山梨学院広報課

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●「宇宙とわたし」絵はがきコンテスト授賞式 
~宇宙に込めた545点の夢から19点が入賞~ 
~写真展「ガガーリン物語」の関連事業として実施~ 

山梨学院大学国際交流センターは6月26日、「宇宙とわたし」絵はがきコンテスト授賞式を同大66号館で行った。このコンテストは旧ソビエト連邦のユーリ・ガガーリン飛行士が世界初の有人宇宙飛行を成功させ今年で60周年を迎えるにあたり、在日ロシア連邦大使館の協力のもとに開催されている写真展「ユーリ・ガガーリン物語」の関連事業として実施された。絵はがきコンテストは、甲府市ふるさと納税事業の国際交流促進事業としても行われ、子どもたちに宇宙に夢を馳せてもらいたいと、自由な発想で描いた絵はがきを募集した。甲府市内の幼児、小学生から広く絵はがきを募集し、545点の応募の中から入賞作品19点を選んだ。授賞式ではロシア連邦文化科学協力庁ダリア・スハレワ駐日副代表が入賞した18人(1人欠席)一人ひとりに賞状と副賞を授与した。作品は6月21日からの山梨学院の関係者を対象とした写真展の会場でも展示され、授賞式当日には一般にも公開された。先行展示を含め、園児や児童、学生、教職員、市民ら約700人が写真展に来場し、子どもたちの力作と“ガガーリン”の貴重な写真や資料などを鑑賞し、最終日(一般公開日)にも途切れなく足を運んでいた。 
 
■写真展関連事業として絵はがきコンテスト実施の経緯と内容 
1961年4月、人類初の宇宙有人飛行を成功させたガガーリンは、約1時間50分の大気圏外の飛行を終え無事帰還し、『地球は青かった』の言葉とともに一躍時の人として世界中に知れ渡った。山梨学院大学国際交流センターでは、ガガーリンの足跡を知る写真展「ガガーリン物語」を在日ロシア連邦大使館協力のもと6月21日より6月26日まで開催した。山梨学院の関係者向けの公開では、山梨学院小学校の全児童や山梨学院幼稚園の年長の園児が感染対策を徹底し、日にちや時間を分けて見学。また、短大や大学の学生、教職員らも見学し、最終日の一般公開と合わせ、約700人がガガーリンの宇宙有人飛行への足跡やその後の人生を辿った。山学大は、現在さまざまな国の留学生を受け入れ、同大国際交流センターではそれぞれの大使館との関係を深める活動を積極的に行い、今回の写真展『ガガーリン物語』も「話が同大使館からあり実現した」と村上昂音同センター副主幹はきっかけを話す。昨年の11月に行われた駐日ロシア連邦大使講演会の開催や今回の写真展と同時開催される予定だった同大使館参事官の講演(参事官多忙のため秋に延期)もロシア連邦大使館との友好的な国際交流活動によるものとしている。 
 
今回の絵はがきコンテストは、同大国際交流センターが写真展の関連事業として、『子どもたちに宇宙への夢を育んでもらいたい』との思いから「宇宙とわたし」をテーマに絵はがきを募集し実施した。甲府市ふるさと納税事業の国際交流促進事業としても実施され、4月下旬から甲府市内の幼稚園・保育園や小学校、絵画教室に呼びかけ、幼児・小学校低学年・小学校高学年の3部門に分け、約1ヶ月間作品を募集し545点の作品が集まった。入賞作品は各部門一等賞1点、二等賞2点、三等賞3点とし、学校名や氏名などを伏せた状態で専門家を含めた5人の審査員が厳正な審査のもと計19点(高学年の部は三等賞が4人)を決定した。村上昂音副主幹は「たくさんの作品が集まりうれしく、受賞作品は素晴らしいです。本当に自由な発想力は子どもとはいえ脱帽です。こんな暗いご時世の中ですけど子どもたちの絵を見てすごく元気をいただきました」と笑顔で話した。 
 
