山梨学院広報課

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●県高校総体閉幕 山学高総合女子3位、男子5位
~新緑眩しい季節に県高校生アスリートが躍動~
~山学多くの1・2年生が活躍。次大会に期待~

高校スポーツの祭典「第73回山梨県高等学校総合体育大会春季大会」が12日から14日の3日間、甲府市・小瀬スポーツ公園をメイン会場に県内各会場で行われた。男子40校・33競技、女子39校・30競技で高校生アスリートが対抗得点獲得を巡って力と技の熱戦を繰り広げた。山梨学院高校は男女合わせて17チーム、男子が11競技、女子が10競技に出場。私学の名誉と実力を懸けて挑んだ。対抗得点を獲得したのは男女とも陸上競技の中長距離の活躍や2位を獲得した空手道での団体形・団体組手、女子個人形で例年通りの安定した成績を残したのを初め、特にバトミントンでは強化運動部指定から2年目で男子が初優勝、女子準優勝を獲得し注目を浴びた。男子ではサッカーが8年ぶり、ホッケーが13大会連続で優勝した。女子では水泳の9大会連続22回目、ソフトボールが3大会連続22回目、さらにテニスでは団体優勝と個人で1,2,3位を独占するなど伝統の種目で抜群の強さを見せた。冬季大会のスキーも加点され得点を伸ばした。総合順位の結果は全競技終了後に表彰式で発表され、女子の総合順位は3位までが1点差の大接戦となった。駿台甲府高校が1位。続く山梨学院高と日本航空学園高が同点となり優勝種目の多い日本航空が2位、山梨学院高は3位となり惜しくも6大会連続優勝を逃した。男子は前回大会同様の5位となった。

山梨県高校総合体育大会は、競技種目別学校対抗戦とされ、総合得点で順位が決定される。原則として関東高校体育大会、全国高校総合体育大会(インターハイ)の山梨県予選を兼ね、個人戦も実施することができる。

◆大会1日目
試合開始前、小瀬スポーツ公園武道館武道場に緊張感が漂っていた。午前に男女団体形の演技が行われ、第1、第2ラウンドを勝ち抜いた決勝戦は男女とも山梨学院高と強豪日本航空学園高校との対戦。最初に女子決勝(左から田中旭、岡村萌愛、笠井葵葉)が行われ、僅か0.2ポイント差で敗れ2位となった。男子(左から大泉勇斗、志村緒季人、河野太郎)の決勝ではさすがの王者日本航空の演技に届かず2位。試合後、田中女子主将(3年)は「自分たちの中では良い演技ができたと思います。思い切って最後までできたので後悔はないです」と笑顔で語った。志村男子主将(3年)は「練習でやってきたことはしっかりできたので今回は2位だったですけど、後のインターハイ予選につなげていけるようもっと練習していきたい」と先を見据える。しかし、男女とも決勝戦までの2ラウンドで日本航空を上回っていたことが悔やまれる。他に女子個人組手で小林凛が4位に入った。陸上競技はトラックでこの日唯一の長距離種目、男子3000m障害の決勝が行われ菊池陸斗(2年)は最後の障害で倒れタイムロスをしたが、同走の小林柊(1年)とほぼ同時にゴール。4位、5位を分けた。女子100m決勝では村松璃香(1年)が5位入賞。他に男子800m準決勝は、望月瑠希哉(2年)と渡邊莉柊(1年)が上位で決勝に進出。翌日の決勝での走りに期待がかかった。男女の4X400mR予選ではともに決勝進出した。フィールドでは男子走高跳び決勝で小柳竣平(2年)が1m80を跳び2位と健闘した。小栁選手は「関東が自分のなかでの一番の目標で記録自体は、自己ベストは85なので満足はしていないですけど結果的には関東に行けて良かったです」と話した。女子三段跳で永坂莉羅(2年)が4位に着けた。永坂選手は「本当は11mを跳びたかったのですがその記録におよばずに残念ですけど、今の自分の力は出し切りました」とベスト記録は更新した。他の競技で水泳は好レースを展開。多くの種目で上位に位置づけた。女子100mバタフライ成島夕愛(1年)1位、女子100m背泳ぎ穂坂美空(1年)1位、女子200m自由形泉屋ひめり(2年)、同100m矢ケ崎楓来(1年)2位、女子4X100mフリーリレー3位、男子100mバタフライ田中礼士(2年)3位など枚挙にいとまない。またこの日、テニス女子団体は大会8連続優勝を飾った。

