山梨学院パブリシティセンター

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京
~瀬戸口800m3位に輝く 久々楽しんで走れた~
~9月全日本インカレで一矢を報いるよう調整~

山梨学院大学陸上競技部中長距離 瀬戸口大地(4年)は8月23日、国立競技場(東京)でセイコーゴールデングランプリ陸上2020東京の男子800mに出場し3位に輝いた。この日、日本陸上競技連盟から招待された日本を代表するトップアスリートたちが、東京オリンピックメイン会場に集結ししのぎを削った。800mレースは競技場の400mトラックを2周する。日本記録保持者は1分45秒75の7レーン 川元奨(スズキアスリートクラブ)。瀬戸口は9レーンからスタートし250m付近で1位の松本純弥(法政大)の後を2位で力走。550m付近で金子魅玖人(中央大)に抜かれ3位に下がる。瀬戸口は「前を詰めることができなかった」とそのまま3位でゴール。瀬戸口は「久々のレースを楽しもうと臨み、確り楽しんで走れた。ただ、ラストスパートでまくる走りができなかったので、9月の全日本インカレに備えたい」と述べた。上田誠仁監督は「オリンピック選手や実力者を抑えて3位に入賞できたことはよかった。今大会は若手が台頭し大学生が1位から3位を独占した。9月の全日本インカレで彼らと戦えるので一矢を報いるように調整したい」と結んだ。
 
【レース前の監督インタビュー】
️上田誠仁監督は「セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京(主催 日本陸上競技連盟)は、今回で10年目を迎えた節目の年でもあります。新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で原則無観客での開催となった」と頷く。「競技種目は男子が100m、200m、400m、800m、1500m、110mH(= ハードル)、400mH、走高跳、棒高跳、走幅跳、やり投。女子が100m、400m、800m、1500m、100mH、400mH、3000mSC(= 障害)、走幅跳、やり投と種目数を絞っての開催となった。競技規則は2020年ワールドアスレティックス競技規則を基本に来年の東京オリンピックにシミュレーションを兼ねての開催であることは周知の事実である」と説明。参加選手は「2020年度本連盟登録者で、日本陸上競技連盟から招待された選手が中心ですが、今回はドリームレーンを設けて高校生のトップ選手も招待している」と述べた。「瀬戸口は2019年の9月に全日本インカレで2位、10月に茨城国体で2位となって上昇気流に乗っているので期待したい」と述べた。
 
【男子800mレース】
︎ドリームレーンとして組み込まれた1レーン 二見優輝(諏訪清陵高)から順に、村島匠(福井県スポ協会)、花村拓人(TAKEO AC)、松本純弥(法政大学)、市野泰地(三重県スポ協会)、林貴裕(新潟アルビレックスRC)、川元奨(スズキアスリートクラブ)、金子魅玖人(中央大学)、瀬戸口大地(山梨学院大学)、そしてペースメーカーの薄田健太郎(筑波大学)がセパレートの9レーンに並んだ。PB(自己ベスト)は川元奨(スズキアスリートクラブ)1分45秒75、村島匠(福井県スポ協会)1分47秒01、市野泰地(三重県スポ協会)1分47秒2と続き、瀬戸口は1分48秒34で6位に位置している。
︎男子800mが号砲とともに一斉にスタート。瀬戸口大地(4年)は「ペースメーカーの走りを信じてついていき、自分の走りに徹しよう」とペースメーカー 薄田健太郎(筑波大学)の背後にぴったりとつき追随する。800m競技は最初の100mを自分のレーンで走り、バックストレートの直線に入るところでオープンになりポジション争いとなる。ペースメーカーを先頭に集団を形成し1周目を54秒と少し遅めのペースで通過してゆく。ペースメーカーが離脱する550m付近まではレースが大きく動く事はない中、法政大学の松本選手が最初のスパートを掛けて集団が縦長になる。素早く反応したのは中央大学の金子選手。この地点で反応が遅れた瀬戸口も3位をキープ。背後を河本選手や村島選手もぴったりとマークしている。瀬戸口は懸命に食らいつくが前を詰めることはできない。1位 松本純弥(法政大学)、2位 金子魅玖人(中央大学)、3位 瀬戸口大地(山梨学院大学)、4位 川元奨(スズキアスリートクラブ)と等間隔で帯状に走る。その背後からドリームレーンの二見優輝(諏訪清陵高)が4位 川元を追い上げる。残り100m、2位 金子魅玖人(中央大学)がラストスパートを仕掛け1位 松本純弥(法政大学)にゴール手前で並び追い抜きゴールイン。瀬戸口は4位の川元奨(スズキアスリートクラブ)をそのまま引き離し3位でゴールした。優勝は金子魅玖人(中央大学)1分47秒30PB、2位 松本純弥(法政大学)1分47秒48PB、3位 瀬戸口大地(山梨学院大学)1分48秒54SB(= 今季ベスト)となった。
 
