●2020関甲新秋季リーグ戦1部第3節1回戦
~左腕 岩佐が2試合連続の完投で暫定1位に躍り出る~
~清水三塁打と俊足で先制 / 3番島村ソロ本塁打勝利~
山梨学院大は関甲新秋季リーグ戦1部第3節1回戦を9月19日、白鷗大学野球場で白鷗大と行い、二枚看板左腕の岩佐嵐が関東学園大に続く完投で4対1で勝ちチーム成績を4勝1敗とし、ディビジョンAで単独首位に躍り出た。山学大は守っては左腕 岩佐が「変化球と真っすぐのキレが良くテンポも高低やコースも決まっていた」と7回表の4番打者のソロホームラン1失点のみと好投。攻めては1回裏、1番 清水寛太が三塁打で出塁し、相手の守備位置を見て「ゴロだったら迷わずホームを突こう」と2番打者のワンバウンドで投手の頭上を超える内野安打の間に俊足を生かし先制。2回裏にも清水が中前適時打で2対0としチームを牽引。3回裏には3番 島村功記が1-0から「真っすぐ真ん中低め」を振り抜く左越えソロホームランで3対0。さらに7回表に相手4番のソロホームランで3対1にされた7回裏に4番 新井遼太が右適時打し4対1で勝利した。須田喜照監督が「明日も先発 星野健太が最小失点に抑え、打撃陣が少ないチャンスをものにして、何が何でも勝利したい」と不退転の決意で臨む。
【白鷗大学 Vs 山梨学院大学(1回戦)】
▶︎須田喜照監督は9月14日のインタビューで「白鷗大は左腕 山田を始め好投手が多いし、打撃陣も層が厚い。うちは二枚看板の岩佐と星野の両左腕がどれだけ失点を抑えてくれるか、攻撃陣が少ないチャンスを確実にモノにできるかがポイントとなる。今のチームにはそれができる力は十二分にある。自信を持って白鷗戦2試合を戦う」と不退転の決意で臨む。白鷗大学野球場は両翼98m、センター122m、内外野は人工芝(フェンス周辺は舗装)、メッシュフェンス。メインスタンド観客席432席。野球場のある栃木県小山市の日本気象協会1時間天気9時00分の天気予報は、曇り、気温23.5度、湿度84%、風向東北東、風速1m/s。試合開始9時00分、山梨学院大学(昨秋3位)と白鷗大学(昨秋1位)が整列して、主審のコールで第2節2回戦の試合が開始された。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 合計 | |
白 鷗 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
山梨学院 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
▶︎1回表、後攻の山学大は須田喜照監督が9月13日の関東学園大戦で3安打1失点で完投した二枚看板左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)を先発でマウンドに上げた。左腕 岩佐が1番打者を1-2から空振り三振。2番打者を1-2から死球で一死一塁。3番打者の初球にいて一塁走者が盗塁し捕手が二塁に送球しタッチアウト(2-6)二死無塁。3番打者をフルカウントから見逃し三振に切って取りチェンジ。
▶︎1回裏、山学大は1番俊足 清水寛太(4年 甲府工業)が1-1から「ストレート、ややインコースよりの真ん中」を振り抜き、右越え三塁打で無死三塁とビッグチャンス。2番 長尾康太郎(3年 千葉英和)が1-1から執念のワンバウンドで投手の頭上を超えるバッティング、これを二塁手がハンブルする内野安打。清水が「内野が深く守っていたのでゴロだったら迷わずホームを突こうとスタートを切った」と俊足を生かし1対0と先制し、これで長尾に打点が記録され無死一塁。3番主将 島村功記(3年 高岡商業)が1-0から投犠打を決め一死二塁。主砲4番 新井遼太(4年 東海大学附属相模)が初球を三飛し二死二塁。5番 宮下塁(4年 山梨学院)がフルカウントから左前安打し二死一、三塁。続く6番 守岡樹 DH=指名打者(4年 日本文理)が0-2から空振り三振でチェンジ。
