●2020年度 第41回木犀の会
~山梨学院の誕生や建学の精神など確認~
~クラシック音楽コンサートで芸術鑑賞~
【木犀の会で建学の精神確認と芸術鑑賞】
山梨学院短期大学は10月9日山梨学院メモリアルホールで、第41回木犀の会を新型コロナウイルス感染症拡大防止のため前例のない2回開催で行い食物栄養科と保育科の学生256人が出席し挙行した。木犀の会は2部構成で第1部は山梨学院短期大学 遠藤清香学長が「木犀の会にあたって」と挨拶。第2部はクラシック音楽コンサートが行われ、学生たちは東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターのヴァイオリン 三浦章宏氏、国際的に活躍しているヴァイオリン 三浦文彰氏。ピアノ 三浦舞夏氏の三浦ファミリーの、J.Sバッハ作曲 2つのヴァイオリンのための協奏曲 二短調BWV1043の他4曲で芸術鑑賞した。遠藤清香学長は「木犀の会で改めて建学の精神を確認してもらいたい。また創立者の願いからこの会を芸術鑑賞の日とした。今日、学生たちが三浦さんたちの素晴らしいヴァイオリンとピアノの生演奏にふれたのを機会に、真・善・美への憧れをもって力強く自らの道を切り開いてもらいたい」と熱望する。木犀の会は創立者 喜代子学長が亡くなった翌年の1980年10月4日より始まり、以来短期大学の独自の文化として育まれている。
【第1部 学長挨拶「木犀の会にあたって」】
遠藤清香学長は学長挨拶で山梨学院の誕生について「山梨学院は、終戦の翌年1946年6月3日、焼け残った松林軒デパート(甲府市)の5・6階を借りて、山梨実践女子高等学院として誕生した。食物栄養科は山梨実践女子高等学院が前身で山梨学院の中で1番歴史があり74年を数える」などを説明。山梨学院の創立者について、「創立者の古屋眞一先生と古屋喜代子先生は終戦直後の焼け野原を見て『教育によって祖国日本を再建しよう』と焼け野原の甲府市に強い決意のもと創立されました。創立者 古屋眞一先生は『青年に望む 一、青年よ 読書に励み己を磨け。一、青年よ 未来に備え体をつくれ。一、青年よ 歴史を学び知識をひらけ。一、青年よ 世界を知って大志を抱け。』と青年に希望を託し教育されました。眞一先生は2002年11月6日に逝去なされました」と紹介。「創立者 古屋喜代子先生は教員に『学生の一人一人に惜しみない努力をはらってください。口で言うのはやさしいけれど、このことは決して簡単なことではありません。自分を忘れる程に学生のことを考えるのです。先ず「学生のために」と考えると、道が開けてきます。』と諭されました。創立者 古屋喜代子先生は1979年 木犀の花の香る10月4日逝去されました」と紹介。さらに、「この会の名称は喜代子先生が亡くなられたのが木犀の香る頃であったことから木犀の会と名付けられました」また「古屋喜代子先生の『学生が自らの道を切り開くためには、この世にある、あらゆる真・善・美に対し、限りない憧れをもつことが何より大切である。』との教えにもとづき、この会を芸術鑑賞の日としました」と説明した。
【第2部 クラシック音楽コンサート】
東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターのヴァイオリン 三浦章宏氏、2009年世界最難関と言われるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16歳で優勝。国際的に活躍しているヴァイオリン 三浦文彰氏。第66回全日本学生音楽コンクール高校の部東京大会奨励賞など受賞し、現在は三上桂子、練木繁夫、本村久子の各氏に師事するピアノ 三浦舞夏氏の三浦ファミリーを招き、クラシック音楽コンサートで芸術鑑賞を行った。
◆《1曲目》J.M.ルクレール作曲「2つのヴァイオリンのためのソナタ 第4番 へ長調 Op.3-4 第1楽章」【演奏】ヴァイオリン 三浦章宏氏、ヴァイオリン 三浦文彰氏。
◆《2曲目》W.A.モーツァルト作曲「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第19番 変ホ長調 K.302」【演奏】ヴァイオリン 三浦文彰氏、ピアノ 三浦舞夏氏が演奏。
◆《3曲目》L.van.ベートーヴェン作曲「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第9番 イ長調 Op.47『クロイツェル』第1楽章」【演奏】ヴァイオリン 三浦章宏氏、ピアノ 三浦舞夏氏。
◆《4曲目》F.ショパン作曲「ノクターン 第8番 変二長調 Op.27-2 ピアノ」【演奏】三浦舞夏氏。
◆《5曲目》J.S.バッハ作曲「2つのヴァイオリンのための協奏曲 二短調 BWV1043」【演奏】ヴァイオリン 三浦章宏氏、ヴァイオリン 三浦文彰氏、ピアノ 三浦舞夏氏。
◾️演奏終了後、学生代表の伊藤久留実さん、大村歩加さん、津田彩里奈さんが感謝の気持ちを込めてヴァイオリン 三浦章宏氏、ヴァイオリン 三浦文彰氏、ピアノ 三浦舞夏氏に花束を贈呈し芸術鑑賞が終了した。
【終了後インタビュー】
▶︎食物栄養科 雨宮里佳(1年・鈴木睦代ゼミ)は「心が揺さぶられる演奏で良かった」と余韻に浸る。「学長挨拶で、山梨学院短期大学の歴史や創立者の思いなどを多く知ることができた」と頷き、「ここで学ぶ意義が改めて感じられたので、気持ちを入れ替えて学んでいきたい」と大きく頷いた。今まで「ただ与えれたものを学ぶ自分だったが、これからは学びを自らの意思で求めていく姿勢を大切にしていきたい」と大きく頷いた。「将来は栄養士として食で人を支える仕事につきたい」目を輝かせた。
▶︎保育科 神宮司あみ(2年・竹中ゼミ)は「2年生になって、保育科で保育や子供たちを育てることを学び、小学校からの夢が叶い4月から勤務する保育所が内定しているので、創立者の方の学校を創立した思いや教育者としての心構えなどを、保育者となる立場で学ぶことができた」と明かす。「特に『教育者として、学生の一人一人に惜しみない努力をはらってください。自分を忘れる程に学生のことを考えるのです。』という言葉が強烈に印象に残りました」と真理を学んだ。
▶︎遠藤清香学長は「挨拶で述べたが木犀の会で改めて建学の精神について、学生の皆さんに伝えたかった。1年生はやっと登校が出来るようになったタイミングだったこともあり、山梨学院短期大学がどんなところなのかを知ってもらいたかった。2年生には山梨学院短期大学が母校だったということを噛み締めて卒業していけるようにと願いを込めた」と胸中を明かす。また「創立者の願いから、この会を芸術鑑賞の日とした。今日、学生たちが三浦さんたちの素晴らしいヴァイオリンとピアノの生演奏にふれたのを機会に、真・善・美への憧れをもって力強く自らの道を切り開いてもらいたい」と熱望する。
◾️木犀の会は創立者喜代子学長が亡くなった翌年の1980年10月4日より始まり、以来短期大学の独自の文化として育まれている。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.10.10