●第42回女子 全日本学生ホッケー選手権大会
~決勝戦 SO戦敗れ連覇10回目ならず~
~監督が大会無失点の準優勝と称える~
第42回女子全日本学生ホッケー選手権大会決勝戦が11月3日、東京・大井ホッケー競技場サウスピッチで行われた。山梨学院は奇しくも昨年と同カードとなった決勝、山梨学院大学2年連続10回目、立命館大学3年ぶり5回目の優勝をかけて戦った。山梨学院は第1Q開始、13分立命館にセットプレーのPC(=ペナルティコーナー)を与える。立命館の強烈なヒットシュートを守護神ゴールキーパー(=GK)3番 中島理子が好セーブで阻止した。その後もドリブルで攻め込まれる場面も山梨学院が堅いディフェンスで守り、オフェンスはドリブルやスクープなどで応酬するも両者無得点で第1Qが終了した。第2Q開始、山梨学院が22分にPCを獲得、10番 尾本桃子が強烈なフリックシュートを放つが立命館のGK1番 木下実咲の好セーブに阻まれる。山梨学院がボールをキープするが決定打にかけ、一進一退の攻防で0対0で第2Qが終了した。第3Q開始、32分に山梨学院が続けてPCを立命館に与えるが死守する。山梨学院は相手陣内に深く攻め入るが決定打を欠き0対0で第3Qが終了した。第4Q開始、山梨学院は相手サークルに再三攻め込むが立命館の堅守を崩せない。48分守護神GK3番 中島理子が立命館26番 佐々木杏のカウンターからのスピードのあるドリブルで1対1となるが得点を許さない。山梨学院は攻撃の手を緩めることなく10番 尾本桃子の巧妙なスクープで攻めてサークル内に入るが得点できずに0対0で、昨日の準決勝に続くSO(=シュートアウト)戦へ突入した。山梨学院はSO戦1対3で敗れ2年連続10回目の優勝を逃したものの8回目の準優勝に輝いた。ジョン シアン監督は「この大会を通して失点ゼロで『大会無失点の準優勝』だった」と選手を称えた。
【全日本学生選手権大会概要】
全日本学生ホッケー選手権大会 (通称インカレ) は、前年度ベスト4校と各ブロックから選出された代表8校の12校が出場し、学生ホッケー日本一を争う。この大会の上位4校は「第81回全日本女子ホッケー 選手権大会」の出場権を獲得する。試合方式はトーナメント方式により、1位大から4位までを決定する。試合で引き分けの場合は、それぞれシューター5人、GK1人を選出。攻撃側選手が 23 メートルラインからボールをドリブルして、GKと1対1で対戦、8秒以内にゴールインできるかを競う SO (シュートアウト) 戦が行われる。フィールドに立てるのは11人で、1人のゴールキーパーと10人のフィールドプレイヤーによって構成される。選手交代は試合中何度でもでき、一度退いた選手が何回でもプレーすることが可能。コロナ感染防止対策のため、大会はリモートマッチ (無観客試合)で行われる。
【試合前インタビュー】
▶︎和田茜主将(4年 不来方)は「7月開催の全日本大学ホッケー王座決定戦がコロナ禍で中止になって、大学の大会はこれしかないので、去年に続いて今年も優勝して二連覇できるようにチーム一丸となって頑張りたい」と決意を述べた。「今年のチームは『チームの一体感』『頂上を目指すために努力を惜しまない』『あたりまえの事を徹底する』という意味を込めて『輪・頂・徹底』をスローガンに掲げた。一人一人が自分の役割に責任を持ち、監督の指導のもとでチームの為に努力してきた。その成果を試合で発揮しインカレ連覇を狙います」と力強く述べた。
▶︎ジョン シアン監督は「ここまで来れば、山梨学院スタイルの『ディフェンスからも積極的に前に出る』ホッケーをやるのみ。日本一になってほしい。期待している」と述べた。
