山梨学院パブリシティセンター

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●山梨学院高サッカー部が凱旋
~11年前の初優勝時を彷彿とさせる雪の中での帰甲~
~学校関係者や甲府市長が出迎え監督・選手らを祝福~

第99回全国高校サッカー選手権の激闘を制した山梨学院高校サッカー部の選手らが、熱戦から一夜明けた1月12日、地元甲府市に凱旋した。この日の甲府市は午前9時過ぎから雪が降り始め、11年前の初優勝時を彷彿とさせる帰甲となった。選手らを乗せたバスは午前9時過ぎに宿舎のある埼玉県を出発し、正午に和戸富士見寮に到着。寮では山内紀幸校長、吉田正副校長ら学校関係者が出迎え、バスを降りた選手一人一人に声をかけ、優勝を祝福した。寮には甲府市の樋口雄一市長も祝福に駆け付け、11年ぶり2回目の日本一の栄誉を讃えた。熊倉匠主将は「素直に嬉しい気持ちでいっぱいです。本当に色々な人たちに支えられて優勝をすることができました。強いチームと長く試合ができ、辛いというよりは楽しいワクワクした時間が過ごせました」と語り、大会を振り返った。高校では、選手たちの健康観察期間を経て、来週、優勝報告会の実施を予定している。
 
優勝から一夜明け、選手らを乗せたバスは、正午ちょうどに和戸富士見寮に到着した。緊急事態宣言の対象地域に長期間滞在したこともあり、感染防止対策のため、一般生徒などとの接触を避け、山内紀幸校長、吉田正副校長、相馬弘ハイスクールスポーツセンター長の学校管理職が選手らを出迎えた。選手は熊倉匠主将を先頭にバスを降り、山内校長らは一人一人に声をかけ、肘タッチで優勝を祝福。到着した選手らは寮の食堂で報告会に臨んだ。学校を代表し山内紀幸校長は「県民、市民の皆様に絶大なる応援をしていただいたことに学校長として心より感謝申し上げます。選手の皆さん、全国優勝おめでとう。本当にしびれました。対戦する相手が、全て優勝候補とされる相手で、私たちも皆さんと一緒にプレーしている気持ちで応援していました。皆さんは指導者の戦術・戦略に加え、薄氷を踏む試合の中で運があり、最後までプレーを続ける根性があり、どこまでも貪欲に優勝にこだわった鈍感力があり、この3つが他の学校にはない皆さんの大きな力だったと思います」と挨拶し、選手らを讃えた。寮には甲府市の樋口雄一市長も駆け付け、樋口雄一市長は「コロナ禍で我慢を強いられている中で、本当に大きなプレゼントをしていただき、県民・市民を代表して心から厚く感謝申し上げます。どこが優勝してもおかしくない大会だったと思います。1試合1試合全員の力を結集しての優勝で、コロナに打ち勝ち、非常事態宣言に打ち勝ち、全国の強豪チームに勝っての頂点であります。この快挙に胸を張って、これからの将来を進んでいって欲しいと思います」と述べ、チームを祝福した。校長、市長からの祝福を受け、長谷川大監督は「優勝することができた実感があまり無かったのですが、皆様の出迎えを受けまして、今ひしひしと(優勝を)感じているところです。市長さん始め、市民・県民の方々に熱い応援をいただきまして、選手たちは大きな力を得たと思います。コロナ禍でいつ大会が終わるかも分からない状況の中で選手たちも日々戦っていました。毎試合特徴のあるチームとの戦いになり、戦う相手ごとにしっかりと良い準備をして臨むことができたのが、一番の勝因かなと思っています。選手が一丸になって実行して自分の強みを出してくれた、これに尽きると思います。学校からの部員や生徒、先生方の応援も本当にありがとうございました。会場のビジョンに手を叩いたり、旗を振ったり、祈るシーンなどが映し出され、選手の力になったと思います。コロナ禍の大会の中で最後の試合をさせていただいたこと、これは彼らの人生の中でも本当に大きなものになったと思います。この優勝を支えにして新たな気持ちでチーム作りを頑張っていきたいと思います」と応援への感謝を述べ、チームとしてのさらなる飛躍を誓った。ビッグセーブで何度もチームの危機を救ったGK熊倉匠主将(3年)は「素直に嬉しい気持ちでいっぱいです。本当に色々な人たちに支えられて優勝をすることができました。強いチームと長く試合ができ、辛いというよりは楽しいワクワクした時間が過ごせました。部員同士でぶつかることも多かったですが、最後に全員でまとまれて本当に良いチームになったと思います。今回優勝という結果で終りましたが、来年は厳しい戦いが多くなると思います。後輩たちは、今年よりもより良い結果を出せるように頑張ってくれると思うので、応援よろしくお願いします」と挨拶した。
 
