山梨学院広報課

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●山学高 全国高校選抜ホッケー大会 2回戦惜敗
~八頭高に1-2で敗れるも強豪と互角に戦う~
~次は先輩たちの強さを新生の若いチームが継ぐ~

高校ホッケー日本一を決める2022年度「第54回全国高等学校選抜ホッケー大会」2回戦が12月26日、岐阜県各務原市川崎重工ホッケースタジアムで行われた。2回戦は開幕した23日翌日に予定されていたが、24日未明からの降雪の影響で2日遅れのこの日に延期された。14年連続出場の山梨学院高は1回戦に大阪の夕陽丘高に4-0で快勝。2回戦は前回大会3位の八頭高(鳥取)と対戦した。試合は第1Q、序盤に八頭高にPCを与えるもGKの桑本凌羽が好セーブでピンチを救った。互いに攻守が変わるスピーディーな展開で1Qを終えると、2Q、序盤に再びPCを得た八頭高はこれをきれいに決め先制点を挙げた。山梨学院も相手の圧力に堅いディフェンスでとカウンターで対応すると、終了間際に中央からのパスを#5FW井上絢介がタッチシュートを決め同点に追いついた。後半に入り、ややボールの支配率が高い八頭高の攻撃を山梨学院は、堅守速攻のカウンターで相手のゴールを脅かすなど一進一退の好ゲームを展開。すると4Q7分、八頭が山梨学院サークル内での混戦の中、こぼれたボールを押し込み、山梨学院は痛恨の追加点を奪われた。その後も互いに勝利への執念を見せ激しい攻防が続くも、山梨学院にとって無情のフォーンが鳴り1-2で惜敗した。

12月26日、全国高校選抜ホッケー大会2回戦が行われた。24日に予定していた2回戦は、未明から降り出した雪の影響で人工芝のグラウンドが使用できなくなり2日間延期され、仕切り直しの形になった。

■12月26日、大会2日目2回戦、鳥取・八頭高校と対戦ー
大会会場の岐阜県各務原市川崎重工ホッケースタジアムに山梨学院戦開始前に訪れると脇に除雪された雪が積まれているグラウンドで1試合前の試合が行われていた。この日の空気は冷たいものの1回戦とは違う日差しのぬくもりが感じられた。山梨学院高の2回戦は鳥取県代表の八頭高校と対戦。午後1時45分、山梨学院のセンターパスで開始された。山梨学院は1回戦の濃紺のユニフォームからビジター用の白のユニフォームに変え試合に臨んだ。第1Q、立ち上がり3分、山梨学院が先に得点チャンスを作った。右サイドを#4DF茂田弥真(3年)が右サイドをドリブルで駆け上がり、サークル内にタイミングのいいパスを通すもシュートに繋がらなかった。その直後、今度は山梨学院陣内に攻め込んだ八頭高が最初のPCを得ると、相手シューターが放ったフリックシュートをGK桑本凌羽(2年)が好セーブ。事なきを得た。山梨学院もその直後のPCで#6MF三枝龍杷(2年)のヒットシュートがゴールを突き刺すもファールを取られ、先制機を逸した。八頭高は大きなパス回しから山梨学院ディフェンスの間隙に放り込むパスで攻撃を仕掛けるも山梨学院の堅い守備で得点を許さない。その後も互いに攻守が変わるスピーディーに試合は進み0-0で第1Qが終了。第2Q、山梨学院は開始早々に再びPCを与えてしまうと、これに八頭高シューターがフリックシュートをきれいに決め先制点を挙げた。なおも優位に立つ八頭高に対し、山梨学院も相手の圧力に堅いディフェンスと反応のいいGK桑本の再三の好セーブで八頭高の攻撃を抑えると山梨学院も反撃。終了間際の最後のプレーに、#6MF三枝龍杷の中央からのパスをゴール前に詰めた#5FW井上絢介(2年)がスティックを合わせタッチシュートを決め同点に追いついた。
ハーフタイムを挟み、サイドが変わった後半、正確なパスと速いドリブル突破でやや優位に立つ八頭高の攻撃を山梨学院は得意な堅守速攻の豊富な運動量でいくつかの場面で相手のゴールを脅かし、両チーム譲らず一進一退の好ゲームが展開された。第4Qに入った7分、攻める八頭高が山梨学院サークル内での混戦の中、こぼれたボールを押し込み追加点を奪った。山梨学院にとって狭いエリアでの痛恨の失点だった。再び同点に追いつきたい山梨学院も果敢に攻撃を仕掛け、互いに勝利への執念を見せる激しい攻防が続いた。最後、相手のボールをカットした#5井上が右サイドをドリブルで疾走、見せ場を作ったが、無情のフォーンが鳴り響き試合終了。山梨学院は強豪八頭高に1-2で2回戦惜敗。前回大会のベスト8を超えることができなかった。
※PC(ペナルティーコーナー)=ホッケー特有のセットプレー。守備側の選手が自陣サークル内で反則した場合など攻撃側に与えられる。攻撃側は自由に人数を割けるのに対して守備側はGKを含めて5人で守らねばならず、攻撃側にとって大きな得点チャンスとなるプレー。

