●山学大 音楽を通じ国際交流を促進
~「インターナショナルミュージックフェア」 第2弾~
~甲府市ふるさと応援寄附金で各国音楽家による演奏会~
山梨学院大学国際交流センターは12月23日、「インターナショナルミュージックフェア」第2弾を山梨学院メモリアルホールで開催した。国際的に活躍する、中国、日本、ウクライナの一流音楽家たちを招いての本イベントは、甲府市と山梨学院大学との包括的連携協定に基づく甲府市ふるさと応援寄附金事業の一環として国際交流促進を目的に実施された。“音楽に国境はない”をコンセプトに第1部は日本と中国の楽器の融合、第2部ではウクライナの歌姫と称されるナターシャ・グジーさんのステージに会場に集まった130名の観客は心に響く旋律の調べを堪能していた。なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、第1部はオンラインでも配信され、ハイブリッド型でイベントは展開された。
開演に先立ち、山学大の青山貴子学長は「山梨学院大学は全学的国際化をビジョンとして掲げ、毎年多くの国々から多くの留学生を受け入れております。これからも多文化共生社会を作っていくため、キャンパスでの異文化理解を推進していきます。このインターナショナルミュージックフェアでは、中国、日本、ウクライナ、それぞれ個性ある音楽の持つ力、言葉を超えて人々をつなげる力、その醍醐味を楽しんで頂ければ幸いです」と挨拶し、来賓の樋口雄一甲府市長は「入国制限が緩和され、海外との往来も少しずつ回復するなか、本イベントは市民が異文化に触れあい、国籍・世代を超えて国際的な感覚や視野を養う貴重な機会です。未来に向けて、さらに交流の輪を広げていけるよう、また一日も早く平和の日々が戻るように祈念しています」と祝辞を述べた。
【第一部】「日中笛の対話~現代と古典」と題し、元小女子十二楽坊メンバーである「華夏笛子教室」主宰、孫瀟夢さんをはじめとする竹笛、二胡、笙、揚琴、尺八のコラボ。演奏の合間にはそれぞれの楽器の特徴なども紹介され、普段目にする、耳にする機会の少ない楽器に理解を深める貴重な機会となった。また、中国や朝鮮半島から伝わってきた音楽と日本古来の音楽が融合し、日頃聞くことのできない旋律を間近で感じ、優美なひとときとなった。
【第二部】ウクライナの歌姫、ナターシャ・グジーさんがウクライナの民族楽器バンドゥーラを奏でながら、同国の民謡のほか「秋桜」や「ふるさと」といった日本人に馴染みのある曲を含め透き通った歌声で会場を魅了した。
コンサート終了後、秋田辰巳国際担当学長代理が、小説『レ・ミゼラブル』の作者ヴィクトル・ユーゴーの言葉「音楽は、人間が言葉で言えないことで、しかも黙ってはいられない事柄を表現する」を引用し、「今宵それぞれの音色から、皆さんが感じた“黙ってはいられない事柄”とは何だったでしょう」と問いかけた。さらに「教育は、大学と家庭そして社会が一体となってこそ前進することができます。来る2023年も学内関係者の努力はもちろん、市民の皆さま方のご理解とご協力を得ながら、より良い教育の実現を目指してまいります」と閉会の挨拶を綴った。
多くの市民も参加し、音楽を通じ、国際理解を深める・・・山学大のビジョンのひとつ「全学的国際化」と教学構想の重点領域のひとつ「地域連携ネットワークづくり」実践の一端となるイベントは盛況のうちに閉幕した。
記事・写真提供(山梨学院大学国際交流センター)2022.12.29