山梨学院広報課

HOME

山梨学院パブリシティセンターニュースファイルイメージ画像

●関東高校ホッケー大会準決勝 強豪今市高に敗れ3位
~前半互角の戦いをするも、後半息切れ経験差で敗れる~
~若いチームに個々の力のレベルアップが課題~

高校ホッケー関東一を決める令和4年度「第51回関東高等学校ホッケー大会」が6月4日・5日の両日、栃木県日光市・今市青少年スポーツセンターホッケー場及び日光市ホッケー場で行われた。1都7県男子8校、女子7校によるこの大会は全国高校総体(インターハイ)関東地区予選会を兼ねており、昨年3位に終わった山梨学院高校は4日、1回戦で茨城県立東海高校と対戦。試合は山梨学院のセンターパスで開始された。第1Q中盤、山梨学院は初の得点チャンスのPCを獲得。これは外すも、その後、山梨学院は堅守速攻ホッケーでリズムをつくると、11分#6三枝龍杷がドリブルで持ち込みリバースシュートで先制。第2Q、主導権を握った山梨学院は#5井上絢介が2点目、中盤に再び三枝が3点目、終了間際のPCでは#2吉松力が力強いフリックシュートで4点目を挙げた。サイドが変わった第3、第4Qにも1点ずつを挙げ、6-0で勝利。この勝利により14回連続インターハイの出場権を獲得した。2日目準決勝は、昨年度のインターハイで優勝した強豪栃木県立今市高校と対戦した。第1Qを0-0で迎えた第2Q、5分今市がサークル内での混戦で1点を先制すると、山梨学院も4分後、#9清水千啓が#6三枝龍杷のセンタリングに合わせ同点とするも、直後、PCを与え追加点を奪われ、1-2で前半を終えた。第3Q、今市は開始早々から山梨学院ゴールに迫り2分、シュートのこぼれ球を押し込まれ3点目を失った。その後も、1点を追加され1-4で第4Qに入った。なおも疲れの見える山梨学院ディフェンス陣に今市は襲い掛かり、2点を重ねられ1-6と完敗した。前半互角の戦いをしただけに後半の4失点は、2年・1年生の多い若いチームの経験差が出た試合結果。7月下旬からのインターハイまでにチームの立て直しを図る。

■山梨学院高校ホッケー部の軌跡
現在のホッケー日本代表や国内最高峰のリーグ戦、大学ホッケーチームで活躍する選手の多くを輩出する山梨学院高ホッケー部は、ハイスクールスポーツ強化運動部として2007年度に産声を上げた。創部2年目に県総体で初優勝すると2009年の関東大会で初優勝。さらに2012年、2013年と2連覇。2016年に4度目、2018年に5度目の優勝を果たした。また、それに伴い全国総体(インターハイ)では13回連続出場。そのうち2度、3位の好成績を残している。全国選抜では4度の準優勝、関東選抜では2度の優勝に輝いた。さらに2016年第11回全国高等学校ホッケーチャンピオンズカップに優勝し最後となった大会の歴史に名を残すなど。枚挙にいとまがないほどに全国高校ホッケー強豪校の一角に位置している。

■6月4日1日目、茨城県立東海高校と対戦―
初戦は午後12時、初夏の青空の下、人工芝の青と背景の緑が眩しい今市青少年スポーツセンター人工芝競技場で第1Q(クオーター)、山梨学院高のセンターパスで試合は開始された。立ち上がり互いに攻めあぐねた中盤、山梨学院は初の得点のチャンスのPC(ペナルティーコーナー)を獲得。これは外すも、その後、山梨学院らしい速攻型ホッケーでリズムをつくると、11分#6MF三枝龍杷(2年)がドリブルで自らサークルに持ち込みリバースシュートで先制。第2Q、主導権を握った山梨学院は序盤、#5FW井上絢介(2年)が中央からのパスを受け、甘くなった相手ディフェンスをかわし2点目を奪うと、中盤にはパスでつないだボールをサークルに詰めていた#6三枝が再びリバースヒットし、3点目、完全にボールを支配した山梨学院は終了間際に得たPCを#2FW吉松力(2年)が力強いフリックシュートで4点目を挙げた。サイドが変わった第3Qには7分、#6三枝が右サイドドリブルで持ち込みシュート。ゴールの枠に当たったこぼれ球を#2吉松が押し込み5点目を入れた。さらに最終第4Qにも#6三枝がハットトリックとなる3点を入れ6-0とした。それでも攻撃の手を緩めない山梨学院は再三、得点シーンを演出するも、そのまま試合が終了し、この勝利により14回連続インターハイの出場権を獲得した。
※PC(ペナルティーコーナー)=ホッケー特有のセットプレー。守備側の選手が自陣サークル内で反則した場合など攻撃側に与えられる。攻撃側は自由に人数を割けるのに対して守備側はGKを含めて5人で守らねばならず、攻撃側にとって大きなチャンスとなるプレー。

■《4日大会1日目、山梨学院高校の結果》

令和4年度第51回関東高等学校ホッケー大会 1回戦
《山梨学院高VS東海高(茨城)》6/4 今市青少年センター人工芝競技場
○ 山梨学院高校 6 1Q 1-0
2Q 3-0
3Q 1-0
4Q 1-0
0 東海高校 ●
山梨学院得点者=井上絢介1、三枝龍杷3,吉松 力2