▶︎2回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の4番打者にフルカウントから右安打され無死一塁。続く5番打者をフルカウントから空振り三振に打ち取り、捕手が一塁走者の走塁を見て二塁に牽制球しタッチアウト(2-6)で無死無塁とする。6番打者に2-2から右安打を許し二死一塁。続く7番打者を1-2から中飛に打ち取りチェンジ。
▶︎2回裏、山学大は先頭の7番 宮崎一樹(1年 山梨学院)が1-0から右中間を破る二塁打を放ち無死二塁。続く8番 小谷田崇志(3年 帝京第三)の初球犠打で、宮崎が三塁に進み一死三塁。9番 小澤陸(2年 山梨学院)の投ゴロで宮崎が飛び出し塁間に挟まれタッチアウト(1-5-2-6)。その間に小澤が三塁に進塁し二死三塁。1番俊足 清水寛太(4年 甲府工業)が1-1から中前適時打を放ち2対0追加点をあげた。2番 長尾康太郎(3年 千葉英和)の1-2の4球めに、俊足清水が盗塁しタッチアウト(2-6)でチェンジ。
▶︎3回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の8番打者を2-2から空振り三振に、9番打者を1-2から空振り三振に、1番打者を1-0から中飛に打ち取り三者凡退とする。
▶︎3回裏、山学大は一死後、3番 島村功記(3年 高岡商業)が1-0から左越え本塁打で3対0と突き放す。4番主砲 新井遼太(4年 東海大学附属相模)が3-1から四球を選び一死一塁としたが後続が倒れチェンジ。
▶︎4回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の2番打者を1-0から左飛に、3番打者を2-2から左前安打を許し一死一塁。続く4番打者を2-2から一ゴロで打ち取り、一塁手が塁を踏み二塁へ転送し併殺(3A-6)でチェンジ。
▶︎5回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の5番打者を1-1から二飛に、6番打者を2-2から左飛に、7番打者を初球で右飛に打ち取り三者凡退とする。
▶︎6回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の8番打者を1-2から空振り三振に、9番打者を1-1から遊ゴロに、1番打者を2-2から見逃し三振に仕留め三者凡退とする。
▶︎7回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の2番打者を1-0から中飛に、3番打者を2-2から見逃し三振、続く4番打者に2-2から右越え本塁打を与え3対1。5番代打を1-2から見逃し三振に打ち取りチェンジ。
▶︎7回裏、山学大は一死後、2番 長尾康太郎(3年 千葉英和)が1-2から右前安打で出塁、3回にソロ本塁打を放っている3番 島村功記(3年 高岡商業)がストレートの四球を与えられ一死一、二塁。続く主砲4番 新井遼太(4年 東海大学附属相模)が高校(野球部)同級生の好投手左腕 山田の1-1からの3球目を右適時打し4対1とし、新井が積極的に三塁を狙ったがタッチアウト(9-5)でチェンジ。
▶︎8回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の6番打者を1-2から空振り三振に、7番代打にフルカウントから 中前安打で一死一塁。8番打者に3-1から四球を与え一死一、二塁。9番代打を2-2から空振り三振に切り取り二死一、二塁。続く1番打者を3-1から中飛に仕留めチェンジ。
▶︎8回裏、山学大は一死後、7番 宮崎一樹(1年 山梨学院)が2-2から中前安打で出塁。続く8番 小谷田崇志(3年 帝京第三)が空振り三振、この球が暴投となり宮崎が進塁し二死二塁。9番代打 菅原元気(3年 神港学園)が0-1から死球を受け二死一、二塁。一塁走者の菅原に代走杉村武(3年 東海大学附属甲府)。1番俊足 清水寛太(4年 甲府工業)が0-1から右飛に倒れチェンジ。
▶︎9回表、山学大は左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)が先頭の2番打者を1-0から左飛に、3番打者を1-2から一直に、4番打者を初球で3飛に打ち取り三者凡退でゲームセット。