■18人の受賞者に励ましの言葉が贈られた 
授賞式は、山梨学院66号館で行われ、受賞者19人(1人欠席)が保護者に付き添われて出席した。式は村上昂音副主幹の進行で行われ、初めに山梨学院大国際担当学長代理・秋田辰巳教授が子どもたちを前に宇宙の壮大さや不思議を説明、「今、聞いていてさっぱり分からないという人もいると思います。それでいいのです。宇宙はまだ分からないことだらけだけど今日来てくれたみんなが今日の機会から宇宙のことを勉強しておじさんたちに『宇宙はこうだよ』ということを教えてくれるようになったらうれしいです」と挨拶。続いて各部門入賞者への賞状・副賞の授与が行われた。入賞者は部門ごとに前に歩み出てロシア連邦文化科学協力庁ダリア・スハレワ駐日副代表が入賞した18人一人ひとりに賞状と副賞を授与、また、熊谷直樹同センター次長から山梨学院のマスコット・アルティ&ベッキーのぬいぐるみが全員にプレゼントされた。ダリア・スハレワ駐日副代表はお祝いの言葉で「みなさんは面白い時代に住んでいます。私たち人間は次々と宇宙の新しい発見をしています。そろそろ人間は火星に行くでしょう。その時は国同士の協力が必要になるかと思います。日本とロシアの国際協力もその時は必要になるのでみなさんの力も合わせていきたいです。今の時代は、まだ人間が知らない科学の境目になっていると思います。私たち大人が分からない宇宙のことはみなさんが大人になったら絶対に分かると思います。みなさんはまだ子どもだからこそみなさんの可能性は広いと思います。ですので夢を信じて頑張れば絶対に宇宙に行って宇宙人と話しができて宇宙のホテルに泊まれるかなと思います。ぜひ頑張って素敵な大人になってください」と流暢な日本語で子どもたちにエールを送った。授賞式後全員で記念写真に納まり受賞を喜んだ。 
 
■授賞式後のインタビュー 
受賞した『小学校高学年の部一等賞』の大代花凛さん(山梨学院小5年)は「本当にうれしいです。まさか自分が取れるとは思わなかった」と素直に喜んだ。「私の絵はがきのキャラクターは4年生の時に考えた漫画のキャラなのですが、その漫画家が宇宙に旅立ってスケッチブックにお絵描きをしようというイメージで描きました。私は将来、いろいろな星を見つけていろいろな宇宙人と友だちになりたいです」と自分を重ね合わせ夢を話した。大きくなったら植物の種の研究者になりたという「小学校低学年の部」一等賞の高三野世織さん(山梨学院小1年)は「宇宙でもいろんな植物を育ててみたい。新しい種をいっぱい植えたい」と夢を膨らました。「幼児の部」三等賞の神宮寺泰知さん(みたま幼稚園年長)は「うれしい。楽しく描けた。宇宙に行って、いろんな星の国を見たい」と初々しく話してくれた。審査員を務めた秋田辰巳国際担当学長代理は「同じものがないというのが面白いところでした。大人ですとだいたいパターンが決まってきますけど、みんなそれぞれ違うというところが素晴らしいですね。写真展は大使館の方から声を掛けてもらってやることになったのですが、写真展は過去。過去をお見せしてそれでお終いかというと、やはりそれを将来に結び付けたいと考えました。将来を背負っているのは子どもたちです。子どもたちを巻き込んでこれを機会に過去を見て将来に目を向けてもらいたい。夢を広げてもらいたい。そういう企画がうまくいったかなと思います」とイベントの意義を語った。入賞者らは授賞式後、写真展会場に戻り自分の絵はがき作品を背景に家族で記念写真を撮り、他の作品を見て回り幸せなひと時を過ごしていた。 
 
10年後、20年先、宇宙科学の進歩は格段の進歩を遂げるだろう。今日の君たちは大人になり、子どもだった頃の夢の世界は確実に近く、少しは現実のものとなるかもしれない。果てしなく大きな宇宙に無限の可能性を自分に重ね、絵はがきに込めた夢が前に進む力になることを願う。 
文(K.F) カメラ(藤原稔、Y.Y) 2021.6.27