山梨学院広報課

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●第52回樹徳祭3年ぶり開催 多くの人で賑わう
~テーマ「REVIVAL~再興~」で祭りを復活~
~チャリティTシャツでウクライナの復興を支援~

山梨学院大学・短期大学の学園祭「第52回樹徳祭」が10月29日、30日の両日、甲府酒折キャンパスで行われた。2020年、2021年は新型コロナウイルス感染防止のため中止となり3年ぶりの開催となった。今年のテーマは「REVIVAL~再興~」。2年間開催できなかった苦い思いを払拭するために復活し、大成功させようとの熱い思いが込められている。16日は、開幕に先立ち開会式が行われ、佐々木成龍樹徳祭実行委員長が高々と開会宣言。花火が打ち上げられ開幕した。秋の気配が感じられるキャンパスには開催期間中、大学・短大のゼミによる飲食物を中心とした様々な模擬店や自然環境に関する学びの展示、ボッチャ、モルックなどの体験コーナー、企業の出店などが設けられ、短大では保育科の音楽隊が奏でるディズニー音楽、お化け屋敷、造形広場、子どもたちが喜ぶボール遊びや輪投げなど楽しいアトラクションが用意され来場者を楽しませた。また、ステージ21ではダンス部、チアリーダー部、軽音楽ライブ、古典芸能、漫才など学生たちの日頃のサークル活動の成果が披露され学園祭を盛り上げた。今回の学園祭の大きな特長として、実行委員会はテーマにちなみウクライナの復興を支援しようとチャリティTシャツを製作。売上金の一部を寄付する取り組みを実施した。2日目、樹徳祭のフィナーレはお笑いライブと大花火。多くの来場者が秋のキャンパスのひと時を楽しんだ。
 
■2年間のブランクから新しい「樹徳祭」の幕が開いたー
29日午前9時過ぎ、素晴らしく晴れ上がった山梨学院酒折キャンパスではスタッフたちが開会式前の準備で忙しく立ち働いていた。午前9時45分、いよいよ待ちに待った3年ぶりの「樹徳祭」の開会式を迎えた。初めに、樹徳祭実行委員会・佐々木成龍委員長が開会の挨拶。「今日のこの日を迎えるのに2年間かかりました。この2年間は私たちにとって長いようであっという間の時間でした。まだ見たことのない樹徳祭を作り上げなければならないプレッシャーと、まだ見たことのない樹徳祭を作り上げることができるワクワク感がありました。私たちは樹徳祭が、学生たちが全力で楽しめ、地域の方々に期待し応援していただけるイベントを目指してきました。今回の樹徳祭は復活にふさわしい最高の舞台となると確信しています」と述べた。続いて、山梨学院大学・青山貴子学長がステージに上がり、「佐々木さん初め、樹徳祭実行委員の皆さんは自分が知らない樹徳祭をどうやって実現して行ったらいいのか、春先は不安の中、表情も悩ましいといった様子が窺えましたが、先生方教職員にも協力していただきながら“絶対に成功させるんだ”ということで教授会にも顔を出して、“分からないこと教えてください。絶対に成功させたいんです”そんな気持ちを伝え続けてくれました。夏休み以降は、徐々にエンジンが掛かり、直前になると頼もしいそんな表情が多く見られました。今日は、天気も応援してくれて後は楽しむだけです。地域の皆さんや普段交流の機会がなかなかない大学と短大の学生さん同士、それからそれぞれのお友達や関係者の方が集うこの樹徳祭という場をぜひ満喫していただきたいと思います。それではこの2日間が素晴らしい日になることをお祈りします」と挨拶した。続いて佐々木委員長が開会宣言し、花火が打ち上げられ「第52回樹徳祭」が開会した。
 
■『徳を樹つる」樹徳祭とは。 先輩たちが代々築いた伝統を守り前に進むー
山梨学院創立者古屋眞一・古屋喜代子夫妻が日本の復興の礎は教育にあると考え、その支柱としたのが「建学の精神」。その中の一つに『本学は徳を樹つることを理想とする』と記されている。そこには日常生活の中で様々な力を蓄えとともにこの根本である品性を絶えず向上させるよう心がけることが大切との意味が含まれており、「樹徳祭」名称の由来になった。
 
開会宣言した直後の佐々木成龍実行委員長に話を聞いた。「本格的に始めたのは4月頃から徐々に進めていったんですが、最初は本当に自分たちも全然分からないし、何から始めたらという感じで1か月間が過ぎてしまった」と代々受け継がれてきた学園の文化が失いかけないゼロからのスタート。委員会のメンバーは35人ほど。上が3年生で2年間の中止で樹徳祭を誰も見たことがなかった。どのように何をしたらいいか悩んでいる姿を見て、教職員が協力を申し出てくれ、そこから大きく動き出した。「5月頃に先生が来てくださって一緒に頑張りましょうという言葉をいただき、そこから二人三脚と言いますか、二人でいろいろ話し合って先生は他の教職員の方々に呼びかけをしてくださり、自分は学生たちにという感じでずっと引っ張ってくださり、足りないことを補っていただきました」と周りの力が支えになった。テーマは、「2年間開催されなかった『樹徳祭』を復活させないといけないなという強い思い」からいくつかの候補から「REVIVAL~再興~」と決め、それからは「夏休みはほとんど毎日というくらい活動して、10月になって1か月間、毎日朝から夜11頃までクラブハウスに籠って準備をしていました」と実行委員の奮闘は続いた。
 
