山梨学院パブリシティセンター

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●山学生が地域小学校の登下校見守りパトロール
~自主防犯組織・YGUディターレントクラブ~
~甲府警察署、甲府市と里垣小合同で地域活動~  

学生による自主犯罪防止組織、山梨学院大学「YGUディターレントクラブ」が2月18日、初の活動となる甲府市里垣小学校児童の下校時見守りパトロールを行った。YGUディターレントクラブは2004年に発足し、これまでに大学周辺地域における自主防犯パトロールや甲府警察署との合同防犯パトロール、二輪車盗難防止対策啓発活動など幅広い防犯活動を実施してきた。それらの活動に対し甲府警察署長感謝状、関東管区警察局長特別功労賞、安全・安心まちづくり山梨県民大会防犯協力優良団体表彰を受けるなど、日々の防犯パトロールや犯罪抑止活動を通して地域の安全・安心なまちづくりに貢献してきた。この日午後、里垣小学校において合同で登下校見守りパトロールを開始するYGUディターレントクラブ、甲府警察署、甲府市危機管理課の関係者が集まり小学校校長・教頭を含め活動前に顔合わせを行った。コースの説明、強化重点場所、班分け、これからの活動スケジュールなどを確認し、早速3年生の下校時間に合わせ校庭から児童とともに安全な場所まで見守り同行した。
YGUディターレントクラブ松永瞬吾新代表(法学部法学科2年)は「この活動を通して少しでも児童の安心・安全に貢献できたら」と抱負を語った。今後、YGUディターレントクラブはこれまでの週1回の地域防犯パトロールに加え、月1・2回の見守りパトロールを行う予定という。

■「YGUディターレントクラブ」の歩み
「YGUディターレントクラブ」のディターレントとは、抑止力を意味し2004年(平成16年)7月にゼミの一環として地域の防犯パトロールなどの活動を通して犯罪を抑止することを目指そうと命名、発足した。重点方針に防犯パトロールや犯罪抑止活動を通して安全・安心なまちづくりに貢献することを掲げている。現在は、法学部法学科、法学部政治行政学科の4年生6名、2年生2名、1年生3名計11名(令和3年2月5日現在)で活動している。実際の活動は主に、大学周辺地域の酒折地区、善光寺、和戸、国玉地区の広範囲にわたる地区の防犯パトロールを中心に、併せて挨拶運動や清掃活動を行い、地域住民との顔の見える関係を築いている。また、甲府警察署と定期的な合同パトロールを実施。署員からアドバイスを受けプロの防犯パトロール技術を学んでいる。さらに甲府市消防団、各種防犯団体とも連携し専門的な防災・犯罪抑止活動への取り組みや防犯ボランティアの研修会にも積極的に参加。防犯意識の高揚に努めている。また、昨年10月には甲府署管内では初となるサイバーパトロールモニター(NET SEARCH404)の委嘱を受け、若者の視点からネット犯罪を防止するサイバー空間のパトロールを開始。さらに甲府警察署・南甲府署・JA山梨みらいと合同で「家畜等の盗難防止」の警戒・啓発など幅広い活動を展開している。これら活動の成果は、関東管区警察局長特別功労賞、安全・安心まちづくり山梨県民大会防犯協力優良団体表彰、甲府警察署長感謝状、国際ソロプチミスト山梨クラブ賞を受けるなどクラブの活動が地域社会に必要とされ高い評価を得ている。

■子どもたちの安全を見守る登下校パトロールが始動
これらの評価を受けて、活動方針の取り組みの一つにある、町内会・自治会など人口減や高齢化に伴う地域コミュニティの希薄化の課題で今回、地域小学校登下校見守りパトロールボランティア不足の対応として甲府警察署、甲府市危機管理課、里垣小学校から協力を要請された。活動開始となる2月18日、YGUディターレントクラブのメンバーは、パトロールに先駆け、これら要請先との顔合わせと打ち合わせを行った。初めに甲府警察署生活安全課・岡田大輔生活安全係長が「今まで里垣小学校の見守りをしていただいたボランティアの方が高齢に伴い活動が困難になったために、今回若い力であるYGUディターレントクラブの皆さんに声を掛けさせてもらい今回活動の開始に至りました。自発的になかなかボランティアを立ち上げるのが厳しい時代ですので、このような活動を大きく広報して地域の方に刺激を与えて、今回の学生ボランティア以外にも地域にボランティア団体ができることを願っております」と挨拶。続いて甲府市立里垣小学校・武市尚校長は「このたび酒折地区の子どもたちの見守りをしていただけるということで学区の中でも一番遠い地区になりますので非常にありがたく心強く思っています」と感謝を述べ、それに応えてYGUディターレントクラブの松永瞬吾新代表(2年)が「この活動を通して少しでも児童の安心・安全に貢献できたら」と抱負を述べた。

■地域住民との顔の見える関係を目指し、安全・安心なまちづくりに応える
初日のパトロールメンバーは甲府警察署6名、甲府市危機管理課3名、YGUディターレントクラブ9名の計18名で行われた。4つに班分けされたパトロールコースは、北は、東光寺・善光寺付近、西は甲府市立東中学校付近、南は善光寺郵便局付近、東は酒折宮から遠くは山梨学院大を超える範囲に及ぶ。午後3時、授業を終えた3年生が校庭に集まった。YGUディターレントクラブメンバーは活動ジャンバー・ベストや携帯無線機など装備品を身に付け班ごとにそれぞれの下校方面に向かった。子どもたちは最初とあって少し緊張した面持ちだったが学生たちや甲府署員らの指示に従い整然と解散場所へ向かった。

■学生たちに期待を寄せる関係者はー
甲府市役所危機管理室・丹羽保明課長は「ディターレントクラブの皆さんには地域貢献・社会貢献ということも含めて学校周辺におけるパトロールを積極的にやっていただく中で若い方たちが進んで町を良くしようという取り組みに同世代の若者やそこに触発されて中高年の方たちとか高齢者の方も自分たちも何かできることはないかなという動機付けにもなりますので本当に素晴らしい活動だと思います。県内で唯一ともいえる活動ですのでありがたいです」と話し、里垣小学校・齋藤宗市教頭は「この地区は東中学校もあるので不審者も出たりするので常時ではなくとも学生がいるということで犯罪とか抑止になると思うのでとてもありがたく心強いと思っています」と期待を寄せる。
■2月からの新体制に代表を引き継ぐ
松永瞬吾新代表は「まずは顔を知ってもらうこと。今回の活動を含めて保護者や地域の住民の方々に僕たちの活動を知ってもらうことから始めていきたいです。一緒に下校に付いて行く中で僕たちが経験したり甲府署との合同パトロールで学んだ防犯知識を小学生に話し、危険にあった時に取るべき行動などを伝えていけたら思っています」と意気込みを語る。そして「私たちはボランティアの制服を着ていますけど地域住民の皆さんにゴミ拾いだったり困っている人に声かけしたり“おせっかい”のようなものをすることで地域全体の防犯意識が向上できればそのために私たちは日々の活動を通して背中を見せていけたら」と先輩から引き継いだ役割を深く胸に込めた。これからも地域コミュニティ活動においても積極的かつ柔軟に取り組んでいく。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2021.2.19