●全日本大学女子サッカー選手権 1回戦
~2年連続出場の山梨学院大は新潟大に22対0と圧勝~
~最後まで試合の主導権を握り3選手がハットトリック~
第30回全日本大学女子サッカー選手権が兵庫県三木市・三木総合防災公園内各会場で12月24日に開幕。2年連続出場の山梨学院大(関東第5代表)は1回戦で(北信越第2代表)と対戦した。試合開始30秒、敵陣中央でボールを受けたFW浜田芽来がドリブル突破でシュートを放ち、鮮やかに山学が先制。早い時間に先制したことで、プレーに余裕が生まれ、終始山学ペースで試合が進む。8分には左CKをMF島村美風が押し込み2点目。その1分後にはMF長江花音のスルーパスにMF甲斐碧海が合わせ3点目を追加。さらに12分にはゴール前のこぼれ球をMF吉間かれんが押し込み4点目。その2分後にはFW嶋田華の強烈なミドルで5点目。16分、18分、21分にもFW浜田が得点し、飲水タイムまでにハットトリック達成。その後も攻撃の手を緩めず、最後まで付け入る隙を与えず、新潟大に22対0と圧勝。FW浜田に加え、DF鈴木海音、FW齊藤桃花がハットトリックの活躍をみせ、山学はインカレ初勝利をあげ、26日の2回戦進出を決めた。
全日本大学女子サッカー選手権(インカレ)は、全国のブロック予選(リーグ戦)を勝ち抜いた24校が出場。山学大は、昨年創部初のインカレ出場を果たしたものの、普段戦うリーグ戦とは異なるインカレ独特の緊張感からプレーに硬さがあり、初戦・2回戦で大会準優勝を飾った静岡産業大に敗れ、ほろ苦いインカレデビューとなった。今季も関東大学女子サッカーリーグ戦1部で5位に入り、関東第5代表として2年連続の出場を決めた。来季からWEリーグのAC長野パルセイロレディース入りを決めているCB岩下胡桃(4年 藤枝順心高)をはじめ、昨年インカレを経験している選手もおり、新たな歴史を築くべく、山学イレブンはリラックスした表情で初戦を迎えた。
第30回全日本大学女子サッカー選手権大会 1回戦 ≪山梨学院大学VS新潟大学≫ 2021.12.24 会場:みきぼうパークひょうご第2球技場 | ||
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〇 山梨学院大学 22 | 前半 12-0 後半 10-0 |
0 新潟大学 ● |
山学得点者:浜田芽来(4)、島村美風(2)、甲斐碧海、吉間かれん(2)、嶋田華 鈴木海音(3)、瀧口愛梨(2)、齊藤桃花(5)、内田朱夏、山口恵実 |
試合は開始わずか30秒で山学が先制。敵陣中央でボールを受けたFW浜田芽来(3年 十文字高)がドリブル突破で相手DFをかわしシュート、ボールはゴールに吸い込まれた。早い時間に先制したことで、プレーにも余裕が生まれ、前掛かりにならず、丁寧にビルドアップし、攻撃を組み立てる。オフザボールの状態でも視野を広く、厳しいプレスでボールを奪い、攻守の切り替え素早くポゼッションサッカーを展開。8分には左CKをMF島村美風(1年 聖和学園高)が混戦の中、押し込み2点目。その1分後にはMF長江花音(4年 日本航空高)のスルーパスにMF甲斐碧海(2年 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18)が合わせ3点目を追加。さらに12分にはゴール前のこぼれ球をMF吉間かれん(4年 日ノ本学園高)が押し込み4点目。その2分後にはFW嶋田華(1年 日ノ本学園高)の強烈なミドルで5点目。16分、18分、21分にもFW浜田が得点し、飲水タイムまでにハットトリック達成。その後もCKでのセットプレーや正確なクロス、ミドルシュートなど出場した全選手が1年分の想いをボールに込めてプレーし、トータル22得点。守っては、主将でCBの岩下を中心に相手のカウンターに対応し、最後まで付け入る隙を与えずクリーンシートで圧勝。山学は22対0で創部初のインカレ初勝利をあげ、2回戦進出を決めた。
試合後、田代久美子監督は「今後の組み合わせも考え、(リーグ戦とは異なり)4年生を中心としたスタメンにしました。どうしても大きな大会の初戦は硬くなってしまうので、きょうの試合をうまく次に繋げられるように雰囲気やピッチ状態など体感できたので良かったと思います。ただ、攻撃面でゴール前でのラストパスの質やフィニッシュの精度などはミスなどもあり、まだ物足りない部分があるので、そこは突き詰めなければいけないので次に向けての課題です。次の福岡大は蹴って走ってくる勢いのあるチームだと思うので、我々もまだ温存している戦力もいるので、我々の力をきちんと発揮し、自信を持って戦えるようしっかり準備したいです」と語った。岩下胡桃主将は「いつもとメンバーが違ってもやることは変わらなかったので目標を決めて、その目標が達成できたのは良かったです。昨年と違い、試合を楽しもうという気持ちがあったので、(最終ラインの)後ろから見ていてもその想いがプレーから伝わってきました。ここ(1回戦勝利)が目標ではありませんが、細かいミスなどもあり、プレーの質にはこだわらなければいけないなと感じる部分もありました」と試合を振り返り、次戦に向け「前半飲水タイムまでに自分たちのサッカーを見せて、まずは先制点を取り、自分たちに流れを作りたいです。きょうの反省や次の福岡大の分析などみんなで意見を出し合い、2回戦を迎えたいです」と述べた。この日先制点を決め、ハットトリックを達成し、4得点の活躍の浜田芽来選手は「4年生とやれる最後の大会なので楽しんで勝つことを意識して試合に入りました。昨年のように緊張せずに楽しくできて、個人としても点を取ることにこだわってプレーしたので先制できて良かったです。次の2回戦でも自分が決めてチームを勝たせたいという思いがあるので、得点してチームに貢献して、勝って4年生と少しでも長く試合ができるように頑張りたいと思います」と次戦での活躍を誓った。
次戦・2回戦は12月26日に三木総合防災公園第2陸上競技場で九州第1代表で昨年ベスト8の福岡大と対戦する。少しでも長くこのメンバーとボールを追い続けたい・・・全員の想いを一つにして九州王者に挑む。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2021.12.24