山梨学院広報課

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●全国高等学校選抜ホッケー大会 準々決勝
~山学高、強豪今市高に敗れ準決勝に進めず~
~試合巧者にハードワークを封印され完敗~

25日、男女の準々決勝から会場を全て岐阜市から隣の各務原市の川崎重工ホッケースタジアムに場所を移して行われた。12時50分、陽はあるものの、周囲の山から吹き下ろす風が冷たいスタジアムに山梨学院高メンバー14人が登場。スターティング11人の内6人が1年生という若いチームが強豪栃木・今市高校に対した。今市高校は前回大会で4回目の優勝を果たし、今年度のインターハイでも優勝を飾り今回大会でも優勝候補として挙げられている。山梨学院とは同じ関東ブロックで関東大会でも幾度も優勝を争って来た。最近では分の悪い対戦相手だが、一矢を報い準決勝進出を目指した。

山梨学院高は、いつもの立ち上がりが悪く苦労する試合の流れを、昨日の初戦では開始早々得点。その後の展開を楽にして完勝した。その流れを継続すべく強気のプレーを胸に試合に臨んだ。しかし、その思いとは裏腹に序盤の早い時間に先取点を与え追いかける展開になった。試合は山梨学院のセンターパスで始まった。第1Q、静かに立ち上がった開始4分、今市高が右サイドから素早いドリブルとパスをつなぎ、一瞬の隙を見逃さず#10がシュートを押し込み先制点を奪った。山学は先制されるも、その後は互角に渡り合う。第2Q、開始早々、今市はシュートチャンスをつくるも山学のディフェンスもしっかり対応ゴールを許さない。その後も波状攻撃を仕掛ける今市は4分、サークル内での混戦に#4がゴールスペースにリバースシュートをきれいに決め2点目を入れた。一方、山学の攻撃は#5飯野明駿主将(3年)がサークル内へ自らドリブルをシュートしたが僅かに枠を外し、さらに残り5分、この試合初のPCチャンスにシューターの#4輿石琉希亜(3年)が放ったシュートは、決まったと思われたがオンラインと判定され得点にはならず惜しいプレーが続いた。その後の身体を張ったディフェンスにPCを取られながらも我慢した終了間際時、フォーンのなる中でのPCでは鋭いスイープシュートを決められ、不運の痛い3点目を献上した。劣勢で迎えた第3Q、得点が欲しい山学は意地を見せ反撃。開始1分過ぎ、カウンターから再び#5飯野がリバースヒットを放すが枠を捉えることができない。チームも動きが良くなり激しい攻防を繰り広げた、しかし残り2分、今市がPCを獲得するときっちりゴール上に決められ4点目を失った。さらに最終第4Q、手を緩めることがない今市の攻撃に我慢ができなくなったディフェンスがまたもPCを与え5点目、終盤には右サイドから打ち込まれたヒットに今市#2がタッチシュートを決めダメ押しの追加点を挙げ、0-6で敗れた。今市の厚い壁を破ることができず準決勝に進出できずベスト8で大会を終えた。
■《山梨学院高校準々決勝戦の結果》

令和3年度 第53回全国高等学校選抜ホッケー大会 準々決勝戦
《山梨学院高VS栃木・今市高》12/25 川崎重工ホッケースタジアム
● 山梨学院高校 0 1Q 0-1
2Q 0-2
3Q 0-1
4Q 0-2
6 今市高校 〇
 

試合後、飯田裕一郎監督は「前半ゼロで行ければいいかなと思っていたんですが、そこで自分たちのミスでポロっとやられたのが大きいです。変な取られ方で失点というような形が多かったので、うちの精神的甘さが出た試合ですね。相手と戦う姿勢とかボールに対する執着心、勢いというものがあちらの方が上でした」とチーム力の差を認めた。劣勢が続いた試合でチームを鼓舞し続けた#5飯野明駿主将は「1Q早々に点を決められ、相手に流れを持っていかせてしまったのが敗因だと思います」と昨日との逆の立場に立ち上がりの大事さを悔いた。「ひとり一人のプレーの質はそんなに負けてはいなかったと思うんですけど、全体的にチームとしての力が相手の方が数段上でした」とチームとしての完成度の違いを痛感した。3年生の最後となった試合に、「僕たちが1年生の時とは違って後輩たちは試合経験を積めているので、これからもたくさん悔しい経験、うれしい経験をしていいチームを築いて大会で良い結果を残して欲しい」と後輩にエールを送った。

試合を振り返ると山学は、今市の連携のとれた波状攻撃の対応に追われた結果、主導権を握られ多くのPCで強気が薄れ守勢に陥り点を失った。それに伴い山学の攻撃ではパスカットやドリブルを封じられるなど連携ミスが散見された。それにより攻撃が単発・単調になりハードワークが機能できなかったことが実力以上の点差に表れ、悔しい準々決勝敗退となった。しかし、光明も見出した。この大会に1年生7人全員が出場した若いチームには、全国大会強豪校との対戦という貴重な体験の中、精一杯走り回り、真摯なプレーを見せた。経験の差で跳ね返された悔しさと課題は、これからのホッケー経験の大きな糧になり、力となっていく。まだまだひ弱な戦士は頑丈な鎧を身に着けて難敵に立ち向かい、山学高ホッケー部に新たな歴史をつくるべく勇者になっていくことだろう。

文(K.F) カメラ(藤原 稔) 2021.12.26