【レース後のインタビュー】
しのぎを削る800mで3位に輝いた瀬戸口大地︎は「スタートからペースメーカーの走りを信じてついていき、自分の走りに徹しよう」とスタート。「200m付近でペースメーカーと自分の間に松本純弥(法政大学)が入ってきた」と前をふさがれた。「前をとっても後ろをとってもそんなに差はないので、ここで無駄な力を使わずに確り松本の後ろについて様子を見ながら走行した」と快走する。「300m以降は流れが出ていたので、その流れに身を任せてペースを維持して走行した」と2位をキープし力走する。残り100m「本音はラストスパートに向けて切り替えを行わなくてはいけなかったが、体が思うように動かなかった」と頷く。「残り50mはスピードが落ちないように走り抜いた」と3位でゴールした。「久々のレースを楽しもうと臨み、確り楽しんで走れた。ただ、自分らしい走りのラストスパートでまくる走りができなかったので、9月の全日本インカレに備えたい」と清々しく述べた。
▶︎上田誠仁監督は「瀬戸口は2019年9月の全日本インカレで2位、10月の茨城国体で2位と伸び盛りの選手。日本陸上競技連盟主催のグランプリレースに選手として招待されたことは光栄なこと」と頷く。「瀬戸口はスタート直後からペースメーカーのランナーの背後につく積極的なレース展開は良かった。オリンピック選手で日本記録保持者の川元奨(スズキアスリートクラブ)や村島匠(福井県スポ協会)など実力者を抑えて3位に入賞できたことはよかった」と評価した。「全体的にレース運びはよかったが最後のラストスパートが仕掛けられなかったのは今後の課題」とあえて苦言を呈した。「今大会は若手が台頭し大学生が1位から3位を独占した。1位が中央大学、2位が法政大学で力が拮抗している。9月の全日本インカレで彼らと戦えるので一矢を報いるように調整したい」と結んだ。「今大会は新型コロナウイルス感染防止対策の影響で全国レベル大会が開かれないなか、セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京が、東京オリンピックメイン会場の新国立競技場で開催されたことは、瀬戸口始め参加選手にとって久々のトップ選手と競うことができ、来年に延期された東京オリンピックに夢と希望がもてた」と深く頷いた。「今日の大会を通じて多くの選手が自己ベストを出し、女子1500mでは田中希実選手(豊田織機TC)が4分5秒27の日本記録をマークした。高校生アスリートは、日本のトップアスリートと競い合う機会としてドリームレーンが設けられ、小6と中3のアスリートには前日にライジングスター陸上が開催された。未来のトップアスリートに夢を叶える素晴らしい大会となった」と絶賛。「国立競技場が新装になって柿落としの意味合いも含めてハイレベルな競技会が行われ、テレビ中継やLIVE配信でファンや国民が視聴できた事により東京オリンピック開催にも希望がもてた。開催に向けて尽力いただいた関係各位に心から感謝したい」と述べた。
 
文(H.K) 、写真(山梨学院大学陸上競技部提供) 2020.8.23