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●鈴木日奈子選手 パルセイロ・レディースに加入
~今季は主将として創部初のインカレ出場に貢献~
~WEリーグ発足元年に山学初の女子プロ契約~ 

山梨学院大サッカー部女子主将の鈴木日奈子選手が来季から「WEリーグ」に参入するAC長野パルセイロ・レディースへの加入が内定し、12月18日に山梨学院広報スタジオで加入内定記者会見が行われた。「WEリーグ」は来年発足する日本女子プロサッカーリーグの総称で長野パルセイロほか10チームが参入。山学大サッカー部女子では、これまで“なでしこクラブ”への加入はあったが、WEリーグ参入クラブへの加入・プロ契約は初めて。鈴木選手は関東大学女子サッカーリーグ1部に全試合出場し、主将としてチームをまとめ、創部以来初のインカレ出場権の獲得に貢献した。この日は、横森巧総監督、田代久美子監督、長野パルセイロの町田善行取締役副社長兼フィールド本部長が会見に同席。鈴木選手は「試合に出て活躍することが、後輩たちの刺激になり、自分自身も選手としての価値が上がると思う。まずは試合に出られるように頑張りたい」と意気込みを語った。
 
AC長野パルセイロ・レディースへの加入が内定した鈴木日奈子選手は栃木県出身で小学校1年生から兄の影響でサッカーを始めた。中学時代は栃木SCレディースに所属し、高校時代は常盤木学園高校でプレーし、2015プレナスチャレンジリーグで優勝を経験している。山学大進学後は2019年にユニバーシアード日本女子代表として準優勝・銀メダル獲得に貢献。今季、鈴木選手が主将としてチームをまとめる山学大サッカー部女子は2014年に創部。監督には、なでしこリーグ浦和レッズレディースでプレーし、栃木SCレディースの監督を務めた田代久美子監督を迎え、部員12人で始動した。創部1年目は関東大学女子サッカーリーグ3部からスタートし、完成年度の創部4年目で1部昇格を果たした。6年目には強豪集う関東予選を戦い抜き、初の皇后杯出場権を獲得。近年では、卒業生をなでしこクラブに送り出すなど着実に力をつけてきている。今季は関東大学リーグ1部(10校)を4勝1分4負の5位と過去最高の成績で終り、初のインカレ出場権を獲得。今月24日に開幕する全日本大学女子サッカー選手権に参戦する。
 
鈴木選手の加入が内定したAC長野パルセイロ・レディースは今季、プレナスなでしこリーグ2部で5位の成績を収め、来季からは、新しく創設される日本女子プロサッカーリーグへの参入が決定している。日本サッカー協会では、これまで女子サッカーの最上位カテゴリーとして「なでしこリーグ」を運営してきたが、2021年から“世界一の女子サッカーを”“世界一アクティブな女性コミュニティへ”“世界一のリーグ価値を”をビジョンに掲げた日本女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」(Women Empowerment League)を新設。これまでなでしこリーグに参加していたチームを中心に11チームの参入が承認されている。(※なでしこリーグは今後もアマチュアトップリーグとして存続)
 
山学大からWEリーグ参入クラブへの加入や女子プロ契約は初めてで、この日の鈴木選手の加入内定会見には横森巧総監督、田代久美子監督、株式会社長野パルセイロ・アスレチッククラブの町田善行取締役副社長兼フィールド本部長が同席した。山学大サッカー部を代表し横森巧総監督は「女子プロリーグのスタート年にプロ契約し、プロチームに加入できるということで、非常に頼もしく、嬉しく思います。プロの生活は厳しい状況の中で、それぞれが自律した行動、社会に対する責任が求められます。厳しい道のりになるとは思いますが、そういう世界に身を投じる彼女に私たちは期待を込めてエールを送りたいと思います」と述べ、今後の活躍を祈念した。鈴木選手を通算7年間指導した田代久美子監督は加入内定の経緯について「昨年度から鈴木のプレーを見て興味を持っていただき、今年の9月に2日間、実際に練習参加し、雰囲気や環境、スタジアムを見学させていただく中で、今回のプロ契約の合意に至りました」と説明。田代監督は、鈴木選手について「クレバーで戦術眼に長けた選手で、技術的なテクニックもあります。サッカーに対しては非常にストイックで、入学当初から先輩も一目置く存在で、プロの荒波にもまれる中でも、自分というものを確立していく選手であると感じています」と評した。田代監督は鈴木選手の中学時代にも栃木SCレディースで指導しており、「中学時代と合わせて7年間指導していますが、人間としての成長はもちろん、将来サッカー選手にさせたいという思いがあり、WEリーグにプロで送り出せることは、私個人としても最高の形になったと思います。ぜひ、プロとして頑張ってもらいたいです」と教え子にエールを送った。また、長野パルセイロの町田善行取締役副社長兼フィールド本部長は「2010年に長野パルセイロのレディースチームが誕生しました。WEリーグが始まるにあたり、サッカーで上を目指すという少女たちの夢となるようなクラブになろうということで、参戦を決めました。サッカーだけでなく、人間としても、社会人としてもしっかりとした選手でいて欲しいということもチームとして掲げ、競技力のみならず地元の方たちに応援してもらえるようなクラブでありたいと思っています。鈴木選手の加入は非常に喜ばしく、皆さんに育てていただき、ここまで成長できたと思います。ここで終わりではなく、我々もさらに力を注いで一緒に成長していきたいと思います」と語り、期待を寄せた。鈴木日奈子選手は「まだまだ、自分自身成長しなければいけないことがあると思います。山梨学院で学んだことを活かし、少しでもチームの力になれるように精一杯努力し、活躍して、これまでお世話になった方々に恩返しできる選手になりたいです。試合に出て活躍することが、後輩たちの刺激になると思うし、自分自身も選手としての価値が上がると思うので、まずは試合に出られるように頑張りたいです」と決意を述べ、「田代監督のもと、日々サッカーについて考えさせられる4年間で、切磋琢磨できる環境の中で、人間性はもちろん、サッカー選手として成長できた4年間だったと思います」と語り、大学4年間を振り返った。
 
鈴木選手は、年明け2月からチームに合流し、練習参加やホームタウン活動などを通じ、WEリーグ発足元年にプロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせる。

文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2020.12.18