◆大会2日目
空手道は男女組手が行われ、この種目も日本航空の後塵を拝し2位。女子個人形では岡村萌愛(2年)が2位と気を吐いた。女子ソフトボール決勝は甲府昭和高校に圧勝し、22回目の優勝を飾った。壮行会で選手宣誓を行った細谷杏主将は「この大会につながるように準備してきて結果を残せて良かったです。特に打撃を中心に練習してきたので決勝の舞台で打てたことは次につながる良い流れができたと思います。インターハイ予選を勝ち抜いて全国の舞台で自分たちのプレーができるように頑張りたい」と前を向いた。水泳では1日目の勢いは止まらず多くの選手が上位を占め、山梨学院の存在感を示した。陸上競技でも中長距離で奮闘した。初めに女子800mで石井れいな(2年)がラストに粘りを見せ競り勝ち優勝した。石井選手は「決勝では確実に1位を取るという目標があったので、他の選手も速いのでラストの短い距離となると実力的に弱いと思ったので最後まで諦めずに頑張りました」と話した。続く男子800mでも素晴らしい記録が誕生した。1年生の渡邊莉玖がスタートから積極的なレースを展開。他を寄せ付けずに大会新記録で優勝した。渡邊選手は「新記録は率直にうれしいです。自信はありましたけどスタート前に強い選手が揃っていると聞いていたのでとても緊張していました」と初々しく話した。同走の望月瑠希哉(2年)は4位に入った。続いて行われた女子3000mでは1位青沼麗后(2年),2位萩原美優(2年),3位ルプラス恵美里(2年)(左から青沼、萩原、ルプラス)が上位独占。得点獲得に貢献した。男子5000m決勝では、残り200mから篠原一希(2年)と好敵手韮崎の選手との壮絶なデットヒートが繰り広げられ僅か胸の差で敗れ2位となった。山梨学院から唯一出場した新体操の齊藤心(2年)は2位と健闘し一人で得点を加えた。バトミントン競技は1日目、2日目と勝ち上がり男女揃って準決勝に進出するも、準決勝競技中に大会関係者の中に新型コロナウイルスの濃厚接触者がいることが判明、競技を中断した。その後の検査で陰性と確認されたため翌日に再開されることになった。

◆大会3日目最終日
最終日に持ち越された男女バトミントン準決勝は、男女とも順当に勝ち上がり決勝に進出した。山梨学院高バトミントン部は2020年に強化運動部指定を受け、本格的に活動を開始、コーチを招聘し強化を図って来た。決勝の対戦相手はこれまでも優勝経験のある強豪校。男子は甲府商業高、女子は甲斐清和高校。男女とも決勝にふさわしい緊迫した試合を展開。男子チームは3-0で勝利。初優勝を飾った。女子チームは近年王者として君臨している甲斐清和に2-3と敗れるも互角の熱戦を繰り広げた。安間亮広男子主将(2年)は「決勝も3-0で自分たちの力が出し切れ優勝できたことは良かったです。これから関東、インターハイなどいろいろな試合が始まっていくのでそれに向けて練習を頑張っていきたいです」と胸を張った。女子の松下栞菜主将(2年)は「心を一つにしてインターハイに出るぞという気持ちで臨んだのであと一歩のところで全国に行けなかったのがすごく悔しいです。相手の方が声が出ていたので気持ちで押されてなければ」と気持ちの問題と悔やんだ。男子はインターハイの出場を決めた。同じ時間帯にサッカーの決勝戦が行われ、山梨学院は韮崎高と対戦。前半をスコアレスで折り返した後半、FW茂木秀人イファインが2本のシュートを決め、8年ぶりの優勝を手に入れた。谷口航大主将(3年)は「自分たちは4冠を獲るために戦ってきているのでまずは優勝でき良かったです。全員で攻守のバランスを意識しながら切り替えや球際、ハードワークを中心にやってきたことが相手を上回り2-0の結果になった」とゲームを振り返った。また、この日はテニスシングルが行われ山田理莉子(2年)、2位に米山夏果(2年)、3位穴水姫奈乃(1年)と山梨学院勢が独占。山田と米山は6月の関東大会、8月のインターハイ出場権を獲得した。

◆総合成績発表・表彰式
すべての競技が終了し、小瀬武道館で成績発表と表彰式が行われた。高体連の小俣宏記会長より各校の生徒代表に優勝旗などが手渡された。3日間にわたった熱戦が繰り広げられた大会も高校生アスリートの息づかいの余韻を残し閉幕した。表彰式に出席した山梨学院高松土千奈生徒会長は「このコロナ禍の中で関係者の皆さまが大変の中で開催してくださったことに感謝しています。個人的には女子に連覇を果たしてほしかった気持ちですけど、3位と5位という成績も選手たちが頑張った成果ですので良かったです」と選手を労った。

◆今大会の学校対抗得点
《男子総合得点》
1位:甲府工業43点、2位:駿台甲府42点、3位:日本航空36点、4位:日川30点、
5位:山梨学院25点、6位:甲府商19点
《女子総合得点》
1位:甲府商32点、2位:日本航空31点、3位:山梨学院31点、4位:甲斐清和15点、5位:甲府城西13点、6位:日川11点  ※2位と3位は優勝種目数による

今大会、山梨学院の出場選手の多くが2年生と1年生で占められ、他校の3年生に引けを取らない活躍を見せ、次大会への期待が高まる。山梨学院アスリートたちは、校庭の満開のマロニエの樹が迎える母校に戻りしばし羽根を休める。お疲れ様でした。

文(K.F) カメラ(平川大雪、藤原稔) 2021.5.15