塁で4番打者を1-0からニゴロで併殺に打ち取るがその間に三塁から生還を許し0対2とした。吉川が5番と6番打者に安打を許し、さらに7番打者に四球を与え二死満塁とした。迎えた8番打者を2-2から見逃し三振に切って取り自らピンチを脱した。
▶︎1回裏、山梨学院は右腕 大須賀秀人(3年)から1番 橘田陸斗(3年)がフルカウントから中前安打で出塁。一死後、橘田が3番 小吹悠人(3年)の0-1からの2球目のワイルドピッチを見逃さずに三塁へ進塁。小吹の遊内野安打で生還し1対2とした。
▶︎2回表、エース 吉川大(3年)が先頭の9番打者を1-2と追い込みながら左を破る二塁打を許す。1番打者を三邪飛に仕留め一死二塁。2番打者に1-0から左前適時打され0対3とされた。続く3番打者の0-1からの2球目に捕手の栗田が盗塁を二塁で刺し二死無塁と流れを変え、吉川が3番打者を1-2からニゴロに打ち取りチェンジとした。
▶︎3回裏、山梨学院は先頭の9番エース 吉川大(3年)が四球を選び出塁。1番 橘田陸斗(3年)が2-2から右フェンスに直撃する二塁打を放ち無死二、三塁。2番 巧打主将 㓛刀史也(3年)が1-0から3ファウルで粘った5球目「インコースより真ん中のストレート」を左前適時打し三塁から吉川を生還させ2対3とした。さらに㓛刀は3番打者の1-0の2球目に盗塁。一死二、三塁で主砲4番 栗田勇雅(3年)が「なんとか返してやろうと、強い気持ちを持って打席に立った」。1-1から「アウトコース高めまっすぐ」を右越え適時二塁打を放ち4対3とした。
▶︎5回裏、山梨学院は先頭の9番エース 吉川大(3年)が4回表からリリーフした左腕 藤井貴也(3年)から四球を選び出塁。1番 橘田陸斗(3年)、2番 巧打主将 㓛刀史也(3年)も四球を選び無死満塁とした。一死後「これで点を取れなかったら相手に流れがいってしまう、なんとしても最低でも外野まで運ぼう」と0-1から中犠飛を放ち5対3とした。
▶︎8回裏、山梨学院は一死後に主砲4番 栗田勇雅(3年)がフルカウントから四球を選び出塁。5番 外川温大(3年)がフルカウントから三遊間を破る左安打で一死一、二塁。続く、代打6番 河野修慈(3年)が四球を選び一死満塁とした。7番 才津紘大(3年)が1-1から三塁線にスクイズを仕掛けたが決まらず1-2からの4球目を三遊間を破る左適時打で6対3とした。一死満塁、期待の1年生岩田悠聖(1年)が代打で打席に立ち、1-2からの4球目を振り抜き、左線を破る左適時二塁打で8対3。一死二、三塁に9番エース 吉川大(3年)が1-0からニゴロし、その間に才津が生還し9対3とした。
◾️山梨学院は8回でチーム打撃成績は打数30、得点9、安打8、二塁打3、塁打数11、打点9、三振7、四死球6、犠打0、犠飛1、盗塁2、残塁4、打率 .267。守備成績は刺殺27、補殺11、失策1、併殺2、守備率 .974。吉川大投手成績は打者数40、打数38、投球数153、投球回数9、被安打13、三振7、四死球2、失点3、自責点3、防御率3.00。
 
【試合後インタビュー】
▶︎先発エース左腕 吉川大は立ち上がり5安打1四球の内容に「狙ったゾーンにボールがいかなかった。そこを上手く狙われた。なんとか試合の中で修正しょうと思ったが、今日は修正できなかった」と振り返った。それでも「4番打者がインコースを狙っていたのがわかったので、確り投げ切り1回のピンチに併殺(4-6-3)にできたのが大きかった」と、4番打者に対して併殺2、三振2、封殺1と抑え切った。「9回のうちで3点は取られると思っていたので、それが序盤にきたと思いダメージはなかった。3回以降は要所要所で抑えられて良かった」と頷いた。球種は「今日はストレート、カーブ、カット、スライダー、ツーシーム、フォーク」と多彩な球種を投げた。「チームは内外野ともに、堅い守備なので安心して投げられる」と全幅の信頼を置く。「今日は球が高めにいき打たれたので、次回は低めにコントロールできるように修正したい」と淡々と述べた。
▶︎主砲4番 栗田勇雅は3回裏一死二、三塁2対3「どうしても点が欲しかったので、なんとか返してやろうと、強い気持ちを持って打席に立った。アウトコース高めまっすぐを打った。つなぐことができて良かった」と、主砲として同点と逆転となる右越え二塁打を放った。5回裏には「前の小吹が三振を取られたので、ワンナウト満塁で回ってきた。これで点を取れなかったら相手に流れがいってしまう、なんとしても最低でも外野まで運ぼう」と主砲の意地を見せ中犠飛を放った。「まだ、甘い球を捉え切れていなかったので修正したい」とさらなる高みを目指す。次戦は「調べたら気温が暑くなるので、体調には気を付けて相手に関係なく、全力を出し切りたい」と述べた。
▶︎主将 㓛刀史也は今日の試合について「チームは最初は先制されたが3回に逆転し、5回に追加点、8回には突き放すことができ、自分たちの持ち味の粘り強い野球ができた」と振り返った。3回裏の1対3の2点ビハインドについて「ノーアウトでランナーが二、三塁で、内野も後ろにいたので、さいやく右にゴロを打てばランナーが生還できると思い、インコースより真ん中のストレートを叩いた。一、二塁間を破るタイムリーヒットで1点差に縮められ、つなぐ野球でチームに貢献できて良かった」と微笑んだ。準決勝について「今から甲府城西高校と甲府西高校のテレビ中継を見て相手の研究をして11日の試合に備えるが、自分たちの野球スタイルの守りから少ないチャンスをものにする野球を心掛けたい」と述べた。
▶︎吉田洸二監督は「先発ピッチャーの吉川が、今まで見た中で調子が1番悪かった。反撃しながら吉川の回復を待った」と開口一番。「吉川は立ち直った部分と相手の拙攻にも助けられたが、悪いながら踏ん張るのもエース」と大きく頷き、「結果、9回3失点は、投手としては合格」と評価した。攻撃面では「練習で一番厳しく指導を受けている1番 橘田、4番 栗田が、ポイント、ポイントで良い働きをしてくれた」と及第点をつけた。しかしチームは「攻撃面でも守備面でも自滅を誘発する失策プレーが所々見えた」と頷く。「うちはあくまで、『基本に忠実な野球』を目指す」と揺るぎない信念。「準決勝まで1日ある。確り各自が修正して、そうしたプレーをなくさなければならない」と手綱を締めた。「グラウンドでは35度あれば40度となる。8月17日には甲子園交流試合もあるので、この大会で終わりではないので、そこまで選手の体調やモチベーションを持続させなければならない。また考慮しながら戦わなくてはならない」と結んだ。
◾️山梨学院高校は準決勝を8月11日、9時00分から山日YBS球場で甲府城西高校と対戦する。
 
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.8.9