山梨学院広報課

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●第53回明治神宮大会 初出場の山学逆転惜敗
~前半リードするも中盤に不覚。香川・英明高に敗退~
~最後まで食らいつくしぶとさを見せるも一歩及ばず~

秋の高校と大学の日本一を決める「第53回明治神宮大会」が11月18日、東京・明治神宮球場で開幕した。高校の部では全国10地区から各秋季地区大会で優勝した10チームが集結し王座を争う。関東地区からは29年ぶりに2度目の優勝を飾った山梨学院高が初出場。初戦を18日第2試合、四国地区代表の英明高(香川県)と対戦した。後攻の山梨学院の先発は、関東大会を4連続先発で好投した林謙吾が務めた。林は1回表、3球で英明打線を仕留める上々の立ち上がり。山梨学院は2回裏、先頭の佐仲大輝の四球から犠打でつなぐと7番の徳弘太陽が中前適時打で先制。4回には6番大森燦、徳弘の連続安打の好機から二死後、1番進藤天が中前適時打で2点。さらに2番星野泰輝が継投した投手から適時打で4-0とリードした。先発の林は5回まで散発2安打。関東大会の活躍のまま、安定した投球で無得点と好投。しかし一転、6回に2連続安打を許すと犠打と二塁打で2点。その後も満塁から走者一掃の三塁打を浴び逆転。さらに1点を加えられこの回一挙6点を失った。山梨学院は7回から星野を救援に送ったが7回に1点、9回にも2点を追加された。5-10とリードされた9回裏、先頭打者星野が右翼席に本塁打。続く岳原陵河の三塁打を高橋海翔の内野安打で1点を返し3点差とした。さらに一死満塁で追撃するも、最後の打者が三直併殺で試合終了。7-10で前半のリードを守れず初戦惜敗した。雪辱を来春の選抜で晴らす。

■高校、大学の秋の日本一を決める明治神宮大会 レベルの高い戦いが展開ー
明治神宮野球大会の高校の部は11月18日、東京都新宿区の明治神宮野球場で開幕した。大会は18日から23日まで。全国10地区の秋季大会で優勝した10チームの精鋭たちが集い、秋の日本一を懸けて戦う。10チームという厳選された王者による戦いは、夏、選抜甲子園と一味違うレベルの高い戦いが展開される。山梨学院は1993年に秋季関東地区大会に初優勝を飾ったが、その当時は選考基準が統一されてなく選考枠には至らなかった。それから29年ぶり2度目の優勝を果たした山梨学院高校は、今の大会方式になった2000年の第31回大会以降、初めて県勢として大会に出場する。2002年第33回大会からは、優勝校が所属する地区は来春の全国選抜高校野球大会の出場選考に「神宮大会枠」として1校分多く出場枠が与えられている。

■1回戦は四国地区代表・英明高校と対戦ー
山梨学院は、秋季関東大会では、1回戦成田高戦(千葉2位)に3-0、2回戦準々決勝の山村学園高(埼玉3位)、準決勝、高崎健康福祉大高崎高(群馬1位)と5-2、決勝では専大松戸高(千葉1位)に9-3で勝利。試合ごとに投の立役者林謙吾と堅守、打線が噛み合い、試合ごとに成長。29年ぶり2度目の優勝を果たし、関東地区代表として初の明治神宮大会出場につながった。明治神宮球場で行われた18日大会1回戦第2試合目、四国地区代表の英明高校(香川県)と対戦した。英明高は8年ぶり2回目の出場。名だたる名門校を破って代表を勝ち取ってきた。試合は快晴の下、午前11時25分、英明高の先攻で始まった。山梨学院の先発は、関東大会での4連続先発で好投し、絶対的エースに成長した林謙吾がマウンドに上がった。林は1回表、3球で相手打線を仕留め上々の立ち上がり。2回、3回も気迫の投球でここまでわずか20球と完投ペースで進んだ。山梨学院打線はあまり得意としない相手サイドスローの投手から2回裏、先頭の佐仲大輝の四球から続く大森燦の手堅い犠打でつなぐと7番の徳弘太陽が中前にクリーン適時打で先制。4回には再び6番大森、徳弘の連続安打で好機を作ると二死後、走者三塁・二塁から1番進藤天が中前適時打で2点。さらに2番星野泰輝が継投した投手から1・2塁間破る適時打で4-0とリード、試合を優位にした。先発の林はその後、5回まで散発2安打無得点と好投。関東大会の活躍のまま、安定した投球を見せた。しかし一転、6回に先頭から2連続安打を許すと犠打と二塁打で2点。その後も満塁から走者一掃の三塁打と二塁打でこの回一挙6点を失った。山梨学院は7回から星野を救援に送ったが勢いに乗る英明は攻撃の手を緩めずこの回に1点、9回一死後から山梨学院のお株を奪うつなぎの打線から2点を追加し、5-10とリードした。山梨学院も8回に先頭打者大森が右翼線を襲う二塁打で出塁すると相手投手のワイルドピッチと次打者の徳弘の犠飛で1点を返した。9回には先頭打者星野が右翼席に本塁打。続く岳原陵河の三塁打を高橋海翔の内野安打で1点を追加し2点を返し3点差に迫った。さらに一死満塁で追撃するも、途中出場の二村仁功が鋭い三塁ライナーを放ったが、相手野手の攻守もあり飛び出した三塁走者がアウトになり併殺で好機を逸し、7-10。この大会1回戦で終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆山梨学院高VS英明高 11/18(金) 東京・明治神宮球場

