山梨学院パブリシティセンター

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●第81回 全日本女子ホッケー選手権大会
~山学大がコカ・コーラ社会人1位に負け3位~
~山学らしい前に出るホッケーが展開できた!~

第81回全日本女子ホッケー選手権大会準決勝が12月5日、赤磐市熊山運動公園多目的広場で、山梨学院大学 対 コカ・コーラ レッド スパークス戦が行われ、山学大が0対3で負け3位とした。前大会2位の山学大は第1Qの4分過ぎ、陣内右サイドの10番FB 尾本桃子からのスクープでのロングパスを1番 田村綾菜が受けドリブルでディフェンス陣を振り切りサークル内に入り、ゴール正面からリバースシュートを放ったがコカ・コーラ12番GK 中村瑛香の好セーブに阻まれビッグチャンスを逸した。山学大は13分過ぎコカ・コーラにペナルティコーナーを与え22番FW 森花音にタッチシュートでゴールに押し込まれ先制された。山学大はその後も果敢にコカ・コーラ陣内に攻め入るがコカ・コーラの好守に阻まれシュートができない。山学大は第2Qと第3Qに追加得点を許し0対3で3位とした。主将の和田茜は「自分たちなりに前に出るホッケーを粘り強く仕掛けたが、社会人1位のコカ・コーラには作戦通りにはいかなかった。コカ・コーラは視野が広くてパスワークがうまく、勢いと安定した技術力があり強かった」と清々しく述べた。ジョン・シアン監督は「良い攻め合いだった。山学らしい前に出るホッケーが展開できた。社会人1位のコカ・コーラに対して引かずチャンスを作ったが得点につなげられなかった。相手は一瞬のチャンスをものにした。その差で負けた。ホッケーそのものは負けていなかった。良いゲームだった」と選手たちを称えた。

◾️全日本学生選手権大会概要◾️
大会は女子第42回全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)と2020年度全日本社会人ホッケー選手権大会の1位から4位の8チームが参加して日本一を争う。試合はノックアウトシステムによる勝ち残り方式のトーナメントにより勝者を決定する。試合時間は1ピリオド15分の4Q(クォーター)制。同点の場合は、SO(シュートアウト)戦が行われて勝敗を決定する。全ての試合にビデオアンパイア制度を採用しチャレンジ権を認める。フィールドに立てるのは11人で、1人のゴールキーパーと10人のフィールドプレイヤーによって構成される。選手交代は試合中何度でもでき、一度退いた選手が何回でもプレーすることが可能。1回戦は無料の有観客試合だがコロナ感染防止対策のため、会場の検温所で検温後、検温終了のリストバンド装着と連絡先記入を確認が義務付けられている。

◾️〈準決勝戦 山梨学院 対 コカ・コーラ〉◾️
岡山県赤磐市熊山運動公園多目的広場は105m×73mの人工芝ウォーターベースホッケー1面分、電光掲示板附設の施設。第3試合15時20分試合開始。赤磐市の日本気象協会1時間天気予報は、15時00分 晴れ 気温 15.0度、湿度 40%、風向 北、風速 1m/s。コイントスにより山梨学院大学のセンターパスが決定した。ゴールキーパーとフィールドプレイヤーの11人が守備位置につく。山梨学院大学(大学2位) 対 コカ・コーラ レッド スパークス(社会人1位)の60分間の試合が開始される。
▶︎第1Q、フォーンが会場に鳴り響き、コカ・コーラ レッド スパークスのセンターパスにより試合が開始される。山学大は(4分過ぎ)、陣内右サイドの10番FB 尾本桃子(3年 西京)からのスクープでのロングパスを1番FW 田村綾菜(4年 不来方)が受けてドリブルでディフェンス陣を振り切りサークル内に入り、ゴール正面からリバースシュートを放ったがコカ・コーラ12番GK 中村瑛香の好セーブに阻まれビッグチャンスを逸した。山学大は(13分過ぎ)コカ・コーラにペナルティコーナーを与え22番FW 森花音にタッチシュートでゴールに押し込まれ先制された。山学大はその後も果敢にコカ・コーラ陣内に攻め入るがコカ・コーラの好守に阻まれシュートができない。
▶︎第2Q、山学大の8番MF 中込紅莉(3年 巨摩)のセンターパスにより開始。山学大は勢いよくコカ・コーラ陣内に攻め込みゴールに迫るが跳ね返される。(26分過ぎ)コカ・コーラに巧みなパスワークでコート中央から攻め込まれOGの15番MF 佐藤圭に浮いたボールをプッシュシュートで押し込まれ0対2とした。
▶︎第3Q、山学大の8番MF 中込紅莉(3年 巨摩)のセンターパスにより後半戦が開始される。2点リードとされた山学大は粘り強く前へ、前へと機敏に動く。しかし相手陣内に深く攻め込むが、コカ・コーラの巧みなディフェンスに跳ね返され逆襲される。それでも食い下がり果敢に攻める。山学大はコカ・コーラに第3クォーター終了間際、OGの7番三橋亜記にリバースヒットを放たれるが守護神3番GK 中島理子(3年 石動)が好セーブ。その直後45分、コカ・コーラ4番FBが浅井悠由のヒットで放ったクロスボールがゴールポストに当たり、この跳ね返ったボールをOGの17番FW 山田明季の素早いプレーでねじ込まれ0対3と引き離される。
▶︎第4Q、山学大の8番MF 中込紅莉(3年 巨摩)のセンターパスにより開始される。追いつきたい山学大は攻撃を諦めることなく相手陣内に深く攻め込むが、コカ・コーラの巧みなディフェンスに跳ね返される。山学大はコカ・コーラの逆襲に1か月前に右手親指を骨折してから昨日復帰した守りの要 鈴木美結(4年 岐阜各務野)をはじめ全員ディフェンスで対抗し一進一退の攻防を繰り広げる。(58分)山学大は13番MF 水谷美稀(3年 伊万里商業)と10番FB 尾本桃子(3年 西京)が立て続けにコカ・コーラのサークル内に持ち込むも逆サイドに抜けてしまい得点することができない。会場にフォーンが鳴り響き60分の戦いが終了した。
◾️山学大は昨日、グラクソ・スミスクライン Orange Unitedにロングパスを受けた9番FW 深田麻実子(4年 石動)がゴール前にセンタリング、これを7番FW 髙島瑠唯(3年 石動)が押し込み先制、第2Qペナルティコーナーから10番 尾本桃子(3年 西京)がフリックシュートを決めて2対0。2対1とした第4Q、1番 田村綾菜(4年 不来方)が約80ヤードをドリブルし相手GKをかわすしゴール中央にシュートを決め3対1で勝利した。この勝利で今日、コカ・コーラに敗退したが、南都銀行とともに3位に輝いた。

