山梨学院広報課

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●全日本大学女子サッカー選手権 2回戦  
~インカレ初勝利を果たした山学大は福岡大と対戦~  
~4対0の無失点勝利でベスト8 新たな歴史築く~

第30回全日本大学女子サッカー選手権(インカレ)2回戦が12月26日に兵庫県三木市・三木総合防災公園内各会場で行われ、関東第5代表の山梨学院大は九州第1代表の福岡大と対戦した。試合は前半立ち上がりから山学がサイドを大きく使い、ポゼッションを高め相手を圧倒。前半7分、FW浜田芽来のシュートのこぼれ球を中盤から走りこんだMF長江花音が落ち着いて決め、山学が先制。山学はセカンドボールへの対応や当たり負けしないフィジカルの強さを見せ、球際での攻防を制し、試合の主導権を握る。44分にはMF木許和心からのスルーパスを受けたFW浜田がドリブルシュートで2点目を追加し、2対0で前半を折り返す。後半に入っても山学ペースで試合は進み、後半19分、MF木許のクロスにMF島村美風が合わせ3点目。44分には最終ラインから走りこんだDF鈴木海音がダメ押しの4点目を決め試合を決定づけた。終始試合を優位に進めた山学が福大に4対0で快勝し、創部初のベスト8進出を決め、新たな歴史を切り開いた。 

2年連続2回目出場の山学大は1回戦を新潟大(北信越第2代表)と対戦し、FW浜田芽来(3年 十文字高)の先制点を皮切りにFW浜田、DF鈴木海音(4年 帝京第三高)、FW齊藤桃花(1年 藤枝順心高)の3選手がハットトリック達成。22対0と圧勝し、インカレ初勝利をあげ、2回戦進出を決めた。対する福岡大は1回戦をシードされ、2回戦からの登場。3年連続29回目の出場を誇る九州の強豪で昨年のインカレでは、ベスト8に入った。この日の競技場の気温は3.4度。寒風吹きすさぶ中、山学のキックオフで試合は始まった。 

第30回全日本大学女子サッカー選手権大会 2回戦
≪山梨学院大学VS福岡大学≫
2021.12.26 会場:三木総合防災公園第2陸上競技場
〇 山梨学院大学 4 前半 2-0
後半 2-0
0 福岡大学 ●
山学得点者:長江花音、浜田芽来、島村美風、鈴木海音


試合は前半立ち上がりから山学がサイドを大きく使い、枚数をかけた相手守備をパス回しで崩し、ポゼッションを高め相手を圧倒。前半7分、左SB栃谷美羽(2年 修徳高)からの前線へのロングフィードにFW浜田が反応し、ゴール前にドリブルでカットインしシュート。惜しくも相手GKに阻まれたものの、こぼれた球を中盤から走りこんだMF長江花音(4年 日本航空高)が落ち着いてシュートし山学が先制。相手はロングボールを前線に入れ、カウンターを狙うが、山学がセカンドボールへの対応や当たり負けしないフィジカルの強さを見せ、球際での攻防を制し、試合の主導権を握る。44分にはMF木許和心(1年 藤枝順心高)からのスルーパスを受けたFW浜田がドリブルからシュートに持ち込み2点目を追加し、2対0で前半を折り返す。後半に入っても試合の主導権を山学が握り、相手陣内でプレーを続ける。後半19分、MF木許が厳しいプレスでボールを奪うとFW浜田とワンツーで相手をかわし、ゴール前にグラウンダーのクロスを入れる。これを左サイドから走りこんだMF島村美風(1年 聖和学園高)が合わせ3点目。福大も選手交代で攻勢を強めたが、ここまで無失点のGK伊藤楓(4年 弥栄高)、WEリーグAC長野内定のCB岩下胡桃主将(4年 藤枝順心高)ら守備陣が冷静に対応し、得点を与えない。44分にはFW浜田が左サイドをドリブルで駆け上がり、ゴール前にマイナスのクロスを入れ、最終ラインからは途中出場のDF鈴木海音(4年 帝京第三高)が全速力で駆け上がる。DF鈴木はゴール前で相手と競り合い、倒れこみながら押し込み、ダメ押しの4点目。途中出場からわずか2分と執念のゴールで結果を残した。終始試合を優位に進めた山学が福大に4対0のクリーンシートで快勝し、ベスト8入りを決めた。一方でスタッツ(シュート数)を見ると、山学は前半10本・後半12本、福大は前半0本・後半2本と山学が圧倒的な攻撃力を誇ったが、最後の精度の部分で課題が残る結果となった。 
 
