●第30回関東学生女子ソフトボール選手権
~1か月前のリーグ戦から大きな成長、準優勝~
~インカレ出場権を獲得し更なる高みを目指す~
第30回関東学生女子ソフトボール選手権大会(兼インカレ関東地区予選)が5月28日から30日の日程で千葉県成田市で行われた。山梨学院大女子は初戦・2回戦を不戦勝とすると準々決勝では筑波大と対戦。初回に一挙11点の二桁得点で勢いに乗ると2回に2点、3回にも2点を追加し、15対0(3回コールド)で勝利。続く準決勝は淑徳大と対戦し、3回に相手のミスなどもあり2点を先制。4回に1失点を許したものの6回にも2点を追加し、4対1で勝利。この結果14年連続14回目のインカレ出場権を獲得した。さらに最終日には春季リーグ戦で0対4で敗れた東京国際大と決勝で対戦。1年生投手の継投で無失点の好ゲームも相手投手を崩せず7回終わって両校無得点。勝負の行方は延長タイブレーカーに委ねられ、延長8回、山学はミスなどもあり0対1で敗戦。2年生主体の若いチームながら、1か月前のリーグ戦から大きな成長を見せ、昨年の3位から飛躍して準優勝となった。
関東学生女子ソフトボール選手権は東京都を除く関東地区の大学が出場して行われ、9月に愛知県安城市で行われる全日本大学選手権(インカレ)の出場権をかけた大会。山学女子は5月初旬の春季リーグ戦で4位と苦しいシーズンをスタート。部内でミーティングを重ね、技術面だけでなく、メンタル面の向上を図り、インカレ出場権獲得、優勝を目指して今大会に臨んだ。
初戦・2回戦は白鷗大と対戦予定だったものの白鷗大の棄権により不戦勝。準々決勝では筑波大と対戦。初回に打線が波に乗り、阪野愛心(2年)、春日智奈未(2年)の2塁打などもあり一挙11得点と試合をリード。2回にも2点を追加し、13対0。3回には四球や犠打で1点を追加し、5番・丸優希(3年)のランニングホームランで15点目となり、コールドゲームで試合終了。勢いそのままに準決勝に駒を進めた。準決勝では、春季リーグ戦で敗れている淑徳大と対戦し、3回に2点の先取点を取ると4回に失点したものの5回に2得点し、4対1で勝利し、この日までの結果によりインカレ出場権を獲得。大会最終日の5月30日に行われた決勝では、リーグ戦で0対4と完封負けを喫した東京国際大と対戦。リーグ戦の反省を活かし、無失点に抑えたものの、相手投手を打ち崩せず、山学も無得点。7回終了時でも両校無得点で、勝負はタイブレーカーに持ち込まれた。タイブレークは無死2塁から始まり、先攻の山学は犠打で1死3塁とするもその後がピッチャーゴロやレフトフライに倒れ、無得点。対する東京国際は、1死3塁で迎えた打者2人目のピッチャーゴロの間に3塁走者が生還し、試合終了。惜しくも0対1で敗れたものの、リーグ戦から大きな成長を見せ、昨年の3位を上回る準優勝で大会を終えた。今後さらにチーム力を高め、インカレで上位進出を見据え、更なる高みを目指す。
大会後、清水正監督は「インカレ出場をかけた大会で、目標は優勝でしたが、準優勝という結果で新たな課題が出たと感じています。大会を通じ、リーグ戦で敗れた相手ばかりでしたが、インカレ前にリベンジできるように大会に臨みました。準決勝の淑徳戦も選手たちは相手投手の対策をしたので先取点も取れましたが、決勝では相手投手の緩急に対応できず、打ち崩せなかったのが敗因です。最後のタイブレークでは、うちは先攻でしたが、サインミスで1点取れずに敗れてしまいましたが、次の課題でタイブレークの戦い方をパターン化して積み上げていきたいです」と大会を振り返り、インカレに向け「今年は2年生が主体のチームで、大学の大会の経験数は少ないので、練習試合等も経験させてインカレに向けて挑戦していきたいと思います。公式戦でこういった経験ができたことは大きく、春季リーグに比べて徐々に力はついてきているのでさらに力をつけていきたいと思います」と語った。教育実習のため、不在だったキャプテンに代わり、チームをまとめた大山秋歩キャプテン代行は「試合の中で課題もありましたが、チームの中でリーグ戦よりも成長できた部分もあったので、まだまだ発展途上のチームなのでこれから準優勝を糧にもっと成長していきたいと思います。個人の技術力のスキルアップもまだまだ必要な部分はありますが、一人一人の自覚や責任といった気持ちの部分もミーティングを重ねて向上していきたいと思います」とインカレに向けて気持ちを新たにした。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2022.5.31