●2020地域活性化『甲州天空かぼちゃ祭り』開催
~深澤ゼミ5年連続『甲州天空かぼちゃ祭り』に参加~
~専門性生かすレシピと販売で地域活性化に一役買う~
地域活性化『甲州天空かぼちゃ祭り』(甲州天空かぼちゃ祭り実行委員会/NPO法人甲州元気村)が10月25日、甲州市の甘草屋敷で県内4大学・塩山高校などが参加して行われた。山梨学院短期大学食物栄養科 深澤早苗ゼミは新たに甘草屋敷で開催される年から5年連続の参加となった。深澤早苗ゼミ生の松田唯奈さん(食物栄養科栄養コース2年)は「ゼミ生で『甲州パンプキンピザ』を企画し試食を繰り返すなど試行錯誤してレピシを完成させた。コロナ禍で企画を変更して、かぼちゃの重さを当てると甲州天空かぼちゃがもらえる『天空かぼちゃの重さ当てクイズ』と手作りのサイコロを振って手づくりのおもちゃなどの景品を当てる『サイコロ景品当て』の2企画とした。サイコロの中には飴と、今回提供できなかった手軽で美味しく召し上がっていただける『甲州パンプキンピザ』のレシピが入っていて、家族であったかい美味しいピザを作って『食育につなげてほしい』という気持ちを込めて考えた」と子ども連れの家族が楽しんでいるブースに舞い戻った。同大 深澤早苗教授は「学生たちはLINEによる実行委員会との打ち合わせに始まり約9か月に及び取り組んできた。その中で、この祭りのテーマに添った自分たちの専門性を生かしたレシピ開発を、コロナ禍でお客様に安全・安心に届ける方法やお客様に喜んでもらえる仕掛けを考案した。ゼミ生はこの祭りを通して『地域活性化と食』など貴重な経験を積み成長した」と笑顔で述べた。山梨学院短期大学からは関戸元恵ゼミが『天空かぼちゃ焼き菓子』各種、短大公認団体ふーどろーかるが『かぼちゃぱい』などを販売した。主催者発表で約400名が来場した。
【『甲州天空かぼちゃ祭り』参加経緯】
山梨学院短期大学 食物栄養科 深澤早苗教授は「5年前の2016年に私のところにNPO法人甲州元気村の廣瀬隆様から「『甲州天空かぼちゃ』をもっとアピールしたいので、甲州天空かぼちゃを使ったレシピを考案してもらいたい」という趣旨の依頼があった。その頃の一例だが「山梨学院短期では様々な地域メセナを行っており、2017年3月にはキープ協会と包括的連携協定を結び、食物栄養科羽畑祐吾ゼミがジャージー種のミルクに関する研究及び同ミルクを利用した『”濃厚!!贅沢ジャージーミルクらぁめん”』などのレシピ開発などを行っていた。私のゼミも大学と地域社会との新たな関係の地域共創に合致したため開発し、合わせて『甲州天空かぼちゃ祭り』にも参加させていただくこととした」と参加経緯を述べた。
【10年目『甲州天空かぼちゃ祭り』開催】
◾️地域活性化『甲州天空かぼちゃ祭り』が10月25日、甲州市の甘草屋敷でワイワイ実行委員会、山梨県立産業技術短期大学(観光ビジネス科)、山梨学院大学(経営学部)、山梨学院短期大学(食物栄養科)、山梨学院短期大学公認団体(ふーどろーかる)、塩山高校の団体が参加して行われた。
▷開会式では、主催者代表挨拶 荻原正樹NPO法人 甲州元気村代表が挨拶。来賓祝辞で鈴木幹夫甲州市長並びに上野宏重塩山駅長が挨拶を行った。甲州天空かぼちゃ祭り 廣瀬隆実行委員長からコロナ感染防止対策について説明が行われ開場された。
● 催 事 物 ●
JR塩山駅北口の駅付近からテントが並ぶ、道路を挟んで本会場の甘草屋敷のお祭りの情景が目に飛び込む。本会場の入り口ゲートで検温・アルコール消毒を受けて入ると、左側のぶどう棚に、産業技術短大の天空かぼちゃのランタンのワークショップとディスプレー[観賞用]がある。さらに進むと、屋台村の県立塩山高校のブース、山梨学院短大 関戸元恵ゼミのブース、山梨学院短大フーカル(ふーどろーかる)のブースがあり、さらに進むと正面に山梨学院短大 深澤早苗ゼミの天空かぼちゃの重さ当てクイズのブースがある。ワイワイ実行委員会のブースが左右に折れて続き通り過ぎ左に折れると、山梨学院大学・ワイワイ実行委員会の遊びがいっぱい「ワイワイ広場」がある。どこも家族連れを中心に老若男女が立ち止まりそして往来する。フイナーレには産業技術短期大学担当の『甲州天空かぼちゃ祭り』シンボルランタンに、地域活性化を願い火入れ式が行われとともに来年の再開を誓い終了した。シンボルのランタンのキャンドルはその夜を照らし続けた。
