●2021高円宮牌ホッケー日本リーグ女子 開幕
~山学ホッケー部女子、開幕戦立命館に勝利~
~新チーム、昨年4位を上回る成績を目指す~
「2021高円宮牌ホッケー日本リーグ女子」が4月24日山梨学院ホッケースタジアムで開幕した。今季の日本リーグ女子は社会人5チーム、大学5チーム計10チームで構成され、昨季は大学チームのトップで総合4位と健闘した山梨学院CROWNING GLORIES。今季はさらに上を目指す。山梨学院はこの日、同大ホッケースタジアムに立命館ホリーズを迎えて開幕戦を戦った。試合は新型コロナウイルス感染防止のため無観客で行われた。午後2時、山梨学院のセンターパスで始まった試合は、第1Q6分、山梨学院のMF#9水野百華が中央からリバースシュートを決め先制。その後も山梨学院が主導権を握り1Qを1-0でリードした。第2Qにも早い仕掛けから開始1分、右サイドからのボールをFW#14高島鈴唯が押し込み2点目を挙げた。サイドが変わった第3Q。序盤は山梨学院ペースで進めるも、9分、立命館は密集の山梨学院サークルで#17がタッチシュートを決め1点を返した。第4Qに入ると一進一退の攻防が続く。追加点が欲しい山梨学院は6分、FW#19宮崎梨央が密集でのこぼれ球を決め突き放した。その後も激しい攻防が続くがそのまま逃げ切り開幕戦を3-1で勝利。幸先良いスタートをきった。
■日本リーグ女子の試合方法
昨季の日本リーグ女子は加盟10チームがレギュラーステージ(RS)を2つのA・Bプールに分け、そのうちの上位2チームずつがファイナルステージ(FS)を戦い優勝チームを決めた。山梨学院はAプール2位で折り返したものの、社会人チームに2敗し最終順位を4位で終えた。今季の順位決定方式は女子10チーム1回戦総当たりのRS後、上位4チームによるFSをトーナメントで実施、準決勝RS1位対RS4位、RS2位対RS3位の勝者による決勝戦を行い、最終順位とする。女子リーグの10チームは、コカ・コーラ、ソニーHC、南都銀行、グラクソ・スミスクライン、東京ヴェルディの社会人チーム、山梨学院、立命館、天理、東海学院、駿河台の大学チーム計10チームで構成されている。(今年は、聖泉大が抜けて東京ヴェルディが加わった)。日程は4月24日から11月14日まで行われ日本一を争う。
■山梨学院CROWNING GLORIESの今リーグの目標
山梨学院は現在、女子U21日本代表候補に9人が選ばれ、その内3人が日本代表候補にも選出される程、充実した布陣で今リーグを戦う。今年は「Keep in step」をテーマに掲げ、チームが意識を共有し、同じ方向を向き足並みを揃えて戦うという思いが込められる。大学チームに負けないことはもちろんのこと、山梨学院のホッケー部を支えてきたOBが多く所属する社会人チームに引けを取らない戦いを挑む。昨年度を越える結果を目標としている。
■開幕戦の試合結果・経過
2021ホッケー日本リーグ女子開幕戦 4/24 PM2:00~ 山梨学院ホッケースタジアム 天候:晴れ |
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山梨学院 ○ CROWNING 3 GLORIES |
第1Q 1-0 第2Q 1-0 第3Q 0-1 第4Q 1-0 |
1 立命館ホリーズ ● |
山学得点 山梨学院=水野百華6分、高島鈴唯16分、宮崎梨央51分 立命館=松葉加菜39分 |
山梨学院は山梨学院ホッケースタジアムに立命館ホリーズを迎えて開幕戦を迎えた。試合は新型コロナウイルス感染防止のためリモートマッチ(無観客)で行われた。ブルーの人工芝が日差しに映えて眩しいフィールドに全身をプリシアンブルーのユニフォームを身に着けた山梨学院の11人のスターティングメンバーが立った。午後2時丁度、山梨学院のセンターパスで始まった。