■《大会2日目、山梨学院高校の結果》

2022年度第54回全国高等学校選抜ホッケー大会 2回戦
《山梨学院高VS八頭高(鳥取)》12/26 川崎重工ホッケースタジアム
● 山梨学院高校 1 1Q 0-0
2Q 1-1
3Q 0-0
4Q 0-1
2 八頭高校 〇
山梨学院得点者=井上絢介

試合後、飯田裕一郎監督は「相手の中盤やフォワードのボールを持つ力が強かったので、個々の技術で簡単に前に行かれることがありましたが、味方陣地においては好きなことをさせない粘り強い守備ができていましたね。そこからカウンターにつなげられたことも良かったです。キャプテンをはじめ怪我人がいて思うようなオーダーを組めなく回しながらやってきたことを考えると70点。及第点と言えるんですかね」と全力を尽くした選手を称えた。この試合を最後に引退する3年生に対して、「3年生が支えてくれていたので、それが抜けるのは人数は少なかったですけどその力は大きかったです。次は1・2年生の精神的な成長に期待したいと思います」とこれから新しいチーム作りに着手する。この日もフル出場はできなかったが、チームの要となって支えた#7MF窪田幸輝主将(3年)は「相手は強豪校だったですけれども、前半からいい勝負ができて1点決められてもみんな気持ちを落とさずに同点に追いつくこともできて本当にいい試合でした。みんな勝つという気持ちで追いついた時には勝てるという流れだったんですけど、あと一歩でした」と悔いはない。この試合、再三の好セーブでチームを鼓舞した#1GK桑本凌羽選手は「攻められる中で、いかに失点をしないかと、自分の中にあったんですけど最後の4Qで失点しまって、思い返せば防げたと思うので自分の甘さがまだあるんだと思っています」と謙虚に語った。「(後ろで見ていて)カウンターででができていたので、それは次につなげられると思いますし、それをもっと大切にしていけば点を取り返してまだ勝てるチャンスがあったのかなと思うので、もっと強くしていきたいです」と試合を振り返った。

総部員数33人、今大会の登録メンバーは18人。3年生3人、2年生6人、1年生9人と若いメンバーで構成されていた。経験値の浅いチームで本大会の関東代表4チームに選抜され全国大会に出場した意味は大きい。けが人も多かった今大会の2回戦で強豪校の八頭高校に1-2で破れはしたものの、試合に貢献した1年生の起用も多く見られ最後まで互角に戦った。部員数の少ない3年生は今大会を最後に引退、今年の1年生は19人。現2年生を中心にした新生チームの可能性は大きい。日本代表、クラブチーム、大学で活躍するOBらが築いた伝統はこれからも若いチームに引き継がれるだろう。さらに高みを目指す強豪校への再興が期待される。

文(K.F) カメラ(藤原稔) 2022.12.27