山梨学院パブリシティセンター

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●東京都大学サッカー1部 山学大ホーム初戦 
~東京経済大に1対0で勝利し勝ち点積み上げ~ 
~FW野村海の値千金の決勝弾で開幕2連勝~ 

第53回東京都大学サッカーリーグ戦1部第2節が9月13日に行われ、関東リーグ昇格を目指す山梨学院大学はホーム初戦を東京経済大学と対戦した。試合は前半序盤から山学が試合の主導権を握ったものの、東京経済の厚い守備を崩せず0対0で前半を折り返す。後半に入っても山学は前半同様に素早いプレスやセカンドボールへの対応などでボールを奪うとコンパクトにパスをつなぎビルドアップ。飲水タイム後の27分、ついに試合が動く。バイタルエリアでボールを受けたFW野村海が得意のドリブルで相手DFをかわし、体勢を崩しながらもシュート。ボールはゴールネットを揺らし、ついに東京経済の厚い守備をこじ開け、1対0と試合をリード。このゴールが決勝点となり、守っては山学守備陣が付け入る隙を与えず1対0のクリーンシートで開幕2連勝を飾った。 

東京都大学サッカーリーグ(都リーグ)は東京都と山梨県の大学サッカー部(男子)で構成され、例年1部は4月に開幕し、10校の2回戦総当たり方式で争われるが、2020シーズンは新型コロナウイルスの影響で開幕が9月に延期。1回戦総当たりの後、上位5チーム・下位5チームでリーグ戦を実施し、シーズン順位を確定させる。昇降格については、コロナ禍も考慮し、試合の消化状況により異なり、1部については、最終順位に基づき上位3チームが関東大学サッカー大会(関東リーグ2部参入戦)へ出場する。山学大は、川崎フロンターレコーチやフロンターレU18監督、専修大コーチなどを務めた岩渕弘幹監督が2019シーズンに新たに就任。選手の意識改革や攻撃サッカーを徹底し、最多得点で都リーグ優勝し、2年連続で参入戦に進出した。勝てば昇格が決まる昇格決定戦は激しい風雨の中行われ、山学は前半先制を許し、後半22分に同点に追いついたものの、後半終了間際に勝ち越し弾を許し、2年連続で最後の戦いで涙をのんだ。悲願の関東昇格を目指し、2020シーズン開幕戦(9月5日)は、朝鮮大と対戦し、1対0と白星スタート。暫定2位で迎えた第2節、山梨学院和戸富士見サッカー場でホーム開幕戦を東京経済大と対戦した。試合は、無観客の90分ハーフで行われ、コロナ禍での水分補給を考慮し、前後半それぞれ1回ずつ飲水タイムが設けられた。

第53回東京都大学サッカーリーグ戦1部 第2節
≪山梨学院大学VS東京経済大学≫(9/13)山梨学院和戸富士見サッカー場
〇山梨学院大学 1 前半 0-0
後半 1-0
0 東京経済大学●
山学得点者:野村海

■試合前監督コメント 
・スタートから気持ちを出していこう。ディフェンディングチャンピオンとして自分たちから仕掛けてゲームを動かそう。 
・入りで相手のフォーメーションをしっかりつかもう。 
・守備はコンパクトに。攻撃ではサイドを上手く使って、ボールホルダーは相手の3バック横のスペースを常に意識しよう。 
 
■前半は相手の厚い守備に阻まれ無得点 
試合は東京経済のキックオフで始まり、序盤から山学がセカンドボールへの対応や空中戦を制しボールを奪い、最終ラインからコンパクトにパスをつなぎビルドアップ。対する東京経済は5バック気味の布陣で、堅守から攻撃を組み立て、前線へのロングフィードでカウンターを仕掛け、得点の機会を探る。山学は守備陣が落ち着いて相手の攻撃に対応し、素早いプレスや組織的なカバーリングからボールを奪うとショートカウンターでラインを上げ、ボールホルダーが左ウイングのFW野村海(2年 山梨学院高)や右ウイングのFW平河悠(2年 佐賀東高)を活かし、アタッキングサードでの攻撃のチャンスを演出。しかし、山学はペナルティエリア内までボールを持ち込むものの、相手の厚い守備を攻略できず、0対0で前半を折り返す。前半のスタッツは山学がシュート4本、東京経済が3本、CKは山学が4本、東京経済が4本とほぼ互角で山学はペナルティエリア内でのフィニッシュの精度や対応が悔やまれた。 

