●2021東京都大学サッカーリーグ戦1部開幕
~山梨学院大は亜細亜大に2対0の白星スタート~
~FW安田正太郎が2得点の活躍、勝利に貢献~
2021年度第54回東京都大学サッカーリーグ戦1部が4月10日に開幕し、昨季1部優勝の山梨学院大は初戦を亜細亜大と対戦した。今季の関東参入戦進出チームは昨季より少ない2チーム。着実な勝ち点の積み上げが重要になってくる。山学は開幕戦白星スタートを目指し、前半序盤から積極的に攻撃を仕掛けたが、イージーミスが目立ち、ホームの亜細亜のペースで試合が進む。前半12分、徐々に攻撃のテンポを上げた山学が、CKのセットプレーでFW安田正太郎(3年)のヘッドで先制。1対0で前半を折り返し、後半は、さらに攻撃のギアを上げ、縦への推進力を持って攻撃を仕掛ける。亜細亜も選手交代で攻撃を活性化させたが、山学守備陣が体を張って守り、得点を与えない。後半37分には、ゴール前の混戦でFW安田が粘り強くボールを奪い、右足を振り抜き、山学が2点目の追加。その後も山学は攻撃の勢いを止めず、試合終了まで集中力を切らさず守備を続け、2対0で開幕戦勝利を収めた。
東京都大学サッカーリーグ(都リーグ)は東京都と山梨県の大学サッカー部(男子)で構成され、今年度1部は13校の2回戦総当たり方式で争われる。昨シーズンは新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言などもあり、4月の開幕を延期し、10月に開幕。今シーズンは感染対策を徹底し、4月の開幕となった。シーズン終了後に上位2校は関東大学サッカーリーグ(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・北関東の各都県リーグで構成)の2部参入戦(関東大学サッカー大会)出場の権利が与えられる。山学大は、昨季1部を2連覇し、参入戦に出場したが予選グループリーグ敗退。ここ数年、参入戦に出場はしているが、関東の壁を越えられずにいる。悲願の関東昇格を目指し、都リーグ3連覇を目標に山学イレブンは大事な開幕戦を昨季2部優勝で今季から1部に昇格した亜細亜大と対戦した。
2021年度第54回東京都大学サッカーリーグ戦 1部開幕戦 ≪山梨学院大VS亜細亜大≫ 2021.4.10 会場名非公開 |
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○ 山梨学院大学 2 | 前半 1-0 後半 1-0 |
0 亜細亜大学 ● |
山学得点者:安田正太郎(2) |
山学は前半序盤から積極的に攻撃を仕掛けたが、ボールが足元に収まらず、パスミスやトラップミスなど細かいミスが多く安定した試合運びができず、ホームの亜細亜のペースで試合が進む。グラウンド状況にも慣れ、徐々に攻撃のテンポを上げた山学は、前半12分、CKのセットプレーで先制に成功。DF山土井拓海(3年 山梨学院高)からの右CKを186cmの長身FW安田正太郎(3年 山梨学院高)が頭で合わせ山学が試合をリード。先制し、山学が試合の主導権を握るかと思われたが、中盤でのボールロストが改善されず、アタッキングサードへの侵入が難しく、反対にカウンターから攻め込まれ我慢の時間が続く。1対0で前半を折り返し、後半は、さらに攻撃のギアを上げ、最終ラインからのビルドアップやフィードで前線にボールを入れ、縦への推進力を持って攻撃を仕掛ける。中盤でもインターセプトや素早いカバーリングで相手のボールを奪い、ショートカウンターで好機を演出。亜細亜も選手交代で攻撃を活性化させたが、山学守備陣が枚数をかけ、体を張った守備で健闘。後半飲水タイム明けには山学の攻撃のリズムが好転し、後半37分、右SBの結城将貴(3年 鹿島ユース)が右サイドを駆け上がり、最終ラインからのロングフィードを収め、PA内にクロスを入れる。ゴール前で混戦になったものの、FW安田が粘り強くボールを奪い、右足を振り抜き、山学が2点目の追加。その後も山学は、攻撃の手を緩めず試合を進め、少ない好機から得た貴重な2点を守り抜き、2対0のクリーンシートで開幕戦白星スタートを決めた。
試合後、岩渕弘幹監督は「開幕戦は、とても緊張するし特別な1試合で、何が何でも勝たなくてはいけないという意味では良い結果になった。攻撃面でボールをしっかり止める、蹴るといった部分のミスを無くし、もう少しできれば、良い攻撃のリズム、良いチームになってくると思うので、その辺を追及して練習をしていきたい。そういった中でもきょうは、安田(正太郎)が良く頑張ってくれた。ボールが安定しない中で、攻守にわたってチームのために良く走ってくれて凄く助かった」と試合を振り返り、長いシーズンを戦うにあたり「都リーグの2枠を勝ち取り、関東に昇格して定着させることが当面の目標。ここ数年、参入戦に出場できる力は着実についてきている。きょうも途中から1年生をデビューさせたりしたが、楽しみな選手が多く入部してくれた。1年生を上手に起用しながら、もっともっと上を見て、誰が出てもチームとしての質を落とさず、同じレベルでプレーできるようなチーム作りをしていきたい」と抱負を語った。ケガからの調整が遅れ、開幕戦はベンチスタートとなった大嶌宏汰主将は「僕自身、今年はケガが多く、調整が間に合っていませんが、チームとして都リーグ3連覇目指す中で、とにかく初戦を勝ちにいくという気持ちで試合に入り、しっかり結果を出せたので良かったと思います。1年生が合流して2週間くらいですが、チームに溶け込み、非常に良い雰囲気で試合に入れました。今年も都リーグ1位を取って、何としても関東リーグに上がるという使命感を持ってみんなやっているので、開幕戦を勝てたことは価値のある勝利だったと思います」と述べ、この日2得点の活躍でチームの勝利に貢献した安田正太郎選手は「得点を取れたのは良かったですが、自分のミスから失点につながる場面があったので、そういうミスは無くしていきたいと思います。(1点目を振り返ると)練習試合でセットプレーからヘディングで点を取れていたので、練習通りのプレーが出せたので良かったです。今季は参入戦に出場できるのが2チームなので、そこに入るには勝ち点を取ることと得点を積み重ねることが重要で、それがきょうできたので、継続して次の試合も頑張りたいと思います」と語り、さらに前を見据えた。
開幕戦を白星スタートした山学は、次戦・第2節を昨季9位の大東文化大と対戦する。関東昇格に向けた山学イレブンの長いシーズンが始まった。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2021.4.10