山梨学院広報課

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●2022東日本学生レスリングリーグ戦 2日目
~山学大順位決定リーグ初日、因縁の2大学と対戦~
~1勝1敗、明日の最終戦勝利で結果を待つ~

学生レスリング界最高峰の大学対抗団体戦「東日本学生レスリングリーグ戦」は5月19日、東京・駒沢体育館で順位決定リーグ戦が始まった。決定リーグは1部16校が4つのグループに分かれ、そのグループ順位同士が戦い順位を決めていく。グループ1位で通過することが優勝を争う必須条件。Cグループ1位で予選リーグを通過した山梨学院大は昨日、同グループの大東文化大、青山学院大、日大を退け、順位決定リーグに臨んだ。1日目、前回大会で2位の拓殖大、続いて優勝した日体大と対戦した。ライバルへの雪辱を果たすため、強い気持ちで一戦に臨んだ。1戦目、拓殖大との対戦は、57㎏級小野正之助が先制すると、65㎏級、125㎏級が連勝。4番手、74㎏級世界選手権出場の佐藤匡記の相手が棄権したため、ここで勝利が確定。その後。1敗を喫したものの6勝1敗で危なげなく一つ目の関門を突破した。2戦目、今大会も優勝候補筆頭の日体大との対戦は、一番手の86㎏級五十嵐文彌、2番手70㎏級鈴木大樹が格上相手に善戦するも敗れ流れが相手に傾きかけたところを、3番手佐藤が後半に力の差を見せ、貫録勝ちを収めると続く57㎏級小野も主導権を譲らず快勝、同点に追いついた。その後一進一退、チームスコア3-3で迎えた最終7人目。65㎏級青柳善の輔に期待を懸けたが、拮抗した戦いは日体大が制した。山梨学院は1勝1敗で1日目を終え、明日の早稲田大との最終戦に勝利し、結果を待つ。

山梨学院大は2019年の前回大会、2日間の順位決定リーグ最終戦を終えて、日体大、拓殖大と2勝1敗で並んだが、勝ち数で日体大が2校を上回り優勝、勝ち点で拓殖大が山梨学院を上回り、3位に沈んだ。決定リーグ戦では日体大に勝利していたものの、優勝を逃がした。しかし、2020年、2021年大会は新型コロナウイルス感染拡大を受けて中止になったため、この大会に懸ける思いは強く、昨日の予選リーグは大東文化大、青山学院大、同グループの難関日大にも勝利し、順位決定リーグ1日目の対戦に臨んだ。

■順位決定リーグ第1戦 拓殖大と対戦ー
◆順位決定リーグ1日目《山梨学院大VS拓殖大 6-1で勝利》
テクニカルフォール2、不戦勝1、優勢勝ち3、テクニカルフォール負け1

  57kg 65kg 125kg 74kg 86kg 61kg 70kg
山学大 小野   青柳 ソビィット 佐藤 五十嵐 森田 鈴木
 
不戦勝
拓殖大 塩谷 萩原 奥村   田中 森川 三多見

抽選による試合順1番目は57㎏級の最軽量から始まった。山梨学院の先陣を切るのは、高校時代からインターハイ優勝など数多くの実績を持つ小野正之助(1年)が担った。小野は、試合の流れをつくる大事な役目に先に1ポイントを失うも落ち着いた戦いぶりに開始2分、上体を抱えながら後方へ倒す大技で4ポイントを奪い主導権を握った。後半は相手に1点を奪われたが4-2で先勝した。2番手、65㎏級4月のJOC杯優勝の青柳善の輔(3年)は前半の第1Pに相手に圧力をかけ動きを封じ、3ポイントを奪い3-0で折り返すと、後半もじりじり押し切り5-0で勝利。拓殖大にプレッシャーをかけた。続く留学生ソビィット・アビレイ(1年)も順調に勝ち上がり3勝目。4番手、佐藤匡記(3年)は不戦勝でここで4勝0敗とし、団体戦の勝利を決めた。その後の86㎏級五十嵐文彌(1年)は前半手こずるも、後半は一方的に攻勢を強めTF(テクニカルフォール)勝ちを収めた。6番手の61㎏級森田魁人(2年)は第2P、激しく渡り合うも劣勢から一気にポイントを重ねられTFを喫してしまった。最後の70㎏級鈴木大樹(2年)は互いに技を掛けあい力と力がぶつかった。見ごたえある展開にも、鈴木がうまさを発揮しTFで退け、チームスコア6-1で第一の関門を突破した。

