山梨学院パブリシティセンター

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●第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(往路)
~ポール4区2位に34秒差の区間賞 チーム18位~
~復路9区10区は磐石 シード権チャンスはある~

正月恒例の第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(往路)は1月2日、東京・大手町読売新聞社前から神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場入口までの5区間107.5kmで、大学20チームとオープン参加の関東学生連合チームの21チームが参加して行われた。2年ぶり34回目出場の山梨学院大は4区のポール オニエゴ(3年 モゴンガ)が1時間02分15秒で2位に34秒差をつける区間1位で区間賞に輝いた。チームは5時間38分38秒の走りで18位とした。山学大はレースの流れをつくる1区 新本駿(1年 報徳学園)が区間20位・チーム20位と出遅れる。エースが集まる花の2区主将 森山真伍(4年 樹徳)が区間18位でチーム19位と順位を上げる。前半の長い下り坂の3区 島津裕太(1年 九里学園)が区間16位でチーム19位と前を追い上げる。小刻みなアップダウンが続く4区は瀬戸祐希(4年 興國)と入れ替わったポールが快走し区間1位(区間賞)でチーム19位として、18位の中央大学と同タイムで前を詰める。往路最終区、箱根難所の山上り5区 星野一平(2年 東農大二)が区間15位でチーム18位の力走でゴールした。往路優勝は創価大学が5時間28分08秒で初優勝。4区 区間賞を獲得したポールが「4区ナンバーワン、チームのために頑張った。すごく嬉しい」と淡々。飯島理彰監督が「ポールは最初からトップスピードで走り、二宮を過ぎてからの強い向かい風にも負けずに良く走り抜いた」と称え、明日のチームの復路について「何が起こるか分からない。シード権を諦めずに一つ一つ着実に順位を上げていく。9区・10区は磐石なのでチャンスはある」と述べた。山学大は午前8時10分に一斉スタートする。

【箱根駅伝2年ぶり34回目の出場経緯】
▷山梨学院大は2019年1月3日、第95回東京箱根間往復大学駅伝競走で、大手町読売新聞社前にシード圏外の総合成績21位でゴールした。2019年10月26日、山学大は34回連続出場を目指して第96回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会に出場。陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園のハーフマラソン(21.0975km)のコースで、11時間06分14秒で17位となり本戦連続34回目出場のシード権を逃した。山梨学院大は2020年11月17日、第97回東京箱根間往復大学駅伝競走の予選会が、東京都の陸上自衛隊立川駐屯地内を周回するハーフマラソン(21.0975km)のコースで46校が出場して行われ、山学大は位10人合計タイム10時間30分50秒の7位でゴールし2年ぶり34回目の出場を決定した。山学大は12月29日に区間エントリー、往路5人、第1区 新本駿(1年 報徳学園)、第2区 森山真伍(4年 樹徳)、第3区 島津裕太(1年 九里学園)、第4区 瀬戸祐希(4年 興國)、第5区 星野一平(2年 東農大二)。復路5人、6区 矢島洸一(3年 山梨学院)、第7区 木山達哉(2年 尽誠学園)、第8区 篠原楓(2年 新居浜東)、第9区 遠藤悠紀(4年 報徳学園)、第10区 渡邊晶紀(3年 藤枝明誠)。補員6人、荒井祐人(4年 川西緑台)、日影優哉(4年 富山商業)、坪井海門(3年 明成)、ポール オニエゴ(3年 モゴンガ)、松倉唯斗(3年 明成)、伊東大暉(2年 鹿児島実業)を届け出た。

【第97回箱根駅伝競走(往路)】
正月恒例の第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(往路)は1月2日、東京・大手町読売新聞社前から神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場入口までの5区間108.0kmで、大学20チームとオープン参加の関東学生連合チームの21チームが参加して行われる。2年ぶり34回目出場(総合優勝3回)の山梨学院大は、レース前に飯島理彰監督が4区 瀬戸祐希(4年 興國)からポール オニエゴ(3年 ケニア/モゴンガ)に変更し届け出た。読売新聞社前にシード権校の青山学院大、東海大、國學院大、帝京大、東京国際大、明治大、早稲田大、駒澤大、創価大、東洋大の10校。予選校の順天堂大、中央大、城西大、神奈川大、国士館大、日本体育大、山梨学院大、法政大、拓殖大、専修大の10校、オープン参加の関東学連の21チームがスタートラインに整列。午前8時00分、号砲がビルの谷間に響き渡り、山梨学院は向かって右の2列目3番目から一斉スタート。