【参加学生インタビュー】
▶︎食物栄養科栄養士コース深澤早苗ゼミ 松田唯奈さん(2年)は「ゼミ生で『甲州パンプキンピザ』を企画し試食を繰り返すなど試行錯誤してレピシを完成させた。コロナ禍で企画を変更して、かぼちゃの重さを当てると甲州天空かぼちゃがもらえる『天空かぼちゃの重さ当てクイズ』と手作りのサイコロを振って手づくりのおもちゃなどの景品を当てる『サイコロ景品当て』の2企画とした。サイコロの中には飴と、今回提供できなかった手軽で美味しく召し上がっていただける『甲州パンプキンピザ』のレシピが入っていて、家族であったかい美味しいピザを作って『食育につなげてほしい』という気持ちを込めて考えた」と工夫を凝らした。「昨年は1年生で、2年生をサポーしていたので裏で皿洗いなどの作業で直接お客様と接する機会がなかったが、今年は接客する立場になりお客様の喜ぶ表情やコミュニケーションが直接取れ、昨年とは違った体験ができ新鮮な感動があった」と述べ子ども連れの家族が楽しんでいるブースに舞い戻った。
▶︎山梨学院短期大学食物栄養科パティシエコース 関戸元恵ゼミ 橋本知佳さん(2年)は「私は『かぼちゃバウム』との商標でかぼちゃバウムクーヘンのレシピ開発に取り取り組んだ」と微笑む。「鉄板に生地を一層、一層流して焼いて、また出して焼いてを繰りして、バウムクーヘン特異の樹木の年輪を作り上げようと何回も試作した」と苦笑い。パティシエコースではスイーツの実習があるがバウムクーヘンは講義になく。先生のところに何回も通って指導していただき身につけた」と明かす。「かぼちゃを蒸してすりつぶし練り完成させるペーストはかぼちゃ班全員で完成させてもらった」と感謝。「かぼちゃの味がなかなか出なくて、かぼちゃパウダと甲州天空かぼちゃのペーストと他の材料との絶妙な配分を何回もチャレンジした」と声が弾む。「4月から考案に取り組んで、この日57個の『かぼちゃバウム』が1個200円で販売できた」と、ただ「買っていただけるか心配したが完売できたので良かった。仲間や先生方に感謝したい」と胸を撫で下ろし喜んだ。
▶︎山梨学院短期大学食物栄養科栄養士コース公認団体 ふーどろーかる 望月みくさん(2年)は「去年から参加させていただいている。パンプキンスープとかぼちゃ餅、かぼちゃパイ。抹茶の四種類を販売している」と笑顔。「コロナ禍で開催がどうなるか未定だった関係で、考案から完成まで9月末から約1か月で完成させた。開発完成には総勢20名。祭りにはコロナ禍で10名に限定して参加した」とコロナの影響が拭えない。「お祭りなので、まず安全・安心なものを提供しなければならない。お祭りは野外で注文を受けてすぐ提供できないこともあり、前の日に調理室で完成させて加熱しすぐ冷やし保存し食中毒に対処する。今年はコロナウイルスに最善の注意を払いパックに詰め食の安全・安心の確保をした。調理して完成でなく、そうしたお祭りでの安全・安心の商品にして初めて完成する。スープはこちらで再度加熱して提供する」と慎重。「お祭りで食を安全・安心に提供するための学びができ知識がついた」と大きく頷き、「手間暇がかかったかぼちゃパイが一番売れている」と無邪気に喜んだ。
【主催者・協賛等インタビュー】
