山梨学院広報課

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●関東高等学校ホッケー大会準決勝で敗れ3位
~2・1年生が大半の若いチームで大健闘~
~13大会連続インターハイ出場で経験を積む~

高校ホッケー関東一を決める令和3年度「第50回関東高等学校ホッケー大会」が6月5日・6日の両日、茨城県東海村・阿漕ヶ浦公園ホッケー場及び県立東海高校多目的グラウンドで行われた。1都7県男子8校、女子7校によるこの大会は全国高校総体(インターハイ)関東地区予選会を兼ねており、一昨年(昨年は中止)男子準優勝の山梨学院高校は5日に行われた1回戦で慶應義塾高等学校(神奈川県)と対戦、0―0で決着がつかず、SO(シュートアウト)戦により3-1で初戦を突破。この試合に勝ったことで、今夏、富山県を会場にするインターハイへの出場が決まり13大会連続出場となった。6日は準決勝、決勝戦が行われ、山梨学院は午前中の準決勝で飯能南高校(埼玉)と対戦した。試合は第1Q開始早々、相手の隙を突きFW赤松真拓(1年)のタッチシュートが決まり先制するも、5分後に同点に追いつかれ、さらに11分にも失点。1-2で前半を折り返した。飯能南ペースで始まった第3Q、山梨学院は粘り強く守備を固めるも、相手の執拗な攻撃にPC(ペナルティーコーナー)を決められ1-3とリードされた。諦めない山梨学院は、第4Q序盤から細かいパスで左右を崩す山学スタイルで敵陣に迫りFW吉松力(1年)のリバースシュートで1点差に迫ったが、その後は相手の堅いディフェンスに阻まれ、2-3で敗れ3位となり決勝戦進出を逃した。山梨学院は、今大会の敗戦を糧に雪辱を期すべくインターハイに臨む。
※SO=サッカーのペナルティー・ストローク戦に相当する。各チーム5人のシューターとゴールキーパーが対峙して争われる。

◆山梨学院高校ホッケー部の軌跡
現在のホッケー日本代表や国内最高峰のリーグ戦、大学ホッケーチームで活躍する選手の多くを輩出する山梨学院高ホッケー部は、ハイスクールスポーツ強化運動部として2007年度に産声を上げた。創部2年目に県総体で初優勝すると2009年の関東大会で初優勝。さらに2012年、2013年と2連覇。2016年に4度目、2018年に5度目の優勝を果たした。また、それに伴い全国総体(インターハイ)では今大会を含め13回連続出場。そのうち2度、3位の好成績を残している。全国選抜では4度の準優勝、関東選抜では2度の優勝に輝いた。さらに2016年第11回全国高等学校ホッケーチャンピオンズカップに優勝し最後となった大会の歴史に名を残すなど。枚挙にいとまがないほどに全国高校ホッケー強豪校の一角に位置している。

◆6月5日1日目、伝統校慶應義塾高校と対戦

初戦は午後1時半、昨日の雨も上がり爽やかな初夏の青空の下、人工芝の緑が眩しい会場において対戦相手の慶應義塾高校のセンターパスで始まった。慶應義塾高は2016年、山梨学院が優勝した決勝戦で争い、2014年・2015年と2連覇した強豪今市高校(栃木)を破り勝ち上がってきた伝統校。山梨学院は、立ち上がり慎重な試合運びで対応した。それには訳があった。会場は、慣れないロングパイルの人工芝で毛足が長く、クッション性に優れる分、ホッケーの小さいボールは打ちづらく、ボールのスピードが抑えられるという特徴を持っている。山梨学院が攻撃スタイルに挙げる細かいパスから左右に速く展開して相手を崩すプレーには不利に働くと考えられた。2Q,徐々にボールの支配率が高くなり山梨学院ペースで進むがミスも目立ち決定力に欠け、得点が奪えない。3Qに入っても山梨学院は前線のプレッシャーで相手サークルに押し込むが相手DFの堅い守備に均衡が破れない。4Qに入ってもチャンスはつくるも膠着状態が続くなか、相手の反撃に押し込まれる場面も見られたが、両校互いに決め手のないまま終了のフォーンがなった。決着はSOに持ち込まれ、山梨学院が3-1で勝利。苦しんで初戦を突破した。この勝利でこの夏、富山県で開催する全国高校選手権(インターハイ)の出場権を13回大会連続で獲得した。

■《山梨学院高校5日の結果》

令和3年度第50回関東高等学校ホッケー大会 1回戦
《山梨学院高VS慶應義塾高》6/5 阿漕ヶ浦公園ホッケー場
○ 山梨学院 0 1Q 0-0
2Q 0-0
3Q 0-0
4Q 0-0
0 慶應義塾高校 ●
○ SO 3-1
山梨学院得点=(SO)秋山瑠輝、吉松 力、飯野明駿