◾️試合終了後のインタビュー◾️
▶︎1か月ぶりに昨日復帰した守りの要 鈴木美結(4年 岐阜各務野)は「医師から全治3か月と言われ『これで大学では試合に出られない。サポートに回って選手と一緒に戦おう』と思っていた」と頷く。「いろんな方のお陰で昨日復帰できた」と笑顔を見せる。「練習に最近復帰したばかりで不安の面もあったがこのチームと一緒に試合に出れたことがすごく嬉しかった」と感極まって涙ぐむ。昨日、久々にフィールドに立って「不安と立てる喜び、何よりチームが3対1で勝利できて良かった」と最高の復帰戦になった。今大会を振り返って「このチームは強豪チームと戦うと得点が挙げられても1点だった。それが課題だったが昨日、3得点挙げられたのは『最後の最後に自分たちが成長できたところかな』と思う」と小刻みに頷く。今日の「相手は強かったが気持ちの面では負けずに前に攻めて戦ったので良かった」と胸を張った。「高校ではオールラウンドだったが、山梨学院に来て1年生からFBで試合に出て、自分のディフェンスというプレースタイルが確立できたのが良かった」と振りかえる。「4年生、全員が社会人チームに進路が決まっているので、他のメーンバーとチームは違うがともに高みを目指したい」と大きく頷いた。
▶︎1年間キャプテンとしてチームを統率してきた主将の和田茜(4年 不来方)は「自分たちなりに前に出るホッケーを粘り強く仕掛けたが、社会人1位のコカ・コーラには作戦通りにはいかなかった。コカ・コーラは視野が広くてパスワークがうまく、勢いと安定した技術力があり強かった」と頷く。「大学チームで準決勝に残ったのは山学だけなので『自分たちの強さが出たかな』と思う」と首を少し傾げる。「今日が引退試合となったが、1点取れなかったが自分たちのホッケーをやり切り、サークル内に幾度となく入りチャンスを生かし切れなかったが、精一杯戦えた」と清々しい。卒業後は「4人同じ社会人チームに進む。後の2人も違う社会人チームが決まっているので引き続き切磋琢磨してそれに備えたい」と大きく頷いた。山学に入学して「先輩が強くて1年生から日本リーグとか全日とかで社会人相手にほぼ負けず決勝、準決勝に勝ち進んで、先輩からも同期からも学ぶものが多かった。また自分たちもそれを目標にしてここまできた」と振り返った。「後輩もこの伝統を受け継いでほしい」とエールを送った。
▶︎ジョン・シアン監督は「良い攻め合いだった。山学らしい前に出るホッケーが展開できた。社会人1位のコカ・コーラに対して引かずチャンスを作ったが得点につなげられなかった。相手は一瞬のチャンスをものにした。その差で負けた。ホッケーそのものは負けていなかった。良いゲームだった」と選手たちを称えた。今日は「社会人1位に力負けした。ホッケーはサークルで決まるゲーム。第1Qは一歩も引かない攻防だった。ワンコーナー、ワンゴールと一瞬の隙を突かれた。2Qもワンチャンスを生かされるゴール、3点目はアンラッキーなゴールと3失点で負けたが選手はよく頑張った」と振り返る。「4年生はこの大会で78回、80回と決勝で負け2位、79回は1回戦で負け、今年は準決勝で3位。また日本リーグを合わせて4位以内に入っている。常に、日本一を争う土俵にいた。またインカレは2位となったがこの大会では学生順位で1位としたので力のある選手たちだった」と選手たちを称えた。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2020.12.5