報告会後に監督、選手らは集まった報道陣の取材に応え、11年前の優勝監督の横森巧総監督は「甲府に戻ってくるときに雪が降っていて11年前を思い出し、非常に奇遇だなと感じました。選手たちは一つの試合が終わるたびに、自分たちが何をすべきかがどんどん研ぎ澄まされて、シンプル化されてチームとして統一性が保たれてきました。選手も前向きに考えて、戦術通りに動いていて、決勝戦は不安でしたが、それまでは試合をすることが楽しみでした。交代した選手もしっかり役割を演じてくれて11年前との違いを感じました」と大会を振り返り、優勝を経験した選手に「人生は頑張ればこういう良いことがある、頑張ればしっかり結果がついてくるということを伝えたいと思います」と述べた。
 
今大会2得点を決めた廣澤灯喜選手(3年)は「世間の予想では山梨学院が不利な試合が多かったですが、チーム全員でこの仲間たちと世間の予想を覆せるような試合ができて、優勝もできたので本当に良かったです。決勝の先制点は、コーチと同じようなシーンの練習をしていて、練習で何本も打っていた結果があの舞台で発揮できて本当に良かったです」と試合を振り返った。
 
決勝で同点ゴールを決めた野田武瑠選手(3年)は「今まで頑張ってきたことが全て報われたなと思います。支えてくれた人や応援してくれた人のために優勝で恩返しすることができて本当に嬉しいです。2点返されて、ヤバいなと感じ、いつもなら交代していましたが、監督が残してくれて、笹沼や山口の味方の踏ん張りで得点につながりました。努力や継続の徹底が優勝の結果に繋がり、青森山田に勝って日本一になったのは、自分とって自信になったので、大学でも努力や継続の徹底をしっかりやっていきたいです」と喜びを語った。
 
CBとしての堅実な守備や打点の高いヘッドで得点をマークした一瀬大寿選手(3年)は「自分の特徴である空中戦では全国で誰にも負けたくないという思いがあったので、全力でプレーし、空中戦では負けなかったかなと思っています。青森山田に勝った瞬間は涙が出るぐらいに嬉しかったですが、日本一という実感はなく、甲府に戻り、祝福などをしていただいてじわじわと感じています。自分と同じように県内出身の後輩も多くいるので、県内出身の誇りを背負って今後頑張ってもらいたいです。大学でも1年目から遠慮しないで自分の強みを発揮して、将来プロを目指して頑張っていきたいです」と更なる高みを語った。
 
今大会ロングスローで大会を沸かし、2得点をアシストした新井爽太選手(3年)は「自分一人の力ではなく、チームのみんなに助けられて優勝することができたので、本当にみんなに感謝しています。一戦一戦勝ち進むにつれて、自分たちが成長することを感じ、自信をつけることができました。自分たちも1年生の時に総体で優勝していて、後輩たちはプレッシャーもあると思いますが、それを力に変えて頑張ってもらいたいと思います」と感謝を口にし、後輩に向けてエールを送った。
 
大会期間中はマネージャーの田口美羽さん(2年)、小林梨紗さん(1年)の二人がチームを支えた。田口さんは「マネージャーをしていて、うまく結果が出ないことや辛いこともありましたが、みんなが優勝という結果を残してくれたのでやってて良かったなと思いました。(上級生の選手を相手に)最初はうまく話すことができなくて苦しかった時もありましたが、3年生が優しくて沢山助けてもらいました。優勝した時にまた来年ここに戻ってきたいと強く思ったので、今年よりもみんなのことをもっとサポートをできるように頑張りたいです」と語り、小林さんは「優勝の瞬間は全然実感がなくて、慣れない中で良い結果を残してくれて、嬉しい気持ちしかありませんでした。来年は先輩の美羽さんを支えながら1年生のマネージャーも入ってくると思うので、後輩の指導もしながら選手全員をしっかりサポートしていきたいと思います」と話した。
 
高校では、緊急事態宣言の対象地域での長期間の滞在を考慮し、選手たちの健康観察期間を経て、来週、パブリックビューイングに参加した登録外の部員や生徒会、応援団、チアリーダー部、吹奏楽部の代表生徒への優勝報告会の実施を予定している。

文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2021.1.12