●2020年内閣総理大臣杯全日本大学レスリング選手権大会
~61kg服部 74kg横山が3位表彰台~
~明日は3人が優勝して上位を目指す~
2020年内閣総理大臣杯全日本大学レスリング選手権大会1日目が11月7日、大阪・東和薬品RACTABドームで7階級が行われた。山梨学院は57kg級 塚岡達也、61kg級 服部大虎、65kg級 西谷海音、70kg級 森川陽斗、74kg級 横山凛太朗が出場。61kg級 服部と74kg級主将 横山がともに3位決定戦で勝利し表彰台に上がった。1日目終了時点での大学対抗得点は、1位 日体大 47点、2位 拓大 39点、3位 専大 22点、4位 早大 18点、5位 国士舘大 13.5点、6位 山梨学院大 12点、7位 明大 10点、8位 日大・法大 8点となっている。山梨学院大は10月、文部科学大臣杯 全日本学生大学グレコローマンスタイル選手権大会で1日目が終わり1位 拓大33.5点、4位 山梨学院15.5点を、2日目に87kg級 山田修太郎、130kg級 アルメンタイが優勝するなどの大活躍で逆転優勝した実績がある。小幡邦彦監督は「明日は3階級が行われる。優勝候補に挙げられている86kg級 山田修太郎、97kg級 大津拓馬、125kg級 アルメンタイが出場する。今日の差は明日に3人が優勝したとしても、日体大が3人のうちで1人が7位入賞すれば逆転できない差となっている。望みはゼロではないが、明日は3人に優勝してもらい上位を目指したい」と述べた。
【全日本学生選手権大会概要】
レスリングのフリースタイル学生日本一を決める大会。今年で46回目を数える。グレコローマンは腰から下を攻防に使用できないが、フリースタイルは全身を攻防に使用することができる。3分間×2ピリオドで、間に30秒のインターバルを取る。フォール、テクニカルフォール10点で試合は終了する。判定は点数が多い方が、同点の場合は最後に点数を取った選手が勝利する。得点は各クラス1位から8位までを入賞とし、その得点の合計により大学の順位を決定する。得点は優勝12点、2位9点、3位6点、5位3.5点、7位2点、8位1点。1位の大学に内閣総理大臣杯が、最優秀選手に文部科学大臣賞状がそれぞれに授与される。
【試合前インタビュー】
▶︎小幡邦彦監督は「10月に行われた文部科学大臣杯 全日本学生大学レスリンググレコローマンスタイル選手権大会で『グレコは専門外でまさか優勝はないと思っていたが』と12年ぶりの優勝」を果たした。山学大は「5人出場して決勝に4人が残り優勝2人・準優勝2人、3位1人と、出場選手全員が気を吐いた」と振り返る。「今回の内閣総理大臣杯全日本大学レスリング選手権大会は、専門にしている競技種目の大会。2連覇と学生タイトル二冠を目指したい」と述べた。
◾️7日は57kg級 塚岡達也(1年 高松農業)、61kg級 服部大虎(3年 日体大柏)、65kg級 西谷海音(4年 高松農業)、70kg級 森川陽斗(2年 飛龍)、74kg級 横山凛太朗(4年 いなべ総合学園)が出場する。
【1日目山梨学院大戦績】
《57kg級》塚岡達也(1年 高松農業)
▷予備戦 VS 山根典哲(拓殖大学)判定 2対1勝ち
▷1回戦 VS 菅沼碧久(青山学院大学)判定 1対3負け
《61kg級》服部大虎(3年 日体大柏)
▷予備戦 VS 橋本拓実(立命館大学)判定 11対0 Tフォール勝ち
▷1回戦 VS 武元良樹(中京学院大学)判定11対4 Tフォール勝ち
▷準々決勝 VS 小川航大(日本体育大学)1対4 負け
[敗者復活戦]
▷2回戦 VS 小林雄泰(近畿大学)7対0勝ち
▷3位決定戦 VS 堤太一(法政大学)9対4勝ち
《65kg級》西谷海音(4年 高松農業)