◉《第1区(21.3km)大手町読売新聞社前~鶴見》
▶︎新本駿(1年 報徳学園)
[区間20位1時間05分04秒、チーム20位1時間05分04秒]
▷山梨学院はレースの流れをつくる大事な区間を1区 新本駿(1年 報徳学園)を抜擢した。新本が「緊張はあったが、これまでやってきたことを出し切ろう」とスタート。お互い牽制する中でゆったりとしたペースで日比谷通りを走る。東京駅前を通過し900m地点で東海大が仕掛けてペースが早くなる。新本が1km地点「3分前後でと予測していたが約30秒強遅い超スローペース」と集団の中で走行。7.8km付近の新八山橋を「六郷橋を上る練習、ここの最初の上りをしっかり踏ん張って走ろう」と21人の大きな集団で通過。10km付近で東海大が下り横の4重の隊列に山学大 新本は2列目の真ん中で「上げ下げが激しいが、またペースが上がってもしっかり対応しよう」と走行。蒲田12.5km地点をトップ國學院大学が45分49秒でペースを上げ通過、山学大 新本は「今まで上げ下げが激しい、揺さぶりは経験したことがなかった。メンタル的にもきついが頑張る」と前の国士舘大と専修大を5秒差で追う。14km過ぎて新本が「かなり前との差が出たが、とにかく自分が出し切れる力を振り絞り走る」がじりじり後方にさがる。17km過ぎの六郷橋から坂を上る。残り1kmの看板を過ぎて「情けない走りをしてしまった。4年生最後の箱根で大変申し訳ない」と精一杯走り、山学大の新本駿(1年 報徳学園)が鶴見中継所までの21.3kmを区間20位1時間05分04秒、チーム20位1時間05分04秒と粘走。前を走る専修大学に5秒差、30秒差で国士舘大、47秒差で中央大、58秒差で明治大として第2区 森山真伍(4年 樹徳)に「頑張ってください」と念じたすきを託した。
《総合順位》
1位 法政大、2位 東海大、3位 創価大、4位 神奈川大、5位 早稲田大、6位 青山学院大、7位 城西大、8位 日本体育大、9位 東洋大、10位 順天堂大。20位 山梨学院大。※ オープン参加の関東学生連合除く。

◉《第2区(23.1km)鶴見~戸塚》
▶︎主将 森山真伍(4年 樹徳)
[区間18位1時間10分19秒、チーム19位2時間15分23秒]
▷山学大は花の2区主将 森山真伍(4年 樹徳)が、1区 新本駿(1年 報徳学園)から「新本が最後に来たので、一つでも上を目指して次につなげよう」とたすきリレー。5秒前を走る専修大学を追う。1km地点「『3分を切るように走る』と決めていたが2分58秒で通過」と順調に走る。主将 森山が「距離も長いので焦らずに前を走る専修大をとらえよう」とオーバーペスを自制する走り。「5km付近で前を走る専修大学に追いつき」並走。8.2km地点の横浜駅前を19位で専修大学と同時通過する。5秒前を走る中央大学が「全く見えなかったが、『必ず前が見えてくる』と焦ることなく、しっかり3分ペースでリズムを刻む」走りで後を追う。13km過ぎから急に20m上る権太坂、15.2km地点で「前半かなり余裕のある走りをして備えたがやはりきつさがある」と力走。残り5キロ付近で「先導車が見えてきた。相当前との間隔が縮まってきている。『少しでも前を詰めよう』と前半のセーブした走りの分、少し走るペースを上げ」快走する。ラスト3kmの上り下りの繰り返し運営管理車から「飯島理彰監督に昇仙峡や夏合宿でしっかり起伏の練習ができている。大丈夫だ」と励まされて、「自信を持ってペースを上げて」激走する。主将 森山が2区 戸塚中継所までの21.3kmを区間18位1時間10分19秒、チーム19位2時間15分23秒とする快走で、専修大学を1分06秒引き離し、関東学生連合に19秒差、中央大1分28秒差で、明治大1分29秒差として第3区 島津裕太(1年 九里学園)に「チームメートを信じて走ってくれ」と念じたすきを手渡した。
《総合順位》
1位 東京国際大、2位 創価大、3位 東海大、4位 日本体育大、5位 東洋大、6位 拓殖大、7位 神奈川大、8位 駒澤大、9位 城西大、10位 早稲田大。19位 山梨学院大。※ オープン参加の関東学生連合除く。

