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●「第9回ドリームケーキプロジェクト」ケーキ贈呈式
~山学短大・山梨中央銀行連携事業で子供の夢を実現~
~子供が描いた「夢のケーキ」を本物のケーキに再現~

山梨学院短期大学と山梨中央銀行の連携事業「第9回ドリームケーキプロジェクト」ケーキ贈呈式が12月12日、山梨学院短期大学スイーツスタジオで行われた。この連携事業は、山梨中央銀行が子どもたちが食べてみたいと思う「夢のケーキ」の絵を募集。山学短大食物栄養科パティシエコースの学生が入賞作を本物のケーキに再現するプロジェクト。2012年から行われているプロジェクトは、子どもたちの夢を学生たちが実際に創作することで“夢が実現”する喜びを感じてもらい、さらに食育につなげることを目的にしている。当初は約300枚だった応募も今年度はコロナ禍の中、郵送のみの募集に対し約600枚の作品が集まった。応募作品は事前に行われた絵の選考の結果、小学校2年生の白倉光結(みゆう)くんの作品が「ドリームケーキ大賞」を受賞。「山梨中央銀行賞」に小学校5年生の羽田誠奈(せいな)さん、「未来のパティシエ大賞」には保育園児の広瀬愛凛(まりん)さんが受賞した。贈呈式は、新型コロナウイルス感染症防止対策のため時間をずらし必要最小人数で行われ記念品の「ドリームケーキ」の絵が入った盾と当日の午前中にパティシエコースの学生25人が製作したケーキが手渡された。3人は、夢あふれる作品に仕上げられたケーキに、それぞれが目を輝かせ驚きの表情で見入っていた。

■産学包括的連携事業
山梨学院大学、山梨学院短期大学、山梨中央銀行は2010年7月に地域振興に貢献するために包括的業務連携協定を結んだ。①健康及び栄養教育の推進に関すること。②食育に関すること。③地域企業の育成強化に関すること。④商業の振興及び育成に関すること。⑤まちづくり等の地域振興に関すること⑥NPO等の地域振興の支援に関すること⑦その他などを協力推進していくこととしている。その一つとして山梨学院短大と山梨中央銀行とで2012年から子どもたちの夢を育むことを第1目的とした「ドリームケーキプロジェクト」を立ち上げ、毎回子どもたちが「食べてみたいと思うケーキ」を絵で募集。それを形にする試みが高評価を得て今回で9回目となった。 

■パティシエコース1年25人が「夢のケーキ」づくりに挑戦
12月12日午前、パティシエコースの1年生25人の学生たちは「夢のケーキ」の仕上げに余念がなかった。前日から下ごしらえを行い午後のケーキ贈呈式に間に合わせるために急ピッチで作業が進んでいた。1ヶ月前の11月12日、学生たちは山梨中央銀行が募集した約600点の絵の審査を行い対象となる3作品を選び出し、3チームに分れて各パーツの素材選定や手配と準備を進めてきた。「ドリームケーキ大賞」を受賞した北杜市市立長坂小学校2年の白倉光結くんの「世界を元気にケーキ」は、生クリームと薄く切ったイチゴを張り付けたスポンジで土台を作り、土台の上にはクッキーに粉砂糖を水に溶かしたアイシングという技法で虹をあしらった。メインになる地球の球体はスポンジに生クリームを入れ丸め 冷蔵庫で固めた。地球のディスプレーはクッキーや寒天、チョコペンなどを使い仕上げた。担当した水上未來さんは「大賞ということで上手にしっかり再現できるか不安だったんですが大きな目標に立ち向かうので頑張ろうとメンバー全員で思いました。子どもには自分がデザインしたケーキを実際に見て喜んでもらいパティシエってすごい職業なんだなと思ってもらえたら」と出来栄えに自信を見せた。「山梨中央銀行賞」に輝いた忍野村立忍野小学校5年の羽田誠奈さんの「こんなお家が良いなケーキ」はチョコスポンジとチョコクリームを4段重ねで作ったスポンジを土台にココアクッキーなどで形作った可愛い家をメインに配置。周りには湖やモミの木、雪だるまや、小動物、車などをちりばめ、女子小学生らしいイメージを夢のある空間に醸し出した。担当した東条珠莉さんは「たくさんの応募作品を見て、どれも夢に溢れているなと思いました。子どもたちには夢に憧れを持ってほしいですね。私はこの作品を選んだのですけど小さい頃からお菓子の家を造ってみたかったのでいい経験になりました。今回上に乗せる細かいものが多くて、それの調節が結構大変でした」と話し、やり終えた充実感を滲ませた。「未来のパティシエ賞」を受賞した甲州市赤尾保育園の広瀬愛凛(6歳)さんの「ちょこうさケーキ」は段面にイチゴが見える土台の上にスポンジとイチゴムースでロール状にしたうさぎにチョコレートをたっぷり掛け、アイシングクッキーやマカロン、ホワイトチョコでうさぎの愛らしい表情を作った。「ちょこうさ」チームの大水真結さんは「イラストの通りに可愛く顔も付けられたし上手くいったので良かった。花とリボンのクッキーのアイシングを初めてやったんですけど表面をきれいにするのが思っていたより難しかった。子どもたちの自分の書いた絵のケーキを作ってほしいという思いを受け取って作品にできた」と手応えに胸をなでおろした。学生たちはこの1ヶ月の間アイディアを出し合い、試行錯誤を繰り返し子どもたちに夢を届けようと全力で3作品を作り上げた。