■日体大戦、息詰まる熱戦。最終対戦で決着ー
◆順位決定リーグ1日目2戦目《山梨学院大VS日体大 3-4で敗退》
フォール負け1,テクニカルフォール勝ち1、優勢勝ち2・負け3

  86kg 70kg 74kg 57kg 125kg 61kg 65kg
山学大 五十嵐   鈴木 佐藤 小野 ソビィット  森田 青柳
 
日体大 高橋夢 高田 高橋海 弓矢 伊藤 宇戸平 清岡

順位決定リーグ戦2戦目。今大会最大の山場、日体大とぶつかった。山梨学院の1番手は86㎏級の五十嵐文彌。インターハイ優勝の五十嵐は、全日本王者高橋夢大と対戦。格上相手にも前半を0-3と十分逆転の余地を残し第2Pに入るが、はやる五十嵐が仕掛けた攻撃をカウンターでかわし大技で4ポイントを奪うなど要所で対応のうまさで点差を広げられた。それでも諦めずに必死に挽回を図り得点を返したが最後に力尽き6-13で敗れた。2人目の65㎏級の鈴木大樹も格上相手に食らいつき一進一退の攻防を見せるも、相手のタックルに苦しめられ残り僅かの時間にフォール体勢に持ち込まれ善戦むなしく敗れた。3番手に世界を知る佐藤匡記が登場。相手に傾きかけた流れを掛けようと前半はじっくりと相手を見極め1-0で折り返すと第2P、開始早々、タックルから捕まえローリングで一気に得点を重ねフォール体勢に持ち込むなど相手を圧倒、さらに得点を加えTFで貫録勝ち。味方に勇気を与えた。続く57㎏級小野正之助は序盤から正確にポイントを重ねて優位に試合を進めた。第2P、大技を含め着実にポイントを奪い、1年生ながら試合巧者ぶりを見せ勝利。同点に追いついた。4番手、125㎏級でリードを奪いたい山梨学院は留学生ソビィットに期待したが、相手4年生選手の経験値の差で敗退、またもリードを許した。5番手、61㎏級森田魁人は、拓殖大戦で唯一の敗戦から立ち直り、互いに積極的な勝負を挑み、前半を2-2で折り返し、第2P開始早々、激しい攻防の息詰まる展開に両陣営もヒートアップ。勝負の行方が予断を許さないまま残り20秒森田が得点を加え接戦に終止符を打った。試合はチームスコア3-3、再び同点に追いつき決着は最終7人目の争いになった。山梨学院の最後の砦、65㎏級青柳善の輔の双肩に委ねられた。しかし、どっしり相手をうかがう青柳の構えが消極的と取られ、ポイントを失うなど攻撃が後手に回った感が否めず、相手が徐々に確実に得点を加え、0-5と青柳らしかぬ敗戦となり、山梨学院もチームスコア3-4の接戦で敗れた。

試合後、小幡邦彦監督は「今日の結果で実力は日体大がうちより上だったということですが紙一重だったということを学生たちは感じていると思います。今回出たメンバーがほぼ来年も変わらない若いチームで勝つためには普段の練習しかないので、今日負けて得るものはあったことは良かったと思います。明日は早稲田との対戦で早稲田も弱くはないし、うちは相性的にもあまりよくないのでやってみないと分からないですが最後1試合勝って最低でも2位をキープできるように頑張らせたい」と話した。故障明けで体調が万全ではない中で選手に勇気を与えた佐藤匡記選手は「チーム的にはレギュラーの選手が怪我して出られなかったということもあり、苦しかったんですけど、それでも2番、3番手がそれぞれ頑張ってここまで戦えたことは良かった。チームとしては日体大に負けてはしまったんですが、気持ちを切り替えて最後の試合に頑張りたい」と諦めない。

順位決定リーグ1位から4位までのグループ1日目の結果は、日体大が2勝、山梨学院大と拓殖大が1勝1敗、早稲田大が2敗の結果となった。明日の対戦は山梨学院が早稲田大、日体大が拓殖大との対戦結果で最終順位が決定する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.5.19