◉《第3区(21.4km)戸塚~平塚》
▶︎島津裕太(1年 九里学園)
[区間16位1時間05分13秒、チーム19位3時間20分36秒]
▷山学大は2区主将 森山真伍(4年 樹徳)から「箱根駅伝3区を1年生で任されたのでとても緊張したが、チームのために気合を入れた」とたすきリレー。1km地点「3分4秒で通過でき設定通りの走り」と快適に走り、5.5km遊行寺の下り坂を下る。7.6km藤沢を東京国際大が2時間31分21秒で通過後に、島津が区間17位22分24秒としてチーム2時間37分47秒で通過。前を走る関東学生連盟に13秒差で追い上げる。11kmを過ぎ134号線の海岸沿いに出ると「強い向かい風で体が思うように進まない」と力走。12km付近で関東学生連合に追いつき並走する。14.3茅ケ崎地点で1位の東海大が2時間51分31秒で通過後に、島津が区間43分13秒区間17位でチーム19位2時間58分36秒の走りで関東学生連盟と同タイムで通過。「強い風もあり、足もぱんぱんで、すごくきつかったが、運営管理車から飯島理彰監督が『あと残り3km』と声が掛かり、そこからピッチを上げて」走る。18.1km地点の湘南大橋で島津が区間55分06秒区間16位でチーム19位3時間10分29秒の走りで関東学生連合に8秒差をつける。残り1km「結構体がきつくて、腕を振って体を前に持って行く」感じで走る。関東学生連合に追いつかれる。「ラスト100mで中継所のポールさんが見えたので必死で走り、関東学生連合と競り合い。第3区 島津裕太(1年 九里学園)が3区 平塚中継所までの21.4kmを区間16位1時間05分13秒、チーム19位3時間20分36秒とする激走。前を走る関東学生連合との差を1秒差に縮め、中央大学まで1分39秒差、明治大まで1分59秒差として4区 ポール オニエゴ(3年 モゴンガ)にたすきを手渡した。
《総合順位》
1位 東海大、2位 創価大、3位 駒澤大、4位 東京国際大、5位 東洋大、6位 帝京大、7位 順天堂大、8位 早稲田大、9位 神奈川大、10位 日本体育大。19位 山梨学院大。

◉《第4区(20.9km)平塚~小田原》
▶︎ポール オニエゴ(3年 モゴンガ)
[区間1位(区間賞)1時間02分15秒、チーム19位4時間22分51秒]
▷山学大は4区 ポール オニエゴ(3年 モゴンガ)が平塚中継所で3区の島津裕太(1年 九里学園)から「チームのために頑張る」とたすきリレー。すぐ関東学生連合を抜き去り、1km地点2分51秒と軽快に走る。上りから下る8.9km二宮を1位 創価大が3時間39分13秒で通過後、ポールが「ストライドを伸ばして」区間タイム25分54秒で創価大学 嶋津雄大に5秒差で区間1位に躍り出た。チーム順位は19位と変わらず3時間46分30秒。前を行く中央大に46秒差、明治大1分13秒と追。ポールが依然快適に走り10kmを29分11秒で通過する。15.2km地点の酒匂橋を44分23秒として2位の創価大学 嶋津雄大に24秒差として区間1位で通過。前を走る中央大学12秒差を追いかける。運営管理車から飯島理彰監督が「ポール、バイクカメラが来たぞ。区間1番のポールを撮りにきているぞ」と声援を送る。ポールは「監督からパワーをもらった」と軽快に走る。最後の約3kmで緩やかな上りを「きついが頑張った」と快走。ラスト1キロを切り箱根の山に続く上り坂を「足が重くなったが頑張り3分1秒」で走り抜く。瀬戸祐希(4年 興國)から変わったポール オニエゴ(3年 モゴンガ)が4区 小田原中継所までの20.9kmを区間1位区間賞1時間02分15秒、チーム19位4時間22分51秒とする快走。中央大学と同タイム、国士舘大8秒差、城西大10秒差で、法政大20秒差で、明治大22秒差とタイムを縮め5区 星野一平(2年 東農大二)にたすきを手渡した。
《総合順位》
1位 創価大、2位 駒澤大、3位 早稲田大、4位 東京国際大、5位 東洋大、6位 東海大、7位 順天堂大、8位 帝京大、9位 神奈川大、10位 青山学院大。19位 山梨学院大。