試合後、田代久美子監督は「相手をスカウティングした中で非常に縦に速くて、勢いのあるチームだったので、その勢いにのまれないようにしっかり準備をしてきました。相手を勢いに乗らせない中で、前半の立ち上がりで飲水タイムまでに1点を取るという目標を立て、上手く先制できたのが非常に大きかったと思います。ただ、最後のフィニッシュの精度など決めなければいけない所で上手くいかない部分があり、あそこで決めきるともう少し楽に試合運びができると思います」と試合を評し、「次の日体さんはなでしこリーグに参戦しているフルスタメンとの対戦となります。関カレ(リーグ戦)でも対戦したことはなく、相手の方が力は上ですが、しっかりチャンスを作って、決めるところで決めて、勝ち切れるように準備したいと思います」と次戦を見据えた。守備の要としてチームをまとめた岩下胡桃主将は「風があってボールが流れてしまい、戦い方が難しかったですが、飲水タイムまでに先制することができたので良い流れが作れ、勝ちにつながったと思います。長いボールを蹴ってくる相手に対して、ファースト、セカンドボールの対応を自分たちは意識していたのでその部分はしっかりできたと思います。ただ1回戦と同じで最後のクロスの質やシュートなどもっと決めていたら試合の内容がもっと良くなると思いました」と試合を振り返り、「次は難しい戦いになると思いますが、しっかり守備から入ってカウンターなど攻撃につなげられるよう意識してプレーしたいと思います」と表情を引き締めた。先制点を決め、チームに流れを作った長江花音選手は「全員で立ち上がりで点を取る意識があったので、早い段階で点が取れたことで、落ち着いてもう1点取るという前向きな気持ちでプレーができました。ゴールの瞬間は(浜田選手がシュートして)こぼれたら打つつもりで走りこんでいました。90分通して球際を戦い続けることを意識して、セカンドボールも拾えていたので、次も続けていきたいと思います。次の日体大戦では、全員が100%の力を出せるように準備して最後まで戦いきって勝てるように頑張りたいです」と語った。一方、女子の強化の立ち上げからチームを見守る横森巧総監督は創部初のインカレベスト8進出を喜ぶ選手を見つめながら「大学サッカーにおいてインカレで1勝、2勝することはとても難しく、大変なことです。ベスト8進出ということで、山梨学院として新たな歴史を作ってくれました。一発勝負の難しい場で、ここまで自分たちの力をしっかり出せたことは素晴らしいことだと思います。地区ごとの力の差があるのは事実ですので、これからがいよいよの勝負だと思います。次の日体大戦は相手の方が実力では上だと思いますが、ウチは調子も上がってきて怪我人もいないので、十分勝負できるかなと思います。選手たちには期待しています」と述べ、山梨学院高サッカー部の総監督も兼任する横森総監督は、明後日開幕する全国高校サッカー選手権に向かうため、慌ただしく会場を後にした。 
 
創部初のインカレベスト8に入り、新たな歴史を切り開いた山学は次戦・準々決勝を12月28日に三木総合防災公園内のみきぼうパークひょうご第1球技場で30年連続30回目の出場で昨年ベスト4の日本体育大(関東第2代表)と対戦する。日体大はインカレ予選の関東インカレ(リーグ戦)からメンバーを大きく変更し、なでしこリーグを主戦場とするメンバーが出場。格上相手に厳しい戦いが予想されるが、山学イレブンは挑戦者として新たな歴史を紡ぐべく走り続ける。 

文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2021.12.26