【試合終了電話インタビュー】
▶︎前節の関東学園1戦目に続く1失点完投の二枚看板左腕 岩佐嵐(3年 徳島商業)は「前回同様に天候が曇りだったので投げやすかった」と切り出す。「星野が2戦連続完封しているので、今日は完封で投げ切ろうとマウンドに上がった」と明かす。「『完封しょう』と投げていたが7回に4番打者に2-2からソロホームランを打たれ」完封が消えた。「次の打者を三振に打ち取り立ち直れた」と8回、9回と0点で抑えた。「今日も変化球と真っすぐのキレが良く、テンポも良く、高低やコースも決まっていた」と関東学園1回戦の完投より球の出し入れも磨きがかかった。「今日チームが勝った分、明日は星野が楽に投げられると思うが、2タテは絶対条件。万が一、明日救援になってもいいように準びを確りしたい」と述べた。
▶︎長短2安打1得点1打点と俊足でチームを牽引した1番 清水寛太(4年 甲府工業)は1回裏、「初回で先制点を取りたいと思っていたので、自分が何とか塁に出てチャンスを作りたい」と打席に向かった。「1-1からストレート、ややインコースよりの真ん中」を振り抜き、「右中間を超えた」と俊足で飛ばし右越え三塁打で無死三塁とビッグチャンスをつくった。2番 長尾の打席で「内野が深く守っていたので『ゴロだったら迷わずホームを突こう』と決めた」と頷く。長尾の打球が「ワンバウンドで投手の頭上を超えるのと同時に走りホームインした」と俊足を生かし1対0と先制得点した。2回裏の二死三塁「チャンスだったので、『もう1点』と思い打席に立ち、1-1から3球め低めのやや外よりスライダーでバットを折りながらも、球を拾って持っていった」と中前適時打を放ち2対0。俊足 清水は好投手 山田から1得点1打点をもぎ取った。
▶︎3回裏ソロ本塁打で3対0とし試合の流れを引き寄せた3番 島村功記(3年 高岡商業)は「右打席に、ワンアウトでランナーなしだったので『塁に出よう』と、外の変化球の低めを狙って入った」と頷く。「1-0の2球目に体を始動させた。球が自分の方に向かって真っすぐ真ん中低めが来たので、相手が左ピッチャーだったので、逆方向を狙って自然に体の軸を回転させて振り抜いた。バットに当たった感触で入るか入らないか際どいと思い、全力で走ったが周りの反応でホームランとわかった。風が後押ししてくれた」と左越えソロホームランを放った。「岩佐が好投して粘っていたので一本でて良かった」と素直に喜んだ。「4番の新井さんが笑顔で迎えてくれたので笑顔でハイタッチした」と照れた。「今日、勝ったからといってチャンピオンシップラウンドに進出が決まったわけではないので、明日も勝って進出したい」と述べた。
▶︎須田喜照監督は「主将の知見寺が就職活動で求心力を欠かないか心配な面もあったが、チームが一つになって戦ってくれた」と開口一番。「岩佐はいつも通りの落ち着いたピッチングで前節の関東学園1戦目の1失点完投に続き、今回も最小失点の1失点で完投してくれた」と褒めた。攻めては「1回裏の1番 清水が三塁打で出塁し、2番 長尾のワンバウンドで投手の頭上を超える内野安打の間に生還して先制してくれた。清水は2回裏にも中前適時打し2対0とチームを牽引した」と感謝。3回裏には「3番 島村のソロホームランで3対0とし、試合の流れを引き寄せた」と頷く。さらに「7回表にソロホームランで3対1にされたが、その裏に4番 新井が4対1とするなど、好投手の山田から11安打し理想的な攻撃だった」と振り返った。「得点には絡まなかったものの7番 宮崎が二塁打2本の4打数3安打と猛打で相手エースにプレッシャーをかけてくれたのも見逃せない」と手放しで喜んだ。「打撃陣に『今日のことは今日のこととして、明日は良い意味で気持ちを切り替えて戦ってもらいたい』と話した」と大きく頷く。「明日はファーストラウンド最終戦うちの野球で、先発 星野が最小失点で抑えて、打撃陣が少ないチャンスをものにして、何が何でも勝利したい」と不退転の決意で臨む。
◾️山学大は第3節2回戦を9月20日13時00分より白鷗大学野球場で白鷗大学と行う。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.9.19