【《決勝》山梨学院大学 VS 立命館大学】
東京・大井ホッケー競技場サウスピッチ(サブピッチ)で行われる。約500席の観客席は既存の施設を改修して整備された。 夜間照明設備を備えた人工芝(ホッケー用ショートパイル人工芝)。競技フィールドは長方形であり、長さ91.40m、幅 55.00m。競技場のある東京都の日本気象協会1時間天気13時00分の天気予報は、曇り 気温 16.4度、風向 北北東、風速 2.2m/s。山梨学院大学 VS 立命館大学の決勝が開始される。
▶︎コイントスにより立命館大学のセンターパスで試合が13時25分に開始された。第1クォーター(= Q)開始、山梨学院は13分立命館にセットプレーのPC(=ペナルティコーナー)を与える。立命館の強烈なヒットシュートを守護神ゴールキーパー(=GK)3番 中島理子(3年 石動)が好セーブで阻止した。その後もドリブルで攻め込まれる場面も山梨学院が堅いディフェンスで守り、オフェンスはドリブルやスクープなどで応酬するも両者無得点で第1Qが終了した。(2分間の休憩)▷第2Q開始、山梨学院が22分にPCを獲得、10番 尾本桃子(3年 西京)が強烈なフリックシュートを放つが立命館のGK1番 木下実咲(4年)の好セーブに阻まれる。山梨学院がボールをキープするが決定打にかけ、一進一退の攻防で0対0で第2Qが終了した。(ハーフタイム10分間の休憩)▷山梨学院大学のセンターパスで開始。第3Q開始、山梨学院が32分に続けてPCを立命館に与えるが死守する。山梨学院は相手陣内に深く攻め入るが決定打を欠き0対0で第3Qが終了した。(2分間の休憩) ▷第4Qに再三攻め込むが立命館の堅守を崩せない。48分守護神GK3番 中島理子(3年 石動)が立命館26番 佐々木杏果(2年)のカウンターからのスピードのあるドリブルで1対1となるが得点を許さない。山梨学院は攻撃の手を緩めることなく10番 尾本桃子(3年 西京)の巧妙なスクープで攻めてサークル内に入るが得点できずに0対0で、昨日の準決勝に続くSO(=シュートアウト)戦へ突入した。山梨学院はSO戦1対3で敗れ2年連続10回目の優勝を逃したものの8回目の準優勝に輝いた。
【試合終了後インタビュー】
▶︎和田茜主将(4年 不来方)は「第1Qは自分たちのペースがつかめなかったので、立命館に押される展開が多かった」と頷き、「第2Q・第3Q・第4Qは自分たちのペースを意識して攻撃ができた」とやや押し気味の中で0対0で試合が終了した。「昨日に続きSO戦は自信もありつつ少し不安も抱えていたのかな、」と言葉を呑んだ。「昨年は同カードの決勝で3対0で勝ったが、今年は準決勝から得点ができなかった」と敗因にあげた。「これで大学生の大会は終わりだが、この大会のベスト4が全日本女子ホッケー選手権大会に出場できる。昨年ソニーに負けての準優勝になっているので、あと残り1か月後にあるのでさらに練習を積んで頑張りたい」と先を見据えた。
▶︎ジョン シアン監督は「予想通り、1点を争う拮抗した試合だった」と戦況を表現する。「準決勝同様に、気持ちと気持ちがぶつかりあう気迫あふれる一戦だった」大きく頷く。「0対0で勝負はSO戦での決着となり負けた」が闘志みなぎる攻防だった。「選手はこの大会で自分たちのやるべきことはしっかりやり、ゴールはできなかったものの山梨学院スタイルの『ディフェンスからも積極的に前に出る』ホッケーを表現できていた。全て出し尽くした」と振り返った。「この大会を通して失点ゼロで『大会無失点の準優勝』だった」と選手を称えた。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.11.6