■新型コロナ感染防止策のため時間をずらして行われたケーキ贈呈式
午後1時30分、初めに「ドリームケーキプロジェクト大賞」に輝いた白倉光結くんの贈呈式が行われた。山梨中央銀行の司会者からプロジェクトの趣旨と経過が説明され、続いて出席者の紹介後、主催者の山梨学院短期大学・羽畑祐吾食物栄養科長が「今のコロナ禍の世界の状況が分かっていて世界を元気にというモチーフで描いてもらった光結くんの思いがケーキになりました。本当におめでとうございます」と挨拶。続いて表彰が行われ受賞者の白倉くんには自身が描いた「夢のケーキ」の縮小写真がはめ込まれた特製の盾と製作者の学生たちが見守る中、真心を込めた夢のケーキが披露され贈られた。受賞後、白倉光結くんはケーキを見て、「自分の絵がケーキになってすごくうれしいです。今、コロナで世界が元気がなくなってきちゃっているから元気にしようと思って絵を描きました」としっかりとした口調で話した。

次に、時間をずらし感染症防止対策を施してから行われた「山梨中央銀行賞」ケーキ贈呈式では受賞者の羽田誠奈さんに同じく特製盾と「夢のケーキ」が贈られた。主催者の山梨中央銀行の巽賢司コンサルティング営業部執行役員部長は受賞者と家族に祝意を述べた後、「こうした子どもたちの夢が一つひとつ形になっていく。まさにこれが地域活性化のひとつの形ではないかと考えています。来年以降もこうした取り組みを色々なところで展開していきたいと思います」と挨拶した。受賞者の羽田誠奈さんは「うれしい。雪の中の家が可愛いらしくて好きだから絵にしました。何を描こうと思っていた時に思いついて描きました」と応募の動機を話した

続いて、「未来のパティシエ賞」に輝いた広瀬愛凛さんの表彰が行われた。同じく特製の盾とケーキが贈られた。ケーキ製作の指導に当たった食物栄養科・内藤傳二特任教授は「これを糧にして大きくなったら山梨学院に来てケーキを習ってくれたらいいなと思っています。愛凛ちゃんの絵を見て学生たちが一生懸命考えて作りました。イチゴがいっぱい入ったケーキをお家でみんなで食べてください」と挨拶した。ケーキを見た広瀬愛凛さんは「びっくりした。顔が可愛かった」と驚いた様子。式後には保育園の先生に見せに行くと目をキラキラさせていた。それぞれの贈呈式後には、受賞者を囲んで保護者や出席者、担当の学生たちみんなで記念写真撮影を行った。

■すべての贈呈式が終わってー
すべての贈呈式終了後に、羽畑祐吾食物栄養科長は「素晴らしいですね。実際に絵を描いたお子さんが喜ぶのは勿論なんですけど保護者の方が喜んでくれているのが大人の目で見てもすごいというのが。うちの学生のスキルが年々上がっているのが感じられますね。さらに今年は2年生がサポートに回って率先してスキルを教えたと聞いたので学生同士で学びあうことがすごくうれしくて。それはこのような企画があるからできることで来年は10年目で良い伝統になってくれるなとすごく期待しています。これも中銀さんのおかげですね」と学生の成長に目を細めた。さらに「グローバル化が叫ばれていますが短期大学は地域との関係は切ってはいけないので地元の強い企業さんともっと密着して一緒にしていくべきだと思っています。これからも新しい企画をゼミや色々ところで立ち上げていきたい」と地域連携事業に意欲を見せた。

子どもたちが描いた「食べてみたいケーキの絵」約600作品の内、入賞した3作品と入選作30点を12月21日から12月29日まで山梨中央銀行本店営業部1階ロビーで展示する。

文(K.F) 写真(平川大雪 Y.Y) 2020.12.13
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