■酒折キャンパスにバラエティ豊かな多くの模擬店、イベントが祭りを盛り上げるー
秋の気配が感じられる酒折キャンパスには2日間の期間中、大学・短大のゼミによるドリンク&クレープ、フリフリポテト、焼き鳥屋、中華肉パン、野村茶屋、中国留学生学生会による伝統的手作り物、短大食物栄養科の模擬店にはスクエアマドレーヌ、海鮮焼き、手作りお菓子など専門的な食べ物が揃い、カフェも楽しめるブースもあり、飲食物を中心とした40近い様々な模擬店が並び祭りの雰囲気を盛り上げた。学生たちはハロウィン向けのコスチュームで看板を持ってPRしたり、チラシを配り来場者を呼び込んでいた。その他にも、自然環境に関する学びや市町村や企業、自衛隊・警察・消防の展示などがあり、古屋記念堂でのボッチャ、モルックなどの体験コーナーなどが大学キャンパスに設けられ、賑やかなイベント会場の様子を見せていた。短大エリアでは「ゆかいなハロウィン・パーティー」と銘打ち、保育科の音楽隊が陽気に奏でるディズニー音楽、お化け屋敷、造形広場、子どもたちが喜ぶボール遊びや輪投げなど楽しいアトラクションが用意され来場者を楽しませた。また、NPO法人甲州元気村と連携した「出張!甲州天空かぼちゃ祭り」も開催され、天空カボチャを使ったお菓子の販売やかぼちゃランタン作りなどが行われた。このほか、若手人気俳優のトークショーも企画され、整理券を求めて列をなしていた。さらに、ステージ21とメモリアルホールではダンス部、チアリーダー部、軽音楽ライブ、ウインドアンサンブル、学長も参加したファッションショー、歌舞伎・能の古典芸能、漫才・コントライブ、iCLAの学生によるパフォーマンス、教職員と軽音楽部のジョイント灼熱ライブなど次々と学生たちの日頃のサークル活動の成果が披露され学園祭を大きく盛り上げた。樹徳祭を楽しんでいた法学部3年の平山綾さんは「午前中から来ていますが初めてなのですごく楽しいなというのが率直な感想です。中でもダンス部の発表を見て元気をもらいました。コロナですけど学園祭もできるようになって良かったです」。同じく渡辺芽依さんは「私はサークルとかあまり知らなくて、模擬店とかに接して、そういうゼミとかサークルがあると知れて大学に初めてこんなに触れられたと感じた学園祭になりました」とようやく大学生活に接した実感をしていた。経営学部の1年生田中ねねさんは「コロナで高校でも学園祭ができなかったので、お店などが出ていて楽しい経験になりました。私は音楽が結構好きなのでステージの演奏が見れて良かったです」。県内の他大学から来ていた小池崇士さんは「高校の時も全然なくて(行事)模擬店などが多くて楽しいなと思いました。ステージのビンゴ大会で盛り上がっていたのを見て面白そうで良かったです。自分は参加できなかったですけど、来年来た時には参加したいと思います」と話した。
 
■ウクライナ復興支援に一役買うー
今回の学園祭の一番大きな特長として、樹徳祭実行委員会はテーマにちなみウクライナの復興を支援しようとチャリティTシャツ1000枚を製作。Tシャツのデザインは大学時代箱根駅伝で活躍した、現在は漫画家の高橋しんさんが考案。青空とひまわりの中に少女が描かれ、『REVIVALとPEACE』のロゴが配置され爽やかな夏を思わせる。Tシャツは事前販売・当日販売含めて約700枚を売り上げ、売上金の一部を在日ウクライナ大使館に寄付する。そして佐々木さんたち実行委員のメンバーは、このTシャツをきっかけに「樹徳祭」の存在も知ってもらえる機会に繋がればと期待を寄せる。
 
30日の2日目、午後5時、大学・短大関係のイベントはすべて終わり佐々木委員長は「2日間を通して来場者は1600人程ですが、2年間ブランクがあっても多くの人が来てくれました。次に10月と言えば「樹徳祭」の季節だねと言ってもらえると嬉しいですね」と笑顔を見せた。午後6時過ぎ、「樹徳祭」のフィナーレはお笑いライブ。活躍中の4組の人気お笑い芸人が出演。会場を笑いの渦で包んだ。続けて、来年につながるように感動の大花火が夜空に打ち上げられ、学生、教職員が一丸となって取り組んだ「樹徳祭」は終了した。初めは不安から始まった今年の学園祭は、学生たちの熱い思いを教職員が影となり支え、学園全体で作り上げた新しい形となった。代々先輩たちが残した伝統に新しい風を吹き込み、しっかり後輩たちにつなげていく。これからもたくさんの人々の笑顔を作るためにー。
2日間の期間中、多くの来場者が秋の酒折キャンパスを訪れ、「樹徳祭」でのひと時を楽しんだ。
 
文(K.F) カメラ(小池裕太、短期大学提供) 2022.11.1