▶︎山梨学院短期大学食物栄養科 深澤早苗教授は「学生たちはLINEによる実行委員会との打ち合わせに始まり約9か月に及び取り組んできた。その中で、この祭りのテーマに添った自分たちの専門性を生かしたレシピ開発を、コロナ禍でお客様に安全・安心に届ける方法やお客様に喜んでもらえる仕掛けを考案した。ゼミ生はこの祭りを通して『地域活性化と食』など貴重な経験を積み成長した」と笑顔で述べた。「参加して5年になるが、2016年『かぼちゃのポタージュスープ』、2017年『かぼちゃのポタージュスープ、ジャックの目玉(かぼちゃ白玉)、パンプキンの叫び(スイートパンプキン)』、2018年『かぼちゃコロッケ、かぼちゃのポタージュスープ』、2019年『かぼちゃのほうとう、かぼちゃのポタージュスープ』のレシピを考案し商品化し販売」した。「今年はコロナ禍で安全安心にと『かぼちゃ重さ当てクイズ』、それにサイコロゲームのサイコロの中に商品化するために開発した『甲州パンプキンピザ』の飴とレシピをプレゼントした。そのほか山梨学院短期大学参加団体は、食物栄養科パティシエコースの関戸元恵ゼミが『天空かぼちゃ焼き菓子』各種、短大公認団体ふーどろーかるが『かぼちゃパイ』などを販売し参加した」と述べた。
▶︎東日本旅客鉄道(株)八王子支社事業部企画・地域共創課地域活生化 会田均プロジェクトリーダー(副課長)は「5年前に事務局の廣瀬隆様と出会い、地域活性化の『甲州天空かぼちゃ祭り』の存在」を知った。ちょうど「JR東日本で鉄道観光を通じた各地域の魅力の発信『地域産業活性化』の推進として農林漁業の『6次産業化』の取組みである農業や水産業の生産従事者(第1次産業)が、自身の生産物の食品加工を行い(2次産業)、流通や販売までを手掛ける(3次産業)ことを一貫して実施する地域共創を推進」していた。そこで、「JR塩山駅目の前の由緒ある甘草屋敷をステージに『6次産業化』を踏まえた『甲州天空かぼちゃ祭り』に協賛・連携し、今年で5年目」と頷き、「大学もJRも地域共創という点では一緒だと思う」と大きく頷いた。この祭りで「山梨学院短期大学食物栄養科のみなさんは第二次・三次を担っていただいて、私どもは連携して首都圏から塩山駅への観光流動拡大」を担っている。さらに「八王子で『甲州天空かぼちゃ』商品のプロモーション活動や宣伝活動」を行っている。「地域共創の輪が大きく広がれば嬉しい」と述べた。
▶︎甲州天空かぼちゃ祭り 廣瀬隆実行委員長は「2008年にNPO法人甲州元気村を設立した」と頷く。「ぶどう園も遊休農地化が進んでおり、地域活性化のために『ぶどう』と『もも』だけでなく、野菜で地域おこしができないか」と考えた。「山梨の郷土料理にかぼちゃほうとうがある。かぼちゃならぶどう棚で栽培できると決定。ブランド食材にするため2009年に『甲州天空かぼちゃ』と商標登録するとともにPRで第1回目の『甲州天空かぼちゃ祭り』を開催」する。「かぼちゃほうとうの無料提供や甲州天空かぼちゃを使用したスイーツコンテストを行った。そこで誕生したのが瓶詰めの『甲州天空かぼちゃプリン』これを期間限定で販売すると人気商品」となった。「祭りは2013年まで続いたが、NPO法人甲州元気村のスタッフだけでは限界となり2014年には休止」した。「2015年にJR東日本の『6次産業化』の取り組みと連携して、都内で『甲州天空かぼちゃ』と『甲州天空かぼちゃプリン』などの販売キャンペー」を行った。「2016年から、深澤ゼミなど地域の大学生や高校生に参加を呼びかけ若者の感性で『甲州天空かぼちゃ祭り』を参加運営してもらい、JR駅前で足場も良い域産業活性化の元祖の甘草屋敷をステージに再開した」と転機を迎えた。「この時から『甲州天空かぼちゃ祭り』のシンボルとして、目と口と鼻をくり抜きキャンドルで灯すランタンを産業技術短期大学に依頼し完成」した。「今年はコロナ禍で例年にない開催となったが、若者の提案で出入り口ゲートの徹底と入り口ゲートでの検温や消毒など、休憩所では三密を避けるなどコロナ拡大防止対策の運営にも力を発揮」してもらった。「是非、継続して若者たちに『甲州の地域活性化』に一役買ってもらいたい」と期待を込め述べた。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.10.26