◉《第5区(20.8km)小田原~箱根町芦ノ湖駐車場入口》
▶︎星野一平(2年 東農大二)
[区間15位1時間15分47秒、チーム18位5時間38分38秒]
▷山学大は5区 難所一気の山上り星野一平(2年 東農大二)が「『ポールが団子でたすきを持って来てくれる』と聞いて緊張」したが「森健太郎副主務から『飯島理彰監督が自分の走りをすればいいから』と伝言され、『離されてもしょうがないから最初はゆっくり落ち着いて走ろう』と、心を決めると緊張がほぐれた」たすきを受け取りスタート。1km3分15秒の設定通りに走行。3.5km函嶺洞門を星野が「自分のペースで焦らずに」と区間タイム12分12秒で区間20位の走り。7.0km大平台を星野が「上り始めてから緊張でなかなかペースが上がらない。予定より25分の予定より30秒遅い。飯島理彰監督から『強い気持ちで行かないと駄目だよ』と励まされ、『下りから攻めよう』と気持ちに切り替える」と走る。11.7km小涌園前を区間タイム43分20秒で区間19位の走り。前を走る中央大に36秒差。15.8km芦之湯、1位 創価大が5時間12分27秒で通過後、星野が区間タイム59分43秒で区間18位の走り。前を走る中央大に18秒差と迫る。「ここからが勝負と16.2kmの最高地点から芦ノ湖へ下って中央大学を一気に抜き」去り走る。18.7km元箱根を星野が区間タイム1時間08分48秒で区間17位、チーム18位として19km過ぎの箱根神社大鳥居まで下がる。営管理車から「飯島理彰監督にリザーブの4年生の荒井祐人さんの分までラストあげてこい」と言われ、そこから死に物狂いでゴールに一目散。1位の創価大が5時間28分08秒でゴール後、星野一平(2年 東農大二)が5区 箱根町芦ノ湖駐車場入口往路ゴールまでの20.9kmを区間15位1時間15分47秒、チーム18位5時間38分38秒とする力走で明日の復路につながる走りでゴールした。
《総合順位》
1位 創価大、2位 東洋大、3位 駒澤大、4位 帝京大、5位 東海大、6位 東京国際大、7位 順天堂大、8位 神奈川大、9位 國學院大、10位 拓殖大。18位 山梨学院大。

【レース後電話インタビュー】
▶︎4区で区間賞に輝いたポール オニエゴ(3年 モゴンガ)は「3区の島津からたすきリレーした。風が強かったが、1kmを2分51秒で走り、10kmを29分11秒、15.2kmを44分23秒、20.9kmを1時間02分15秒で走った。調子は良かった。4区ナンバーワン(1位区間賞)、チームのために頑張った。すごく嬉しい。」と淡々と述べた。
▶︎花の2区でエースの走りをした主将 森山真伍(4年 樹徳)は「今日のチームの往路の走りは1区1年生が超スローペースでの揺さぶりにリズムを乱されシード権10位の順大までに約1分30秒強と大きく出遅れた」と頷き。「2区・3区、4区でポールが区間賞の走りで詰め、5区までで前を詰めたが、最後まで流れを引き寄せることができなくててこずり、シード権の拓大まで3分37秒とした」と大きく頷いた。「駅伝は1区の流れは大事と分かっていたが、つくづく思い知らされた往路だった」と振り返り、「明日の往路は、まだシード権獲得に届く位置にある。また何が起こるか分からないので復路組には積極的に走ってもらいたい」と述べた。
▶︎飯島理彰監督は往路について「まさか1区の新本が大きく出遅れるとは思っていなかった。レースが今までにない超スローペースからの仕掛けで翻弄された。1年生には荷が重たかったかな」と自問自答。「1年生なのでこれをバネにして力をつけて上がってきてくれると期待したい」と大きく頷いた。「2区の森山は厳しい位置でたすきをもらい、専修大学を抜いてから、前が見えない位置で1人淡々と走り切った。運営管理車で後ろから見ていても、軸はぶれないしエースの走りだった」と褒める。「3区島津は、1番心配していた区間だったが、区間16位と監督者から見ていて、勝負強さを持っている選手、良く走った」と褒める。「ポールは厳しい位置でたすきをもらったが、最初からトップスピードで走り、二宮を過ぎてからの強い向かい風にも負けずに良く走り抜いた」と称える。「ポールは走りがチームの中で真ん中より下だったが、コロナ禍で全体練習ができずにエースで主将の森山がポールを可愛がり、2人で黙々と練習に励み、2人が競技でバトルをするようになった。その努力を続けた結果、7月の記録会で自己ベストを出すなど大化けして頭角を表し、巷で『ケニア人版、山梨学院(努力軍団)版だ』と囁かれた」と明かす。「5区の星野は、風が強くて気温も低く、中央大などに離されてどうなるだろうと思ったが、冷静に自分のリズムで淡々と設定通りの走りを貫き、最後は中央大学を抜くクレバーな走りをした」と振り返った。明日のチームの復路について「6区、シード権10位とは3分37秒差。山梨学院以下は8時10分一斉スタートになる。前は20秒先に出る。何が起こるか分からない。諦めずに一つ一つ着実に順位を上げていく。9区・10区は磐石なのでチャンスはある」と述べた。

文(H.K)、カメラ(平川大雪)2021.1.3