山梨学院パブリシティセンター

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●第99回全国高校サッカー選手権 2回戦 
~山梨学院高は鹿島学園高に1対0で競り勝つ~ 
~廣澤灯喜の決勝弾 2試合連続の無失点勝利~

第99回全国高校サッカー選手権大会2回戦が1月2日に行われ、4年ぶりの選手権初戦突破を果たした山梨学院高はNACK5スタジアム大宮で茨城県代表の鹿島学園高と対戦した。試合は、前半序盤から山学が厳しいプレスやカバーリングでボールを奪い、ショートカウンターで攻撃に転じ好機を演出。前半5分、山学はこの試合のファーストシュートで一気に試合の主導権を握る。鹿島学園も徐々に攻勢を強めたがGK熊倉匠の安定した守備やDF陣の粘り強い守備で得点を与えず0対0で前半を折り返す。後半立ち上がりは鹿島学園が試合の主導権を握ったが、山学は選手交代で試合の流れを変え、後半13分、ゴール前のこぼれ球を前線に詰めていたMF廣澤灯喜が右足を振り抜き、山学が貴重な先制点を獲得。その後は一進一退の攻防が続いたが、GK熊倉を中心に選手一丸となり最後まで粘り強い守備を披露し、鹿島学園に付け入る隙を与えず、1対0で試合終了。山学が2試合連続の無失点のクリーンシートで競り勝ち、3回戦・ベスト16進出を決めた。 
 
大みそかに行われた1回戦で山梨学院は、3年前の選手権初戦で敗れている米子北高と対戦。山学はCB2枚の負傷退場のトラブルに見舞われたが、県大会同様に選手層の厚さを見せ、途中出場のDF加藤豪太の決勝弾で勝ち切り、雪辱を果たし、4年ぶりに2回戦に進出。2回戦の相手は、茨城県代表で4年ぶり9回目出場の鹿島学園。鹿島学園は、1回戦を三重県代表の海星高と対戦し、1対0で勝利し2回戦に駒を進めた。 

第99回全国高校サッカー選手権大会 2回戦
≪山梨学院高VS鹿島学園高≫ 2021.1.2 会場:NACK5スタジアム大宮
〇 山梨学院高校 1 前半 0-0
後半 1-0
0 鹿島学園高校 ●
山学得点者:廣澤灯喜

 
試合は、前半序盤から山学が厳しいプレスやカバーリングでボールを奪い、ショートカウンターで攻撃に転じ好機を演出。前半5分には、運動量が豊富なFW野田武瑠(3年 インテリオールFC)が中盤まで下がり相手のボールを奪うと、同じツートップのFW久保壮輝(3年 FC.GIUSTI世田谷)へ縦へと早いスルーパスを送り、FW久保は相手GKとの1対1の勝負になり、FW久保の放ったシュートはゴール左に外れる。得点にはならなかったものの、山学がこの試合のファーストシュートを放ち、一気に試合の主導権を握る。その後も1回戦の決勝点を演出したMF新井爽太(3年 FC深谷)のロングスローで度々好機を掴むが決定機に欠き、無得点の時間が続く。一方、守っては、左SBに入った中根悠衣(3年 FCラーゴ河口湖U-15)が相手の186cmの長身FWに合わせた粘り強い守備やGK熊倉匠(3年 FC東京U-15深川)の状況を判断した前への飛び出し、CB一瀬大寿(3年 VF甲府U-15)・飯弘壱大(3年 FC多摩)の体を張った守備でゴールを割らせない。前半35分、鹿島学園がFKのチャンスを得るが、GK熊倉が落ち着いて処理。この試合も1回戦同様に球際の激しい攻防が続き、0対0で前半を折り返す。エンドが変わった後半立ち上がりは鹿島学園がファーストシュートを打ち、山学陣内で試合を進め、鹿島学園が攻勢を強める。山学守備陣は、集中して対応し、1回戦フル出場の右SB鈴木剛(3年 クラブ与野)の落ち着いた守備などで難を逃れる。後半9分、試合の流れを変えるべく、ツートップの2枚替えを行い、笹沼航紀(3年 FC東京U-15深川)・茂木秀人イファイン(2年 FC東京U-15深川)を投入。するとその4分後、最終ラインからのクリア気味のロングフィードを前線のFW茂木が収め、シュート。このシュートは相手DFに阻まれたが、こぼれ球を前線に詰めていたMF廣澤灯喜(3年 湘南ベルマーレU-15小田原)が右足を振り抜き、相手DFにあたり、コースが変わりボールは鹿島学園ゴールへ。県決勝でも相手のクリアボールに反応し、同点弾を放ったMF廣澤がスピード感溢れる駆け上がりで貴重な先制点を決め、試合の均衡を破った。その1分後には鹿島学園が右サイドからのクロスにボレーシュートを打つが、GK熊倉が反応しファインセーブ。後半は山学のシュート3本に対し、鹿島学園が9本と圧倒的な攻撃力で猛攻を仕掛けたが、GK熊倉を中心に選手一丸となり最後まで粘り強い守備を披露。山学が鹿島学園を相手に1対0の2試合連続の無失点のクリーンシートで競り勝ち、3回戦・ベスト16入りを決めた。 
 
試合後、長谷川大監督は「激しい試合展開でゴール前でのシーンが多く、両チームに決定機がある中で、勝てたことは良かった。選手たちは良く体を張って、ゴール前凌いで、魂の感じる守備だった。(廣澤には)必ずこぼれがくることは話をしていて、そこを決めきれたので良かった。(3回戦は)疲労がある中での試合になるので、しっかりコンディションを整えてもう一度気持ちを引き締めて明日に向かいたい」と語り、途中出場で先制ゴールを決めたMF廣澤灯喜選手は「(ゴールは)嬉しかったし、気持ちよかったです。自分たちは誰が出ても高いレベルで同じ質でプレーできることが強みなので、(勝つことができて)本当に良かったです。目の前の1戦を勝てたのは嬉しいですが、自分たちが目標にしているのは日本一なので、次の試合も絶対に勝って次に繋げられる試合にしたいです」と話し、勝って兜の緒を締めた。 
 
11大会ぶりの選手権優勝を目指す山学は、次戦・3回戦を1月3日にサッカー王国・静岡県代表の藤枝明誠高(4年ぶり3回目)と14時10分に浦和駒場スタジアムで対戦する。Jリーグの富士山ダービーを彷彿とさせる、富士山を挟んでの山梨・静岡の各県代表校の1戦。3つ目の星獲得に向けた山学イレブンの飽くなき挑戦は続く。 

文(Y.Y)、写真(県大会記録写真より抜粋)2021.1.2