▷1回戦 VS 山口海輝(日本体育大学)0対10 Tフォール負け
[敗者復活戦]
▷1回戦 VS 西田達哉(日本文理大学)1対4負け
《70kg級》森川陽斗(2年 飛龍)
▷予備戦 VS 片桐龍樹(育英大学)4対0 勝ち
▷1回戦 VS 高田煕(日本体育大学) 0対10 Tフォール負け
《74kg級》横山凛太朗(4年 いなべ総合学園)
▷予備戦 VS 久場利政(立命館大学)10対0 Tフォール勝ち
▷1回戦 VS 三木雄平(青山学院大学) 判定 10対4勝ち
▷準々決勝 VS 髙橋夢大(日本体育大学)0対10 Tフォール負け
[敗者復活戦]
▷2回戦 VS 金子泰士(明治大学)6対3 判定勝ち
▷3位決定戦 VS 原口伸(国士舘大学)不戦勝
◾️山梨学院大は61kg級の服部大虎(3年 日体大柏)と主将 横山凛太朗(4年 いなべ総合学園)が3位になり12点を獲得した。
【試合終了後インタビュー】
▶︎3位となった服部大虎(3年 日体大柏)は「優勝するつもりで臨んだ。優勝した日体大の小川航大選手に1対4で負けたが、内容的には競っていたので悔しい」と諦めきれない。「3位で最低のポイントは稼げたが」と言葉を呑んだ。競技の性格上「団体戦だが、個人戦でしっかり勝つことで団体戦のポイントが入るので悔やまれる」と厳しい顔。「6点しか取れなかったので、しっかり反省をして次につなげたいと思う」と決意する。「今の山梨学院は重量級が強いので、明日は3選手に優勝してもらいたい」とエールを送った。
▶︎3位となった主将 横山凛太朗(4年 いなべ総合学園)は「3位が2人で最低ラインはクリアしたと思うが、3人ゼロ点がいるので非常に厳しい結果となった。」「明日はアルメンタイにはしっかり優勝してもらって、大津と山田は勝負所があると思うが頑張ってほしいと」と期待を込める。自身の戦いについて敗者復活戦で実質3位決定戦となった「明大 金子選手との一戦で後半2対1から、片足タックルに入ったところをかわされてバックに廻られ相手が背後から右脇と左肩越しから抱え込もうとした瞬間、両膝をついたまま一本背負いを決め4対1とした」と2対3と逆転される窮地を脱した。「4対2とされて相手に両足首を決められアンクルホールドを仕掛けられたが堪えた。場外に押し出されて4対3。相手が逆転を狙い両腕を抱え込み後ろに投げ技を見せたが、これをうまく潰してバックを取り6対3で勝利した」と、主将として9キロの減量に耐え3位で6点を獲得し明日に向けてチームに勢いをつけた。
▶︎小幡邦彦監督は「最低3位2つは欲しかった。横山凛太朗と服部大虎が最低限の仕事をしてくれた」と頷く。「服部は今日、組み合わせを見て準々決勝の日本体育大の小川航大が勝負と想定していた。コーションが1回ずつ付かないといけないが、特に下がった様子はなかったが2対2が、相手に得点が付き1対3になり、追い込まれて1対4の負けにつながった。惜しい試合だった」と淡々と振り返った。「4年主将の横山は大学最後の試合で、チームのためにきつい減量に耐えて組み合わせが悪い中で良く3位になってくれた」と感謝した。「ただ、ゼロポイントが3つと優勝するには厳しい」と浮かない顔。「終わったことなので気持を切り替えたい」と大きく頷いた。「明日は3階級が行われる。優勝候補に挙げられている86kg級 山田修太郎、97kg級 大津拓馬、125kg級 アルメンタイが出場する。今日の差は明日に3人が優勝したとしても、日体大が3人のうちで1人が7位入賞すれば逆転できない差となっている。望みはゼロではないが、明日は3人に優勝してもらい上位を目指したい」と結んだ。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.11.8