■第1Q=開始早々、山梨学院がパスをつないで攻め込み最初のシュート。惜しくも相手GKに止められるも上々の立ち上がり。続けざまボールを支配すると6分、山梨学院のMF#9水野百華(3年 岐阜各務野高)が中央からリバースシュートを決め先制。10分には立命館が反撃。シュートまで持ち込むが得点にはならず。その後も山梨学院が主導権を握り1Qを1-0で終了。
■第2Q=山梨学院が早い仕掛けから開始1分、右サイドからのボールをFW#14高島鈴唯(2年 富山石動高)が押し込み2点目を挙げた。立命も反撃するが山梨学院の堅固なDFが跳ね返す。第2Q終盤、FW#6小林久留海主将(4年 福井丹生高)がシュートを打ち込むも得点に至らず、そのまま2-0で折り返す。
■第3Q=10分のハーフタイムを挟み、サイドが変わった第3Q。立命のセンターパスで開始された。山梨学院は開始早々、速攻でFW#1高島瑠唯(4年 石動高)がタッチシュートを打つも相手GKに阻まれ、追加点を奪えず。その後も山梨学院ペースで進めるも、9分、立命館が山梨学院サークル内での密集からでFW#17が右クロスからタッチシュートを決め1点を返した。この得点をきっかけに立命も攻守のバランスを取り戻し一進一退の攻防を繰り広げるも、そのまま2-1と山梨学院リードで終了。
■第4Q=山梨学院は開始早々から攻め続け立命ゴールに迫るも、ここで反則を受け、相手にこの試合初めてのPC(ペナルティサークル)を与えた。しかしこのピンチを凌ぐと追加点が欲しい山梨学院は6分、FW#19宮崎梨央(2年 長崎川棚高)が密集でのこぼれ球を決め突き放した。その後も山梨学院の素早い攻撃と立命館によるカウンター攻撃でのせめぎ合いが続いたが、山梨学院がそのまま逃げ切り開幕戦に3-1で勝利。幸先の良いスタートを切った。
■試合後のシアン監督、小林主将インタビュー
ジョン・シアン監督は試合を振り返り、「昨シーズンからチームの6割のスタメンが入れ変わっているので、今年はやはり選手層は薄い感じで経験のなさが目立つゲームでした。後半になって追い上げられた1点差は非常に嫌なんです。でもそうなって崩れなかったこと。そこでゲームコントロールしながら1点取って逃げ切れたので良かった。新チームだけに一戦一戦大事にして勉強しながら試合ごとに乗り切りたいです」とじっくり構える。また、今日の収穫点を挙げた。「フィールドゴールの3点は、昨年4強には1シーズンを通して2点以上取っていないので、このメンバーで3点取れたということはとりあえず成長している部分だと思います。今日は出なかった1年生も出していくチャンスを探しながらインカレ、最終的には年末に成熟したチームになるようにしたいです」と今シーズンの展望を語った。
小林久留海主将は「前半の立ち上がりから良い攻撃ができていたのですけど後半は自分たちの武器であるロングボールで悪い流れになってしまい苦しい時間が続きましたけど、しっかり追加点を決められて自分たちの力を発揮できて勝ち切れて良かったと思います」と振り返る。課題点については、「ロングボールを狙いすぎて中盤にもマイマークができていなくて簡単に相手に中盤で取られて攻められることが多い場面が続きました。自分たちの武器であるロングボールを有効的に使うということと、今日はペナルティコーナーがゼロだったのでペナルティコーナーも自分たちの武器なのでしっかり得点して勝ち切れるチームを作りたいと思います。ファイナルステージ進出で最低でも昨年の4位以上を狙います」と最後にきっぱり。これからの試合に向けて意気込みを語った。
なお、24日1試合目に予定されていた天理ベアーズ対駿河台LADY BIRDSの対戦は天理が新型コロナウイルスの影響のため出場を辞退、延期となった。また、25日の山梨学院と天理の試合も延期(両試合とも日程未定)された。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2021.4.25