山梨学院広報課

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●山学大サッカー部 悲願の関東2部昇格
~参入戦最終戦で東京農大を4対2で破り自力昇格~
~岩渕監督就任4年目の集大成、自律心養い成果結実~

関東大学サッカーリーグ2部昇格がかかる「第55回関東大学サッカー大会(関東大学サッカーリーグ[2部]参入戦)』の最終節が11月26日に行われ、5回目の参入戦挑戦となる山梨学院大は3勝1分のグループA首位で東京農業大との最終戦を迎えた。前半序盤は硬さがあったものの18分、MF生野友将の左からのクロスをFW安田正太郎が流し込み、山学が先制。38分には同じくMF生野からのクロスをMF南雲俊治が押し込み2点目を追加。2対0で前半を折り返すと後半も山学ペースで試合は進む。後半18分、東農大が1点を返すと山学大は選手交代で前線を活性化。26分にはMF若谷拓海のスルーパスにFW安田が反応し、この日2点目を決め3対1。さらにその3分後には同じくMF若谷からのパスを途中出場のFWカメヤコウジが決め4対1と試合をリード。後半終了間際に東農大に2点目を決められ4対2とされたが、そのままスコアは動かず試合終了。他会場で同じ勝ち点の作新学院大が引き分けたため、山学大の関東2部昇格が決定した。決定後、選手は喜びを爆発させ、強化開始以来チームを見守った横森巧総監督などが胴上げされ、チーム全員で喜びを分かち合った。
 
山学大サッカー部は今季の都リーグを17勝1分4敗の勝ち点52で優勝。関東大学サッカー連盟は来季からの編成変更を行い、これまでの2部制から3部を新設。これに伴い、各都県リーグの優勝校や上位校などの関東大学サッカー大会(参入戦)出場校は3部には自動昇格となる。さらに、参入戦グループA、グループBのそれぞれ1位が関東2部に昇格し、各グループ2位は関東2部9,10位とプレーオフを戦い、関東2部入りを目指す。山学大は、東京都大学リーグ(都リーグ)優勝時点で関東3部昇格が決定していたが、2009年の強化開始以来の目標としてきた関東2部昇格を照準に、10月末から始まった参入戦に挑んだ。
 
山学大は都リーグ得点王の平河悠(4年 J2町田内定)を始め、Jリーグ内定者4名を擁し、第1節を東京経済大に2対0の無失点勝利を収めると第2節は神奈川大と対戦し2対0で2連勝。第3節は同じ勝ち点で並び、得失点差で上回る作新学院大と対戦し1対1と引き分けた。第4節は専修大と対戦し、4対1で勝利し、得失点差で作新に並んだがフェアプレーポイントで上回り首位に浮上。関東2部昇格には勝つことが最低条件となった最終戦は防衛大学校グラウンドで、参入戦出場プレーオフを勝ち上がってきた都リーグ6位の東農大と対戦した。

第55回関東大学サッカー大会(関東大学サッカーリーグ[2部]参入戦)
≪山梨学院大VS東京農業大≫
2022.11.28 会場:防衛大学校グラウンド
〇 山梨学院大 4 前半 2-0
後半 2-2
2 東京農業大 ●
山学得点者:安田正太郎×2、南雲俊冶、カメヤコウジ


山学は大事な一戦を3年次にJ2町田に内定し、Jリーグ特別指定選手としてこれまでJ2リーグ17試合2得点のMF平河悠をコンディション不良で欠く中での戦いとなり、前半立ち上がりは硬さがあったが、都リーグ優勝イレブンは徐々に真価を発揮。前半18分にMF生野友将の左からのグラウンダーの完璧なクロスをFW安田正太郎(4年)が流し込み、山学が先制に成功。東農大もゴール前までボールを運ぶが、J2山形内定のDF吉田泰授(4年)、J2甲府内定(2025シーズンから)のDF一瀬大寿(2年)を中心とした強力な守備陣がこれを跳ね返し、無得点に抑える。38分にはMF生野からのクロスをゴール前に詰めたMF南雲俊治(2年)が押し込み2点目を追加。2対0で前半を折り返すと後半も山学ペースで試合は進む。後半18分、東農大が右CKのセットプレーから1点を返すと山学大は選手交代で前線を活性化。26分にはJ3北九州内定のMF若谷拓海(4年)のスルーパスにFW安田が反応し、この日2点目を決め3対1。さらにその3分後には同じくMF若谷からのパスを途中出場のFWカメヤコウジが決め4対1と試合をリード。後半終了間際に東農大にゴール前のこぼれ球を押し込まれ、4対2とされたが、その後は追加点を許さず試合終了。他会場の結果を待ち、作新が専修と4対4で引き分けたため、勝ち点で上回り、自力での関東2部昇格が決定した。
 
2009年から監督に就任し、関東2部昇格に向けて新たな舵取りを託された岩渕弘幹監督。就任時に取り組んだのは選手たちの意識改革だった。関東リーグ常連校にはある“選手会”を発足。各自に役割を与え、自主的・自律的に活動できるようチームを改革。トップチームから全てのカテゴリーに波及し、結果としてプレーにも好循環が生まれ、“もっと上手くなりたい、上に上がりたい”という向上心も芽生え始め、チーム力の底上げにつながった。今季は監督就任4年目の集大成。Jリーグ内定者4名を擁し、選手層の厚さもこれまで以上となり、期待のかかる参入戦となった。試合後、岩渕監督は「最終節で大事な一戦なので、最初は少し硬さがあった。平河をコンディション不良で欠く中だったが、最近好調だった生野と南雲がしっかりと結果を残して活躍してくれたのが大きかった。また、チームとして(他チームの結果ではなく)自分たちで関東昇格を決めたいという気持ちが大きかったのも勝因の一つ。結果として勝つことができ、(監督就任時からの)目標としてきた関東昇格を果たせてホッとしている」と最終戦を振り返った。来季に向け「もう1ランクも2ランクも上げないと関東では通用しない。精神面だけでなく、戦術面も含めて変化をさせていく必要がある。Jリーグも含めて最近のサッカー界では、カテゴリーが上がったチームは3年間定着することができず、降格しているチームが多くある。まずは3年間しっかりと関東2部に定着できるようチーム力を積み重ね、関東1部を目指していきたい」と語った。
 
来季の関東2部は、インカレ最多優勝を誇る早稲田大や昨季の王者・駒澤大など歴代のインカレ王者などの強豪校が数多く集い、格上相手の厳しい戦いが予想される。自分たち手で新たな歴史の扉を開いた山学イレブン、挑戦者としてチーム一丸となり、未知なる戦いに挑む。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2022.11.28