●インカレ競泳2021(日本学生選手権)
~田中大貴が躍動 100バタ優勝、200バタ準優勝~
~学校対抗得点で男子が創部以来最高の9位に入る~
第97回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)競泳競技が10月7日から10日まで東京辰巳国際水泳場で行われた。今年のインカレには山梨学院大からは29選手が出場。このうち、2日目の男子200mバタフライでは、田中大貴が東京五輪銀メダリスト・本多灯選手と激闘を繰り広げ、優勝した本多選手に0秒10差の準優勝に入り、2年ぶりの表彰台に上った。さらに、3日目の男子100mバタフライでは、予選1位で決勝に進出。田中は前半から積極的に飛ばし、トップで50mを折り返すとその後もトップを譲らず、日本記録に0秒13に迫る好記録で初優勝を果たし、最後のインカレ個人種目で有終の美を飾った。このほか、男子4×200mフリーリレーでは6位に入り、学校対抗得点獲得に貢献し、男子は創部以来最高順位の9位に入った。
大学生スイマー日本一を決める日本学生選手権水泳競技大会〔競泳競技〕には、今年度は81校1054選手がエントリー。各種目での表彰に加え、決勝や予選の順位に応じて得点が与えられ、学校対抗戦としても争われる。山梨学院大からは男子20人、女子9人がエントリーし、自己ベスト更新、上位進出を目指した。大会2日目の男子200mバタフライでは田中大貴(4年 安中総合学園高)が準優勝、男子400m自由形で髙地駿介(2年 埼玉栄高)が自己ベストを更新し、14位に入り学校対抗得点の獲得に貢献した。大会3日目には田中が男子100mバタフライで初優勝、髙地が男子200m自由形で14位に入り、男子の学校対抗得点を積み上げた。大会4日目の最終日には男子4×200mフリーリレーで決勝に進出し6位入賞、伊藤裕馬(3年 津田学園高)が男子100m自由形で9位に入り、さらに得点を積み上げ、男子は創部以来最高順位の9位に入り、2021インカレは閉幕した。
■男子200mバタフライ(大会2日目)
一昨年のこの大会で準優勝した田中大貴が東京2020オリンピック銀メダリストの本多灯(日大2年)に次ぐ予選2位で決勝に進出した。決勝は5レーン・田中、4レーン・本多。田中は前半から快調に飛ばし、50mでは本多を0秒10上回る1位通過。100mも田中は1位を守り前半を折り返す。後半に入ると本多がペースを上げ、125m付近で首位を譲り、田中が追いかける展開に。残り50m、田中は本多を猛追したが、僅か0秒10差で敗れ、準優勝となった。田中は優勝こそ逃したものの、1分54秒55で自己ベストを更新し、東京五輪5位相当をマークし、日本水泳連盟の今季のインターナショナル標準記録Bを突破した。
■男子100mバタフライ(大会3日目)
前日の200mバタフライで準優勝を記録した田中大貴が100mでは予選1位で決勝に進出した。センターコース(4コース)の田中は、前半から積極的に飛ばし、50mを大会記録を0秒30上回り、日本記録に0秒32に迫る好記録で折り返す。後半も一時は日本記録を上回る他を寄せ付けない圧巻の泳ぎを披露し、大会記録に0秒02、日本記録に0秒13に迫る51秒13で初優勝を果たした。田中は自身最後のインカレ個人種目で自己ベストを更新するとともにインターナショナル標準記録Aを突破し、有終の美を飾った。
田中選手は優勝後の代表インタビューで「関カレでリレーが調子よく、51秒2が出ていたので51秒前半を狙っていたので思ったよりタイムが出たので良かったと思います。最後の15mで全然体が動かなくて、もっと詰められる泳ぎができたと思うので、今後はこれよりも良いタイムを狙って頑張っていきたいと思います。自分の自己ベストを更新した上で、世界水泳もみえてくると思うので、今のこのタイムで満足せず、どんどんもっとタイムを上げていきたいです」と述べ、更なる高みを見据えた。
■男子4×200mフリーリレー(大会4日目)
予選を田中大貴-伊藤裕馬-髙地駿介-伊藤奨麻(4年 札幌大谷高)でつなぎ、7分23秒02の5位で決勝に進出した。決勝は順番を入れ替え、田中大貴-髙地駿介-伊藤奨麻-伊藤裕馬のオーダーで臨んだ。第1泳者の田中は、50mを3位に入ると100mも3位で前半を折り返す。150mも3位を堅持したが、他大学の猛追もあり、5位で第2泳者・髙地駿介へ。髙地は最後にタッチ差で6位に後退したものの、第3泳者・伊藤奨麻、第4泳者・伊藤裕馬はそのまま順位を落とさず、6位入賞し、学校対抗得点獲得に貢献した。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2021.10.11