●選抜甲子園、山学高で選抜旗授与式・壮行会
~選抜旗を手に県勢初の甲子園優勝を目指す~
~選手たちの活躍を祈り全校挙げて応援~
山梨学院高校で3月11日、1週間後の18日に開幕する「第94全国選抜高校野球大会」の選抜旗授与式並びに壮行会が開かれた。コロナウイルス感染拡大防止を受けて会場の体育館には2年生の360人と教職員のみが参加。1年生350人は教室でのリモートで行われた。吹奏楽部が演奏する「富士山」の行進曲に合わせ登録選手18人が入場。壇上に並んだ。初めに、2年ぶり5度目の出場となる野球部に主催する毎日新聞社・照山哲史甲府支局長から「選抜旗」が吉田正校長、相澤秀光主将へと順に手渡された。続いて吉田正校長の挨拶、来賓の山梨県高等学校野球連盟・武藤秀樹会長、照山甲府支局長、林昌明PTA会長が励ましの言葉を述べた。会は、引き続き吉田健人野球部部長の選手紹介や吉田洸二監督の挨拶、生徒が折った千羽鶴、花束の贈呈と続き、選手を代表して相澤秀光主将が「今、自分たちがこうしてここにいられるのも学校関係者や多くの方々の支えがあったからと思います。今回の選抜ではブラスバンドやチアリーダー、生徒の応援があるのでそれに応えられるように全力プレーで頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」と活躍を誓った。最後に応援団長を中心にチアリーダー部、吹奏楽部が壮行を行い、全員の手拍子で選手たちを甲子園に送り出した。山梨学院高は大会3日目、20日に千葉県代表の木更津総合高と第1試合で対戦する。
■晴れやかに選抜出場登録18人が入場。来賓が激励の言葉を贈るー
穏やかに晴れ上がり春本番を思わせる3月11日午後1時、全校生徒に初めて披露する新しいデザインのユニフォームを身に着けた登録メンバー18人が吹奏楽部の演奏する行進曲「富士山」に合わせ、2年生360人と教職員の拍手に迎えられ体育館後方より入場、壇上に並んだ。式には登録選手のほか、壇上下に部員46人も整列した。初めに「選抜旗授与式」が行われ、紺色地に白抜きの山梨学院高校章が施された選抜旗が毎日新聞社・照山哲史甲府支局長から吉田正校長、そして相澤光秀主将に順次手渡された。挨拶で吉田正校長は「1週間後に開幕。2日後には千葉県代表と当たるわけですが、君たちにとってもこの2年間の中で初めての応援になります。そして選手には2年前の(先輩)あの思いをここでぶつけてもらい、こうして野球ができること、甲子園で野球ができる機会を与えてもらったことに感謝し、自分たちの練習の成果を十分に発揮してもらいたいと思います。山梨学院の応援に行く君たち、そしてこちらに残って応援する人たちのためにぜひ野球部には甲子園のグラウンドで大暴れしてこちらを盛り上げてもらいたいと思います。選手たちの活躍を祈り全校を挙げて応援したい」と述べた。続いて来賓の山梨県高等学校野球連盟・武藤秀樹会長が冒頭、山梨県秋季大会と秋季関東大会での活躍を紹介。続けて「チーム防御率、チーム打率、平均得点の関東ナンバー1の数値が示す通り投手力、守備力、攻撃力のいずれも高いレベルにあります。山梨学院高校の活躍を大変楽しみにしているところです。(中略)山梨県、関東の代表としてまた、高校野球に関わるすべての方々の思いを担い、ぜひ勝ち進み山梨県民及び多くの高校野球ファンに明るいニュースを届けてくれることを願っています」と期待感を込めた。次に毎日新聞社・照井哲史甲府支局長は毎日新聞社・丸山昌宏社長のメッセージの代読とともに「山梨県勢初めての甲子園優勝をぜひ果たしていただきたい。そしてまた、ここでみなさんと一緒にお祝いすることを期待しております」と述べた。林昌明PTA会長は「PTAとしても役員を筆頭に一般保護者を含めて甲子園のアルプススタンドで久々に応援したいという人も多くおります。そのアルプススタンドを盛り上げてもらうのも選手の活躍を見て我々も感動し、そして応援も活力もみなぎってくると思います。ぜひ優勝を目指し、山梨学院高校の名前を全国にとどろかしてもらいたいと思います。そして選手の皆さんには甲子園を思う存分楽しんでください」と激励の言葉を述べた。
