山梨学院広報課

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●2021年度全日本学生柔道優勝大会
~山学女子、準決勝で取りこぼし決勝に進めず~
~伏兵福岡大に逆転許し3位に止まる~

2021年度全日本学生柔道優勝大会(男子70回、女子30回)が11月13日・14日の2日間、千葉ポートアリーナで開幕。昨年はコロナ禍の影響で中止になり2年ぶりの開催とななった。1日目は女子の1回戦から決勝戦までと男子の1回戦の試合が行われた。山梨学院女子は2019年、東海大に決勝に敗れ6連覇を阻まれるまで不動の女王に君臨。コロナ禍の中止を挟み今回、2年ぶりの優勝を目指した。初戦は、日大(東京)との対戦。先鋒が関節技で一本勝ち、次鋒は敗れるもその後の中堅が一本勝ち、副将、大将が引き分け2ー1で初戦に白星を挙げると、2回戦・3回戦準々決勝の武庫川女子大(関西)、桐蔭横浜大(関東)を3―0で完封。ここまで1敗で勝ち上がった。準決勝は、伏兵福岡大との対戦となった。先鋒の渕田萌生(3年)が引き分け、次鋒の西尾果連(3年)が一本勝ち、中堅の多田純菜(3年)も技ありを決め、順当に決勝進出かと思われたが後半、逆転の一本を決められ敗退。副将の佐々木南(2年)も途中負傷の劣勢から一本を取られ1-2とされ、大将の高橋瑠璃(3年)に期待を懸けるも、引き分け挽回できずに敗れた。山梨学院は2011年度18回大会以来の3位となった。7人制の男子は1、2戦勝利するも3戦目敗れベスト16で涙飲む。

試合方法は、女子は5人制と3人制の2部制で行われ、山梨学院は5人制で出場した。5人の点取り式によるトーナメント戦で、各試合の配列は、先鋒・次鋒は57㎏以下、中堅・副将は70㎏以下、大将は無差別と決められている。女子5人制の部は全国9地区の代表の36大学がAブロック(18校)Bブロック(18校)に分かれ各ブロック1位による決勝戦が争われた。

Bブロックの山梨学院大は歴代最多9回の優勝を誇り、2014年から2018年まで5連覇。2019年前回大会決勝戦(2020年はコロナ禍で中止)で東海大(東京)に敗れ6連覇を阻まれ優勝更新記録を逃がした。雪辱を果たすべく初戦の日本大学(東京)との対戦は2勝1敗2分けで勝利。幸先よいスタートを切った。

■1回戦《山梨学院大VS日大(東京) 2勝1敗2分け》 11/13 千葉ポートアリーナ

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 渕田萌生
(3)
渡邉彩香
(1)
多田純菜
(3)
佐々木南
(2)
高橋瑠璃
(3)
山梨学院勝敗 〇一本関節技 ●技あり 〇合わせ一本 引き分け 引き分け


※()内は学年


■2回戦 《山梨学院大VS武庫川女子大(関西) 3勝0敗2分け》

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 西尾果連
(3)
渡邉 佐々木 多田 吉田菜美
(4)
  引き分け ○一本内股 引き分け ○一本大外刈 〇一本背負い



■3回戦準々決勝 《山梨学院大VS桐蔭横浜大(関東) 3勝0敗2分け》

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 西尾 渕田 佐々木 多田 吉田
  引き分け 引き分け 〇不戦勝 ○一本払い腰 〇一本横四方


2戦目、3戦目も勝利しここまで1敗で順当に勝ち上がった。
準決勝の相手は、九州地区代表の福岡大学。過去に3位が2回と上位入賞は少ないが、近年、五輪メダリストの日下部基栄監督の下、力をつけてきた侮れない相手。

白の柔道着の山梨学院大女子の先鋒・渕田萌生が(3年)が互いに技を懸けあう接戦で引き分け、次鋒の西尾果連(3年)が左で襟をつかみ徐々に優勢に進め、まずは足払いで技あり、その後も相手の消極的な指導で反則一本勝ちを収めた。中堅の多田純菜(3年)も前半に内股で技ありを決めリードするが相手も次第に圧力を掛け、追い詰められた多田が仕掛けた技に反応した小内刈で逆転。多田は一本を決められ痛い負けを喫した。副将の佐々木南(2年)も福岡の山梨・富士学苑高出身の1年生選手に前半強気の攻めも空回り。その後足を痛めた直後、小外刈で一本負け逆転の1-2とされた。山梨学院は次の大将の高橋瑠璃(3年)が勝利し代表戦に持ち込むしか決勝戦進出への道がなくなった。女子重量級のホープとして全日本柔道連盟の強化指定選手の高橋に期待を懸けるも、互いに激しく母校の進退を懸けて戦う両校選手の戦いも決めてなく引き分け。そのまま1-2で終了。決勝を決めた福岡大は初の進出。山梨学院は2011年度18回大会以来の3位となった。

■4戦目準決勝《山梨学院大VS福岡大1勝2敗2分け》11/13 千葉ポートアリーナ

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将
山梨学院大 渕田萌生 西尾果連 多田純菜 佐々木南 高橋瑠璃
山梨学院勝敗 引き分け
一本勝ち

一本負け

一本負け
引き分け
福岡大 米崎美波 藤田真由 青野南美 小齊穂奈美 中原 爽



試合後、西田孝宏総監督は「決勝まで行きたかった」と厳しい表情で一言。「うちはどちらかというと真ん中が取らなければいけなかったんですけど、真ん中が取られてしまったので仕方ないですね。西尾がよく取ってきてくれたので勝ちパターンのいい流れと思ったんですが」と肩を落とした。気持ちでチームを引っ張った吉田菜美主将は「試合前から怪我人が多くて自分がもっとチームを引っ張っていたら」と自身も2週間前に膝を怪我し、「4年生で最後なので何が何でも出るという気持ちできた」と気丈に答えた。「前、取っていてそれを守り切れなく、投げられて1-2で負けているのでそれは自分たちの実力がなかったということです」と涙を堪えた。「もう一回、12月に尼崎(体重別団体)があるのでそこに向けて改善していきたい」と前を向いた。

今大会、女子5人制の部は優勝:東海大(2連覇6回目)、準優勝:福岡大(初)、3位:山梨学院大と龍谷大(関西)となった。14日は男子の試合は2回戦から決勝まで行われ、山梨学院大男子の結果は1回戦(13日)大阪教育大、2回戦(14日)法政大に勝利。3回戦に日大との対戦で敗れベスト16に止まった。山梨学院大柔道部男子は1996年強化育成クラブとして創部。1952年に創設された全日本学生柔道優勝大会で優秀校制度が1982年(平成元年)に始まり、山梨学院はこれまで最高位3位が2回、優秀校(ベスト8)に7回選出されている。今年も優秀校以上の結果を目標に臨むもはね返された。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2021.11.15