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●山学大・駐日ロシア大使講演会
~コロナ禍でのロシア外交や国際情勢について解説~
~平和条約締結に向け今後の日露関係の展望を語る~

山梨学院大学国際交流センターは、国際関係理解や幅広い視野の育成を目的に駐日ロシア連邦特命全権大使のミハイル・ユーリエヴィチ・ガルージン大使による講演会を11月27日に開催した。講演会は、「国際情勢と日露関係」をテーマに行われ、学生や教職員、市民など約50人が聴講し、オンラインでも同時配信された。ガルージン大使は、新型コロナウイルスの感染拡大によるロシア外交や国際情勢、国内の現状や対策について紹介。また、日露関係ついて安全保障や経済・貿易、平和条約締結の観点から解説を行い、今後について展望した。ガルージン大使は「日露両国がそれぞれのポテンシャルを活用できるように緊密に協力することが重要です。日露関係全体の発展の中で、両国民が真の信頼や相互理解の環境を整え、良好な雰囲気の中で、これまで未解決となっている平和条約の問題も解決することを期待しています」と語り、平和条約締結に向けたロシア側の取り組み姿勢についても詳説し、講演を結んだ。
 
ミハイル・ユーリエヴィチ・ガルージン大使は日本への留学経験もあり、英語や日本語も堪能で、1983年にソビエト連邦外務省入省。駐インドネシアロシア大使を経て、2018年1月から駐日ロシア特命全権大使を務めている。講演は新型コロナウイルス感染症対策として、会場定員を制限し、オンラインでも同時配信された。ガルージン大使は、「国際情勢と日露関係」と題し講演を行い、新型コロナウイルスの感染拡大と国際情勢についてロシア外交を視点に解説。また、ロシア国内の現状や対策、コロナワクチンの開発・生産状況や供給ネットワークの構築、国際協調方針についても説明を加えた。さらに、日本とロシアとの安全保障や経済・貿易、平和条約締結に向けた取り組み状況や展望について、具体的な事例をもとに詳説を行った。今後の日露関係についてガルージン大使は「日露両国がそれぞれのポテンシャルを活用できるように緊密に協力することが重要です。今年の9月29日にプーチン大統領は菅総理と電話会談を行い、安倍前総理の外交政策路線の継承を確認することができ、我々は大変満足しており、今後も日露関係が発展していくことを期待しています。日露関係全体の発展の中で、両国民が真の信頼や相互理解の環境を整え、良好な雰囲気の中で、これまで未解決となっている平和条約の問題も解決することも期待しています」と語り、平和条約のあり方について「平和条約は戦争が終わった直後に結ばれる条約とは違う文章でなければいけないと思います。1956年の日ソ共同宣言によって停戦状態が終結し、外交関係・平和関係が回復されました。将来締結する平和条約は、平和・友好・パートナーシップなど幅広く多岐にわたる内容が好ましく、締結に向け我々は努力したいと思っています」と語り、理解を求めた。

文・カメラ(Y.Y)2020.11.27