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
英明高(香川) 0 0 0 0 0 6 1 0 3 10
山梨学院高
0 1 0 3 0 0 0 1 2 7

◆山梨学院高
[バッテリー]林⇒星野 ― 佐仲
[投手] 林:投球回数6回 打者数28 投球数83 被安打8 四球1 三振3 失点6
    星野:投球回数3回 打者数16 投球数56 被安打6 四球2 三振1 失点4
[打線]安打11(本塁打:星野、三塁打:岳原、二塁打:高橋、大森) 四死球7 三振4
[交代]林(投)⇒(H)小竹遥斗(2年)⇒(中)星野(投)⇒(中)二村仁功(1年)

■試合後のインタビュー
試合後、プレスルームで囲み取材が行われ、吉田洸二監督は「初戦の割には前半5回を終わって、タイムリーも出ていい感じで進んでいたんですけど。(林投手)6回に捕まってしまって、もともとスタミナの面も含めて後半どう投げていくのかというのが課題ではあったんですが、関東大会で上手く投げてくれて今日この舞台(神宮大会)がやれたんですけど、もう一つ鍛えないといけないところが再確認できた試合と思っています。(最後に粘りを見せた)ここのところ全国大会で得点が入らないという重いものがチームの中にあったので、今日敗れはしましたが得点が入ったというのは私の中では非常に次につながる試合だったと思っています」と試合を振り返った。次の大会に向けて、「関東大会はピッチャーが本当に良く頑張ってくれたので、ここまで来ましたが、今日の試合で一球の怖さとか野球の難しさというものも冬に入る前に選手が試合で体験できたので是非その悔しさというか学んだことを春に活かしてくれたら」とこの試合を糧に成長を誓った。進藤天主将は初めての神宮大会について、「山梨学院の歴史の中で神宮大会に出たことがないというので自分たちの代で新しい歴史、ステージをめくることができましたが、今日の試合を振り返ると前半は結構いい流れで来たんですけど、油断というか自分たちの甘さが出てしまったので、これからの課題として見つめ直したいと思います」と反省を口にした。前半自身のタイムリーで点差を広げたが、「自分はキャプテンをやらしてもらって自分が打って引っ張るという強い気持ちで打席に入れたので打てて良かったです」と主将の気概を見せた。林謙吾投手は「前半までは真っ直ぐと変化球で上手く相手をかわして緩急をつけて投げられたんですけど後半から左バッターに対しての変化球というのがピッチャーをやってきてのずっと課題だったんですけど、そこの変化球の質とスタミナ不足で真っすぐの切れというのもなくなって空振りが取れなくなったところが今日のピッチングの反省です」と投球を振り返った。また、相手打線が早い投球から狙ってきたことに、「甘く入ったら初球からいかられるというのも自分の中ではあって、少しボール先行になった部分もあったのでそこで自分のリズムが崩れてしまったところがあります」と6回の乱調を悔やんだ。次の試合に向けて課題は、「監督さんもおっしゃっていたんですけど、中盤に崩れることが多くあって、関東大会では上手くできたんですけど、神宮大会では中盤から自分でも少しおかしいなと思っていたんですけどそこで修正しきれずに打たれる原因になったのでそこをもう一度見つめ直して頑張りたいと思います」と話した。

またも全国大会で2回戦を突破することが持ち越しとはなったが、全国での実力校として認められる存在になったことは確か。もう一枚殻を破って強豪校として成長する姿を期待したい。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.11.18