試合後、登録メンバー15人のうち8人が1年生のチームを率いる飯野明駿主将は「立ち上がりがいつも悪く、今日も苦労して上手くいかなかったんですけど、後半の攻め方を変えて思うようにボールを取れるようになり自分たちのペースはつくれたんですけど、点が取れなかったです。でも勝てて良かったです」と安堵の表情を浮かべた。飯田裕一郎監督は「あのようなグラウンド(ロングパイル)だったの試合は支配できるだろうけど、点は取りづらいだろうと予想していました」と振り返る。「明日はライバルの飯能南高校でそして難しいグラウンドなのでまた拮抗した勝負になると思います。今日のサークルの中の課題(得点不足)をビデオで確認しながら得点のイメージを持って臨みたい」と準決勝戦を睨む。

◆6月6日2日目準決勝、ライバル校県立飯能南高校と対戦

6日、山梨学院高2試合目の準決勝は、県立飯能南高(埼玉)との対戦。埼玉県飯能市は特にホッケーの盛んな町として知られている。飯能南高校は全国大会の常連校として山梨学院高校とも何度も対戦をしてきた。山梨学院高は午前9時前に会場入りし、早速、ウオーミングアップなどで10時半の試合開始に備えた。時折小雨がぱらつく空模様の中、山梨学院のセンターパスで始まった。パスを出す中、試合開始わずか30秒、左サイドからサークルへ4番DF輿石琉希亜(3年)が打ち込んだパスを15番FW赤池真拓(1年)がタッチで合わせ先制点を奪った。一方の飯能南高も開始5分にロングパスから受けた11番FWがドリブルで自ら繋いで同点とし振り出しに戻した。その後一進一退の展開に11分、飯能南が中央からスクープパス一発でサークルに通して再び11番FWがタッチシュートを決め1-2と逆転した。終了間際には山梨学院もチャンスをつくるが得点には至らなかった。2Qに入ると相手の攻撃が激しさを増し試合の主導権を握られるも、山梨学院ディフェンス陣が頑張り無失点に抑えた。ハーフタイムを挟んで3Qでも飯能南が素早いパス回しでゴールを脅かした。前半4分PC(ペナルティーコーナー)を立て続けに奪われるピンチに、1番GK橋本彬(3年)が好セーブで凌いだ。しかし、中盤に再びPCを与えるときっちり決められ3点目を献上した。山梨学院もPCを得るが実らず1-3とリードされて最終4Qに入った。早く追いつきたい山梨学院は開始早々から積極的に相手ゴールに迫り1分20秒、12番MF井上絢介(1年)がドリブルでサークルに切り込んだボールを相手の阻止したルーズボールを10番FW吉松力(1年)が左側から振り抜いたリバースシュートを決め1点差に迫った。ようやくリズムに乗った山梨学院が攻め込むも相手の堅い守備と激しい攻防を展開するも1点が遠くそのまま終了。11年ぶりの3位という結果になり大会を終えた。

■《山梨学院高校6日の結果》

令和3年度第50回関東高等学校ホッケー大会 準決勝戦
《山梨学院高VS飯能南高》6/6 阿漕ヶ浦公園ホッケー場
● 山梨学院 0 1Q 1-2
2Q 0-0
3Q 0-1
4Q 1-0
3 飯能南高
山梨学院得点=赤池真拓、吉松 力

試合後、飯田裕一郎監督は「経験の無さが失点に響いたかなと。単純に出して止めての技術の基本の差がこういうところでは出るので特に崩されたというよりも一つのミスでの失点でした。これから経験を積みながら失点しないチームにしていきたい」。インターハイに向けては「3年生が少なくて若いチームですのでその分伸びしろはあるかなと思っていますのでプラスに捉えて猛練習していきたいと思います」と2か月先の大会に思いを馳せた。
飯野明駿主将は「前半は流れを掴みかけていたんですけど相手に押され気味で、最後のクオーターに流れを変えて1点入れられたんですけど全体的にディフェンスがあまり安定していなくて2点リードがすごく痛く追いつけなかった。それとフォワードの決定力不足です」と敗因を語った。3位という結果には「正直勝てない相手ではなかったのですごく悔しかった。全員が感じたことで人間的にもホッケーのスキルの面でも成長しよういう気持ちは高まったと思うので今回の大会はとても大切で有意義な大会になったと思います」と前を向いた。

◆大会結果上位校は、優勝=今市高校(栃木)、2位=飯能南高校(埼玉)、3位=山梨学院高校(山梨)・利根商業高校(群馬)となった。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2021.6.7