試合後、右肩亜脱臼で後半から出場した#7MF窪田幸輝主将は「1Q目から点が入って、僕は後半から出たんですけど、点は入りやすい状況でした。S字(左サイドから右へ展開)攻めというのを意識して攻撃したんですけどミーティングで徹底してできたことが良かった」と話した。明日の今市戦に向けて「今市には今まで分が悪いので、まず気持ちの面から負けないで今市より声を出して走ってそういうところで勝っていきたい」と意気込んだ。
この試合、ハットトリックで気を吐いた#6MF三枝龍杷選手は「自分のプレーは、しっかり声も出して、味方もうまく使えてチームも機能してやり易かったです」とチームの雰囲気は良かったと話した。飯田裕一郎監督は「序盤で1年生が緊張と硬さでもたつきましたが、慣れたら自分で判断できるようになり、いつも通りのプレーができるようになったと思います。」と振り返る。「#5の井上、#2の吉松、#6三枝のプレーが目立っていると見えるんですけど、陰で頑張っているのが#12FW赤池真拓(2年)、センターバック#8DF磯羽琉斗(2年)、左サイドDF茂田弥真都(3年)。この辺が守備に頑張ってバランスを取ってやっていることがいい方向に向かっていますね」とチーム力が増していると実感している。今市戦には「ちょっと怪我が心配な部分があって、キャプテンも途中からの出場なんですが、彼が出ると安定して、今日の試合も彼が出てから相手のボールがほとんどこっちに来てないですね。なので彼をうまくプレーさせながら我慢、我慢でやることになると思います」と一抹の不安を漏らした。

■6月5日2日目準決勝、強豪今市高校と激突―
5日、山梨学院高2試合目の準決勝は、県立今市高校(栃木)との対戦。今市高はこれまでに関東大会に20回優勝し、昨年のインターハイに優勝した関東屈指の強豪校。午前9時、天候は曇り。会場は昨日の隣、日光市ホッケー場で山梨学院のセンターパスで始まった。第1Q、序盤から今市の攻撃の圧力に山梨学院守備陣は一丸となって耐える。徐々に山梨学院は状況を立て直し反撃、互角の攻防を繰り広げ0-0で第2Qに入った。序盤3分、今市の#5の放ったフリックシュートを山梨学院1番GK桑本凌羽(2年)が得点を許さない好セーブで阻止。しかし、セカンドボールを奪った今市がサークル内での混戦の中、#12がボールを押し込み先制点を奪った。優位が続く今市の攻撃に山梨学院も逆襲、4分後、#6MF三枝龍杷(2年)のシュートパスをサークル内詰めていた#9MF清水千啓(1年)が反応、タッチシュートで同点に追いついた。主導権を握られつつある今市の攻撃にサークル内でのミスからPCを与え、#5が打ったシュートを#2がスティックにあてタッチシュートを決められ、再び先行を許した。第3Q、ここまで今市優勢ながら山梨学院の攻撃陣も踏ん張り#7MF窪田幸輝主将(3年)を中心に、#2FW吉松力(2年)、#6MF三枝龍杷(2年)ら攻撃陣も相手陣地に飛び込み好ゲームを展開した。しかし、第3Qに入ると、今市の攻撃圧力が守備陣にこたえ初め始め開始2分、山梨学院のパスをカットして#2が放ったシュートのこぼれ球を#8がタッチして得点。1-3となった。その後は、今市の攻撃に守備陣が苦し紛れの防御に再三PCを奪われ、GKの必死のセーブで何とか得点を阻止してきたが8分にも守備陣の空いたスペースから簡単に#7にシュートを打たれ得点を許し、ここまで1-4とリードされ最終第4Qに入った。山梨学院は1点でも返そうと反撃を試みるが、相手の球際の強さや、パスミス、パスカットで逆襲されるなど完全に防戦体制になった。そんな状況が続き中盤9分、フリーになった#2に点を重ねられ、さらに残り2分、PCから#4にきれいなリバースシュートでとどめを刺され万事休す。6点目を奪われそのまま終了。山梨学院は昨年同様の3位で今大会を終えた。

■《5日大会2日目、山梨学院高校の結果》

令和4年度第51回関東高等学校ホッケー大会 準決勝戦
《山梨学院高VS今市高》6/5 日光市ホッケー場
● 山梨学院高 1 1Q 0-0
2Q 1-2
3Q 0-2
4Q 0-2
6 今市高 ○
山梨学院高得点者=清水千啓

試合後、得点差について飯田裕一郎監督は「予想はしていました。うちは耐えて耐えただけだったので、タックルが一番疲れるんですよね。それで守備が後半ガス欠をして、あとは相手がうちの攻撃にしっかり対応してきたものをうちが変えられなかった。一対一の強さ、個々の力を上げるしかないです」と冷静に敗因を話した。肩の故障を押してフルタイム出場した窪田幸輝主将は「最初、いい戦いができていたんですが途中から力の差が出てしまい、最後は声も出なくなり最後まで戦うという力がなくなり雰囲気も悪くなってしまった」と視線を下げた。インターハイに向けて、「しっかり練習から試合を意識して、次に戦ったら勝てるように皆でレベルアップを図りたい」と前を見据えた。前線でみんなを鼓舞した吉松力選手は「前半の戦いを継続できればこんなスコアの差はなかったし負けなかったと思う。後半になるにつれて自分たちのホッケーができなくてロング、ロングとビビりのプレーが多くなってしまった」と反省した。「まだまだ練習不足で濃い練習ができていなくて、同じ量の練習では強豪には勝てないし、質を上げていかないと」と現状でのチーム力の課題を挙げた。
山梨学院は7月下旬、徳島で開催されるインターハイに14年連続出場。若いチームは全国の強豪に胸を借り、経験を積む。

◆関東大会結果、上位校は、優勝=今市高校(栃木)、2位=飯能南高校(埼玉)、3位=山梨学院高校(山梨)・大原高校(千葉)となった。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2022.6.5