■生徒全員で折った千羽鶴と花束が相澤主将と鈴木副主将にー
そして在校生代表の斉藤明宏生徒会長も「秋季関東大会ではいくつもの名門校を破り準優勝を果たすことができた野球部の皆さんは、甲子園球場で必ずや山梨学院旋風を巻き起こしてくれることと信じています。アルプス席では声を出せなくても拍手や手拍子で一丸となって応援したいと思っています。皆で頑張っていきましょう」とエールを送った。次に吉田健人野球部部長が壇上の登録選手18人を一人ずつ紹介。選手は帽子を取って一礼して応えた。指揮を執る吉田洸二監督は挨拶の初めに卒業した3年生選手に5連覇を達成させてあげられなかった無念を思い、2年にわたる新型コロナウイルス禍の中で我慢を強いる寮生活の選手と管理する側の互いの苦労を振り返った。「好きなことをやるのであればそれと同じぐらい我慢をしようということを私たち野球部でいつも声を掛け合ってます。今回は好きな事の最高の場所である野球の好きな高校生みんなが憧れる甲子園という場所で野球をやれることに感謝し、今までみんなで我慢して積み上げてきたものを全員で思い切り爆発できればと思っています。選手は私が優勝に手が届くと言ったのでもしかしたらプレッシャーになっているかも知れませんが数字的には十分に優勝に手が届くものをうちの部員は秋の大会で残してくれました。半年位経った大会で生身の人間が緊張感たっぷりの中でやりますのでどこまでやれるか分かりませんが皆様の応援をしっかり受け止めて後押ししていただければ幸いに思います」と述べた。次に生徒会から必勝を祈願して生徒全員で折った千羽鶴を鈴木斗偉副主将に、花束を相澤秀光主将に手渡された。それに応え選手を代表して相澤秀光主将が「今、自分たちがこうしてここにいられるのも学校関係者や多くの方々の支えがあったからと思います。今年の選抜からユニフォームが変わります。このC2Cのユニフォームを着て甲子園では勝ち上がりたいと思います。今回の選抜ではブラスバンドやチアリーダー、生徒の応援があるのでその応援に応えられるように全力プレーで頑張りたいと思います。自分たちはこの冬から選抜優勝を目標にやってきているのでチーム一丸となって、戦ってきたい」と決意表明。会場に大きな拍手が起こった。
■応援団長を中心に全校一丸で壮行ー
壮行では甲子園での健闘を祈って安藤聖奈応援団長(1年)のリードで吹奏楽部が演奏する校歌を20人のチアリーダー部とともに会場全員で斉唱。続けて団長の力強い「フレー、フレー、フレー、山学」の掛け声と大太鼓で檄を飛ばした。選手たちは拍手の中、甲子園に向け体育館を後にした。
全員が初めての野球応援となる吹奏楽部のパーカッション担当・小林海斗部長は「うれしいです」と一言。「コロナ禍でいろいろ制限ある中で甲子園出場できたということは本当に素晴らしいことだと思うので、頑張って勝ち進んで欲しいです。野球部のみんなの力になるような演奏をしていきたい」と吹奏楽部も応援で戦う。選手たちは16日、甲子園に向けて出発。20日、大会3日目第1試合で千葉県代表の木更津総合高校との初戦を迎える。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.3.11