■ハーフタイム監督コメント 
・同サイドの攻撃に固執しない。逆サイドや縦パスも意識してバランスよく仕掛けよう。 
・相手の5バックへの対応。ボランチの使い方・判断が重要。 
・ゴール前の枚数を増やして、ゴールチャンスをしっかり活かそう。 
 
■後半27分、FW野村海の値千金の決勝弾 
後半に入ると序盤は東京経済に押し込まれたが、山学は徐々にボール支配率を高め、試合の主導権を握り始める。17分にはボランチと1トップの2枚替を行い、攻撃の活性化に期待。前半の反省を活かし、大きなサイドチェンジやFW野村のドリブル突破、前線の選手の裏への飛び出しなど、ペナルティエリア内でのプレー時間が増え、徐々にゴールへの匂いが漂い始める。飲水タイム後の27分、ついに均衡が破れ、試合が動く。DF関口凱心(1年 西武台高)のクリアボールをMF若谷拓海(2年 西武台高)が中盤で収め、バイタルエリアに走りこんだFW野村に送り、FW野村は得意のドリブルで相手DFをかわし、体勢を崩しながらもシュート。ボールはゴールネットを揺らし、ついに東京経済の厚い守備をこじ開け、1対0と山学が試合をリード。山学はその後も攻撃の手を緩めることなく、相手ゴールに襲い掛かるが、前半同様決定機に欠き追加点を奪えず、試合は終盤に。相手も選手交代を重ね、攻勢を強め、後半終了間際には二度のセットプレーのチャンスを与えたが、GK大嶌宏汰(3年 山梨学院高)のパンチングなど守備陣が落ち着いて対応。FW野村の値千金のゴールが決勝点となり、山学は最後までゴールを守り抜き、1対0のクリーンシートで試合を終え、開幕2連勝を飾り、勝ち点3を積み上げた。後半のスタッツは山学がシュート9本、東京経済は3本、CKは山学が6本、東京経済が3本と山学が攻撃的に試合を進めたものの、ゴール前での好機を活かせず、前節同様に最後の得点力の部分で課題が残ることとなった。 
 
■試合終了後コメント 
岩渕弘幹監督は「去年は開幕2連敗でスタートし、総当たり2回戦やる中で最後は優勝をすることができたが、今年は総当たり1回戦で絶対に負けられない戦いが続く。きょうは、勝つことで最低限の仕事はしたと思う。開幕戦含め、2戦とも1対0の結果で、良い意味で1対0で勝つことの難しさを選手が経験でき、チームとしては成長することができたと思う。特に後半は評価できる点として、こちらが意図した崩し的なものが出て、決定的な場面を作り出すことができた。ただ、ゴール前まで運べたもののシュートチャンスが情けない結果になってしまったので、そこで決めきることが今後の課題」と語った。キャプテンの酒井健選手は「最後まで諦めずに焦れずに戦うことができた。ただ、前半に自分たちで修正できない部分が出てしまい、ゲーム運びが苦しくなってしまったので、相手のシステムを見て早く展開するべきだった。また、攻め続けてシュート数が2桁いっている中でもっと決めきるチャンスをものにしないと上位と対戦するときには厳しくなるので、僕も含めて前に出ていかなければいけない。昨年と違い、試合数が少なく過密日程になってくるので、負けることなく突き進みたい」と関東昇格に向け、前を見据えた。決勝点を決めた野村海選手は「自分の特徴であるドリブルがしっかり出せたので良かった。(ゴールシーンは)練習でも何度も行っているシーンなので、いつも通りのプレーで焦らずシュートを打つことができた。自分の得点がチームの勝利につながったが、もう1.2点取ることはできたと思うので、もっと体力をつけなければいけない。これからもチームの勝利につながるプレーをどんどん出していきたい」と話し、さらなる飛躍を誓った。 
 
山学は第2節を終わり、勝ち点6で順位は変わらず暫定2位、次節第3節を9月19日に大東文化大学と対戦する。創部以来の悲願である関東昇格へ向けチームが一体感を出し、ディフェンディングチャンピオンとしての意地を見せ、1戦1戦着実に勝利を目指して戦っていく。 
文(Y.Y)、カメラ(今村佳正)2020.9.13